- 特定技能のりあい窓口|企業向けガイド
- 求人・面接・選考
- 2026年10月版
特定技能の採用基準の決め方|必須条件と歓迎条件の分け方
条件を足すほど候補者は減ります。仕事に本当に必要なことだけを「必須」に残すための考え方と記入例
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
特定技能の採用基準を決めようとして、「日本語はN2以上」「30歳まで」「経験者のみ」と条件を並べていませんか。条件を増やすほど紹介される候補者は減り、年齢の上限のように、法律で原則として禁じられている条件も混ざりがちです。この記事では、特定技能の採用基準を「制度の要件・必須・歓迎・不要」に分ける作り方を、5つの手順と記入例の表で示します。あわせて、年齢を条件にしない理由と、「質の高い人」「経験者」を測れる基準に言い換える方法を、2026年10月時点の公的資料にもとづいて解説します。
- 採用基準は4つの層で考える:制度の要件(全員が満たす)・必須(3〜5個)・歓迎(加点)・不要(条件にしない)に分けると、候補者を減らさずに評価がそろいます。
- 年齢は条件にしない:募集・採用では年齢にかかわりなく均等な機会を与えることが法律で求められ、例外は6つに限られます。特定技能の年齢の要件は18歳以上だけです。
- 「経験者」「質の高い人」は作業の言葉に置き換える:2021〜2024年に特定技能1号になった人の約62%は技能実習からの移行でした。経験の有無ではなく、どの作業をどれだけしてきたかで比べます。
- 同じ基準表を、求人票・面接・紹介会社への依頼に使う:言葉をそろえると、紹介される候補者と面接の評価のずれが小さくなります。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
この記事の目次
特定技能の採用基準は「制度の要件・必須・歓迎・不要」の4層で決める
特定技能の採用基準は、条件を1本の列に並べるのではなく、4つの層に分けて決めます。制度が決めている要件、自社の必須、あれば助かる歓迎、条件にしないものの4つです。必須を3〜5個に絞ると、候補者を減らさずに、面接官ごとの評価もそろいます。
図1特定技能の採用基準を分ける4つの層
- ① 制度の要件(全員が満たす前提)18歳以上、技能試験と日本語試験の合格(または技能実習2号の良好な修了)など。基準に書き写すより、確かめ方を決めておきます。
- ② 必須(3〜5個)満たさなければ仕事が成り立たない条件。入社初日から必要で、入社後に教えられないものだけを入れます。
- ③ 歓迎(加点)あれば助かるが、入社後に教えられる条件。必須を満たす候補者どうしを比べるときに使います。
- ④ 不要・条件にしない仕事に関係のない条件と、年齢・国籍・性別のように法律で条件にできないもの。
分けると何が楽になるか
1つ目は、紹介会社への依頼が具体的になることです。「いい人を」ではなく「必須はこの3つ、歓迎はこの2つ」と渡せば、紹介される候補者の当たり外れが減ります。2つ目は、面接の評価がぶれにくくなること。必須を満たすかどうかを先に判定し、歓迎で比べる順番が決まるからです。3つ目は、法律で条件にできないものを、最初から外せることです。
基準がないまま採用すると起きること
採用基準を決めずに面接を始めると、判断は面接官の印象に寄ります。紹介会社は条件が分からないので、手元の候補者をそのまま回してきます。不採用にした理由を候補者や紹介会社に説明できず、次の紹介の質も上がりません。基準表は、こうした「なんとなく」を減らすための道具です。
この記事の範囲
ここでは採用基準の作り方に絞ります。基準を面接でどう確かめるかは特定技能の面接でミスマッチを防ぐ、求人票への書き方は特定技能の求人票の書き方で扱っています。
制度が決めている要件:基準表の前提になる条件
特定技能1号の本人には、法令で決まった要件があります。これは全員が満たす前提なので、自社の採用基準と混ぜずに「確かめる項目」として別に持っておきます。
図2特定技能1号の本人に求められる主な要件
- 118歳以上
年齢の要件はこれだけです。上限はありません。
- 2技能試験と日本語試験の合格
日本語は国際交流基金日本語基礎テストか日本語能力試験N4以上。介護は介護日本語評価試験も必要です。関連する分野の技能実習2号を良好に修了した人は免除されます。
- 3保証金・違約金の契約がない
保証金を徴収されていないこと、違約金を定める契約を結んでいないことが求められます。
- 41号は通算5年まで
すでに1号で働いた期間がある人は、残りの期間が短くなります。
試験の合格前でも内定は出せる
