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特定技能を複数人採用するときの費用|人数割引と担当体制の確認
人数分かかる費用、会社で1回の費用、段差で増える費用。3つに分けると、割引の交渉先と社内の手間が見える
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
特定技能の外国人を2人、3人とまとめて採用すると、1人あたりの費用は下がるのでしょうか。紹介料や支援の委託費は人数分かかるのが基本ですが、分野の団体への入会や会社に関する書類のように、会社で1回で済む費用もあります。この記事では、特定技能を複数人採用するときの費用を、人数に比例する費用・会社で1回の費用・段差で増える費用に分け、1人・2人・3人の試算表で変わり方を示します。人数割引を見積もりで確かめる方法、2人目で省ける手続き、社内の手間の増え方、登録支援機関の担当体制の確認点も、2026年10月時点の公的資料で説明します。
- 費用の大半は人数に比例する:紹介料・支援の委託費・在留手続の手数料・社会保険料は1人ごとにかかります。月額の委託費は「2万円以上3万円未満」が最も多い区分でした(福岡県調査、在留資格を問わない)。
- 会社で1回の費用は、人数が増えるほど薄まる:工業製品製造業ならJAIMの年会費(受け入れる事業所ごと。賛助会員60,000円〜83,000円)、協力確認書、同じ年度の2人目以降の会社の書類などです。助成金も会社単位で、20万円か25万円です。
- 割引の条件と担当体制を同じ表で確かめる:1人・2人・3人の見積もりを並べ、途中で1人が辞めたときの単価も聞きます。2027年4月からは、支援担当者1人あたり受入れ機関10未満・1号50人未満が基準になります。
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この記事の目次
特定技能を複数人採用するときの費用は「人数分・会社で1回・段差」で動く
特定技能を複数人採用すると、1人あたりの費用は少し下がります。ただし、下がるのは会社で1回で済む費用や、部屋のように分け合える費用の部分です。紹介料や月額の委託費のように人数分かかる費用が大半なので、2人で半額、3人で3分の1にはなりません。
費用を3つの性質に分けると、どこで下がり、どこで増え、どこを交渉すればよいかが見えてきます。この記事は、金属加工などの工業製品製造業で、国内に住む人を採用し、支援を登録支援機関に全部委託する会社を例に説明します。
図1複数人採用の総額の考え方
総額=人数分の費用 × 人数紹介料・委託費・手数料・給与と社会保険+会社で1回の費用分野の団体の会費・会社の書類・規程づくり+段差で増える費用部屋・指導役・担当者
図2費用の3つの性質
- 人数分かかる紹介料、支援の初期費用と月額、在留手続の手数料、健康診断、給与と社会保険料。人数を掛けて見積もります。
- 会社で1回分野の団体への入会と会費(JAIMは受け入れる事業所ごと)、会社に関する申請書類、協力確認書、定期届出の取りまとめ、多言語の規程づくり、助成金の申請。
- 段差で増える部屋の数、現場の指導役の時間、支援の担当者の数。ある人数を超えると、まとめて増えます。
人数で増える費用と、増えない費用の一覧
費用の項目を1つずつ、人数でどう動くかに分けました。会社で1回の費用には、2人目以降の手続きが省ける公的な決まりにもとづくものがあります。見積もりを読むときの物差しとして使ってください。
| 費用・手続き | 性質 | 2人目以降の扱い |
|---|---|---|
| 紹介料 | 人数分 | 単価は会社ごと。2人目以降の条件を見積もりで確かめる |
| 支援の初期費用・月額の委託費 | 人数分 | 人数による単価の差は会社ごと。月額は在籍した月数で積み上がる |
| 在留資格の変更・更新の手数料 | 人数分 | 窓口で1年の許可なら1人33,000円。在留資格認定証明書の交付申請は無料 |
| 給与と社会保険料 | 人数分 | 事業主の社会保険料は給与の約15.4%(40歳未満・一般の事業の計算例) |
| JAIMへの入会(工業製品製造業) | 事業所で1回 | 入会と年会費は受け入れる事業所ごと。賛助会員60,000円〜83,000円 |
| 会社に関する申請書類(第2表) | 会社で1回 | 同じ年度に受け入れている会社は提出不要 |
