特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/tokutei-ginou-tenshoku/ 印刷日:2026年10月15日

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  • 2026年10月版

特定技能外国人の転職ルール|同じ分野内の転職と会社の手続き

退職から就労開始まで、送り出す会社・本人・受け入れる会社がいつ何をするかを時系列で整理

特定技能の外国人から転職したいと相談された。あるいは、別の会社で働く特定技能の人を採用したい。そんなとき、どちらの会社がいつ、どの届出を出すのか分からず困っていませんか。特定技能1号の人は、同じ分野の中なら本人の意思で転職できます。ただし会社や分野が変わるたびに在留資格の変更許可が必要で、許可が出るまで新しい会社では働けません。この記事では、転職できる範囲のルールと、送り出す会社・受け入れる会社それぞれの届出と手続きを時系列で示します。出入国在留管理庁が公表した転職の状況のデータ、2026年10月に改定された手数料、転職者を採用するときの注意点もまとめます。

この記事の結論
  • 転職できるのは同じ分野の中が基本:同じ業務区分の中か、試験で技能の共通性が確かめられた業務区分の間なら、本人の意思で転職できます。会社や分野が変わるときは在留資格の変更許可が必要です。
  • 新しい会社で働けるのは許可の後:変更許可の標準処理期間は1〜2か月。受け入れる会社は、協議会への加入・事前ガイダンス・支援計画などを申請の前に済ませます。
  • 送り出す会社は14日以内の届出:自己都合の退職なら、入管には雇用契約の終了の届出だけで、受入れ困難の届出は要りません。ハローワークへの届出も忘れずに。
  • 1号の22.4%が転職を経験:2021〜2024年に1号を取得した341,253人のうち76,338人が転職し、初めての転職は取得から2年以内が大半でした(暫定値)。

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この記事の目次

特定技能の転職ルールの全体像:転職はできるが、働けるのは許可の後

特定技能1号の外国人は、同じ分野の中なら本人の意思で転職できます。ただし会社が変わるたびに在留資格の変更許可が必要で、新しい会社で働けるのは許可を受けた後です。

手続きは、送り出す会社(今の受入れ機関)と受け入れる会社(新しい受入れ機関)の両方に生じます。送り出す会社は退職後14日以内に入管へ届け出て、受け入れる会社は協議会への加入や支援の準備を整えてから申請します。どちらかが遅れると、本人が働けない期間が延びます。

転職は珍しくない:公的データで見る

出入国在留管理庁の資料によると、2021年1月〜2024年末に1号を取得した人は341,253人。このうち76,338人(22.4%)が転職を経験していました(2025年8月末までの把握分、暫定値)。初めて転職した時期は、取得から1年未満が33,963人、1〜2年が32,123人で、2年以内が大半です。日本政策金融公庫の調査でも、外国人従業員の退職があった企業の51.0%が、退職理由に「日本で転職するため」を挙げています(2025年2月公表)。

図1分野別の転職経験者の割合(2021〜2024年の1号取得者)

  • 農業32.9%
  • 漁業28.1%
  • 飲食料品製造業27.1%
  • ビルクリーニング23.7%
  • 外食業22.2%
  • 介護20.3%
  • 工業製品製造業19.6%
  • 宿泊17.9%
  • 造船・舶用工業16.8%
  • 自動車整備15.0%
  • 建設10.8%
  • 航空9.0%
転職は在留資格の変更許可を受けた時点で数えています。全分野では22.4%。延べ90,029件の転職のうち66.0%で、住む都道府県が変わっていました。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人の転職状況」(2025年8月末までの把握分・暫定値)

同じ資料では、東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪・京都・兵庫の大都市圏はいずれも転入が転出を上回り、北海道は2,337人、熊本は1,112人の転出超過でした。地方の会社にとって、送り出す側の手続きは身近な問題です。

特定技能の転職は「同じ分野・業務区分」の中が基本

転職が認められるのは、同じ業務区分の中か、試験などで技能水準の共通性が確かめられた業務区分の間です(Q&A Q13)。会社や分野を変える場合は、在留資格「特定技能」の変更許可申請が必要です。

