特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/juukyo-kakuho/ 印刷日:2026年10月16日

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特定技能外国人の住居確保|物件探し・保証人・契約の進め方

住む町は申請の前に決め、入国の前日までに住める状態に。保証人の立て方と段取りを時系列で示します

特定技能の外国人を迎えることが決まったが、住まいをどう用意すればよいか分からない。外国人だと物件を断られると聞いた。保証人は会社がなるのか、社宅を用意すべきか。そんな受入れ担当者に向けて、特定技能の住居確保を「基準」と「時系列の手順」で整理しました。広さ1人7.5㎡以上などの基準、本人名義・借り上げ・社宅の選び方、保証人の立て方、物件探しから入居後の届出までを、出入国在留管理庁の運用要領や国土交通省の資料など、2026年10月時点の公的資料で確かめています。

この記事の結論
  • 会社の義務は住まいの「確保の支援」:物件探しと保証人の支援、借り上げ、社宅の提供のどれかを、本人の希望に沿って行います。会社が住居費用を負担することまでは求められていません。
  • 広さは居室で1人7.5㎡以上:共同で住むなら居室の合計を人数で割ります。ロフトは数えません。日本人と同等の扱いで、衛生面も適切であることが前提です。
  • 保証人がいなければ会社が支える:会社が連帯保証人になるか、家賃債務保証業者を使い会社が緊急連絡先になります。保証料は会社の負担です。
  • 住む市区町村は申請の前に決める:協力確認書は、事業所と住居地の市区町村に申請の前に出します。入国後の住居地の届出は14日以内です。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

この記事の目次

特定技能の住居確保は「申請の前に決め、入国の前日までに整える」

特定技能1号の外国人を雇う会社には、住まいの確保を支援する義務があります。いちばんの要点は時期です。住む市区町村は在留の申請の前に決め、入国(就労開始)の前日までに住める状態にしておきます。

支援の方法は3つです。物件探しと保証人の支援、会社が借りて貸す借り上げ、自社の社宅の提供のどれかを、本人の希望に沿って選びます。出入国在留管理庁のQ&Aは、住居の確保は会社が住居費用を負担することまで求めるものではない、としています。会社が担うのは、住める状態をつくるまでの段取りです。

図1特定技能の住居確保の3つの段階

  1. 申請の前:住まい方と住む市区町村を決める本人の希望を聞き、本人名義・借り上げ・社宅のどれにするかと、住む市区町村を決めます。協力確認書は、事業所と住居地の市区町村に、在留の申請の前に出します。事前ガイダンスでは住まいの支援の内容も伝えます。
  2. 許可・認定の見通しが立ったら:契約と入居準備物件の契約、保証の手配、電気・ガス・水道の開通、寝具や家電の準備を進めます。海外から来る人は、入国の日に空港から住居まで送迎します。
  3. 入居の後:届出と暮らしのルール住居地の届出は、住居地を定めた日から14日以内です。生活オリエンテーションでごみの出し方や騒音などのルールを伝え、3か月に1回以上の定期面談で住まいの困りごとも聞きます。
どの段階で遅れても、入国の日に住む部屋がないという事態につながります。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)、出入国在留管理庁「特定技能制度における地域の共生施策に関する連携」(2026年10月確認)、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第19条の7(2026年10月確認)

家賃は本人負担が基本。会社が決めるのは上限と支援の範囲

本人名義で借りる場合、敷金・礼金は原則として本人の負担です。会社が全部または一部を持つこともできます。会社が借り上げたり社宅を貸したりする場合は、本人から取れる額に上限があり、会社が利益を得てはいけません。上限の計算や寮費の天引きの手続きは特定技能外国人の住居費用で扱っています。この記事は、物件探し・保証人・契約・入居の段取りに絞ります。

委託しても、住まいの方針を決めるのは会社

住居確保の支援は、登録支援機関に任せられます。ただし、借り上げにするか、社宅を使うか、会社が保証人になるかを決められるのは会社だけです。物件探しの同行や本人の言語での説明は委託先、方針と契約の名義は会社、と分けると進めやすくなります。

特定技能の住居の基準:広さは1人7.5㎡以上、日本人と同等に

住まいの広さは、居室が1人あたり7.5㎡以上です。何人かで住むときは、居室全体の面積を住む人数で割って確かめます。広さに加えて、同じ仕事をする日本人と同等の処遇であること、衛生面などが適切であることも求められます。

