特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/tokutei-ginou-jidosha-unso/ 印刷日:2026年10月15日

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自動車運送業の特定技能|トラック・バス・タクシー運転者の要件

トラックは入国から最長6か月、タクシー・バスは最長1年。免許と研修の準備期間から逆算して計画する

運送業で特定技能の外国人ドライバーを受け入れたい。けれど、日本の運転免許はいつ取るのか、タクシーやバスの日本語はどの水準か、採用から乗務までどれくらいかかるのかが分からない。そんな相談が増えています。自動車運送業分野は、トラック・タクシー・バスの3区分で要件が大きく違います。この記事では、区分ごとの運転免許・日本語・新任運転者研修の要件と、在留資格「特定活動」で免許を取る準備期間を含めた受け入れまでの期間を、2026年10月時点の公的資料で整理しました。

この記事の結論
  • 要件は3区分で違う:トラックは第一種免許と日本語A2.2相当(N4など)、タクシー・バスは第二種免許と原則B1相当(N3以上)に加え、新任運転者研修の修了が必要です。
  • 免許は入国後に「特定活動」で取る:海外から来る人は、トラック最長6か月、タクシー・バス最長1年の期間に日本の免許を取ります。期間内に取れないと1号に移れず、延長もできません。
  • 会社側にも上乗せの条件がある:運転者職場環境良好度認証(トラックはGマークの事業所でも可)と、国土交通省の協議会への加入(確認に1か月程度・会費なし)を、在留の申請前に済ませます。
  • 手続きの上限を積み上げると約1年〜1年半:海外から呼ぶ場合の試算はトラック約12か月、タクシー・バス約18か月。2号はなく、在留は1号の通算5年までです。

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この記事の目次

結論:運送業の特定技能は、免許と研修の準備期間から逆算して計画する

自動車運送業分野の特定技能は、トラック・タクシー・バスの3区分で、運転免許・日本語・研修の要件が違います。海外から来る人は、入国後に在留資格「特定活動」で日本の免許を取り、要件がそろってから特定技能1号に切り替えます。

この準備期間の上限は、トラックが6か月、タクシー・バスが1年です。期間内に免許が取れないと1号に移れず、延長もできません。採用の計画は、この期限から逆算して立てます。

図1数字で見る自動車運送業分野の特定技能(2026年)

  • 703人1号の在留者数2026年7月末・速報値。2025年12月末は151人
  • 22,100人受入れ見込数(上限)2029年3月末まで。充足率は3.2%
  • 3区分トラック・タクシー・バス区分ごとに免許・日本語・研修が違う
  • 6か月/1年免許を取る準備期間の上限トラック/タクシー・バス(特定活動)
在留者は2025年12月末から7か月で4倍以上に増えましたが、上限に対してはまだ3.2%です。出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について」(2026年7月末・速報値)、出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末)のポイント」(2026年6月末・速報値)、法務省・国土交通省「運用要領(自動車運送業分野の基準について)」(2026年10月9日一部改正)

2号はなく、在留は1号の通算5年まで

自動車運送業分野には特定技能2号がありません。運用要領は「特定技能2号での受入れを行うことはできません」と明記しています。2027年4月に始まる育成就労の対象分野にも入っておらず、国土交通省のQ&Aは、2号や育成就労を加える予定を「現時点では未定」としています。

1人の運転者が働ける期間は、1号の通算5年までです。ただし、免許を取るための特定活動の期間は、この通算に数えません。なお、車両の点検・整備をする人を受け入れる場合は、自動車整備という別の分野になります。要件は自動車整備の特定技能で整理しています。

運送業の特定技能の3区分と、任せられる業務の範囲

業務区分は「トラック運転者」「タクシー運転者」「バス運転者」の3つです。どの区分でも事業用自動車の運転が主な仕事で、車両の清掃などの関連業務は付随的に行う位置づけです。

