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宿泊の特定技能|フロント・接客・調理の業務範囲と受け入れ要件
フロントもレストランも任せられる。ただし調理と清掃が中心の配置には、別の考え方が要る
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
人手が足りないホテルや旅館で特定技能の宿泊分野を考えるとき、最初に迷うのは「どの仕事まで任せてよいか」です。宿泊分野の主な業務は、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどの宿泊サービスです。売店での販売や備品の点検などは付随的な関連業務の扱いで、それだけを担当させることはできません。この記事では、業務範囲と付随業務の線引きを具体例で示し、調理と客室清掃の考え方、旅館業の許可などの受け入れ要件、協議会、試験、会社選びの質問まで、2026年10月時点の公的資料で整理します。
- 主な業務は4つの宿泊サービス:フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなど。交代で担当しても、一定期間フロントに専念してもかまいません。
- 付随業務は「付随的に」まで:売店での販売や館内の備品の点検・交換などは関連業務です。関連業務だけを担当させることは認められません。
- 調理と清掃が中心の配置は別の考え方:要領別冊の業務の例に、調理と清掃は挙がっていません。調理場の人材は外食業分野の扱いになり得ますが、外食業は海外からの新規受け入れが止まっています。
- 施設と協議会の要件を先に確認:旅館・ホテル営業の許可が必要で、簡易宿所・下宿は対象外です。協議会はe-Govの電子申請のみで、入会通知書まで1か月程度かかります。
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この記事の目次
結論:宿泊の特定技能は「宿泊サービスの4業務」を中心に配置する
宿泊分野の特定技能は、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスの4つを中心に任せる制度です。売店や備品の仕事は付随的にならできますが、それだけを担当させることはできません。調理と客室清掃は業務の例に挙がっていないため、そこを中心に考えている場合は計画を見直す必要があります。
図1宿泊分野の特定技能の受け入れ状況
- 2,771人1号の在留者2026年7月末・速報値
- 18.7%受入れ見込数14,800人に対する充足率見込数は2029年3月末まで
- 1,341人1年間の増加数2025年7月末から2026年7月末
- 57人2号の在留者2026年6月末・速報値
所管は観光庁、ルールは要領別冊に
宿泊分野の所管は国土交通省(観光庁)です。運用の細目は要領別冊(2024年2月15日一部改正)にあります。2026年5月22日施行の告示改正では、接待をさせないための措置が基準に加わりました。入管庁の分野ページには以前の見込数(5年間で最大23,000人)が残っています。2026年1月23日の閣議決定後の受入れ見込数は14,800人です。
宿泊業は外国人を雇う割合が高い業種
日本政策金融公庫の調査(2025年2月21日公表)では、外国人を雇用している企業の割合は全体で17.9%でした。業種別では宿泊業が52.0%と目立って高く、農林漁業35.9%、製造業31.8%が続きます。ただし公庫の融資先を対象にした調査で、中小企業全体を代表しない可能性があると公庫自身が注記しています。外国人の同僚がすでにいる職場も多い一方、特定技能で受け入れる場合は、業務の範囲を正しく決めることが出発点になります。
ホテルの特定技能の業務:4つの主な業務と具体例
要領別冊が定める主な業務は、「宿泊施設におけるフロント、企画・広報、接客、レストランサービス等の宿泊サービスの提供に係る業務」です。1号も2号も同じ範囲で、2号はこれを複数の従業員を指導しながら行います。