指定書の「会社」と「分野」が変わるたびに許可が要る

特定技能の人の在留カードには、指定書が付いています。指定書には、所属する会社の名称・住所と、特定産業分野が書かれています。転職でこの会社や分野が変わるときは、在留資格の変更許可を受けなければなりません。

図2働き方が変わるときに必要な手続き

ケース必要な手続き
同じ分野の別の会社へ転職新しい会社との契約で、在留資格の変更許可申請
別の分野の会社へ転職変更許可申請。移る分野の技能試験の合格など、その分野の要件を満たすことが前提
同じ会社で、同じ分野の別の業務へ雇用契約の変更の届出(14日以内)
同じ会社で、別の事業所へ異動雇用契約の変更の届出(14日以内)
合併・分割・法人化で会社が変わる変更許可申請が必要になることがあり、分かりしだい入管に相談
昇給で基本給が上がるだけなら、雇用契約の変更の届出は不要です。出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」Q13・Q36(2026年10月)、出入国在留管理庁「随時届出に関するQ&A」(2025年6月)、運用要領 新旧対照表(2026年8月20日)

分野を変えるなら、移る分野の試験が前提

1号の在留資格には、その分野の技能水準と日本語の要件があります。別の分野へ移る人は、移る分野の技能試験に合格しているか、関連する技能実習2号を修了している必要があります。介護のように日本語の試験が上乗せされた分野では、その合格も要ります。

外食業は2026年4月13日から在留資格認定証明書の交付を一時停止しています。一方、外食業分野の中での転職は、2026年9月10日掲載の情報で、通常どおり審査・許可されています。飲食料品製造業は2027年4月1日から「飲食料品製造業」と「水産加工業」の2つの業務区分に分かれます。区分の間で転職できるかは、公表される運用要領での確認が必要です。

特定技能の転職手続き:送り出す会社と受け入れる会社の時系列

転職の手続きは、送り出す会社・本人・受け入れる会社の3者が、決まった順番で進めます。受け入れる会社の準備は退職の前から始められるので、並行して進めると空白を短くできます。

図3転職の手続きの時系列(自己都合で退職する場合)

時期送り出す会社本人受け入れる会社
内定の前後退職日を本人と決める次の会社を決める協議会に加入(未加入なら申請)。雇用契約・支援計画の準備
申請の前—事前ガイダンスを受ける。健康診断事前ガイダンス、協力確認書(新しい市区町村が関わる場合)
退職日の翌日から10日以内ハローワークへ雇用保険の資格喪失届——
退職日から14日以内入管へ雇用契約の終了の届出(参考様式第3-1-2号)——
変更許可の申請—住んでいる地域の入管に申請(取次も可)申請書類をそろえる
許可(標準1〜2か月)—新しい在留カード・指定書を受け取る就労開始。生活オリエンテーション
入社の翌月10日まで——ハローワークへ雇用保険の資格取得届
翌年度の4月1日〜5月31日定期届出(在籍した年度の分)—定期届出
受け入れる会社は、許可の後に「新たな締結」の届出を出す必要はありません。定期届出は、受け入れが1日でもあった年度の分を出します。出典:出入国在留管理庁「随時届出に関するQ&A」(2025年6月)、出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(2026年5月20日更新)、出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)、厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)

入管への届出の出し方

入管への届出は、14日以内に地方出入国在留管理局に届いている必要があり、消印では足りません。出す先は、会社の本店の住所を管轄する地方出入国在留管理官署です。方法は、事前に利用者登録をした電子届出システム、窓口への持参(平日9〜12時・13〜16時)、郵送の3つ。郵送なら身分を証する文書の写しを同封し、封筒に朱書きで「特定技能届出書在中」と書きます。期限を過ぎたら、遅れた理由の説明書を添えて速やかに出します。受け入れ全体の流れは特定技能の受け入れの流れで確かめられます。