図2自動車運送業分野の3区分と主な業務

  • 1トラック運転者

    運行業務(安全な貨物の輸送など)と、荷役業務(荷崩れを起こさない積付けなど)。評価試験も運行と荷役が中心です。

  • 2タクシー運転者

    運行業務(安全な旅客の輸送など)と、接遇業務(乗客への対応など)。第二種運転免許が必要です。

  • 3バス運転者

    タクシーと同じく運行業務と接遇業務。日本語の扱いは、貸切バスかどうかで条件が変わります。

3区分とも、運転をさせずに関連業務だけをさせることは認められていません。出典:法務省・国土交通省「運用要領(自動車運送業分野の基準について)」(2026年10月9日一部改正)、国土交通省「特定技能制度(自動車運送業分野)Q&A」(2026年10月確認)

運転以外の仕事は「日本人ドライバーと同じ範囲」まで

車両の清掃や、運行前後の準備・片付けは付随的に任せられます。国土交通省のQ&Aは、その会社の日本人ドライバーが通常の業務として行う内容なら従事させてよい、としています。反対に、ほとんど運転をさせず洗車や事務だけを任せる働き方は「専ら関連業務」にあたり、認められません。

受け入れられる事業と、対象外の働き方

受入れ機関は、道路運送法に定める自動車運送事業(第二種貨物利用運送事業を含む)を営んでいる必要があります。国土交通省のQ&Aでは、次の扱いも示されています。

  • 要件を満たす事業者なら、その会社が行う貨物軽自動車運送事業に従事させることもできる
  • 貨物軽自動車運送事業だけを営む事業者は、特定技能外国人を受け入れられない
  • 廃棄物を運ぶトラックでも、従事できるのは事業用自動車(緑ナンバー)に限られ、自家用(白ナンバー)での業務はできない

評価試験の日程や会場は、実施機関である一般財団法人日本海事協会の試験ポータルで確認できます。

区分別の要件一覧:免許・日本語・新任運転者研修・会社の認証

本人に求められる要件は、技能試験・日本語・日本の運転免許の3つが基本です。タクシーとバスは、これに新任運転者研修の修了が加わり、日本語の水準も高くなります。

図3トラック・タクシー・バスの要件の違い

自動車運送業分野の区分別の要件(2026年10月時点)
項目トラックタクシーバス
技能試験評価試験(トラック)評価試験(タクシー)評価試験(バス)
日本語A2.2相当以上(JFT-BasicのA2.2相当以上かN4以上)原則B1相当以上(N3以上)。条件付きでA2.2相当原則B1相当以上(N3以上)。貸切バス以外は条件付きでA2.2相当
運転免許第一種第二種第二種
新任運転者研修在留資格の要件ではない必要(全国ハイヤー・タクシー連合会の効果測定の基準)必要(日本バス協会の効果測定の基準)
特定活動の上限6か月1年1年
会社の認証運転者職場環境良好度認証、または安全性優良事業所(Gマーク)の事業所運転者職場環境良好度認証運転者職場環境良好度認証
タクシー・バスは、免許・日本語・研修のすべてでトラックより要件が重くなります。出典:法務省・国土交通省「運用要領(自動車運送業分野の基準について)」(2026年10月9日一部改正)、出入国在留管理庁「自動車運送業分野」(2026年10月確認)

特定技能でトラックドライバーを受け入れる要件

トラックは、評価試験(トラック)の合格、A2.2相当以上の日本語、第一種運転免許の3つです。技能実習2号を良好に修了した人は、トラックに限って日本語試験(N4以上)が免除されます(国土交通省Q&A)。新任運転者研修は在留資格の要件ではありません。

特定技能のタクシー・バス運転者に上乗せされる要件

タクシーとバスは第二種運転免許が必要で、日本語は原則B1相当以上(日本語能力試験N3以上)です。さらに、受入れ機関が新任運転者研修を行い、業界団体が定めた効果測定の基準に達する必要があります。研修は、座学(法令・接遇・地理・安全)、路上での走行研修、適性診断で構成されます(国土交通省Q&A)。