図2宿泊分野の4つの主な業務と、現場での具体例
| 主な業務 | 具体例 | 任せるときの注意 |
|---|---|---|
| フロント | チェックイン・チェックアウト、予約の受付と変更、会計、館内や周辺の案内 | 夜間の勤務は、労働時間と深夜の割増賃金のルールを日本人と同じに |
| 企画・広報 | 宿泊プランの企画、ウェブサイトやSNSでの発信、外国語の案内文づくり | 発信の内容は、責任者が確認する流れを決めておく |
| 接客 | ロビーや館内での案内、問い合わせや要望への対応、荷物の案内 | 風営法の「接待」に当たることはさせない |
| レストランサービス | 朝食・夕食会場での席への案内、料理や飲み物の提供、片付け | 調理そのものは主な業務の例に挙がっていない |
交代で担当しても、1つに専念してもよい
要領別冊は、4つの業務に幅広く従事することを前提にしています。そのうえで、職場の状況に応じて、在留期間の一部でフロント係に配置されるなど、特定の業務だけに従事することも可能としています。朝はレストラン、昼は企画、夕方はフロント、という交代の形も、繁忙期はフロントに専念する形もとれます。
2号は「指導しながら」同じ業務を担う
2号の業務は、複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどに従事することです。将来はフロントの班長や朝食会場の責任者のような役割を任せられる、と考えると、配置の計画が立てやすくなります。
付随業務の線引き:関連業務の例と「専ら」の禁止
主な業務に加えて、日本人の従業員が通常行っている関連業務にも、付随的に従事できます。要領別冊が挙げる例は2つで、施設内の土産物などの売店での販売と、施設内の備品の点検・交換です。
図3宿泊分野の業務の線引き(4つの区分)
- 主な業務として任せられるフロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどの宿泊サービス。
- 付随的にならできる(要領別冊の例)施設内の売店での販売、施設内の備品の点検・交換。関連業務だけの担当は不可。
- 例に挙がっておらず確認が要る客室清掃、ベッドメイキング、調理。中心の業務にする計画は避けるのが安全。
- させてはいけない風営法の「接待」。風営法第2条第6項第4号の施設(いわゆるラブホテルなど)での就労。
「専ら関連業務」にならないための勤務表の工夫
要領別冊は「専ら関連業務に従事することは認められません」としています。チェックアウト後の時間を売店や備品の仕事ばかりで埋めると、主な業務が見えにくくなります。勤務表に時間帯ごとの業務名を書き、主な業務が1日の中心になっているかを月に1回確かめると、自社でも委託先でも説明しやすくなります。
たとえば、チェックアウト後に売店の品出しを30分手伝うのは、付随的な関連業務の範囲です。一方、朝から夕方まで売店だけを担当する配置は、専ら関連業務に当たるおそれがあります。同じ「売店の仕事」でも、1日の中の割合で意味が変わります。
日本人の同僚と同じ仕事をしているか
関連業務は「日本人が通常従事している」ことが前提です。外国人の従業員だけに雑務を集める配置は、関連業務の考え方にも、国籍で差をつけない雇用のルールにも合いません。仕事の割り振りは、同じ立場の日本人と同じ基準で決めます。
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調理・客室清掃・ベッドメイキングはどう考えるか
宿泊分野の要領別冊には、調理、客室清掃、ベッドメイキングが、主な業務の例にも関連業務の例にも挙がっていません。これらを中心に任せたい場合は、宿泊分野以外の道も含めて考えます。
図4「調理場」と「客室清掃」に人がほしいときの考え方
調理場に人がほしい
- 宿泊分野の業務の例に調理はない
- 外食業分野は、宿泊施設内の飲食部門でも働かせられる
- ただし外食業は、海外から呼ぶ認定証明書の交付が一時停止中