図2住居の基準と、確かめ方

1号特定技能外国人支援に関する運用要領にもとづく(2026年10月時点)
項目基準確かめ方
居室の広さ1人7.5㎡以上(共同なら居室の合計÷人数)間取り図で居室の面積を足し、人数で割る
居室の数え方建築基準法上の居室。ロフトなどは含まない玄関・廊下・水回り・収納・ロフトを除いて計算する
技能実習からの継続入居それまでの社宅などに住み続けたい場合は、寝室が1人4.5㎡以上寝室の面積を、寝る人数で割る
処遇同等の業務をする日本人と同等日本人社員の寮・社宅の条件と並べて比べる
広さ・衛生広さや衛生面が適切であること内見で換気・水回り・カビ・鍵を確かめる
本人の意思支援は本人の希望にもとづく。借り上げ・社宅は本人の合意が前提説明した内容と合意を書面に残す
基準を満たしたことは、計算の記録と書面で示せるようにしておきます。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)

7.5㎡は専有面積ではなく「居室」で測る

不動産の広告にある専有面積には、玄関・廊下・水回り・収納も入っています。たとえば専有面積25㎡の部屋でも、居室だけを測ると2人分の15㎡に届かないことがあります(数字は例)。計算は間取り図の居室の面積で行い、その記録を残しておくと、後で説明を求められたときに困りません。

技能実習の寮に住み続ける人は「寝室4.5㎡」

技能実習2号などから特定技能に移る人が、それまでの社宅に住み続けたいと希望する場合は、例外として寝室が1人4.5㎡以上あればよいとされています。技能実習を終えていったん帰国し、改めて申請する人が前の社宅に住み続ける場合も同じです。新しく用意する部屋は、7.5㎡の基準で考えます。

広さと同じくらい効く「通勤」と「周りの環境」

基準を満たしていても、通勤に1時間かかる部屋や、夜道が暗く店の遠い部屋は、早い転居の希望につながります。生活オリエンテーションでは、勤務先までの経路と所要時間も説明することになっています。物件を選ぶ段階で、通勤手段(徒歩・自転車・バス)と、スーパーや病院までの距離を本人と一緒に確かめます。

住まいの用意のしかた:本人名義・借り上げ・社宅の選び方

3つの方法は、本人の自由度と、会社の手間・責任が逆の関係にあります。迷ったら、近くに単身向けの賃貸があるか、何人をいつまでに迎えるか、退職のときに誰が部屋を片付けるか、の3点で決めます。

図33つの用意のしかたの比較(段取りと責任)

費用の上限の計算は「特定技能外国人の住居費用」の記事を参照
比べる点本人名義で借りる会社が借り上げて貸す自社の社宅・寮を貸す
契約の名義本人会社会社の所有物件
保証人いなければ会社が連帯保証人、または保証会社+会社が緊急連絡先会社が借り主のため、本人の保証人は不要不要
本人の意思住居の選択は本人の意思に委ねられる本人の合意が前提本人の合意が前提
入居までの段取り本人の入居審査が必要会社の名義で進められる空き部屋があれば早い
退職・転居のとき本人が解約し、会社は手続きを手伝う会社が解約するか、次の入居者を決める会社が次の入居者を決める
向くケース1人の採用、国内在住者、本人が自分で選びたい複数人を同じ時期に迎える空いている寮・社宅がある
「向くケース」は編集部の整理です。どの方法でも、本人の希望を聞いてから決めます。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)、出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)

人数と時期で決める

1人だけを迎えるなら、本人名義で近くの単身向け物件を借り、会社は同行と保証の支援に回る形が身軽です(特定技能を1人だけ採用したいときの進め方)。2〜3人を同じ時期に迎えるなら、会社が2DKなどを借り上げ、居室を人数で割って7.5㎡を確かめる形が段取りをそろえやすくなります(2〜3人採用の進め方)。

社宅を出たいと言われたときに備える

住居の確保の支援は、受け入れた後に転居するときも対象です。ただし、配置換えなど特別な事情がなく、本人が自分の都合で引っ越す場合は除かれます。借り上げや社宅を用意するときは、本人の都合で出るときの手続きと費用を、入居の前に書面で決めておくと揉めません。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

外国人の賃貸契約と保証人:3つの立て方

賃貸の契約で連帯保証人を求められ、本人に適当な保証人がいないときは、会社側が支えます。運用要領は、少なくとも、会社が連帯保証人になるか、家賃債務保証業者を確保して会社が緊急連絡先になるかのどちらかを求めています。

