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特定技能の申請を行政書士に頼む費用|依頼範囲と見積もりの見方
費用は「報酬+国の手数料+実費」。依頼範囲を分けて見積もれば、自社でやる部分も決めやすい
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
特定技能の申請を行政書士に頼むと、費用はいくらかかるのか。見積もりを取っても、事務所ごとに含まれる作業が違えば比べられません。費用は、行政書士の報酬、国に納める手数料、実費の3つに分かれます。2026年10月からは、在留資格の変更・更新の手数料が、許可される在留期間に応じた額に変わりました。この記事では、書類作成・申請取次・更新・届出という依頼範囲ごとの見積もりの見方と、自社で申請する場合との比較を、公的資料にもとづいて整理します。
- 費用は「報酬+国の手数料+実費」の3つ:在留資格認定証明書の交付申請は手数料がかかりません。変更・更新は2026年10月から、許可される在留期間に応じて窓口で10,000〜75,000円です。
- 見積もりは依頼範囲ごとに分けて比べる:書類作成、申請取次、更新、届出、分野の手続き(建設の受入計画など)を行に分けます。報酬を得て書類を作れるのは行政書士などに限られます。
- 自社で申請しても、手数料と社内の時間はかかる:会社の職員が代理人として認定申請をしたり、オンライン申請を使ったりできます。書類の不備は審査を長引かせるため、時間と確実さで比べます。
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この記事の目次
特定技能の申請を行政書士に頼む費用は「報酬+国の手数料+実費」
特定技能の申請を行政書士に頼む費用は、3つに分けて考えます。行政書士に払う報酬、国に納める手数料、そして証明書の取得や郵送などの実費です。見積もりでこの3つが分かれていれば、事務所どうしを比べられます。
図1申請1件あたりの費用の考え方
申請の費用=行政書士の報酬事務所が掲示する報酬額+国の手数料認定は無料、変更・更新は在留期間に応じて+実費証明書の取得・郵送・交通など
報酬の額は、事務所に掲示されている
行政書士法10条の2は、行政書士に対し、事務所の見やすい場所に業務の報酬の額を掲示するよう義務づけています。行政書士会と日本行政書士会連合会には、報酬の額の統計を作って公表する努力義務があります。まずは依頼したい業務の報酬額表をもらい、見積もりと照らし合わせます。
総務省は行政書士の業務として、官公署に出す書類の作成、その提出手続の代理、書類の作成についての相談などを挙げています。書類を作る前の相談に料金がかかるかも、最初に確かめておくと安心です。
特定技能に限った「公的な平均」はない
特定技能の申請に限った行政書士の報酬の公的な平均は、確認できた範囲では見当たりません(2026年10月時点)。そのため、同じ依頼範囲で2〜3の事務所から見積もりを取り、行ごとに比べるのが現実的です。
報酬を得て書類を作れるのは行政書士など
改正行政書士法19条(2026年1月1日施行)の定めは次のとおりです。行政書士や行政書士法人でない者は、他人の依頼を受け「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」、官公署に出す書類の作成などを業として行えません。違反すると1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、法人も罰金の対象です。役割の違いは行政書士・社労士・登録支援機関の違いで整理しています。
特定技能の申請代行の費用を、依頼範囲ごとに分けて見る
「申請代行」という言葉には、書類を作る仕事と、書類を出す仕事(申請取次)が混ざっています。見積もりは、この2つと、更新・届出・分野の手続きを分けた5行で比べます。
| 依頼範囲 | 主な内容 | できる人 | 確かめること |
|---|---|---|---|
| 書類作成 | 申請書、報酬に関する説明書、支援計画書などの作成と点検 | 報酬を得て作れるのは行政書士など | 作る書類と、会社が集める書類の分担 |
| 申請取次 | 書類の提出、追加資料の受け渡し、在留カードなどの受け取り | 弁護士・行政書士、承認を受けた受入れ機関等の職員など | 窓口かオンラインか、追加資料の対応 |
| 在留期間の更新 | 更新申請の書類作成と取次 | 同上 | 1回ごとか、年額の契約か |
| 届出 | 雇用契約・支援計画の変更などの随時届出、年1回の定期届出 | 自社で作るか、行政書士など | 件数ごとか、年額か |
| 分野の手続き | 建設の受入計画の認定申請など、入管以外の申請 | 分野・提出先によって確認 | 入管の申請と別の報酬か |
取次は「提出などの事実行為」
申請取次を使うと、原則として申請人本人の出頭が免除されます。ただし取次は書類の提出などの事実行為に限られ、取次者が申請人として署名したり、記載内容を直接訂正したりはできません。書類を作る費用と、出しに行く費用は、別のものとして見積もってもらいます。