| 協力確認書 | 会社で1回 | 同じ事業所なら再提出不要。新しい市区町村が関わるときは出し直す |
| 定期届出 | 会社で1回 | 年1回、事業所ごとの別紙に人数をまとめて書く |
| 住居 | 段差 | 1人あたり7.5㎡以上。家賃は入居人数で割った額までなら本人負担にできる |
社会保険料は、人数分を毎月見込む
協会けんぽの全国平均の料率、一般の事業、40歳未満の従業員で計算すると、事業主の負担は標準報酬月額の約15.4%です。月給22万円なら1人あたり月約33,900円(労災保険料を除く)で、3人なら月10万円を超えます。採用と支援の費用より、給与と社会保険料のほうが総額を大きく動かします。
手数料は、許可される在留期間で人数分が変わる
在留資格の変更・更新の手数料は、2026年10月1日から、許可される在留期間に応じた額になりました。窓口では1年33,000円、1年超3年未満48,000円、3年以上5年未満64,000円です。1号の在留期間は3年を超えない範囲で個別に決まります。1年ずつの許可なら、変更1回と更新2回で1人99,000円、3人で297,000円です。最初に3年の許可が出れば1人64,000円、3人で192,000円で済みます(いずれも試算)。オンライン申請は1年で27,000円(別に決済手数料330円)と、窓口より低い額です。人数が多いほど、申請の方法と許可期間の差が大きく効きます。
特定技能の複数人採用の費用シミュレーション:1人・2人・3人
同じ前提で1人・2人・3人を比べると、1人あたりの3年総額は、2人で約9%、3人で約10%下がりました。2人目で大きく下がり、3人目では部屋が1つ増える段差のため、下がり方が小さくなります。
図3人数別の3年総額(給与・社会保険を除く試算)
| 項目 | 1人 | 2人 | 3人 |
|---|---|---|---|
| 人数分の費用(1人144.9万円) | 144.9 | 289.8 | 434.7 |
| JAIMの年会費(3年) | 21.0 | 21.0 | 21.0 |
| 住居の準備 | 15.0 | 20.0 | 35.0 |
| 社内の時間(1年目) | 15.0 | 25.5 | 36.0 |
| 3年総額 | 195.9 | 356.3 | 526.7 |
| 1人あたり | 195.9 | 約178.2 | 約175.6 |
試算の前提(すべて架空の値)
紹介料は1人40万円、支援の月額は1人2.5万円としました。在留期間は1年ずつ許可され、窓口で申請する前提です。JAIMの年会費は、全員を同じ事業所で受け入れる前提で、範囲内の7万円としています。住居は、1人目に15万円、2人目は同じ部屋(2人で住める広さ)に入って5万円、3人目は別の部屋で15万円です。社内の時間は、会社で1回の作業15時間と1人ごとの作業35時間に、時給換算3,000円を掛けました。
図41人あたりの3年総額(試算)
- 1人で採用195.9万円
- 2人で採用約178.2万円
- 3人で採用約175.6万円
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特定技能の2人目の費用:1人目より減るもの・増えるもの
2人目で減るのは、会社の手続きにかかる手間と費用です。紹介料、委託費、手数料、給与と社会保険料は、1人目と同じだけ増えます。2人目を迎える時期によって、省けるものが変わる点にも注意が要ります。
2人目で省けること
- 会社に関する申請書類(提出書類一覧表の第2表の1〜3):同じ年度内にすでに特定技能外国人を受け入れている会社は、提出が要りません
- 協力確認書:同じ事業所で別の人を受け入れるときは、再提出が要りません
- JAIMへの入会:入会と年会費は受け入れる事業所ごとです。同じ事業所なら、年会費は人数で増えません
- 定期届出:年1回、1つの届出書に人数をまとめて書きます
年度をまたぐと、会社の書類はもう一度
第2表の書類が省けるのは、同じ年度内に受け入れている場合です。年度は4月から3月なので、1人目を2月、2人目を5月に迎えると、2人目の申請では会社の書類を出し直すことになります。書類を省いても、地方出入国在留管理局から求められれば提出が必要です。複数の申請人に共通する書類に付ける「立証資料の対象となる申請人の名簿」の様式もあり、記載例では分野の誓約書1通の対象として4人を並べています。
