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外国人雇用管理指針のポイント|2026年5月の改正と事業主がすべきこと
「しなければならない」と「努める」を見分け、区分ごとの点検表で自社の抜けを見つける
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
外国人を雇っているが、外国人雇用管理指針を読んだことがない。読んでも「何をどこまですればよいのか」が分かりにくい。そう感じている経営者は少なくありません。指針は2026年5月29日に改正が告示され、6月14日・10月1日・2027年4月1日の3段階で適用されます。この記事では、指針の項目を「募集・採用」「労働条件」「安全衛生」「労働・社会保険」「人事管理・生活支援」「解雇の予防」に分けたチェックリストにし、法律の義務と努力義務の違い、改正で増えたこと、雇用労務責任者の選び方を、2026年10月時点の厚生労働省の資料で示します。
- 指針は「やることの一覧」:外国人を1人でも雇う事業主が対象です。法律の義務の確認と努力義務が1つの文書に並ぶので、語尾(〜すること/〜するよう努めること)で強さを見分けます。
- 2026年の改正は3段階:6月14日に共生・日本語学習(家族を含む)・再就職援助、10月1日に待遇差の説明を求められることの文書での明示、2027年4月1日に技能実習から育成就労への置き換えが適用されます。
- 特定技能では努力が義務になる項目がある:相談・苦情への対応、日本語学習の機会、一時帰国の休暇、帰国旅費などは、支援計画や雇用契約の基準で義務です。
- 外国人を常時10人以上雇うなら雇用労務責任者を選任:人事課長などを選び、指針の事項を管理させます。国の講習は無料・オンラインで約3時間30分、10人未満の会社も受けられます。
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この記事の目次
結論:外国人雇用管理指針は、外国人を雇う会社の「やることの一覧」
外国人雇用管理指針は、外国人を1人でも雇う事業主が講じるべきことをまとめた、厚生労働大臣の告示です。法律で決まっている義務の確認と、会社に努力を求める事項が、1つの文書に並んでいます。2026年5月29日に改正が告示され、3段階で適用されます。
正式な名前は「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」です。根拠は労働施策総合推進法8条で、同法7条が定める事業主の努力(外国人の雇用管理の改善と、離職する外国人の再就職の援助)の中身を具体的に示しています。
図1外国人雇用管理指針の構成(主な章)
- 第二 基本的考え方国籍を問わず労働関係法令と社会保険関係法令を守る。共生のための相互理解。不法就労は決してあってはならない。
- 第四 事業主が講ずべき措置募集・採用、労働条件、安全衛生、労働・社会保険、人事管理・生活支援、解雇の予防・再就職の援助、派遣・請負の7項目。
- 第五・第六 届出と責任者外国人雇用状況の届出。外国人を常時10人以上雇うときは雇用労務責任者を選任。
- 第七 在留資格ごとの措置特定技能、育成就労(2027年4月から)、留学生などに上乗せされる事項。
対象は、特別永住者などを除くすべての外国人労働者
指針の「外国人」は日本国籍を持たない人で、特別永住者と在留資格「外交」「公用」の人だけが除かれます。特定技能のほか、永住者や留学生のアルバイトも対象です。外国人を雇う事業所の6割強は30人未満で、人事の専任者がいない会社ほど、一覧で点検する意味があります。
図2外国人を雇う事業所の姿(2025年10月末)
- 2,571,037人外国人労働者前年から11.7%増
- 371,215か所外国人を雇う事業所前年から8.5%増
- 63.1%30人未満の事業所の割合外国人を雇う事業所に占める割合
- 286,225人在留資格「特定技能」前年から38.3%増
外国人雇用管理指針の改正(2026年5月告示):3段階で何が変わるか
2026年5月29日の改正(厚生労働省告示第227号)は、入管法などの改正の施行に合わせて3段階で適用されます。会社がいま対応すべきなのは、すでに適用された6月14日分と10月1日分です。
図3外国人雇用管理指針の改正と適用日
- 改正の告示告示済み
厚生労働省告示第227号。根拠は労働施策総合推進法8条です。
- 共生・日本語学習・再就職援助適用済み
再就職援助を事業主の責務として明記。日本人と外国人の相互理解、外国人とその家族への日本語学習の機会、日本語能力に配慮した教育訓練、パート・有期・派遣の外国人に関する注意が加わりました。