自社の職員が取り次ぐには承認が要る
受入れ機関の職員が申請を取り次ぐには、地方出入国在留管理局の承認を受けます。入管法の違反などがなく信頼できること、研修会への参加などで入国・在留の手続きの知識があると認められることが条件です。申請等取次者証明書の有効期間は3年です。弁護士・行政書士は、所属する会を通じて届け出たうえで取り次ぎます。
更新の回数は、許可される在留期間で変わる
特定技能1号の在留期間は、3年を超えない範囲で個々に指定されます。通算は原則5年までです。何回更新するかは許可される期間しだいなので、更新の費用は「1回あたり」で比べ、3年分の見込みは回数を仮定して出します。
在留資格認定証明書を行政書士に頼むときの報酬の見方(海外から呼ぶ場合)
海外から呼ぶ場合の在留資格認定証明書交付申請は、国の手数料がかかりません。費用の中心は行政書士の報酬です。報酬にどこまでの作業が含まれるかを、申請の流れに沿って確かめます。
申請できるのは、受け入れる機関の職員(代理人)や申請取次者などです。郵送では受け付けていませんが、オンライン申請はできます。標準処理期間は1か月〜3か月で、証明書は交付から3か月以内に入国しないと効力を失います。
図2認定証明書の申請の流れと、報酬に含むかを確かめる作業
- 雇用契約と雇用条件書報酬に関する説明書(参考様式第1-4号)など、条件を説明する書類の作成を含むか。
- 事前ガイダンスと健康診断どちらも申請の前に行います。ガイダンスは支援の一部で、書類作成の報酬とは別の費用です。
- 分野の協議会などへの加入在留の申請の前に必要です。加入の書類を報酬に含むかを確かめます。
- 支援計画と申請書類の作成提出書類一覧表の第1表〜第3表の書類をそろえ、点検します。
- 申請と追加資料への対応窓口かオンラインか。追加資料を求められたときの対応が報酬に含まれるか。
- 交付と本人への送付オンライン申請なら、証明書を電子メールで受け取れます。
提出書類は3つの表に分かれる
提出書類一覧表は、申請人に関する書類(第1表)、所属機関に関する書類(第2表)、分野に関する書類(第3表)の3つに分かれています。第2表は会社自身に関する書類で、会社が集めることになります。報酬の見積もりでは、どの表の書類を事務所が作り、どれを会社が集めるのかを分けてもらいます。
国によって書類が増える
国籍によっては、送出し国の手続きで出る書類を申請に添えます。たとえばベトナムから呼ぶ場合は、ベトナム内務省海外労働管理局(DOLAB)が承認した推薦者表が必要です。カンボジアの人は、同国の労働職業訓練省が発行する登録証明書を添付します。
入国前結核スクリーニングの対象国(フィリピン・ネパール・ベトナムなど)には、結核非発病証明書を求める仕組みもあります。ただし2026年9月25日改正のガイドラインでは特定技能外国人は当面の間対象外で、今のところ証明書は要りません。「当面の間」の扱いなので、申請の前に最新版を確かめます。国ごとの追加書類の確認が報酬に含まれるかも、見積もりの段階で聞きます。
不許可のときの扱いを決めておく
許可されなかったときに報酬がどうなるか、再申請の費用はいくらか。法令で決まっているものではないため、契約前に書面で確かめます。海外から呼ぶ費用の全体は海外から特定技能人材を呼ぶ費用、申請の手順は在留資格認定証明書交付申請の手順で解説しています。
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在留資格変更を行政書士に頼む費用と、2026年10月からの手数料
国内にいる人を雇う場合は、在留資格変更許可申請です。原則は本人の申請で、所属機関や登録支援機関の職員が取り次ぐこともできます(事前の承認が必要)。標準処理期間は1か月〜2か月で、技能実習から移る人については、就労開始予定日の2か月以上前の申請が求められています。
| 許可される在留期間 | 窓口(収入印紙) | オンライン |
|---|---|---|
| 3月以下 | 10,000円 | 10,000円 |
| 3月超6月以下 | 18,000円 | 15,000円 |
| 6月超1年未満 | 25,000円 | 21,000円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円 |
| 1年超3年未満 | 48,000円 | 42,000円 |
| 3年以上5年未満 | 64,000円 | 56,000円 |
| 5年以上 | 75,000円 | 65,000円 |
オンラインは別に決済手数料(3年未満330円、3年以上550円)がかかります。2026年9月30日までに受け付けた申請は、許可が10月1日以降でも改定前の額(窓口6,000円、オンライン5,500円)です。
図3審査にかかる期間の目安
- 1〜3か月在留資格認定証明書の標準処理期間交付から3か月以内に入国
- 1〜2か月在留資格変更の標準処理期間国内にいる人を雇う場合