日本語がA2.2相当でも受け入れられる3つの条件

タクシー・バスでも、次の3つをすべて満たせば、A2.2相当(N4など)で受け入れられます。

  1. 従事するのが貸切バスではないこと
  2. B1相当の習得に向けた日本語学習プラン(分野参考様式第15-16号)を作り、分科会が定めた基準による審査を経ること
  3. 乗客・営業所・警察署・消防署などとのやり取りを日本語で補助する「日本語サポーター」を乗務させること

日本語サポーターは、その会社に雇われ、旅客自動車運送の業務の経験がある人か、不測の事態に対応できるよう指導を受けた人に限られます。在留期間の更新までにB1相当を証明できなければ、更新時に改めて認証を受けた学習プランを出します。離島・半島の中だけを走る乗合バスなどは、単独乗務も認められます。営業所との連絡体制と、路線にかかる自治体ごとの協力同意書(分野参考様式第15-17号)がそろうことが条件です。

2027年4月以降の日本語の扱いは「別途お知らせ」

運用要領は、タクシー・バスについて、2027年4月1日以降はB1相当以上が求められ、取扱いは別途知らせるとしています。A2.2相当での受け入れが同じ形で続くかは、2026年10月14日時点で決まっていません。これから計画するなら、N3以上の候補者を基本に考えると安全です。

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自動車運送業の特定技能で必要な免許:外免切替と「特定活動」の使い方

海外から来る人は、入国後に在留資格「特定活動」で日本の運転免許を取ります。国際運転免許証だけでは、特定技能の運転者として働くことはできません(国土交通省Q&A)。

図4海外から来る運転者が乗務を始めるまでの流れ

  1. 現地で評価試験と日本語試験に合格評価試験の受験日に、日本か外国で取った有効な運転免許を持っている必要があります。
  2. 在留資格「特定活動」で入国在留期間の上限はトラック6か月、タクシー・バス1年。この期間は1号の通算在留期間に数えません。
  3. 日本の免許を取る外免切替や自動車教習所で取得します。タクシー・バスは第二種免許の取得と新任運転者研修の修了まで進めます。
  4. すぐに特定技能1号への変更を申請要件がそろったら、期間の途中でも速やかに申請します。特定活動のまま在留し続けることは認められません。
  5. 許可を受けて乗務を開始審査中にできるのは研修・教育としての運転だけで、運送業務としての運転はまだできません。
期間内に免許が取れないと、特定技能への変更も、特定活動の延長もできません。出典:法務省・国土交通省「運用要領(自動車運送業分野の基準について)」(2026年10月9日一部改正)、国土交通省「特定技能制度(自動車運送業分野)Q&A」(2026年10月確認)

免許の取得で確かめる3つの条件

  • 外免切替は、免許を取った国に、取得後3か月以上滞在していたことが条件(証明する書類が必要)
  • タクシー・バスの第二種免許は、原則21歳以上で、免許を受けていた期間が通算3年以上(海外での運転経歴も加算できるが、分かる書類が必要)
  • 大型免許は、いったん普通免許に切り替えてから切り替える。特定活動の期間中は普通免許までを行う

トラックは普通免許などを取った時点で変更を申請でき、中型・大型の教習を教習所で並行して受けることも差し支えないとされています。免許の細かな条件は、警察の運転免許の窓口で最終確認してください。

特定活動の期間にできること・できないこと

特定活動の間は、免許のための教習や新任運転者研修のほか、車両の清掃などの関連作業に従事できます(分野別運用方針)。公道での運転は、研修・教育の一環で、運送業務としての性質がない場合に限られます。

期間内に変更を申請していれば、審査中に上限を過ぎても特定活動として在留できます(国土交通省Q&A)。

日本に住んでいる人を雇う場合

すでに日本に住んでいる人は、特定技能への変更を申請する前に、日本の運転免許を取っておく必要があります(国土交通省Q&A)。ほかの分野の特定技能から移る人は、その分野で在留した期間も通算されます。タクシー・バスの新任運転者研修をどの時点で受けるかは、委託先と国土交通省の担当課(バス・タクシーは旅客課)に確認しながら段取りを組みます。