図4保証人の3つの立て方と注意点

  • 1会社が連帯保証人になる

    不動産会社との話は早く進みます。保証の範囲(家賃の滞納、退去時の原状回復など)を契約書で確かめます。社長など個人が保証人になる場合は、極度額(保証の上限額)を書面で定めないと、保証契約は効力を生じません。

  • 2保証会社を使い、会社が緊急連絡先になる

    保証会社に払う保証料は会社が負担します。国土交通省は、外国人への言語対応サポートを行う登録家賃債務保証業者を一覧で公開しています(52社、2026年9月30日時点)。

  • 3会社が借り上げて貸す

    会社が借り主になるので、本人の保証人は要りません。本人から取れる家賃には上限があり、会社が利益を得てはいけません。退職のときの解約や次の入居者も会社が決めます。

どの形でも、保証にかかる費用を本人に負担させないことが前提です。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)、出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)、国土交通省「外国人の言語対応サポートを行っている登録家賃債務保証業者一覧」(2026年9月30日時点)、e-Gov法令検索「民法」第465条の2(2026年10月確認)

緊急連絡先を引き受けるなら、夜間の受け手を決める

会社が緊急連絡先になると、本人と連絡がつかないときや設備の事故のときに、保証会社や管理会社から電話が来ます。夜間や休日に誰が受けるか、本人の母語で話せる人にどうつなぐかを決めておきます。1号の相談対応には、勤務日に週3日以上・休日に1日以上の対応と、夜間にも対応できる体制が求められています。委託先の相談窓口と連絡網をそろえておくと無理がありません。

保証料と初期費用の分担を、最初に本人へ伝える

保証会社の保証料は、Q&Aで受入れ機関の負担とされています。敷金・礼金は本人名義なら原則本人の負担ですが、会社が持つこともできます。誰が何を払うかは、在留の申請の前に行う事前ガイダンスで、本人が分かる言語で伝えます。入国の直後は手持ちのお金が少ない人もいるので、初期費用の見積もりを先に渡しておくと、入居の日の行き違いを防げます。

外国人が物件を断られる理由と、通りやすくする準備

外国人の部屋探しは、日本人より断られやすいのが実情です。法務省の委託調査では、過去5年に日本で住まいを探した2,044人のうち、39.3%が外国人であることを理由に入居を断られた経験がありました。

図5住まいを探した外国人が経験したこと(n=2,044、項目ごとに「ある」と答えた割合)

  • 日本人の保証人がいないことを理由に断られた41.2%
  • 外国人であることを理由に断られた39.3%
  • 「外国人お断り」の物件を見てあきらめた26.8%
最も多いのは「日本人の保証人がいない」でした。調査は2016年のもので、いまの状況とは違う可能性があります。出典:法務省委託調査「外国人住民調査報告書-訂正版-」(調査は2016年11〜12月、有効回収4,252人、2017年6月発行)

貸す側の不安を先回りして解く

断られる理由の上位は保証人でした。逆に言えば、保証の形を会社が先に決めておくことが、いちばん効く対策です。貸す側が気にしやすいのは、家賃が払われるか、連絡が取れるか、ごみや騒音のルールが守られるか、の3つでしょう。勤務先と雇用の形がはっきりしていること、会社が保証か緊急連絡先を引き受けること、入居後のルールを本人の言語で説明する体制があること。この3点を最初に伝えると、話が早く進みます。

国の多言語の資料を使う

国土交通省は、外国人の入居を進めるための資料を公開しています。貸主・仲介業者向けの「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」と、入居を希望する人向けの「部屋探しのガイドブック」は、どちらも14言語です。入居申込書と重要事項説明書の多言語版(Word形式)や、賃貸住宅標準契約書の多言語版(平成30年3月版)もあります。「国の多言語の書式を使えます」と伝えるだけで、説明の手間を心配する相手の負担が下がります。

不動産会社に最初に伝えること

  • 勤務先、直接雇用・フルタイムであること、入社日
  • 保証の形(会社が連帯保証人/保証会社+会社が緊急連絡先/借り上げ)
  • 入居する人数と、居室で1人7.5㎡以上が必要なこと
  • 入国日の前日までに鍵を受け取りたいこと
  • 入居後のルールを、会社と支援機関が本人の言語で説明すること
  • 日本語で対応できる会社の担当者と、夜間の連絡先