- 2週間〜1か月在留期間更新の標準処理期間在留期間が6か月以上なら満了の3か月前から申請できる
- 約41〜64日特定技能1号の処理日数の実績令和8年7月許可分・外食業分野を除く
技能実習から移る人は、依頼の締め切りを先に決める
技能実習生は、実習計画を終えた後は、特定技能への変更を申請している間でも技能実習生として働けません。審査には1〜2か月程度かかるとされています。行政書士に頼む場合も、会社がいつまでに書類を渡せば間に合うかを、依頼の時点で決めておきます。
手数料は「決定される在留期間」で決まる
額は申請した期間ではなく、決定される在留期間で決まります。所定の手数料を納めなければ許可は受けられません。申請の時点では額が確定しないため、見積もりでは手数料を幅で示してもらい、報酬とは分けて書いてもらいます。
オンラインは手数料が低く設定されている
出入国在留管理庁は、オンライン申請の手数料を窓口より低くし、長い在留期間の許可ほど1年あたりの負担が軽くなるようにしたと説明しています。たとえば1年の許可なら、窓口33,000円に対し、オンラインは27,000円と決済手数料330円です。国内からの採用費用の全体は国内在住の特定技能人材を採用する費用、手順は在留資格変更許可申請の手順をご覧ください。
自社で申請する場合との比較:費用・時間・確実さ
自社で申請しても、費用がゼロになるわけではありません。変更・更新の手数料はかかり、書類をそろえる社内の時間もかかります。比べるべきは、報酬と、社内の時間・不備の起こりやすさです。
| 比べる点 | 自社で申請 | 行政書士に依頼 |
|---|---|---|
| 国の手数料 | 同じ | 同じ |
| 報酬 | なし | 事務所の報酬額表による |
| 社内の作業 | 書類の作成・収集・提出まで | 会社の書類の収集と内容の確認が中心 |
| 提出の方法 | 認定は職員が代理人として申請できる。変更・更新の取次は承認が必要。オンラインは利用申出が必要 | 行政書士が取次やオンライン申請を行う |
| 不備への備え | 社内で点検する | 点検の範囲を契約で確かめる |
図4自社で申請する場合の費用の考え方
自社申請の費用=国の手数料変更・更新の場合+担当者の作業時間×時間あたりの人件費+実費証明書の取得・交通など
図5行政書士との分担の3つのパターン
- ① すべて任せる書類作成・取次・更新・届出まで依頼。社内に手続きの担当者がいない会社や、初めての受け入れ向き。
- ② 作成は任せ、提出と届出は自社書類は行政書士が作り、社内の取次者やオンライン申請で出す。取次の承認や利用申出の準備が必要。
- ③ 初回だけ任せる1人目の申請を依頼し、2人目以降と更新は自社で行う。点検だけを頼む方法もある。
自社でオンライン申請をする準備
所属機関の職員がオンライン申請をするには、利用者登録をして利用申出を行い、承認を受けます。2026年1月5日に新しいシステムへ移り、所属機関の利用者IDの有効期間は1年から3年に延びました。在留期間の満了日の当日はオンラインで申請できない点にも注意します。
2人目以降は書類が減る
同じ年度内にすでに特定技能外国人を受け入れている機関は、所属機関に関する書類(第2表)の提出が要りません。在留期間更新の申請でも第2表は不要です。最初の1件は行政書士に頼み、2件目以降や更新を自社で行う、という分け方もできます。自社申請の進め方は特定技能の申請を自社で行う方法で紹介しています。
不備は、そのまま日数に響く
令和8年7月許可分の処理日数は、特定技能1号で手続きにより約41〜64日でした(外食業分野を除く)。この日数には、追加資料を求められてから出すまでの日数も含まれます。不備の典型例は申請書類の不備で遅れる典型例で確かめられます。
見積書の見方:確かめる8項目と、避けたい見積もり
見積書が届いたら、次の8項目を確かめます。答えが書かれていない項目は、契約の前に書面で追記してもらいます。
- 報酬・国の手数料・実費が分かれている
- 報酬は申請1件ごとか、人数ごとか、年額か
- 作成する書類と、会社が集める書類の分担が書かれている
- 取次をする行政書士の氏名と、提出の方法(窓口・オンライン)
- 追加資料を求められたときの対応と、その費用
- 不許可のときの報酬の扱いと、再申請の費用
- 更新と届出の費用(1回ごとか年額か)
- 分野の手続き(協議会、建設の受入計画など)を含むか
避けたい見積もりのサイン
- 「申請書類の作成は無料(支援費に込み)」とあり、作成する行政書士の名前がない
- 報酬と国の手数料が「申請費用一式」にまとめられている
- 追加資料や不許可のときの扱いが、どこにも書かれていない
- 報酬額表を求めても出てこない
見積もりを頼むときに渡す情報
同じ条件で見積もってもらうために、各事務所に次の情報をそろえて渡します。条件がそろえば、報酬の差がどこから来るのかが見えます。
- 分野と業務の内容、受け入れる人数、就労を始めたい時期
- 海外から呼ぶか、国内にいる人か。国内なら現在の在留資格と在留期限