出入国在留管理庁のQ&Aでは、試験の結果が出る前に内定を出すことは法令で禁止されていないとしています。ただし、必要な試験に合格しなければ在留資格は許可されません。合格前の候補者に内定を出すなら、「合格したら入社」という条件を雇用契約の前に書面で確かめておきます。
要件は「確かめる項目」として持っておく
制度の要件は、採用基準の点数には入れません。満たしていなければ在留資格が許可されないため、比べる意味がないからです。代わりに、書類の確認の段階で漏れなく確かめます。国内に住む人なら、在留カードで今の在留資格と在留期間を確かめます。海外の人なら、試験の合格や技能実習の修了を書類で確かめます。どちらも、確認した日と担当者を記録しておきます。
要件を満たすことと、仕事ができることは別
試験は、分野で必要な技能と日本語の水準を測るものです。一方で、自社のラインの速さ、夜勤の有無、記録の書き方までは測れません。この差を埋めるのが、次の章で作る自社の必須と歓迎です。日本語の試験と会話力の違いは特定技能人材の日本語力の見極め方で詳しく説明しています。
外国人の採用基準の作り方:5つの手順
採用基準は、人事担当者が机の上で作ると「あったほうがいい条件」が増えます。現場の責任者と一緒に、仕事の中身から逆算して作るのが近道です。所要時間は、30分の打ち合わせ2回が目安です。
- 仕事を「作業・頻度・重さ・時間」で書き出す
現場の班長に、1日の作業を順番に話してもらいます。「10kgの箱を1日80回」「立ち作業2時間ごとに休憩10分」のように、数字で書き取ります。
- 「初日から要ること」と「3か月で教えられること」に分ける
書き出した作業ごとに、入社後の研修やOJTで身につくかを判定します。教えられるものは必須から外します。
- 必須を3〜5個に絞る
「これがないと安全や品質に問題が出るか」で判定します。6個以上残ったら、いちばん教えやすいものを歓迎へ移します。
- 項目ごとに確かめ方を決める
書類で確かめるのか、面接の質問か、実技か、職場見学か。確かめ方が決まらない項目は、基準として使えません。
- 求人票・面接の評価表・紹介会社への依頼書に同じ言葉で書く
3つの書類で言葉がずれると、紹介される人と面接で見る点が食い違います。1枚の基準表から書き写します。
必須に残すかを決める3つの問い
- 入社初日にできないと、本人や周りの安全、製品やサービスの品質に問題が出るか。
- 入社後3か月の研修やOJTで、教えることができないか。
- 面接・実技・書類のどれかで、確かめる方法があるか。
3つとも「はい」なら必須、1つでも「いいえ」なら歓迎か不要に回します。
あいまいな条件を、確かめられる言葉に直す
基準に使えない言葉は、たいてい「人柄」か「程度」を表しています。場面と数字に直すと、面接で確かめられる形になります。
- 「日本語が話せる人」→ 作業の指示を1つ聞いて、順番どおりに復唱できる人
- 「体力に自信がある人」→ 10kgの箱を1日80回、持ち上げて運べる人(数字は自社の作業に合わせる)
- 「経験豊富な人」→ 同じ種類の作業を、どの工程で、どのくらいの期間してきたかを話せる人
- 「明るく素直な人」→ 分からないときに「もう一度お願いします」と聞き返せる人
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
必須・歓迎・不要の採用基準表(記入例)
食品工場の製造ラインで、飲食料品製造業の特定技能1号を採用する場合の記入例です。数字は例なので、自社の作業に置き換えて使ってください。
| 項目 | 必須 | 歓迎 | 不要・条件にしない | 確かめ方 |
|---|---|---|---|---|
| 日本語 | 作業の指示を聞いて、順番どおりに復唱できる | ふりがな付きの衛生ルールを読める | 敬語、日本語能力試験N2以上 | 面接で指示を1つ読み上げ、復唱してもらう |
| 経験 | (なし) | 食品製造の作業経験(技能実習・前職) | 日本での職歴の年数 | 前の仕事の手順を話してもらう |
| 作業環境 | 冷蔵室(例:5℃前後)で1回2時間の作業ができる | — | 「体力に自信がある」という自己申告 | 動画を見せ、似た経験を聞く |
| 勤務 | 早番(例:6時開始)を含むシフトに入れる | 繁忙期の休日出勤に対応できる | — | 1か月分のシフト表で確認する |
| 衛生 | 手洗い・持ち込み禁止のルールを守れる | 衛生管理の手順に沿った作業の経験 | — | ルールを説明し、質問を受ける |
| 通勤 | 寮から自転車か送迎で通える | — | 運転免許(仕事で運転しない場合) | 地図で道と時間を確かめる |
| 将来 | — | 長く働き、技能を高めたい意向 | — | 「5年後にしていたい仕事」を聞く |
| 年齢・国籍・性別 | — | — | 条件にしない(法律で原則禁止) | — |
記入例の読み方