申請から入居までの手順:時系列で進める住居確保

住居確保は、在留の申請の前から始まります。海外から呼ぶ場合、在留資格認定証明書の審査は標準で1か月〜3か月かかり、証明書は交付から3か月以内に入国しないと効力を失います。この間に契約と入居の準備を終えます。

図6内定から入居後の面談までの手順

  1. 本人の希望を聞く(内定の直後)

    住まい方、払える家賃の目安、通勤手段、相部屋でもよいかを聞きます。海外の候補者なら、面接やオンラインの面談のときに聞いておくと早く進みます(オンライン面接の進め方)。

  2. 住む市区町村を決め、協力確認書を出す(申請の前)

    協力確認書は、事業所の所在地と住居地の市区町村に、雇用契約の後、在留の申請の前に出します。国内の人を雇う場合は、変更許可の後に住む予定の市区町村に出すとQ&Aで示されています。

  3. 事前ガイダンスで住まいを説明する(申請の前)

    住まいの方法、費用の分担、保証の形を、本人が分かる言語で説明します。事前ガイダンスは対面かテレビ電話で行い、3時間程度が目安とされています。

  4. 物件を申し込む(許可・認定の見通しが立ったら)

    入居審査にかかる日数を不動産会社に聞き、入国日から逆算して申し込みます。借り上げなら会社の書類で進めます。

  5. 契約し、電気・ガス・水道を開通させる(入国の前まで)

    入居の日から使えるように開通の日を合わせます。寝具・カーテン・照明など、初日の夜に必要な物をそろえます。

  6. 入国の日に、空港から住居まで送迎する

    送迎は到着した空港などから事業所または住居までです。国内で技能実習などから移る人には、入国時の送迎の支援はありません。

  7. 14日以内に住居地の届出をする

    住居地を定めた日から14日以内に、在留カードを持って市区町村の窓口で届け出ます。在留カードを出して転入の届出をすれば、住居地の届出をしたものとみなされます。必要に応じて同行します。

  8. 生活に必要な契約と、生活オリエンテーション

    銀行口座・携帯電話の契約を支援し、ごみの出し方、深夜の騒音、喫煙場所などのルールを伝えます。生活オリエンテーションは8時間以上が目安です。

  9. 3か月ごとの面談で、住まいも確かめる

    騒音、設備の故障、同居人との関係など、住まいの困りごとを面談の質問に入れます。

手順2で住む市区町村が決まっていないと、申請そのものに進めません。出典:出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月確認)、出入国在留管理庁「特定技能制度における地域の共生施策に関する連携に係るQ&A」(2026年10月確認)、出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第19条の7(2026年10月確認)

国内に住んでいる人を雇うとき

国内の人を雇う場合、在留資格の変更許可の審査は標準で1か月〜2か月です。新しい会社で働けるのは許可を受けた後です。いまの住まいから通えるなら、急いで引っ越す必要はありません。引っ越す場合は、新しい住居地に移った日から14日以内に届け出ます。別の市区町村に移るなら、その市区町村に協力確認書を出します。

入居の準備と入居後30日:契約・届出・暮らしのルール

入居の日に必要なのは、鍵と寝具だけではありません。銀行口座、携帯電話、電気・ガス・水道の契約は「生活に必要な契約の支援」として、必要な書類や窓口を案内し、必要に応じて同行します。

家具・家電を会社が用意するなら

会社が家具や家電を用意し、使用料を定期的に本人から取る場合は、実費の範囲で合理的な額であること、利益が本人に帰属すること、本人が内容を理解して合意していることが必要です。火災保険料を取る場合も同じ考え方です。用意した物の一覧と状態を写真で残しておくと、退去のときの精算が楽になります。

入居の日に、部屋の状態を一緒に記録する

国土交通省は「原状回復のポイント」と「入退去時の物件状況及び原状回復確認リスト(例)」を14言語で公開しています。入居の日に本人と部屋を回り、傷や汚れをリストと写真で残します。退去のときに「最初からあった傷かどうか」で揉めるのを防げます。

入居後30日のチェックリスト

  • 住居地の届出(14日以内)に同行し、在留カードの裏面に住所が書かれたことを確かめた
  • 電気・ガス・水道の名義と支払い方法を、本人と確かめた
  • ごみの分別表を本人の言語で渡し、最初の収集日に一緒に出した
  • 深夜の騒音、来客、喫煙場所など、建物のルールを説明した
  • 鍵をなくしたときと設備が壊れたときの連絡先を渡した
  • 自治会や地域の行事の情報を伝えた