- 協議会などへの加入状況と、分野の手続き(建設の受入計画など)の進み具合
- 同じ年度内に特定技能外国人をすでに受け入れているか
- 希望する提出方法(窓口かオンラインか)と、社内で担当できる範囲
3年の費用の中で見る
申請の費用は、採用の総額の一部です。紹介料・支援費・住居まで含めた3年の見通しは特定技能の費用はいくら?、日本人の採用と比べる方法は特定技能と日本人採用のコスト比較で解説しています。費用の負担を本人に回してよいかの線引きは特定技能外国人に負担させてはいけない費用で確かめてください。
建設分野(内装仕上げなど)で増える手続きと、依頼先の分け方
建設分野では、入管への申請に加えて、国土交通省の手続きや業界団体への加入が必要です。見積もりでは、どれを誰が行うかを先に分けておくと、抜けと重複を防げます。
図6建設分野で入管の申請以外に必要な主な手続き
| 手続き | 時期 | 公表されている費用など |
|---|---|---|
| 建設業許可 | 受け入れの前提 | 受入れ機関は許可が必要 |
| 建設特定技能受入計画の認定 | 新たに契約するたび。外国人就労管理システムで申請 | 在留の許可には認定証の写しが必要 |
| 建設技能人材機構(JAC)への加入 | 受け入れの前 | 賛助会員は年会費24万円。正会員団体の傘下企業はJACへの年会費なし |
| 受入負担金 | 受け入れ後、毎月 | 1号1人につき月12,500円(年額15万円) |
| 建設キャリアアップシステムへの登録 | 受け入れの前後 | 会社と1号の本人の両方 |
| 受入報告と講習 | 報告は受入開始後1か月以内、講習は概ね3〜6か月の間 | 国土交通省が定める講習を受講させる |
報酬に関する説明書と、月給制・昇給の明記
建設では、同等の技能を持つ日本人と同等額以上を、あらかじめ合意した額の月給制で毎月安定して払い、技能の習熟に応じた昇給を契約に書くことが求められます。報酬に関する説明書を行政書士に頼む場合も、この点を雇用契約書とそろえておきます。
受け入れ人数の上限も先に確かめる
建設では、1号の総数が、常勤の職員(1号と技能実習生を除く)の総数を超えてはいけません。採用の人数を決める段階で確かめておくと、申請のやり直しを防げます。
特定技能のりあい窓口では、条件に合う紹介会社・登録支援機関を最大3社まで無料でご紹介しています。会社に順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。
想定ケース:内装仕上げ会社(従業員38人)の総務部長が、申請を「自社の分担+行政書士」に分けた理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
内装仕上げ会社(従業員38人)の総務部長(40代)を想定したインタビューです。特定技能の外国人2人(海外から1人、国内の技能実習修了者1人)を受け入れる際に、申請の費用と分担を見直した場面を描いています。
- 見積もりを「書類作成」「取次」「更新」「届出」「受入計画」の5行に分けてもらい、2つの事務所を同じ形で比べた
- 会社が集める書類と行政書士に任せる書類を表で分け、総務部2人の社内作業を合計約20時間に収めた
- 認定・変更の2件とも追加資料の求めは1回ずつで、どちらも10日以内に出せた
――申請の分担を決めて、何が変わりましたか。
社内の作業の量が読めるようになりました。会社が集める書類は総務の2人で、合計20時間ほど。作成と提出は行政書士に任せています。追加資料の求めは2件とも1回ずつで、10日以内に出せました。
――最初は、どう考えていたのですか。
全部自社でやれば費用はかからない、と思っていました。ところが調べると、国内の1人は在留資格の変更なので、許可される期間に応じて手数料がかかる。しかも建設は、入管とは別に受入計画の認定も要る。手続きの多さに、正直腰が引けました。
――見積もりは、どう比べましたか。
最初に届いた見積もりは「申請費用一式」の1行で、国の手数料が入っているのかも分かりませんでした。そこで2つの事務所に、書類作成・取次・更新・届出・受入計画の5行で出してほしいとお願いしました。片方は追加資料への対応が別料金、もう片方は込み。行をそろえて初めて、差がどこにあるか分かりました。
――決め手は何でしたか。
今お願いしている事務所は、報酬額表を最初に見せてくれて、「2人目以降と更新は、御社で十分できます。そのときは点検だけ請け負います」と言ってくれた。全部を任せる前提で話をしない。うちの手間とお金の両方を考えてくれていると感じました。
――実際に進めて、つまずいた点は。
受入計画です。認定証の写しがないと在留の許可が出ないと知らず、申請の順番を1度組み直しました。今は、建設の手続きの期限を、入管の申請と同じ表で管理しています。月給制と昇給の書き方も、雇用契約書と報酬の説明書でそろえました。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
特定技能の申請を自社で行えば費用はかからない?