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受け入れる会社の手続き:申請の前にそろえる6つ

受け入れる会社は、変更許可の申請の前に6つの準備を終えます。とくに協議会への加入と事前ガイダンスは、申請より前でないと間に合いません。

  1. 在留カードと指定書を確かめる

    在留期間の満了日、指定書の分野と会社を見ます。在留カードの番号が失効していないかは、出入国在留管理庁の失効情報照会でも確かめられます。

  2. 分野の協議会に加入する

    在留資格の申請の前に構成員になります。証明書が出るまで分野で2週間〜3か月かかります。

  3. 雇用契約を結ぶ

    報酬は同じ仕事の日本人と同等以上に。雇用契約書(参考様式第1-5号)と雇用条件書(第1-6号)を使い、雇用条件書は英語・ベトナム語など10言語の版から本人が分かるものを選びます。

  4. 支援計画を作るか、全部を委託する

    支援計画書(参考様式第1-17号)を作るか、登録支援機関に全部を委託します。

  5. 事前ガイダンスと健康診断

    事前ガイダンスは対面かテレビ電話で、3時間程度が目安とされ、1時間に満たないと適切とはいえません。健康診断は申請日から1年以内に日本の医療機関で受けたものを使えます。

  6. 協力確認書を出して申請する

    働く事業所や住む場所の市区町村が新しく関わるなら、協力確認書を出してから、変更許可を申請します。

変更申請の手数料(2026年10月1日から)

変更許可の手数料は、2026年10月1日から、許可される在留期間に応じた額になりました。1号の在留期間は3年を超えない範囲で個々に指定されるため、許可の期間で手数料が変わります。

在留資格の変更許可の手数料(主な区分、2026年10月1日以降の申請)
許可される在留期間窓口(収入印紙)オンライン
6月超1年未満25,000円21,000円
1年33,000円27,000円
1年超3年未満48,000円42,000円
3年以上5年未満64,000円56,000円

オンラインは別に決済手数料(3年未満330円、3年以上550円)がかかります。2026年9月30日までに受け付けた申請は、改定前の額(窓口6,000円・オンライン5,500円)です。同じ年度にすでに特定技能外国人を受け入れている会社は、会社側の書類(提出書類一覧表の第2表)を省略できます。費用の全体は国内在住の特定技能人材を採用する費用で整理しています。

許可の後にすること

許可の後は、生活オリエンテーションを速やかに行います。運用要領は8時間以上が必要と考えられるとし、生活環境に変化がない場合でも、4時間に満たないものは適切とはいえないとしています。入社の翌月10日までに、ハローワークへ雇用保険の資格取得届も出します。

送り出す会社の手続き:自己都合と会社都合で違う

送り出す会社の手続きは、退職の理由で変わります。自己都合なら雇用契約の終了の届出が中心で、会社都合なら受入れ困難の届出と転職の支援が加わります。

図4退職の理由で変わる、送り出す会社の手続き

本人の自己都合で辞める

  1. 雇用契約の終了の届出を14日以内(受入れ困難の届出は不要)
  2. 支援委託契約も終わるなら、終了の届出の中に書けば別の届出は不要
  3. 退職による支援計画の変更の届出は不要(2026年8月の改正)
  4. ハローワークへ資格喪失届(10日以内)

ほかの外国人のために支援委託契約が続くなら、支援委託契約の届出は要りません。

会社都合で契約を終える

  1. 終了が見込まれた時点で受入れ困難の届出(参考様式第3-4号)
  2. 次の受入れ先探しの支援、求職活動のための有給休暇、手続きの情報提供
  3. 契約の終了日から14日以内に終了の届出
  4. ハローワークへ資格喪失届(10日以内)

同じ仕事の人を会社都合で辞めさせると、その後の受け入れで基準を満たさなくなります。

転職の支援をしたときは「転職支援実施報告書」(参考様式第5-12号)の様式があります。出典:出入国在留管理庁「随時届出に関するQ&A」(2025年6月)、運用要領 新旧対照表(2026年8月20日)、「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(2025年4月1日一部改正)