- 待遇差の説明を求められることの明示適用済み
パート・有期・派遣の外国人に、待遇差の説明を求められることを文書の交付などで明示します。
- 技能実習から育成就労へ決定済み
送出機関の選び方、費用、転籍の制限の説明、帰国旅費などを育成就労に合わせて書き換えます。
6月14日から:共生と、家族も含む日本語学習
基本的考え方に、日本人と外国人が互いを尊重する共生の考え方が入りました。日本人労働者には共生への理解と協力を、外国人労働者には日本の文化・言語・法制度の理解を求めています。日本語教育推進法の考え方に沿って、外国人労働者とその家族に日本語学習の機会を提供するよう努めることも加わりました。家族まで含めた点が新しいところです。
10月1日から:有期契約の特定技能も対象になり得る
パートタイム・有期雇用・派遣の外国人に対し、通常の労働者との待遇差について説明を求められることを、文書の交付などで明示しなければならない、と書き加えられました。特定技能はフルタイムの直接雇用が原則ですが、雇用契約に期間の定めがあれば有期雇用労働者に当たります。次に渡す労働条件通知書に一文を足すのが早い対応です。
2027年4月1日から:育成就労への置き換え
技能実習の記述が育成就労に置き換わり、外国人雇用状況の届出での確認は在留カードに一本化されます。改正全体の流れは2027年4月の制度改正まとめで確認できます。
外国人労働者の雇用管理で事業主が守る義務と努力義務
指針の文は、語尾で強さが分かります。「〜すること」は法律の義務を確認しているものが多く、「〜するよう努めること」は努力義務です。ただし特定技能では、指針で努力とされる事項の一部が、支援計画や雇用契約の基準で義務になります。
図4指針の項目の3つの強さ
- 法律で義務国籍による差別の禁止(労働基準法3条)、最低賃金、労働時間の上限、健康診断、外国人雇用状況の届出など。違反すればその法律の罰則の対象です。
- 指針が「〜すること」と書く旅券・在留カードを保管しない、違約金・保証金の契約をする業者からあっせんを受けない、採用前に在留資格を確かめる、など。
- 努力義務母国語などでの説明、社内規程の多言語化、相談窓口の整備、日本語学習の機会、再就職の援助など。
特定技能1号では「努力」が「義務」になる項目
| 指針の項目(努力義務) | 特定技能1号での扱い |
|---|---|
| 苦情・相談体制の整備 | 義務的支援「相談・苦情への対応」。外国人が十分理解できる言語で行う |
| 日本語学習の機会の提供 | 義務的支援「日本語学習の機会の提供」 |
| 生活習慣・行政サービスの情報 | 義務的支援「生活オリエンテーション」「公的手続等への同行」 |
| 一時帰国の休暇への配慮 | 本人が希望すれば必要な有給休暇を取得させる(雇用契約の基準) |
| 帰国旅費の負担 | 本人が負担できなければ受入れ機関が負担する(雇用契約の基準) |
指針の第七も、特定技能の受入れ機関に、雇用契約と受入れ機関の基準を守り、1号特定技能外国人支援を行うよう求めています。登録支援機関に支援を任せても、雇用契約と報酬、届出の責任は会社に残ります。
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チェックリスト①:募集・採用と労働条件
募集・採用と労働条件は、「〜すること」が多い区分です。書類で確かめられる項目が中心なので、雇用条件書と賃金台帳を手元に置いて点検します。表の「強さ」は、指針の書き方です。
| 区分 | チェック項目 | 強さ |
|---|---|---|
| 募集 | 業務内容、期間、就業場所、労働時間・休日、賃金、労働・社会保険の適用を書面で示したか | する |
| 募集 | 国外に住む人に、渡航費や住居の条件を前もって示したか | 努める |
| 募集 | 職業紹介事業者に、国籍の条件を付けていないか | する |
| 募集 | 違約金・保証金の契約をする業者から、あっせんを受けていないか | する |
| 採用 | 採用前に、その仕事が在留資格で認められるか確かめたか | する |
| 労働条件 | 国籍を理由に、賃金や労働時間などで差を付けていないか | する |
| 労働条件 | 主な労働条件を書面で渡し、本人が理解できる言語で説明したか | 書面はする/言語は努める |
| 労働条件 | 税・社会保険料・控除の内容と、手取りの額を説明したか | 努める |
| 労働条件 | 最低賃金以上を全額払い、控除額は実費を考えた額か | する |
| 労働条件 | 労働時間を客観的な方法で把握し、年次有給休暇を与えているか | する |
| 労働条件 | 旅券・在留カードを預かっていないか。貯蓄の契約をさせていないか | する |