この例では、必須は「日本語の復唱」「冷蔵室での作業」「早番」「衛生ルール」「通勤」の5個です。経験は必須にしていません。技能の水準は試験の合格で確かめられており、食品製造の経験は入社後のOJTで補えるからです。逆に、冷蔵室での作業は教えて慣れるものではないため、必須に残しています。
歓迎条件の使い方
歓迎は、必須を満たす候補者が複数いるときの比べ方です。点数を付けるなら、必須は「満たす・満たさない」の2択、歓迎は1項目1点のように、重みを先に決めておきます。面接の後で歓迎条件を足すと、目の前の候補者に合わせて基準が動いてしまいます。
分野が変わるときの置き換え方
表の項目の立て方は、ほかの分野でも同じです。中身だけを自社の仕事に置き換えます。たとえば介護なら、作業環境は「移乗や入浴の介助」、勤務は「月に何回の夜勤」です。日本語は「申し送りを聞いて要点をメモできる」が候補になります。建設なら、作業環境は「屋外での作業や高い所での作業」、通勤は「現場への乗り合わせ」です。どの分野でも、必須を5個以内に絞り、年齢・国籍・性別の行は「条件にしない」のまま残します。
年齢を条件にしない理由と、「若い人」の言い換え方
採用基準に年齢を入れてはいけない一番の理由は、法律です。労働施策総合推進法9条は、事業主に、労働者の募集・採用で年齢にかかわりなく均等な機会を与えることを求めています。2007年10月1日から、例外に当たる場合を除いて年齢制限は禁止されています(ハローワーク)。
例外は6つに限られる
①定年年齢を上限に、期間の定めのない契約で募集する場合。②労働基準法などの法令で年齢制限がある場合。③長期勤続によるキャリア形成のため、若年者などを期間の定めのない契約で募集する場合。④技能・ノウハウの継承のため、労働者数が相当程度少ない特定の年齢層(30〜49歳の範囲)に限る場合。⑤芸術・芸能で表現の真実性などが求められる場合。⑥60歳以上の高年齢者や、国の施策の対象となる特定の年齢層に限る場合。求人を出すときは、当てはまる号を1つ選びます。当てはまるか迷ったら、管轄のハローワークで確かめてください。
特定技能の制度自体も、年齢の要件は18歳以上だけで、上限を設けていません。年齢で絞ると、法律の問題に加えて、必須を満たす人を自分から候補者から外すことになります。
「若い人がいい」の中身を、仕事の条件に言い換える
多くの場合、「若い人」で期待しているのは年齢そのものではありません。期待している中身を取り出し、確かめられる条件に置き換えます。
図3「若い人」で期待していることの言い換え
- 1体力がある
→「10kgの箱を1日80回運ぶ」など、作業の重さと回数で示す。
- 2長く働いてくれる
→「5年後にしていたい仕事」を聞き、会社が示せる道と重なるかを見る。
- 3覚えが早い
→説明した手順を復唱できるか、質問できるかを面接で確かめる。
- 4職場になじむ
→相談先と面談の仕組みを会社側で用意し、入社後に支える。
国籍・性別も条件にしない
職業安定法3条は、職業紹介などで、国籍や性別などを理由に差別的な取扱いをしないことを定めています。外国人雇用管理指針も、求人で国籍による条件を付けないよう求めています。性別も、男女雇用機会均等法5条で、募集・採用で均等な機会を与えることが求められています。面接での聞き方の線引きは外国人の採用面接で聞いてはいけない質問をご覧ください。
「質の高い人材」「経験者」を、測れる基準に置き換える
「質の高い人」「経験者」は、そのままでは基準になりません。何を指しているかを決め、作業の言葉に置き換えます。この記事では、質の高い人を「必須を満たし、入社後に定着する人」と定義します。
経験者には2つの入り方がある
特定技能1号になる人の多くは、技能実習から移ってきます。出入国在留管理庁は、2021年1月〜2024年末に1号になった341,253人を集計しています。このうち技能実習から移った人が211,411人(約62%)、試験などから入った人が129,842人でした。
図4特定技能1号になる2つのルートと、採用で確かめること
技能実習から移る(211,411人)
- 関連する分野の技能実習2号を良好に修了
- 技能試験・日本語試験は免除
- 日本での作業と生活の経験がある
転職を経験した人は20.7%。前の職場と自社の作業の違いを確かめます。
試験から入る(129,842人)
- 技能試験と日本語試験に合格
- 日本での就労経験がない人もいる
- 母国での関連する職歴は人による
転職を経験した人は25.2%。仕事と暮らしのイメージを入社前に具体的に伝えます。
「質の高さ」は入社後の定着でも測る