- 外食業分野内の転職は、審査・許可が続いている
旅館・ホテルの施設内にある一定の営業所(風俗営業に当たるもの)で働かせる場合は、接待をさせないための措置が求められます。
客室清掃に人がほしい
- 宿泊分野の業務・関連業務の例に清掃はない
- 清掃だけを担当する配置は避ける
- 清掃を委託している清掃会社なら、ビルクリーニング分野で受け入れる道がある
ビルクリーニング分野は、建築物清掃業などの登録を受けた営業所での受け入れが条件です。
調理:外食業分野は2026年4月から新規の受け入れが止まっている
外食業分野の業務は飲食物調理、接客、店舗管理で、宿泊施設内の飲食部門でも働かせられます。ただし外食業は受入れ見込数に近づき、2026年4月13日から在留資格認定証明書の交付が一時停止されました。2026年9月10日掲載の情報では、交付の対象は受付日が1月31日までの申請に限られています。農林水産省は、外食業の1号評価試験を当面の間、国内外ともに実施しないとしています。いま使えるのは、外食業分野で働く人の転職などに限られる点に注意します。
清掃:委託先の清掃会社という選択肢
客室清掃を清掃会社に任せているホテルなら、その清掃会社がビルクリーニング分野で特定技能の人を受け入れる形も考えられます。この分野の主な業務は、多数の人が利用する建築物(住宅を除く)の内部の清掃です。要件はビルクリーニングの特定技能で確かめられます。
宿泊の特定技能の要件:施設・協議会・雇用の形
宿泊分野で受け入れるには、施設が旅館・ホテル営業の許可を受けていること、協議会の構成員であること、直接雇用であることが前提です。2026年5月22日からは、接待をさせないための措置も基準に加わりました。
図5宿泊分野の受け入れ要件の一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設の許可 | 旅館業法第3条第1項の旅館・ホテル営業の許可。簡易宿所営業・下宿営業は対象外 |
| 風営法 | 第2条第6項第4号の施設で働かせない。第2条第3項の「接待」をさせない。2026年5月22日から、接待をさせないための必要な措置を講じることも基準に |
| 協議会 | 観光庁の宿泊分野特定技能協議会の構成員になる。在留申請の際に構成員であることを示す書類を出す |
| 雇用の形 | 直接雇用。労働者派遣の対象とする契約は結べない。違反すると以後5年間受け入れ不可 |
| 協力・証明 | 協議会と国土交通大臣などの調査・指導に協力する。本人から求められたら実務経験の証明書を出す |
協議会はe-Govで、会社と登録支援機関の両方が申請
協議会への加入は、e-Govの電子申請だけで受け付けており、郵送や紙では出せません。支援を登録支援機関に委託する場合は、受入れ機関と登録支援機関の両方が申請し、両方がそろってから審査が始まります。入会金・年会費はかからず、入会通知書は申請から1か月程度で出ますが、観光庁は申請が込み合って時間がかかる場合があると案内しています。2024年6月15日以降は、初めて受け入れる場合も、在留申請の時点で構成員である必要があります。
接待をさせないための措置は、社内ルールで形にする
措置の中身は、社内のルールと相談の仕組みで示すのが現実的です。たとえば、宴会や客室への案内での振る舞いの線引きを書いたルールを作り、本人の言語で説明し、困ったときに相談できる相手を決めておきます。受け入れる会社側の基準全体は特定技能の受入れ機関の基準で整理しています。
旅館が外国人を特定技能で受け入れる流れ
旅館やホテルの受け入れは、許可の種類と業務の配置を決めるところから始めます。協議会の入会に1か月程度かかるため、在留申請から逆算して早めに申請します。
図6旅館・ホテルが特定技能外国人を受け入れる手順
- 許可の種類を確かめる
旅館業法の「旅館・ホテル営業」の許可かを確認します。簡易宿所・下宿は対象外です。
- 任せる業務と勤務表の形を決める
4つの主な業務を中心に、付随的な関連業務の範囲を決めます。
- 接待をさせないための措置を整える