転職を止めるために、してはいけないこと

  • パスポートや在留カードを預かり、返さない
  • 辞めるなら違約金を払う、という約束をさせる(労働基準法16条で禁止)
  • 最後の給料から、協定のない費用を一方的に差し引く
  • 届出を出さずに放置する(14日以内の届出の義務違反になる)

ハローワークへの届出は、雇用保険の被保険者なら資格喪失届(離職日の翌日から10日以内)で兼ねられます。被保険者でない人は、外国人雇用状況届出書を翌月末日までに出します。届出をしない、または虚偽の届出をすると、30万円以下の罰金の対象です。

住民税は、退職時に本人の申出で残りを最後の給料からまとめて差し引けます。1月〜5月の退職は、申出にかかわらず一括で差し引くと総務省は説明しています。退職時の手続きの全体は特定技能外国人が退職するときの手続きにまとめています。

特定技能の転職者を採用するときの注意点

転職者は、すでに試験の要件を満たし、日本での生活にも慣れている人です。その分、在留期間や前の会社との関係など、初めて日本で働く人の採用とは確かめることが違います。

  • 通算在留期間:1号は通算5年まで。前の会社で働いた期間も含みます。産前産後休業・育児休業や、連続して1か月を超える病気・けがの休業などは除けます。
  • 空白の期間:正当な理由なく3か月以上、特定技能の活動をしていないと、在留資格が取り消されることがあります。退職日を確かめます。
  • 業務区分:合格した試験の区分と、自社で任せる仕事の区分が合っているか。
  • 在留期間の満了日:満了が近いなら、変更の申請と更新の段取りを先に決めます。
  • 国ごとの書類:たとえば、すでに特定技能で働くベトナム国籍の人が転職で変更申請をするときは、推薦者表は不要とされています。タイ国籍の人の転職でも、入管の申請に認証済みの雇用契約書は要らないとされています。

在留カードで確かめる3つの欄

雇い入れるときは、在留カード表面の「就労制限の有無」、裏面の「資格外活動許可欄」、特定技能なら指定書を確かめます。在留カード等読取アプリで読み取った内容と券面を見比べると、偽変造を見分けられます。ただしアプリの結果は、在留カードの有効性を証明するものではありません。

不法就労と知らなかったとしても、在留カードを確かめていないなどの過失があれば処罰を免れません。不法就労助長罪の刑は、いまは「3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金」です。改正法の施行日(2027年4月1日)からは「5年以下・500万円以下」に引き上げられる予定です。

紹介会社を通すときに確かめること

職業紹介では、求職者である外国人本人から手数料を取ることは原則として禁じられています(職業安定法)。紹介会社の許可番号は、厚生労働省の人材サービス総合サイトで確かめられます。国内に住む人の探し方は国内在住の外国人を特定技能で採用する方法で紹介しています。

特定技能のりあい窓口では、分野・人数・国内か海外か・任せたい範囲をうかがい、合う人材紹介会社・登録支援機関を最大3社まで無料でご紹介しています。順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。

送り出す側にならないために:データから読めること

転職は本人の権利で、止めることはできません。一方、転職の多くが取得から2年以内に起き、住む都道府県が変わる転職が66.0%という数字は、会社が手を打てる余地も示しています。

図5定着のために会社ができる3つのこと

  • 入社前にキャリアの道筋を見せる飲食料品製造業の運用要領は、雇用契約の前に、キャリアパスや賃金の推移を示したキャリアアップの計画を書面などで示すよう求めています。
  • 最初の2年の面談を厚くする定期面談は3か月に1回以上。初めての転職が多い2年以内に、住まいや給与の不安を聞き取ります。
  • 2号への道を具体的にする飲食料品製造業の2号には、班長などとして2年以上、指導しながら工程を管理した経験と、2号評価試験の合格が必要です。
転職の理由は資料に載っていないため、会社ごとに面談で確かめる必要があります。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人の転職状況」(暫定値)、運用要領(飲食料品製造業分野)(2026年8月28日一部改正)