地域とのつながりづくりは日本人従業員との交流促進、仕事の覚え方の計画は教育・OJTの進め方で扱っています。

転居・退職のときも、支援は続く

住居の確保の支援は、離職が決まった後も、雇用契約がある間は続きます。契約が終わった後、次の受入れ先が決まるまでの住まいに配慮することも、任意の支援として望まれています。本人が引っ越したら、新しい住居地への届出は移った日から14日以内です。

住居確保でよくある失敗と、委託先に確かめること

住まいの失敗の多くは、段取りの遅れと「日本人の寮と同じ感覚」から起こります。次のどれかに当てはまりそうなら、契約の前に見直します。

  • 申請の直前まで住む市区町村が決まらず、協力確認書を出せない
  • 専有面積で計算し、居室では1人7.5㎡に足りていなかった
  • 入国の日に鍵が間に合わず、仮住まいをさせた
  • 保証会社の保証料を本人に払わせた
  • 本人の合意を取らずに、相部屋の社宅に決めた
  • 緊急連絡先を引き受けたのに、夜間の電話を誰も受けられない
  • 入居時の部屋の状態を記録せず、退去時の費用で揉めた

登録支援機関に聞く5つの質問

  • 物件探しの同行と、保証会社の手配は、委託費に含まれていますか。
  • 外国人の入居に慣れた不動産会社と、これまでどんな物件を決めてきましたか。
  • 入居後の設備の故障や騒音の相談に、本人の言語で、夜間も対応できますか。
  • 住居地の届出やライフラインの契約に同行してもらえますか。
  • 退去や転居の立ち会いと、次の住まい探しはどこまで支援しますか。

委託費の中で住まいの支援がどう扱われているかは、登録支援機関の支援費の内訳で確かめられます。住まいの不満は、仕事の不満より口に出しにくく、気づいたときには転職の話になっていることもあります。入社後の定着の打ち手は特定技能外国人の定着率を上げる方法にまとめました。住まいの支援に慣れた委託先を探す場合、特定技能のりあい窓口では、条件に合う登録支援機関などを最大3社まで無料でご紹介しています。会社に順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。

想定ケース:電子部品工場(従業員130人)の店舗運営部長が、申請の前に「住む町」を決めた理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

電子部品工場で店舗運営部長を務める60代の女性に、海外から特定技能の3人を迎えるまでの住まいの準備を聞きました。

  • 3人とも入国した日から、会社が借り上げた2部屋に住めた(仮住まいは0日)
  • 物件の申込みから鍵の受け取りまで、保証会社を使って約3週間で終えた
  • 入居から半年で住まいの相談は2件。どちらも1週間以内に解決した

――住まいの準備で、何が変わりましたか。

3人とも、入国したその日から工場まで自転車で10分のアパートに住んでいます。会社が2DKを2部屋借り上げ、2人と1人に分けました。申込みから鍵を受け取るまで約3週間でした。半年で住まいの相談は2件、給湯器の不具合と上の階の物音です。どちらも1週間以内に片付きました。

――店舗運営部長のあなたが、なぜ住まいの担当に。

うちは工場のほかに、部品の小売店舗を3つ持っています。店舗の賃貸契約や修繕を長く見てきたので、社長に「部屋のことなら」と頼まれました。ただ、外国の方の部屋探しは初めてで、不安のほうが大きかったです。

――最初に困ったことは何でしたか。

近くの不動産会社に相談したら、「外国の方だと保証人が……」と言葉を濁されました。後で国の調査を読み、保証人がいないことを理由に断られた経験のある人が4割いると知って、うちだけの話ではないと分かりました。もう1つは時期です。登録支援機関の担当者に「協力確認書は、住む市区町村にも申請の前に出します」と言われ、住む町が決まらないと申請に進めないと知って焦りました。

――借り上げに決めた理由は。

本人名義にするか借り上げにするかで、1週間迷いました。担当者は、借り上げだと会社の手間と退去のときの責任が増えることも、隠さずに説明してくれました。そのうえで、3人が同じ時期に来ること、近くに単身向けの物件が少ないことを考え、会社名義で2部屋を借りると決めました。保証は保証会社にして、会社が緊急連絡先です。保証料は会社が払っています。

――進めてみて、つまずいた点はありますか。

広さです。広告の専有面積で計算したら足りると思ったのに、居室だけで測ると、1部屋に3人では7.5㎡を下回りました。それで2人と1人に分けたんです。もう1つは夜の電話です。緊急連絡先を私の携帯にしたら、深夜に水漏れの連絡が来て、本人と言葉が通じず困りました。いまは支援機関の夜間の窓口、次に私、という順に変えています。入居の日には国の確認リストで部屋の傷を写真に残し、ごみの分別表は本人の言葉の版を市役所でもらって、最初の収集日に一緒に出しに行きました。

――これから受け入れる会社に伝えたいことは。

部屋は「入国が決まってから探す」では遅い、ということです。申請の前に、住む町と住まい方だけは決める。それだけで後の段取りがずっと楽になりました。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

よくある質問

特定技能外国人に社宅を用意すべき?