免許の費用は会社負担が基本

国土交通省のQ&Aは、免許の取得費用は受入れ機関が負担することが望ましいとしています。本人に負担させる場合は、理解できる言語で事前に十分説明し、了承を得る必要があります。

気をつけたいのは回収の仕組みです。労働基準法は、労働契約の不履行に違約金を定めること(16条)と、前貸しの債権を賃金と相殺すること(17条)を禁じています。「早く辞めたら免許代を返す」「免許代を貸して毎月の給与から差し引く」といった約束は避けます。

受け入れまでの期間:区分別のスケジュールと手順

手続きの上限を積み上げると、海外から呼ぶ場合はトラックで約1年、タクシー・バスで約1年半です。差のほとんどは、入国後に免許を取る特定活動の期間(6か月と1年)から生まれます。

図5区分別:手続きにかかる期間の上限の積み上げ(試算)

海外から呼ぶ場合の期間の試算(候補者探しの期間は含まない)
手続きトラックタクシー・バス根拠
協議会の加入(事務局の確認)1か月程度1か月程度国土交通省の案内
在留資格認定証明書(特定活動)1〜3か月1〜3か月標準処理期間
入国後の免許取得・研修(特定活動)最長6か月最長1年運用要領
特定技能1号への変更許可1〜2か月1〜2か月標準処理期間
合計(上限の試算)約12か月約18か月編集部の試算
各手続きの上限を足した試算です。協議会の加入を候補者探しと並行して進めれば、その分は短くなります。出典:国土交通省「自動車運送業分野における特定技能外国人の受入れ」(2026年6月1日更新)、出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月確認)、出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)、法務省・国土交通省「運用要領」(2026年10月9日一部改正)

在留資格認定証明書は、交付から3か月以内に入国しないと効力を失います。教習所や運転免許の窓口の予約は、入国日が見えた段階で押さえておくと、特定活動の期間を無駄なく使えます。

図6海外から運転者を受け入れる7つの手順

  1. 区分と求める日本語を決める

    トラックか、タクシー・バスか。タクシー・バスならN3以上の人に絞るか、A2.2相当で日本語サポーターを付けるかを決めます。

  2. 会社の認証を確かめる

    運転者職場環境良好度認証を持っているか。トラックならGマークの事業所があるかも確かめます。

  3. 協議会に加入する

    受入れ機関と、支援を委託する登録支援機関の双方が加入します。確認に1か月程度かかります。

  4. 候補者の書類を面接前に確かめる

    試験の合格、免許の取得日、取得国での3か月以上の滞在、第二種なら年齢と運転経歴を確認します。

  5. 雇用契約を結び、特定活動を申請する

    事前ガイダンスと健康診断を申請の前に済ませ、在留資格認定証明書の交付を申請します。

  6. 入国後、免許と研修を進める

    外免切替や教習所で免許を取り、タクシー・バスは新任運転者研修で効果測定の基準に達するまで進めます。

  7. 要件がそろったらすぐ変更を申請する

    許可が出るまでは研修としての運転にとどめ、許可後に乗務を始めます。

4番目の書類確認を面接より前に置くと、条件を満たさない候補者に時間を使わずに済みます。出典:国土交通省「特定技能制度(自動車運送業分野)Q&A」(2026年10月確認)、出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)

日本にいる人なら、期間はどこが変わるか

日本に住む人は、特定活動の期間が要りません。協議会の確認(1か月程度)と変更の審査(標準処理期間1〜2か月)を合わせ、免許を持っている人なら2〜3か月が上限の目安です(試算)。そのかわり、変更を申請する前に日本の免許を取っておく必要があります。