転職してくる人を迎える側では、住まいの準備も定着を左右します。社宅などを用意する場合、居室の広さは1人あたり7.5㎡以上が目安で、住居で利益を得てはいけません。相談には、勤務日に週3日以上・休日に1日以上対応できる体制が求められます。

2027年4月に始まる育成就労では、本人の意向による転籍に条件が設けられ、特定技能の転職とはルールが違います。違いは育成就労の転籍ルールで、1号と2号の違いは特定技能1号と2号の違いで確かめられます。

想定ケース:水産加工会社(従業員130人)の総務部長が、転職の手続きを時系列の表にした理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

  • 転職で2人を受け入れ、内定から就労開始まで約2か月半(変更許可の審査は約7週間)だった
  • 退職した1人の届出を、ハローワークは退職の5日後、入管は8日後に出し、期限の10日・14日に余裕を持たせた
  • 1号の社員全員に、班長として2年以上の経験を積む2号への計画を書面で示した

港町で水産加工を営む会社の総務部長(30代女性)を想定したインタビューです。1号の社員が都市部の会社へ転職するのを見送る一方で、別の会社から転職してくる人も受け入れました。

――何が変わりましたか。

転職の手続きで慌てなくなりました。送り出すときと受け入れるときで、誰が何をいつ出すかを1枚の表にして、総務の3人で共有しています。受け入れた2人は、申請の前に準備を終えていたので、許可の翌週から働き始められました。

――そもそも、どんな体制で受け入れていたのですか。

うちは飲食料品製造業の分野で、1号の社員が20人ほどいます。支援は登録支援機関に全部委託していますが、届出は会社の仕事です。それまでは入社の手続きしか経験がなく、退職や転職の手続きは、誰も通ったことのない道でした。

――表を作ったきっかけは。

1号の社員が1人、関東の会社へ移ったことです。自己都合の退職だったので、受入れ困難の届出は要らず、雇用契約の終了の届出だけでよかった。でも、それを知ったのは期限の数日前でした。ハローワークの届出も別にあると聞いて、正直、冷や汗をかきました。

――転職者を受け入れるときに、迷ったことは。

業務区分です。2027年4月から、飲食料品製造業の区分が「飲食料品製造業」と「水産加工業」に分かれると聞きました。いま他社の食品工場で働く人が、その後もうちに移れるのか。委託先の登録支援機関に聞くと「まだ公表された資料で確認できないので、出たらすぐ知らせます」という答えでした。分からないことを分からないと言ってくれたので、かえって安心しました。

――転職者の紹介会社は、どう選びましたか。

許可番号を厚生労働省の人材サービス総合サイトで確かめ、紹介料と、変更申請や入社準備の費用を分けて見積もってもらいました。本人から手数料を取らないことも、契約書の条文で確認しています。2社と話して、手続きの順番まで表で説明してくれた会社にお願いしました。

――手続きで、つまずいたことは。

協力確認書です。転職してきた1人は隣の市から引っ越してきたので、住む場所の市にも出す必要がありました。生活オリエンテーションも、同じ県内からの転職でも、短く済ませてよいわけではないと委託先から聞いて、時間を取りました。

――送り出す側として、変えたことは。

2号への道を早く見せることです。辞めた社員は、面談で「ここで何年働いたら何ができるのか分からない」と話していました。いまは入社のときに、班長の経験を2年積めば2号の試験を目指せる、と書面で伝えています。転職は止められません。だからこそ、残る理由を会社が言葉にしておく。そう考えるようになりました。

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よくある質問

特定技能外国人が転職するとき会社は何をする?

送り出す会社は、退職から14日以内に入管へ雇用契約の終了の届出を出し、ハローワークへも届け出ます。受け入れる会社は、協議会への加入、雇用契約、支援計画、事前ガイダンスなどを済ませ、本人が在留資格の変更許可を申請します。新しい会社で働けるのは許可の後です。

特定技能の転職で、分野を変えることはできますか?

できます。ただし、移る分野の技能試験に合格しているなど、その分野の要件を満たしていることが前提で、在留資格の変更許可が必要です(Q&A Q13・Q36)。同じ分野の中では、同じ業務区分か、技能の共通性が確かめられた区分の間で転職できます。

転職先の会社で働き始められるのは、いつからですか?