| 労働条件 | 退職時の金品の返還。請求から7日以内に出国する人には出国前に返したか | する |
採用前の在留資格の確認は「する」
指針は、採用前に、予定している仕事が在留資格で認められるかを確かめ、認められない人は採用しないよう求めています。在留カードの見方と、不法就労助長罪の罰則は不法就労助長罪とはで詳しく扱っています。
農業・畜産・水産は、労働時間の規定が一部違う
農業(林業を除く)と畜産・養蚕・水産の事業は、労働基準法41条で労働時間・休憩・休日の規定が適用されません。それでも特定技能では、所定労働時間を同じ職場の通常の労働者と同等にすることが雇用契約の基準です。労働時間を記録しておくと、面談で疲れの度合いを確かめる材料にもなります。
給与と控除の説明は、明細を使って
控除の説明は努力義務ですが、手取りへの不満は早期離職のきっかけになります。賃金額の決め方は特定技能と最低賃金、所得税・住民税の差し引きは特定技能外国人の税金で確認できます。
チェックリスト②:安全衛生と労働・社会保険
安全衛生は「本人が理解できる方法で」が条件です。日本語で教えただけでは、指針の求める教育になりません。労働・社会保険は、加入の手続きは義務、制度の説明や給付の手伝いは努力義務、と分けて点検します。
| 区分 | チェック項目 | 強さ |
|---|---|---|
| 安全衛生 | 安全衛生教育を、母国語や視聴覚教材など本人が理解できる方法で行ったか | する |
| 安全衛生 | 労働災害の防止に必要な日本語と、基本的な合図を教えたか | 努める |
| 安全衛生 | 標識・掲示を図解などで分かりやすくしたか | 努める |
| 安全衛生 | 健康診断を行い、目的と結果を分かりやすく説明したか | 実施はする/説明は努める |
| 安全衛生 | 産前産後休業など母性保護の措置を講じているか | する |
| 社会保険 | 雇用保険・労災保険・健康保険・厚生年金の加入手続きをしたか | する |
| 社会保険 | 制度の内容を説明したか | 努める |
| 社会保険 | 離職時に資格確認書を回収し、離職票の交付などをしたか | する |
| 社会保険 | 労災の相談に応じたか。請求の手続きを手伝ったか | 相談はする/手伝いは努める |
| 社会保険 | 帰国前に、脱退一時金と将来の年金への影響を説明したか | 努める |
社会保険の加入は、特定技能の受入れ基準でもある
特定技能の受入れ機関には、労働・社会保険・租税の法令を守ることが基準として求められます(省令2条1項1号)。加入漏れは指針の問題にとどまらず、受入れそのものに関わります。手続きの流れは特定技能の社会保険・労働保険の手続きにまとめています。
健康診断は「結果の説明」まで
健康診断は実施して終わりではなく、目的や結果を分かりやすく説明するよう努めることが指針に書かれています。再検査の案内は、本人の言語で、受診先と費用の負担者まで伝えると行き違いが起きにくくなります。
チェックリスト③:人事管理・生活支援と、解雇の予防
この区分は努力義務が中心です。ただし、解雇の制限など法律で禁止されている事項も混ざっています。努力義務の項目は、全部を一度に整えるより、優先順位を付けて1年で回すほうが続きます。
| 区分 | チェック項目 | 強さ |
|---|---|---|
| 人事管理 | 社内規程を多言語化し、評価や配置の基準を示しているか | 努める |
| 生活支援 | 日本語学習の機会(家族を含む)や、生活・行政サービスの情報を提供しているか | 努める |
| 相談 | 苦情・相談の窓口を置き、行政の相談窓口も案内しているか | 努める |
| 教育訓練 | 日本語能力に配慮した教育訓練や、母国語での導入研修をしているか | 努める |
| 在留手続 | 在留資格の変更・更新の手続きに必要な時間に配慮しているか | 努める |
| 一時帰国 | 一時帰国のための休暇を取りやすくしているか | 努める |
| 解雇 | 安易な解雇・雇止めをしていないか | する |
| 解雇 | 業務上のけがや病気で休む期間とその後30日間に、解雇していないか | 法律で禁止 |
| 再就職 | 会社都合で離職する人の再就職を、本人が希望すれば手伝ったか | 努める |
努力義務は「1年で回す」計画に
努力義務の項目は、たとえば春に規程の多言語化、夏に相談窓口の案内カード、秋に日本語学習、冬に評価基準の説明、のように季節ごとに1つずつ進めます。月ごと・年ごとの労務の作業は特定技能の労務管理チェックリストと組み合わせると、抜けが減ります。
離職させるときは再就職の援助を