変更の手数料は2026年10月から在留期間に応じた額に

在留資格認定証明書の交付申請は無料です。特定活動から特定技能1号への変更許可には手数料がかかり、2026年10月1日から、許可される在留期間に応じた額になりました。窓口申請なら在留期間1年で33,000円、3年で64,000円です(オンラインは1年27,000円など)。

受入れ機関の条件:認証・協議会と、受け入れできない会社

会社側には、自動車運送事業の経営と法令の順守に加えて、2つの上乗せ条件があります。運転者の職場環境についての認証と、国土交通省の協議会への加入です。

図7運送会社が満たす3つの条件

  • 事業と法令の順守自動車運送事業(第二種貨物利用運送事業を含む)を営み、道路運送法・貨物自動車運送事業法などや安全管理規程を守ります。
  • 職場環境の認証日本海事協会の運転者職場環境良好度認証。トラックは、安全性優良事業所(Gマーク)の認定事業所があることでも満たせます。
  • 協議会の構成員在留の申請(特定活動を含む)の前に加入します。支援を委託する登録支援機関も加入が必要です。
3本のうち1本でも欠けると、在留の申請に進めません。出典:法務省・国土交通省「運用要領(自動車運送業分野の基準について)」(2026年10月9日一部改正)、国土交通省「特定技能制度(自動車運送業分野)Q&A」(2026年10月確認)

運転者職場環境良好度認証とGマーク

運転者職場環境良好度認証は、一般財団法人日本海事協会が行う認証制度で、国土交通省のQ&Aでは「働きやすい職場認証制度」の名前で説明されています。トラック運送業では、全国貨物自動車運送適正化事業実施機関が認定する「安全性優良事業所」(Gマーク)の事業所を持っていれば、こちらでも要件を満たします。

タクシー・バスにはGマークの選択肢がないため、認証がない会社は取得から始めます。認証をいつまでに、どの書類で示すかは、委託先と国土交通省の案内で確認が必要です。

協議会:在留の申請前に、委託先と2者で加入

協議会は、国土交通省が設置する「自動車運送業分野特定技能協議会」です。加入の受付は2025年1月17日に始まり、受入れ機関は第1号様式、登録支援機関は第2号様式をオンラインフォームで出します。フォームのURLは2025年10月22日に変わったため、古いURLを控えている場合は注意します。

事務局の確認には1か月程度かかる見込みで、不備があるとさらに延びます。入会金や年会費はかかりません。国土交通省は構成員名簿(2026年7月末現在)も公表しているので、委託先の登録支援機関が載っているかを自分で確かめられます。

受け入れできない主なケース

  • 貨物軽自動車運送事業だけを営んでいる
  • 自家用(白ナンバー)の車両で運転させる
  • 派遣の形で受け入れる、または派遣する(違反すると以後5年間受け入れられなくなるおそれ)
  • 運転者職場環境良好度認証も、Gマークの事業所もない
  • 協議会に入らないまま在留の申請をする
  • 免許の費用を、違約金や給与からの天引きで回収する

どの分野にも共通する受入れ機関の基準(社会保険・税の納付、1年以内に会社都合で同じ仕事の社員を離職させていないことなど)は、特定技能の受入れ機関の基準で確認できます。

よくある思い込みと、委託先に確かめる7つの質問

自動車運送業分野は在留者が703人(2026年7月末)と少なく、手続きを実際に扱った会社もまだ多くありません。思い込みで計画を立てると、期限切れや要件不足につながります。

  • 外国の免許や国際運転免許証があれば、入国してすぐ乗務できる国際運転免許証だけでは運転業務に就けません。現地で日本と同等の免許を持っていても、特例措置はないとされています。
  • タクシーでもN4があれば受け入れられる原則はN3以上です。A2.2相当で受け入れるには日本語学習プランと日本語サポーターの乗務が条件で、2027年4月以降の扱いは決まっていません。
  • 免許が間に合わなければ、特定活動を延ばせばよい延長はできません。期間内に免許が取れなければ、特定技能にも移れません。
  • 特定活動の期間も、通算5年から差し引かれる免許を取るための特定活動の期間は、1号の通算在留期間に算入しないと分野別運用方針で定められています。
  • 変更の審査中なら、営業として乗せてもよい許可が出るまでは、研修・教育としての運転に限られます。