2人目で増えること
人数分の費用のほか、住居の準備、現場で教える時間、定期面談の回数が増えます。定期面談は、本人と監督する立場の人のそれぞれと3か月に1回以上行うもので、人数分の面談が必要です。オンラインで行う場合は、面談の相手以外の人がいない環境で行うことも求められています。
団体への入会は、1人目の前に1回だけ
工業製品製造業では、在留資格の申請の前に、経済産業大臣の登録を受けた一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)の構成員になる必要があります。特定技能の受入れ企業は賛助会員として入会し、年会費は60,000円〜83,000円(中小企業割引・団体割引あり)、年度の途中で入会すると月割りです。入会の申請から完了まで2〜3か月程度かかるとされています。入会と年会費は受け入れる事業所ごとなので、同じ事業所で2人目を受け入れるときに入り直す必要はありません。別の事業所でも受け入れる場合は、その事業所の入会と年会費が別に必要です。飲食料品製造業の協議会も、2人目以降の受け入れで再申請は要らないとされています。
特定技能の人数割引:見積もりで確かめる5つの条件
人数による割引があるかどうかは、会社ごとに違います。公的な決まりはなく、紹介料・初期費用・月額のどれが下がるのかもさまざまです。大事なのは割引の額より、割引が続く条件です。
- 1人・2人・3人の見積もりを並べてもらう
紹介料、初期費用、月額、追加料金を人数ごとの列に分けて出してもらいます。支援委託契約には、支援の内容と費用の額・内訳を書くことになっています。
- 割引の対象を確かめる
下がるのが1回きりの紹介料か、毎月の委託費か。3年で比べると、毎月の差のほうが大きく効きます。
- 同時入社が条件かを聞く
2人目の入社が数か月後でも同じ単価になるか。年度をまたいでも適用されるかを書面にします。
- 1人が辞めたときの扱いを聞く
人数が減ったとき、残った人の月額が上がるのか。返金規定は1人ずつ適用されるのか。
- 支援の中身が減っていないかを見る
面談の回数や相談の時間帯を減らした割引は受けません。定期面談は3か月に1回以上、本人と監督者のそれぞれと行う決まりです。
特定技能をまとめて採用すると安くなるのか
割引がなくても、会社で1回の費用を分け合う分だけ1人あたりは下がります。さらに割引があると、その効き方は対象によって違います。たとえば2人目以降の紹介料が1割引きなら、3人で8万円の差です。一方、3人の月額が1人2.5万円から2.3万円になれば、3年で21.6万円の差になります(いずれも試算)。月額の小さな差は、1回きりの割引より大きく効きます。
反対に、割引を理由に入社日を詰め込みすぎると、社内の受け入れが追いつかなくなります。安くなるのは費用の話で、教える人の手は人数分要ります。
見積もりを比べる表の作り方
| 確かめる行 | 書き込む内容 |
|---|---|
| 紹介料 | 1人目の額と、2人目以降の額・条件 |
| 支援の初期費用・月額 | 1人・2人・3人のときの1人あたりの額 |
| 追加料金 | 通訳・同行・夜間対応などの単価と回数の上限 |
| 割引が続く条件 | 入社日がずれたとき、年度をまたいだとき、1人が辞めたとき |
| 返金の規定 | 1人ずつ適用されるか、何か月以内の退職で何割か |
| 担当体制 | 担当者の人数、1人あたりの担当社数・人数、対応できる言語 |
| 3年総額 | 人数ごとに、初期費用+月額×36か月+追加料金の見込み |
同じ行を同じ順番で埋めてもらうと、月額だけでは見えない差が並びます。費用の読み方は特定技能の費用を抑える方法でも、項目ごとに整理しています。
社内の手間:人数で増える作業と、1回で済む作業
支援を全部委託しても、社内の作業は残ります。会社で1回の作業は人数が増えても変わらず、1人ごとの作業は人数分増えます。下の試算では、1年目の社内の時間は1人で50時間、3人で120時間でした。
図51年目の社内の時間(支援を委託した場合の試算)
| 作業 | 単位 | 1人 | 2人 | 3人 |
|---|---|---|---|---|
| 入会手続き・会社の書類・協力確認書・定期届出 | 会社で1回 | 15 | 15 | 15 |
| 雇用契約と申請書類の準備 | 1人ごと | 8 | 16 | 24 |