在留資格の変更許可を受け、新しい在留カードと指定書が交付された後です。変更許可の標準処理期間は1〜2か月なので、内定から逆算して準備を始めてください。

退職から次の会社に入るまで、どのくらい空いても大丈夫ですか?

在留期間の範囲内なら、新しい特定技能の雇用契約を結んで在留を続けられます。ただし、正当な理由なく3か月以上特定技能の活動をしていないと、在留資格が取り消されることがあります。空白はできるだけ短くしましょう。

転職のための変更申請に、手数料はいくらかかりますか?

2026年10月1日からは、許可される在留期間で変わります。窓口なら1年で33,000円、1年超3年未満で48,000円、3年以上5年未満で64,000円です。オンライン申請はそれぞれ27,000円、42,000円、56,000円に決済手数料がかかります。

会社の都合で辞めてもらう場合、何をしなければいけませんか?

終了が見込まれた時点で受入れ困難の届出を出し、次の受入れ先探しの支援や、求職活動のための有給休暇の付与などの転職支援を行います。契約の終了日から14日以内に終了の届出も必要です。同じ仕事の人を会社都合で辞めさせると、その後の受け入れの基準に影響します(受入れ機関の基準)。

外食業でも、転職してくる人は受け入れられますか?

受け入れられます。2026年9月10日掲載の審査状況では、外食業分野の中での転職は通常どおり許可されています。一方、海外から呼ぶ在留資格認定証明書の交付は一時停止中です。詳しくは外食業の新規受け入れ停止で確かめられます。

転職してきた人の健康診断は、受け直しが必要ですか?

国内での変更申請では、申請日から1年以内に日本の医療機関で受けた健康診断の結果を出せます。前の会社で受けた診断が1年以内なら使える場合があるので、受診日を確かめてください。様式は参考様式第1-3号「健康診断個人票」です。

転職してきた人の通算在留期間は、どう数えますか?

1号の通算在留期間は、前の会社で働いた期間も含めて原則5年までです。就労していない期間や、再入国許可で出国していた期間も含まれます。産前産後休業・育児休業などは、休業の際に会社が遅滞なく受入れ困難の届出をしておき、通算5年が満了する3か月前から満了までに申立書と資料を出して申し出れば、除くことができます。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
  2. 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
  3. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人の転職状況」(有識者会議資料)(2025年8月末までの把握分(暫定値))
  4. 出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(2026年5月20日更新)
  5. 出入国在留管理庁「特定技能所属機関からの随時届出に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(2025年6月)
  6. 出入国在留管理庁「特定技能外国人の受入れに関する運用要領 新旧対照表」(2026年8月20日)
  7. 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
  8. 出入国在留管理庁「在留許可手数料の額及び減額又は免除の対象者等について」(2026年10月1日施行分)
  9. 出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について」(2026年10月1日以降の申請分)
  10. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(2025年4月1日一部改正)
  11. 出入国在留管理庁「特定技能制度における地域の共生施策に関する連携」(様式改訂 2026年3月23日)
  12. 出入国在留管理庁「通算在留期間」(2026年10月確認)
  13. 出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用における注意点」(2026年10月確認)
  14. 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(2026年9月10日掲載)
  15. 出入国在留管理庁「ベトナムに関する情報」(2026年10月確認)
  16. 出入国在留管理庁「タイ国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(2026年10月確認)
  17. 出入国在留管理庁「特定技能外国人の受入れに関する運用要領」(2026年8月20日一部改正)
  18. 出入国在留管理庁「育成就労制度に関するQ&A」(2026年10月確認)
  19. 総務省「外国人の方の個人住民税について」(2026年10月確認)
  20. e-Gov法令検索「職業安定法」(2026年10月確認)
  21. 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(随時)
  22. 厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)
  23. 日本政策金融公庫総合研究所「中小企業等における外国人雇用に関するアンケート」(2025年2月21日公表)

最終更新:(2026年10月版)

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