6月14日の改正で、再就職の援助は事業主の責務として明記されました。事業の縮小などでやむを得ず離職させる場合は、在留資格に応じた再就職をハローワークと連携して手伝います。特定技能1号では、会社都合の離職時の転職支援が義務的支援の1つです。
雇用労務責任者の選任:常時10人以上なら必要
外国人労働者を常時10人以上雇うときは、人事課長などを雇用労務責任者に選び、指針第四の事項を管理させます。10人未満なら義務ではありませんが、誰が指針を見るかを決めておくと、点検が続きます。
- 外国人の人数を数える
常時雇う外国人労働者が10人以上なら選任します。請負で働かせる場合も、責任者に人事管理や生活支援を担当させるよう指針は求めています。
- 責任者を決める
人事課長など、責任者として適任な人を選びます。助成金の要件でも専任である必要はなく、兼任でかまいません。
- 国の講習を受ける
「外国人労働者雇用労務責任者講習」は無料・オンラインで、講義は約3時間30分です。在留管理、労働・社会保険の法令、異文化理解を学びます。10人未満の事業所も受講できます。
- 点検表で年1回確かめる
この記事の3つの点検表で、できていない項目に担当と期限を付けます。
- 3か月に1回、面談して記録する
外国人労働者と面談し、結果を書面に残します。助成金を使う場合は、この面談と講習の受講が要件です。
助成金の要件にもなっている
人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)は、2026年10月1日以降に出す計画から、雇用労務責任者の選任と就業規則などの多言語化で20万円、一時帰国のための休暇制度も整えると25万円です。計画期間の後6か月の外国人労働者の離職率が15%以下であることなどが要件で、計画は計画期間の初日の6か月前から1か月前までに労働局へ出します。
届出と、特定技能の上乗せ
外国人を雇い入れたとき・離職したときは、すべての事業主がハローワークに届け出ます。雇用保険の被保険者は資格取得届(翌月10日まで)と資格喪失届(離職日の翌日から10日以内)で兼ね、被保険者でない人は翌月末日までです。届出をしない、または虚偽の届出は30万円以下の罰金の対象です。特定技能では、出入国在留管理庁への定期届出(毎年4月1日〜5月31日)もあり、手順は特定技能の定期届出で確認できます。
想定ケース:施設園芸の農業法人(従業員15人)の施設長が、指針を点検表にして見えた8つの抜け
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
ハウスでトマトを育てる農業法人で、特定技能の社員4人を雇う施設長(60代男性)の想定インタビューです。指針を初めて通読し、区分ごとの点検表にしました。
- 指針を4つの区分・30項目の点検表にし、できていなかった8項目を3か月で直した
- 雇用条件書の要点と寮のルールを、本人の言語とやさしい日本語の2通りで渡し直した
- 施設長が無料のオンライン講習(約3時間30分)を受け、3か月に1回の面談記録を始めた
――点検して、何が分かりましたか。
30項目のうち8つが抜けていました。健康診断の結果を本人に説明していない。給与明細の控除を一度も説明していない。ハウスの注意書きが日本語だけ。どれも「やっていないとは思っていなかった」ことばかりです。3か月で全部に手を付けました。
――点検しようと思ったきっかけは何でしたか。
2026年5月の改正です。支援機関の担当者から「10月から、有期契約の人に書面で伝えることが1つ増えます」と聞きました。うちの4人は1年ごとの契約です。そこで指針を初めて読みました。正直、そういう文書があることも知りませんでした。
――以前は、何に困っていましたか。
夏の繁忙期の疲れです。農業は労働時間の決まりが一部違うと聞いていたので、記録をつけていなかった。休みの少ない週が続いて、1人が熱っぽい顔で働いていたのに、気づくのが遅れました。今は全員の作業時間を日報に書いています。
――どこで迷い、何で決めましたか。
雇用労務責任者です。外国人は4人なので選任の義務はない。わざわざ置くかで迷いました。決め手は、国の講習が無料で、オンラインで半日あれば受けられると分かったこと。支援機関の担当者が「義務ではありません。ただ、置くと誰が見るかがはっきりします」と、手間も含めて話してくれたのも大きかったですね。
――進めるうえで、つまずいたことは。
全部を母国語に訳そうとして、費用と時間で止まりかけました。雇用条件書は入管庁の参考様式の外国語版を使い、寮のルールと作業の注意は、やさしい日本語と写真にしました。点検は年1回、定期届出を出す4月から5月に合わせることにしています。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
外国人雇用管理指針に違反するとどうなる?