| 事前ガイダンス・生活オリエンテーションの立ち会い、同行の調整 | 1人ごと | 10 | 20 | 30 |
| 定期面談(監督者として) | 1人ごと | 4 | 8 | 12 |
| 相談の共有・委託先との連絡 | 1人ごと | 13 | 26 | 39 |
| 合計(1人あたり) | — | 50(50) | 85(42.5) | 120(40) |
定期届出は1通でも、記録は人数分
定期届出は年1回、会社として1つの届出書を出します。ただし中身は、1号・2号別の人数に加え、実労働日数、所定労働時間、時間外労働時間、きまって支給する現金給与額、控除額などの月平均です。2年以上続けて受け入れていれば、昇給率も書きます。人数が増えるほど、毎月の勤怠と給与の記録を人ごとにそろえておく作業が増えます。
人数で段差が出る社内の体制
外国人雇用管理指針は、外国人労働者を常時10人以上雇用するときに、人事課長などを雇用労務責任者に選ぶよう求めています。3人なら当てはまりませんが、技能実習生などを含めた外国人の人数で数える点に注意します。現場の指導役も段差の1つです。同じ班に2人を同時に入れるなら、教える人の本来の仕事を何時間減らすかを先に決めておきます。
担当体制の確認:登録支援機関に聞く質問
複数人を委託するときは、費用と同じくらい担当体制が大切です。2027年4月1日からは、登録支援機関に常勤の支援責任者と支援担当者を置くことが求められます。支援担当者の数は「受入れ機関の数÷10」と「1号の外国人の数÷50」をどちらも上回る必要があり、担当者1人あたり受入れ機関10未満・1号50人未満が目安になります。
図62027年4月からの支援担当者の必要人数(計算例)
- 受入れ機関9社・1号40人を支援9÷10=0.9、40÷50=0.8 → どちらも上回るには担当者1人以上
- 受入れ機関18社・1号70人を支援18÷10=1.8、70÷50=1.4 → 担当者2人以上
- 受入れ機関30社・1号160人を支援30÷10=3、160÷50=3.2 → 「3」と「3.2」を上回るには担当者4人以上
見積もりと一緒に聞く6つの質問
- うちの担当者は何人で、それぞれ何社・何人を担当していますか
- 2027年4月の新しい基準を、いつまでにどう満たしますか
- 本人たちが分かる言語で、夜間や休日の相談にも応じられますか
- 3人の定期面談を、同じ日に順番に行う段取りにできますか
- 1人が辞めたとき、残る人の月額と、返金の扱いはどうなりますか
- 2人目以降の割引の条件を、契約書に書いてもらえますか
相談への対応は、外国人が十分に理解できる言語で、1週間のうち勤務日に3日以上、休日に1日以上行うことが求められ、夜間などにも対応できることが必要です。人数が増えるほど相談の件数も増えるため、担当者が1人しかいない体制では、休みの日に連絡がつかなくなるおそれがあります。紹介と支援を別々の会社に頼む場合の分け方は紹介会社と登録支援機関を別々に選ぶときの注意点、紹介会社の見方は特定技能の人材紹介会社の選び方で整理しています。
人数を決めるときの判断基準と、よくある失敗
費用だけを見れば、同時に採るほど1人あたりは下がります。けれども、人数を決める軸は費用ではなく、住まい・教える人・相談の体制です。この3つが何人分あるかで、同時に採る人数の上限が決まります。
同時に採るか、時期をずらすか:費用の違い
| 採り方 | 費用の面 | 体制の面 |
|---|---|---|
| 同じ日に2人 | 会社の書類・住居の準備が1回で済む。割引の条件を満たしやすい | 最初の1か月の指導と同行が重なる |
| 同じ年度に数か月ずらす | 会社の書類(第2表)は2人目で不要。月額は入社月から | 1人目が2人目に職場を案内できる |
| 年度をまたぐ | 2人目の申請で会社の書類を出し直す。割引の条件を確かめる | 1人目の定着を見てから決められる |
助成金は会社単位、離職率は人数で変わる
人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)は、2026年10月1日以降に計画を出す場合、20万円(一時帰国休暇の制度も整えると25万円)で、人数で増えません。要件の離職率は、計画期間の後6か月で15%以下です。外国人労働者が2〜6人なら、離職者1人以下とされています。外国人労働者がこの3人だけの会社で2人が辞めると、要件を満たせません。