紹介会社・登録支援機関に確かめる7つの質問

  • 自動車運送業分野特定技能協議会の構成員ですか(国土交通省の名簿でも確かめます)
  • 特定活動から特定技能1号への変更まで、これまで何人を担当しましたか
  • 候補者の免許の取得日と、取得国での3か月以上の滞在を、面接の前に確かめますか
  • 外免切替や教習所の予約、第二種の段取りを、誰がどこまで手伝いますか
  • 期間内に免許が取れなかった場合、本人と会社にどう説明し、どう対応しますか
  • タクシー・バスで日本語学習プランを作る場合、作成と審査の準備を手伝えますか
  • 紹介料・支援の月額・免許取得の費用を、分けて見積もれますか

答えが具体的な会社ほど、この分野の手続きに慣れています。見積もりの比べ方と削ってはいけない費用は特定技能の費用を抑える方法、社内に専任の担当者がいない会社の進め方は中小企業が特定技能を受け入れる進め方で扱っています。住まいや通勤手段が課題なら地方・郊外の企業の特定技能も参考になります。

想定ケース:タクシー会社(従業員8人)の総務部長が、N3の候補者に絞って1人目を迎えた理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

運転者6人と事務2人のタクシー会社で総務を担当する60代の部長に、海外から1人目の運転者を迎えるまでを聞きました。

  • 夜間に動かせる車両が1台増え、夜の配車をお断りする件数が月20件ほどから数件に減った
  • 本人は入国から8か月で第二種免許を取り、新任運転者研修も修了して乗務を始めた
  • 候補者4人の書類を面接前に確かめ、第二種の条件を満たさない2人を早めに外せた

――乗務が始まって4か月。何が変わりましたか。

夜の車が1台、毎日動くようになりました。以前は金曜や雨の夜に、配車のお電話を月20件ほどお断りしていたんです。いまは数件です。本人は駅や病院の裏道まで覚えてきました。お客様に「丁寧ね」と言われた日は、事務所に戻ってうれしそうに報告してくれます。

――検討を始めたきっかけは。

運転者6人のうち4人が65歳を超えて、夜勤をお願いしにくくなったことです。ハローワークに1年近く求人を出しても、第二種免許を持つ人の応募はありませんでした。業界の会合で特定技能の話を聞いたのが始まりです。

――準備で困ったことは。

会社側にも条件があると知らなかったことです。Gマークはトラックの話だと思っていましたが、タクシーは運転者職場環境良好度認証が要ると知って焦りました。就業規則や点呼の記録の見直しを含め、書類をそろえるだけで2か月。協議会の確認には1か月ほどかかると聞いたので、候補者探しと同時に申し込みました。

――委託先は、どう選びましたか。

2社に話を聞いて、正直、最初は迷いました。1社は、N4の人を日本語サポーター付きで受け入れれば候補者が多い、という提案でした。もう1社は、8人の会社で毎回サポーターを同乗させるのは続かないので、N3の人に絞りましょう、と言いました。数えてみたら、うちには同乗できる人がいないんです。2027年4月からの日本語の扱いがまだ決まっていないことも、その会社は最初に説明してくれました。決め手はそこでした。2社とも国土交通省の構成員名簿に載っていることは、自分で確かめました。

――入国してからの8か月で、つまずいたことは。

外免切替の書類です。免許を取った国に3か月以上いたことを示す書類が足りず、一度出し直しました。期間内に取れなければ特定技能に移れないので、あのときは冷や汗をかきました。新任運転者研修の地理は、ベテランが休みの日に一緒に車で回って教えてくれたんです。

――お金の決まりで、気をつけたことは。

免許の費用は会社で持つと決めました。「早く辞めたら返して」という約束は法律でできないと委託先に言われましたし、長く働いてほしい人にそんな約束はしたくありません。給与は日本人の新人と同じ表で決めています。1号は通算5年までなので、その間にどんな仕事を任せるか、本人と年に1回話すことにしました。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

よくある質問

運送業の特定技能受け入れでおすすめの会社は?