指針そのものに罰則はなく、多くの事項は努力義務です。ただし、指針が確認している法律の義務(労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法など)に違反すれば、その法律の罰則の対象になります。外国人雇用状況の届出をしない、または虚偽の届出は30万円以下の罰金です。国は労働施策総合推進法にもとづいて事業主に助言・指導・勧告ができ、ハローワークは届出をもとに雇用環境の改善の助言・指導を行っています。特定技能では、法令を守ることが受入れ機関の基準なので、違反は受入れの継続にも関わります。
外国人が10人未満でも、雇用労務責任者を選任しないといけませんか?
選任の義務は、外国人労働者を常時10人以上雇う場合です。10人未満でも選ぶことはでき、国の講習も10人未満の事業所が受講できます。助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)では、雇用労務責任者の選任が支給の措置の1つです。
雇用条件書は、必ず母国語で作らないといけませんか?
主な労働条件を書面で渡すことは必要です。母国語など本人が理解できる言語で示すことは、指針では努力義務です。特定技能では、出入国在留管理庁の雇用条件書の参考様式に、英語・ベトナム語・インドネシア語など10言語の版があります。
留学生のアルバイトや永住者にも、指針は関係しますか?
関係します。指針の「外国人」は日本国籍を持たない人で、除かれるのは特別永住者と在留資格「外交」「公用」の人だけです。第七には留学生に関する事項もあります。
2026年10月から、会社がすぐにすることは何ですか?
パートタイム・有期雇用・派遣で働く外国人に、通常の労働者との待遇差の説明を求められることを、文書の交付などで明示します。期間の定めのある契約の特定技能の人も、有期雇用労働者に当たります。同じ10月1日から、カスタマーハラスメントと求職者等へのセクシュアルハラスメントの防止措置も事業主の義務になりました。
派遣で外国人を受け入れるとき、指針で気をつけることは?
派遣元には就業条件の明示や派遣先への通知など、派遣先には許可のない事業者から派遣を受けないことなどが書かれています。特定技能で派遣が認められるのは農業と漁業だけです。詳しくは特定技能の雇用形態をご覧ください。
指針の点検は、どのくらいの頻度ですればよいですか?
法律上の決まりはありませんが、年1回と、指針や法令が改正されたときが目安です。特定技能を受け入れている会社は、定期届出の準備をする4月から5月に合わせると、労働条件の数字を確かめる作業と一緒にできます。
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この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(令和8年5月29日告示第227号による改正を反映)(2026年10月確認)
- 労働政策研究・研修機構「外国人雇用管理指針の一部を改正する告示(厚生労働省告示第227号)」(2026年5月29日)
- e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(第7条・第8条・第28条・第33条)(2026年4月1日施行分で確認)
- 厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(2025年10月末時点)
- 厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況【概要版】」(2025年10月末時点)
- 厚生労働省「外国人労働者雇用労務責任者講習」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」(2026年10月1日改定)
- 厚生労働省「外国人労働者就労環境整備助成コース ガイドブック(令和8年10月1日版)」(2026年10月1日以降の計画)
- e-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(2026年10月確認)
- e-Gov法令検索「労働基準法」(第3条・第41条)(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」(2026年8月20日更新)
最終更新:(2026年10月版)
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