よくある失敗
- 割引のために入社日を同じ日にそろえ、最初の1か月の指導が回らなくなる
- 2人を1部屋に入れたが、1人あたり7.5㎡に足りない
- 家賃を入居人数で割らず、1人ずつ同じ額を取ってしまう
- 2人目を翌年度に回し、会社の書類を出し直すことを見落とす
- 割引の条件を口約束にし、1人が辞めた後に月額が上がる
特定技能のりあい窓口では、条件に合う会社を最大3社まで無料でご紹介しています。順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。会社ごとの受け入れ人数の上限は特定技能は会社ごとに何人まで受け入れられる?、1人採用の3年総額は特定技能の費用はいくら?、5人以上の体制は特定技能を5人・10人以上採用する、住まいの家賃の決め方は特定技能外国人の住居費用で解説しています。
想定ケース:金属加工工場(従業員15人)の専務取締役が、割引より担当体制で委託先を選んだ理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
- 機械加工のラインに2人を同時に迎え、1人あたりの3年総額(試算)が1人だけのときより約18万円低くなった
- 2人分の受け入れ準備にかかった社内の時間は、1人のときの見込みの約1.7倍で済んだ
- 支援の担当は2人体制で、夜間の相談は月に1〜2件、翌朝までに返事が来ている
――2人が入って半年です。何が変わりましたか。
旋盤とマシニングの段取り替えを、2人が交代で受け持てるようになりました。15人の工場で、ベテランが2人続けて定年を迎えたところでした。受注は増えているのに夕方の段取りが回らず、私が週に3日は現場に立っていました。それが週1日になっています。
――最初から2人を採るつもりでしたか。
いいえ、1人の予定でした。紹介会社から1人・2人・3人の見積もりを並べてもらうと、2人目は会費や会社の書類の分が乗らず、住まいも同じ部屋で足りる。1人あたりで約18万円の差になりました。ただ、3人目は部屋をもう1つ借りる必要があり、教える人の手も足りない。それで2人に決めました。
――委託先は、どう選びましたか。迷った点は。
3社を比べました。1社は2人目の紹介料を半額にすると言ってくれて、正直、心が動きました。でも担当者は1人で、30社ほどを見ていると聞きました。夜に連絡がつくのか、と聞くと、答えがはっきりしませんでした。決めた会社の割引は小さかったのですが、担当は2人で、1人は2人の母語で話せます。2027年の新しい基準への準備も、人数の計算まで見せてくれました。
――割引の条件は、どう決めましたか。
2人目の月額の割引が、入社日がずれても、どちらかが辞めても変わらないことを契約書に書いてもらいました。口頭の約束だけだと、担当者が替わったときに困ります。支援の中身は減らさない、面談は3か月に1回、それぞれと行う、という点も同じ紙に入っています。
――進めてみて、つまずいたことと工夫は。
JAIMへの入会に2か月半かかりました。入社日を決める前に申し込んでおけばよかった、と思います。住まいは2DKを借り、1人1部屋で7.5㎡以上あることを確かめました。家賃は2人で割った額を上限にしています。在留資格の変更は行政書士にオンラインで申請してもらい、1年の許可なら手数料は窓口より6,000円低く、決済手数料の330円を足しても安く済みました。2人とも同じ日に入社しましたが、最初の2週間は1人ずつ別の班に付け、教える側の負担を分けました。
――これから考える会社に伝えたいことは。
人数を決めるのは、割引ではなく、住まいと教える人の数でした。見積もりを人数ごとに並べると、2人目で下がる理由も、3人目で上がる理由も見えます。費用の表と体制の表を、一緒に見るのがおすすめです。
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よくある質問
同時に何人まで採用すべき?
住まい・教える人・相談の体制が用意できる人数までにします。費用の面では同時に採るほど1人あたりは下がりますが、法令で受け入れる人数に上限があるのは介護(事業所ごと)と建設だけで、それ以外の分野は体制で決まります。迷うなら、2人を同時に迎え、1人目と2人目の定着を見てから3人目を考えると、住まいと指導の段差を避けやすくなります。
2人目からは、紹介料が安くなりますか?