どの会社にも当てはまる「おすすめの1社」はありません。区分(トラック・タクシー・バス)と、海外から呼ぶか日本にいる人を雇うかで、向く会社が変わるためです。比べるときは、次の4点を同じ質問で聞きます。協議会の構成員か、特定活動から1号への変更を何人扱ったか、免許取得をどこまで支えるか、期間内に免許が取れない場合にどう対応するかです。特定技能のりあい窓口では、条件に合う会社を最大3社まで無料で紹介し、順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。

特定技能のトラックドライバーにも新任運転者研修は必要ですか?

在留資格の要件にはなっていません。新任運転者研修の修了が必要なのは、タクシーとバスの区分です。ただし、日本の道路や荷役のルールを教える社内の教育は、日本人の新人と同じように行います。

外国の運転免許を持っていれば、すぐに運転できますか?

できません。国際運転免許証だけでは、特定技能の運転者として働けません。入国後の特定活動の期間に、外免切替などで日本の免許を取ります。外免切替には、免許を取った国に取得後3か月以上滞在していたことが必要です。

特定活動の期間内に免許が取れなかったら、どうなりますか?

特定技能1号に移ることはできず、特定活動の延長もできません(国土交通省Q&A)。入国前に教習所や試験の日程の見通しを立て、取得国での滞在の証明など外免切替の書類を早めにそろえることが、いちばんの備えになります。

日本に住んでいる外国人を運転者として雇えますか?

雇えます。ただし、特定技能への変更を申請する前に、日本の運転免許を取っておく必要があります。評価試験と日本語の要件も満たす必要があり、ほかの分野の特定技能から移る場合は、その分野での在留期間も通算されます。

特定技能の運転者には、何年働いてもらえますか?

1号の通算5年までです。自動車運送業分野には2号がありません。免許を取るための特定活動の期間は通算に入らないため、入国からの在留はその分長くなります。産前産後休業・育児休業などの期間も、条件を満たせば通算から除けます。

協議会の加入には、どれくらいの期間と費用がかかりますか?

事務局の確認に1か月程度かかる見込みで、入会金・年会費はかかりません。受入れ機関と、支援を委託する登録支援機関の双方が、在留の申請までに加入します。書類に不備があると、さらに時間がかかります。

外国人ドライバーの給与は、どう決めればよいですか?

同じ仕事をする日本人と同等以上にします。国土交通省のQ&Aも、日本人労働者と同様の労働条件で雇うよう求めています。賃金規定がある会社は、その規定に沿って決めます。歩合の計算方法も、本人が理解できる言語で説明しておきます。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 出入国在留管理庁「自動車運送業分野」(分野別情報)(2025年7月15日現在の表記・2026年10月確認)
  2. 法務省・国土交通省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(自動車運送業分野の基準について)」(2026年10月9日一部改正)
  3. 国土交通省「自動車運送業分野における特定技能外国人の受入れ」(2026年6月1日更新・2026年10月確認)
  4. 国土交通省「特定技能制度(自動車運送業分野)Q&A」(2026年10月確認)
  5. 出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年7月末時点・速報値)」(2026年7月末)
  6. 出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末)のポイント」(2026年6月末・速報値)
  7. 出入国在留管理庁「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)
  8. 出入国在留管理庁「日本語能力水準「B1相当以上」の確認開始時期について」(2026年9月30日掲載)
  9. 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月確認)
  10. 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
  11. 出入国在留管理庁「在留許可手数料の額及び減額又は免除の対象者等について」(2026年10月1日施行分)
  12. 出入国在留管理庁「通算在留期間」(2026年10月確認)
  13. e-Gov法令検索「労働基準法」(2026年10月確認)

最終更新:(2026年10月版)

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