社内ルールと相談先を文書にします。
- 頼む会社を2〜3社比べる
宿泊の業務範囲と協議会の手続を説明できるかで比べます。
- 協議会の入会を申請する
e-Govで、受入れ機関と登録支援機関の両方が申請します。入会通知書まで1か月程度です。
- 面接・雇用契約
報酬は日本人と同等以上にし、派遣の対象としない契約にします。
- 事前ガイダンス・健康診断・協力確認書
いずれも在留申請の前に行います。
- 在留の申請
海外からは在留資格認定証明書(標準処理期間1か月〜3か月)、国内からは在留資格の変更(同1か月〜2か月)です。
- 入社・生活オリエンテーション
生活オリエンテーションは8時間以上が目安です。勤務表と業務の線引きも本人に説明します。
寮や住み込みにする場合のルール
寮や住み込みの部屋を用意する場合は、住居の支援のルールを守ります。居室は1人あたり7.5㎡以上が必要で、社宅は日本人と同等の条件で提供し、住居で利益を得てはいけません。家賃などを給与から差し引くには、労働者の過半数代表などとの書面の協定が要ります(労働基準法24条)。海外から呼ぶ場合は国ごとの手続きもあり、たとえばフィリピンから受け入れる手続きで流れを確かめられます。
宿泊分野の試験と2号への道
1号になるには、宿泊分野特定技能1号評価試験と、日本語の試験(国際交流基金日本語基礎テストか日本語能力試験N4以上)に合格します。宿泊職種(接客・衛生管理作業)の技能実習2号を良好に修了した人は、技能試験が免除されます。職種を問わず、技能実習2号を良好に修了した人は日本語の試験が免除されます。
試験の受け方と合格証明書
試験は一般社団法人宿泊業技能試験センターが案内しており、予約と受験はプロメトリックのマイページで行います。受験日に17歳以上(国籍によっては18歳以上)であることが必要です。2026年9月には2回の受験期間(9月1日〜10日、11日〜20日)があり、9月30日と10月8日に合格発表がありました。合否は受験後30日以内にセンターからメールで届きますが、プロメトリックのページに出る合格通知は査証の申請には使えません。在留申請に使う合格証明書は、発行手数料12,100円を振り込み、入金の確認から5営業日以内を目途にPDFで発行されます。不合格の場合は、受験日から45日たつと再受験できます。センターのサイトでは、1号の学習用テキスト(日本語・英語・インドネシア語版)と用語集も案内されています。面接の前に、候補者がどの教材で学んだかを聞くと、業務の理解の深さが分かります。
図7宿泊分野で1号から2号へ進む流れ
- 1号:試験か技能実習2号の修了で1号評価試験と日本語の試験に合格。4つの主な業務を担当しながら経験を積みます。
- 指導する立場での実務経験2年以上宿泊施設で、複数の従業員を指導しながら、フロント・企画広報・接客・レストランサービスなどに2年以上従事します。国内外の宿泊施設での経験が認められます。
- 2号評価試験に合格して2号へ2号は更新の上限がなく、要件を満たせば家族の帯同もできます。2026年6月末の2号の在留者は57人です。
小さなホテルの配置例と、会社選びで聞くこと
従業員が10人に満たないホテルでも、4つの主な業務を1日の中で組み合わせれば、特定技能の人が力を発揮できます。下の勤務表は、主な業務が中心になるように組んだ編集部の例です。
図8ビジネスホテルの1日の勤務表の例(編集部の例)
| 時間帯 | 仕事 | 区分 |
|---|---|---|
| 7:00〜9:30 | 朝食会場での案内と料理の提供 | レストランサービス |
| 9:30〜11:00 | チェックアウトと会計 | フロント |
| 11:00〜11:45 | 館内の備品の点検・交換 | 関連業務(付随的) |
| 13:00〜14:30 | 宿泊プランの見直しとSNSでの発信 | 企画・広報 |
| 14:30〜16:00 | チェックインと館内の案内 | フロント・接客 |
小さな施設は支援を全部委託するのが現実的