必ず用意する必要はありません。住居の確保の支援は、物件探しと保証人の支援、借り上げ、社宅の提供のどれかを本人の希望に沿って行えばよく、Q&Aも会社が住居費用を負担することまでは求めていません。空いている社宅がある、近くに単身向けの物件が少ない、複数人を同じ時期に迎える、といった場合は社宅が段取りを楽にします。社宅にするなら、本人の合意を得て、日本人社員と同等の条件で、居室を1人7.5㎡以上確保します。

会社が連帯保証人にならなければいけませんか?

必ずではありません。本人に適当な保証人がいないときは、会社が連帯保証人になるか、家賃債務保証業者を使って会社が緊急連絡先になるか、少なくともどちらかが求められます。保証会社を使う場合の保証料は会社の負担です。社長など個人が保証人になる場合は、極度額を書面で定める必要があります。

部屋の契約は、いつすればよいですか?

在留の許可や認定の見通しが立ったら申し込み、入国(就労開始)の前日までに住める状態にするのが目安です。住む市区町村だけは、申請の前に決めておきます。協力確認書を、事業所と住居地の市区町村に申請の前に出す必要があるためです。

技能実習のときの寮に、そのまま住み続けられますか?

本人が希望すれば住み続けられます。技能実習2号などから特定技能に移り、それまでの社宅に住み続ける場合は、寝室が1人4.5㎡以上あればよいとされています。新しく用意する部屋は、居室1人7.5㎡以上の基準で考えます。

住居地の届出は、誰がいつまでにしますか?

本人が、住居地を定めた日から14日以内に、在留カードを持って市区町村の窓口で届け出ます。在留カードを出して転入の届出をすれば、住居地の届出をしたものとみなされます。会社や支援機関は必要に応じて同行します。出入国在留管理庁のQ&Aは、90日以内に住居地を届け出ない場合を、在留資格の取消しの例に挙げています。

家具や家電は、会社が用意すべきですか?

義務ではありません。用意して使用料を定期的に取る場合は、実費の範囲で合理的な額にし、本人が内容を理解して合意していることが必要です。入国の初日に困らないよう、寝具・照明・カーテンだけは先にそろえておく会社が多い領域です。

退職した後も、社宅に住み続けられますか?

雇用契約が終わるまでは、住まいの支援が続きます。契約が終わった後、次の受入れ先が決まるまでの住まいに配慮することも、任意の支援として望まれています。退去の時期と費用の扱いを入居の前に書面で決めておくと、そのときに慌てません。

外国人の入居に慣れた不動産会社は、どう探せばよいですか?

まず委託先の登録支援機関に、これまで物件を決めた不動産会社を聞きます。保証会社を使うなら、国土交通省が公開している、外国人への言語対応サポートを行う登録家賃債務保証業者の一覧(52社、2026年9月30日時点)が手がかりになります。不動産会社には、国の多言語の申込書や契約書の見本が使えることも伝えましょう。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)
  2. 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
  3. 出入国在留管理庁「特定技能制度における地域の共生施策に関する連携」(2026年10月確認)
  4. 出入国在留管理庁「特定技能制度における地域の共生施策に関する連携に係るQ&A」(2026年10月確認)
  5. 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月確認)
  6. 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
  7. 出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年10月確認)
  8. e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第19条の7・第19条の9)(2026年10月確認)
  9. e-Gov法令検索「民法」(第465条の2)(2026年10月確認)
  10. 国土交通省「外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居について」(2026年10月確認)
  11. 国土交通省「外国人の言語対応サポートを行っている登録家賃債務保証業者一覧」(2026年9月30日時点)
  12. 法務省委託調査「外国人住民調査報告書-訂正版-」(公益財団法人人権教育啓発推進センター)(2017年6月(調査は2016年11〜12月))

最終更新:(2026年10月版)

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