報酬はかかりませんが、費用がゼロにはなりません。在留資格の変更・更新には、2026年10月から許可される在留期間に応じた手数料(窓口10,000〜75,000円)がかかります。認定証明書の交付申請は無料です。書類をそろえる社内の時間と、不備による遅れも費用として考えます。
行政書士の報酬の相場はいくらですか。
特定技能の申請に限った公的な平均は、確認できた範囲では見当たりません。行政書士は事務所に報酬の額を掲示する義務があるので、報酬額表をもらい、同じ依頼範囲で2〜3の事務所の見積もりを比べます。
登録支援機関に申請書類を作ってもらえますか。
報酬を得て官公署に出す書類を作れるのは、行政書士などに限られます。2026年1月施行の改正行政書士法は「いかなる名目によるかを問わず」と明記しました。一方、承認を受けた登録支援機関の職員が、申請を取り次ぐことはできます。
在留期間の更新のたびに、行政書士に頼む必要がありますか。
必要はありません。更新の申請では所属機関に関する第2表の書類が不要で、初回より準備が軽くなります。1回目は行政書士に頼み、更新は自社で行う会社もあります。1号の在留期間は3年を超えない範囲で個々に指定されるため、更新の回数は許可の内容で変わります。
不許可になったら、行政書士の報酬は返ってきますか。
法令で決まっているものではなく、事務所との契約によります。不許可のときの報酬の扱い、再申請の費用、追加資料への対応を、契約前に書面で確かめておきます。
オンライン申請にすると、費用は下がりますか。
国の手数料は窓口より低く設定されています。たとえば1年の許可なら、窓口33,000円に対してオンラインは27,000円と決済手数料330円です。行政書士の報酬に違いが出るかは、事務所ごとに確かめてください。
申請から許可まで、どのくらいかかりますか。
標準処理期間は、在留資格認定証明書が1か月〜3か月、変更が1か月〜2か月、更新が2週間〜1か月です。令和8年7月許可分の実績では、特定技能1号は手続きにより約41〜64日でした(外食業分野を除く)。
自社の社員が申請を取り次ぐには、どうすればよいですか。
受入れ機関等の職員として、地方出入国在留管理局の承認を受けます。入管法の違反などがないことや、研修会への参加などで手続きの知識があると認められることが条件です。申請等取次者証明書の有効期間は3年です。オンライン申請を使う場合は、別に利用者登録と利用申出も必要です。
定期届出も行政書士に頼めますか。
頼めます。定期届出は毎年4月1日〜5月31日に、前年度(4月〜3月)分を出す年1回の届出です。自社で作る会社もあります。頼む場合は、随時届出を含めて件数ごとか年額かを見積もりで確かめます。
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この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- e-Gov法令検索「行政書士法」(2026年1月1日施行の改正を含む)
- 総務省「行政書士制度」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について(2026年10月1日以降の申請分のみに適用)」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「在留許可手数料の額の改定に関するQ&A」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「申請等取次者としての承認手続」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続」(2026年9月28日掲載分まで)
- 出入国在留管理庁「新しい在留申請オンラインシステムについて」(2026年1月5日)
- 出入国在留管理庁「在留資格「特定技能」(提出書類一覧表)」(一覧表 2026年10月9日改訂)
- 出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数)令和8年7月許可分」(令和8年7月許可分)
- 出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「入国前結核スクリーニングの実施に関するガイドライン」(令和8年9月25日改正)
- 出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(各国の手続)(2026年10月確認)
- 法務省・国土交通省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(建設分野)」(2025年1月31日一部改正)
- 一般社団法人建設技能人材機構「年会費と受入負担金」(2026年10月確認)
最終更新:(2026年10月版)
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