自社で支援するには、過去2年間に中長期在留者を適正に受け入れた実績などの基準があります。初めて受け入れる小さな施設では、登録支援機関に全部委託する形が現実的です。費用の見直し方は特定技能の費用を抑える方法、少人数の会社の回し方は中小企業が特定技能を受け入れる進め方で整理しています。
委託先に聞く質問と、避けたいサイン
- 当館の業務のうち、どれが主な業務で、どれが関連業務になりますか
- 協議会の申請は、御社(登録支援機関)側もe-Govで出しますか
- 接待をさせないための措置の作り方を手伝えますか
- 夜間のフロントで働く人の相談に、どの時間帯まで対応しますか
- 2号を目指す人に、指導の経験をどう積ませるかを示せますか
- 「清掃要員としても使える」と言う
- 調理場の担当として宿泊分野での受け入れを勧める
- 簡易宿所でも受け入れられると言う
- 協議会の手続を説明せず、入社日だけを約束する
想定ケース:ビジネスホテル(従業員8人)の事務長が、清掃ではなくフロントを任せた理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
駅前のビジネスホテルで事務長を務める50代女性に、特定技能の1人を受け入れた半年を聞きました。
- 夜のフロントの欠員を事務長自身が埋める回数が、月10回ほどから月2回ほどに減った
- 本人が企画した海外の旅行者向けの朝食つきプランに、半年で120件の予約が入った
- 協議会の入会申請を面接の前に出し、内定から入社まで約3か月で済んだ
――半年で何が変わりましたか。
夜のフロントです。以前は月に10回ほど、私が夜に入っていました。いまは2回ほどです。来てくれたのは、日本の専門学校を卒業し、宿泊の1号評価試験に合格した人です。海外のお客様からの電話にも英語で対応してくれるので、フロントでお待たせする時間も減りました。もう1つは企画ですね。本人が考えた海外の旅行者向けの朝食つきプランに、半年で120件の予約が入りました。8人のホテルで、企画まで手が回る人が増えたのは大きいです。
――検討を始めたきっかけは。
夜勤のできる人が2人続けて辞めたことです。夜勤を回せる人が4人まで減り、私が月に10回入る状態になりました。求人を出しても、応募がほとんどありませんでした。
――どこで迷いましたか。
清掃です。いちばん足りなかったのは客室清掃の人手でした。最初の会社は「清掃も任せられます」と言いました。でも要領を読むと、主な業務はフロント、企画・広報、接客、レストランサービス。清掃は例にも挙がっていません。清掃中心の配置は無理がある、と分かりました。清掃は、今お願いしている清掃会社に相談し、清掃会社の側で人を増やす話を進めてもらうことにしました。
――決め手は何でしたか。
2社目は、最初の打ち合わせで「清掃要員としてはお勧めできません」と言いました。そのうえで、うちの1日の仕事を書き出して、4つの業務に当てはめた勤務表を作ってくれたんです。協議会は登録支援機関の側も申請が要ることも、その場で教えてくれました。見積もりは紹介料と月額の委託費を分けて出してもらい、3年の合計で比べています。8人のホテルを前提に話を進めてくれたのも、安心材料でした。
――協議会の手続はどうでしたか。
e-Govで申請しました。登録支援機関の側も申請が要るので、同じ週に出してもらいました。入会通知書は1か月あまりで届き、在留資格の変更の申請に間に合いました。面接の前に申請しておいたのが効きました。
――運用での工夫は。
勤務表に業務名を書くようにしました。朝食会場、チェックアウト、備品の点検、SNS、チェックイン。月に1回、主な業務が中心になっているかを見直しています。夜のフロントは、最初の1か月は私と2人で入りました。困ったお客様への対応の線引きも社内ルールにして、本人の言語の資料を渡しています。ルールには、宴会での振る舞いの線引きと、困ったときにすぐ呼ぶ相手の名前を書きました。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
宿泊の特定技能受け入れでおすすめの会社は?