会社によります。人数による割引に公的な決まりはありません。1人・2人・3人の見積もりを並べてもらい、割引が紹介料か月額か、入社日がずれても適用されるか、1人が辞めたらどうなるかを書面で確かめます。
2人を同時に申請するとき、会社の書類は1組で足りますか?
複数の申請人に共通する書類には、「立証資料の対象となる申請人の名簿」を付ける様式が用意されています(記載例では、分野の誓約書1通に4人を並べています)。また、同じ年度内にすでに特定技能外国人を受け入れている会社は、会社に関する書類(第2表の1〜3)の提出が要りません。実際の出し方は、申請先の地方出入国在留管理局で確かめます。
支援の月額は、人数が増えると下がりますか?
会社によります。公的な調査で分かるのは1人あたりの月額の分布で、福岡県の令和7年度調査では「2万円以上3万円未満」が31.5%と最も多い区分でした(在留資格を問わない数字)。人数ごとの単価は、見積もりで確かめます。
2人を同じ部屋に住ませてもよいですか?
居室の広さが1人あたり7.5㎡以上あれば可能です。共同で住む場合は、居室全体の面積を人数で割って確かめます。借上げ住宅の家賃を本人から取るときは、家賃を入居人数で割った額以内にします。
助成金は、人数が多いほど増えますか?
増えません。人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)は会社単位で、2026年10月1日以降の計画なら20万円か25万円です。外国人労働者が2〜6人なら、計画期間の後6か月の離職者が1人以下であることが要件になります。
外国人の社員が10人以上になると、何が変わりますか?
外国人雇用管理指針は、外国人労働者を常時10人以上雇用するときに、人事課長などを雇用労務責任者に選ぶよう求めています。特定技能だけでなく、技能実習生など在留資格を問わず数えます。助成金を使う場合は、人数にかかわらず雇用労務責任者の選任と3か月に1回以上の面談が要件です。
担当者1人が見られる人数に、決まりはありますか?
2027年4月1日から、登録支援機関の支援担当者の数は「受入れ機関の数÷10」と「1号の外国人の数÷50」をどちらも上回る必要があります。自社で支援する場合も、同じ日から、支援担当者1人あたり特定技能外国人50人未満が求められます。
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この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 福岡県「令和7年度 外国人介護人材の受入れ状況等に関するアンケート調査結果報告書」(令和7年度)
- 一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)「入会のご案内」(2026年10月確認)
- 一般社団法人工業製品製造技能人材機構「JAIMの概要及び入会手続について」(セミナー資料)(2026年8月5日)
- 一般社団法人工業製品製造技能人材機構「JAIMに関するFAQ」(令和8年9月18日時点版)
- 農林水産省「食品産業特定技能協議会」(2026年10月14日確認)
- 法務省・経済産業省「特定技能外国人受入れに関する運用要領(工業製品製造業分野)」(2026年6月25日一部改正)
- 出入国在留管理庁「在留資格「特定技能」」(提出書類一覧表)(一覧表 2026年10月9日改訂)
- 出入国在留管理庁「特定技能運用要領・各種様式等」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度における地域の共生施策に関する連携」(様式改訂 2026年3月23日)
- 出入国在留管理庁「受入れ・活動・支援実施状況に係る届出(定期届出)作成要領」(2026年1月26日掲載)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正版)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「登録支援機関の支援体制要件の改正(令和9年4月1日施行)」(2027年4月1日施行)
- 出入国在留管理庁「支援体制等の主な改正点」(2026年7月)
- 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について」(2026年10月1日以降の申請分)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
- 厚生労働省「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」(2026年10月1日改定)
- 厚生労働省「外国人労働者就労環境整備助成コース リーフレット(令和8年10月1日版)」(2026年10月1日以降に計画を提出する場合)
- 全国健康保険協会 長野支部「令和8年度の保険料率について」(2026年3月5日)
- 日本年金機構「厚生年金保険料額表」(2026年10月確認)
- 山形労働局「令和8年度の雇用保険料率について」(2026年度)
- 出入国在留管理庁「徴収費用の説明書(参考様式第1-9号)」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(令和8年5月29日改正を反映)
最終更新:(2026年10月版)
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