どの施設にも合う1社はなく、施設の規模、任せたい業務、国内在住者か海外からか、任せたい支援の範囲で合う会社が変わります。宿泊の業務範囲を具体的に説明できるか、協議会の申請を登録支援機関の側でも出すか、2号までの道筋を示せるかを、同じ質問で比べてください。特定技能のりあい窓口では、条件に合う会社を最大3社まで無料でご紹介し、順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。
客室清掃やベッドメイキングを担当させてもよいですか?
要領別冊の主な業務と関連業務の例に、客室清掃とベッドメイキングは挙がっていません。関連業務だけを担当させることも認められないため、清掃を中心にした配置は避けます。判断に迷う場合は、観光庁や地方出入国在留管理局に確認してください。
ホテルの調理場で調理を担当させられますか?
宿泊分野の業務の例に調理はありません。宿泊施設内の飲食部門は外食業分野で働かせられます。ただし外食業は、2026年4月13日から在留資格認定証明書の交付が一時停止され、1号評価試験も当面実施されません。いま採用できるのは、外食業分野で働く人の転職などに限られます。
簡易宿所や民泊でも受け入れられますか?
受け入れられません。旅館業法の旅館・ホテル営業の許可が必要で、簡易宿所営業と下宿営業は対象外とされています。住宅宿泊事業法の届出による民泊も、旅館・ホテル営業の許可ではないため対象になりません。
協議会への加入には、どれくらい時間がかかりますか?
入会通知書は申請から1か月程度で出ますが、込み合うとさらにかかる場合があります。e-Govの電子申請だけで受け付け、受入れ機関と登録支援機関の両方の申請がそろってから審査が始まります。費用はかかりません。
夜間のフロントを任せてもよいですか?
夜間のフロントも主な業務のフロントに当たります。労働時間や休憩のルールは日本人と同じで、午後10時から午前5時の勤務には2割5分以上の割増賃金が必要です。最初の一定期間は経験者と組み、緊急時の連絡先を本人の言語でも渡しておきます。
宴会場やレストランの仕事も任せられますか?
席への案内や料理の提供などのレストランサービスは、主な業務に含まれます。ただし、風営法の「接待」に当たることはさせられません。2026年5月22日からは、接待をさせないための措置を講じることも受入れ機関の基準になっています。
2号に進むには何が必要ですか?
宿泊分野特定技能2号評価試験の合格と、宿泊施設で複数の従業員を指導しながら主な業務に2年以上従事した実務経験が必要です。国内外の宿泊施設での経験が認められます。2号の日本語要件の今後の扱いは、宿泊分野では確認が必要です。
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この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 出入国在留管理庁「宿泊分野」(分野別情報)(2024年4月1日現在)
- 法務省・国土交通省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(宿泊分野の基準について)」(2024年2月15日一部改正)
- 観光庁「宿泊分野における外国人材受入れ(特定技能)」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度の宿泊分野に特有の事情に鑑みて定める基準の改正について」(2026年4月22日公布・5月22日施行)
- 一般社団法人宿泊業技能試験センター「宿泊分野特定技能1号評価試験 受験案内」(2026年10月確認)
- 一般社団法人宿泊業技能試験センター(お知らせ・学習用テキスト)(2026年10月8日掲載分まで確認)
- 出入国在留管理庁「受入れ見込数と在留者数(2026年7月末速報)」(2026年7月末)
- 出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末・速報値)」(2026年6月末)
- 出入国在留管理庁「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(外食業分野の基準について)」(2025年5月30日一部改正)
- 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の審査状況」(2026年9月10日掲載)
- 農林水産省「外食業分野における外国人材の受入れ」(2026年10月確認)
- 法務省・厚生労働省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(ビルクリーニング分野の基準について)」(2026年8月28日一部改正)
- 日本政策金融公庫総合研究所「中小企業等における外国人雇用に関するアンケート」(2025年2月21日公表)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(2025年4月1日一部改正)
- e-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(2026年10月時点)
- e-Gov法令検索「労働基準法」(2026年10月時点)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
最終更新:(2026年10月版)
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