採用の時点で分かるのは、必須を満たすかどうかまでです。質の高さのもう半分は、入社後に定着するかで決まります。同じ集計では、最初の転職が「1号になってから1年未満」だった人が33,963人で最も多くなっていました。1年後に何人が在籍しているかを採用ごとに記録し、基準と面接の見直しに使います。定着の打ち手は特定技能外国人の定着率を上げる方法にまとめています。
経験を基準にするときの注意
経験は「何年」ではなく「どの作業を、どの規模で」で比べます。同じ分野の技能実習でも、担当した工程は人によって違うからです。また、1号は通算5年までなので、すでに1号で働いた人は、自社で働ける残りの期間が短くなります。同じ分野の中であれば本人の意思で転職できるため、国内で働く経験者も候補になります。探し方は国内在住の外国人を特定技能で採用する方法で説明しています。
採用基準を使う場面と、よくある失敗
採用基準は、作って終わりではありません。同じ言葉を、求人から入社後まで使い続けることで効果が出ます。
図51枚の採用基準表を使う5つの場面
- 求人票必須と歓迎を分けて書き、年齢・国籍・性別の条件は書きません。
- 紹介会社・登録支援機関への依頼基準表をそのまま渡し、候補者ごとに必須を満たすかの印を付けて返してもらいます。
- 書類の確認制度の要件(試験の合格、在留資格、残りの在留期間)を確かめます。
- 面接の評価表必須は「満たす・満たさない」、歓迎は加点で記録します。
- 入社前研修満たしていない歓迎条件を、研修で補う計画に変えます。
よくある失敗
- 必須が10個以上あり、紹介される候補者がほとんどいない
- 仕事で読み書きをしないのに、日本語能力試験N2以上を必須にする
- 「30歳まで」など、年齢の上限を書いてしまう
- 「明るい」「素直」など、確かめる方法がない言葉を基準にする
- 面接の後で、目の前の候補者に合わせて基準を変える
どの失敗も、基準表を作る段階で「確かめ方」の欄を埋めようとすると気づけます。確かめ方が書けない項目は、基準ではなく願望です。
基準を見直すタイミング
基準表は、採用を1回終えるごとに見直します。見るのは2つです。1つは、面接で「必須を満たす」と判定した人が、入社3か月の時点で本当にその作業をこなせているか。もう1つは、不採用にした理由がどの項目に集中していたか。同じ項目で不採用が続くなら、その条件は必須ではなく、入社後に教える内容かもしれません。
任せ方によって、基準表の渡し方も変わる
紹介会社と登録支援機関を別々に使うなら、基準表を両方に渡し、入社後の支援にも必須・歓迎の情報を引き継ぎます(別々に選ぶときの注意点)。採用から支援までを1社に任せる場合の見極め方は、特定技能の採用から支援まで一括で任せるで扱っています。満たしていない条件を研修で補う方法は、外国人の入社前研修をご覧ください。
想定ケース:特別養護老人ホーム(職員80人)の施設長が必須条件を7つから3つに減らした理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
- 紹介会社から2か月で紹介された候補者が、2人から7人に増えた
- 面接官2人の評価が分かれた候補者が、5人中3人から7人中1人に減った
- 採用した3人が、1年たった今も全員在籍している
――基準を変えて、何が変わりましたか。
候補者の数です。以前は2か月で2人しか紹介されなかったのが、同じ期間で7人になりました。面接の後に、もう1人の面接官と評価が割れることもほとんどなくなりました。採用した3人は、1年たった今も全員います。
――特定技能の採用を考えた背景は。
介護職の求人に、日本人の応募がほとんど来なくなっていました。特に夜勤に入れる人が足りず、主任が月に何回も代わりに入っていた。このままでは主任が倒れると思ったのが始まりです。
――以前の基準では、何に困っていたのですか。
紹介会社に「日本語能力試験N2以上、30歳くらいまで、介護の経験者」と頼んでいました。そうしたら紹介がほとんど来ない。担当者から「年齢は条件にできません」と言われたときは驚きました。正直、知らなかったんです。
――どうやって必須を3つに絞ったのですか。迷いはありませんでしたか。
N2を外すのが一番怖かったです。そこで、主任と30分ずつ2回、申し送りで本当に必要な日本語を書き出しました。出てきたのは「申し送りを聞いて、要点をメモできること」でした。それなら面接で復唱してもらえば確かめられる。N2は歓迎に移しました。必須に残したのは、その日本語と、夜勤のシフトに入れること、移乗の介助を安全に覚える意欲の3つです。
――運用してみて、つまずいたことは。
歓迎の項目を、つい増やしたくなることです。面接のたびに「これもあれば」と思う。だから面接の前に歓迎は4つまでと決め、後から足さないことにしました。基準表は紹介会社2社に同じ形で渡しています。1社は、候補者ごとに必須に丸を付けて返してくれるので、書類を読む時間が半分ほどになりました。もう1社は、丸が付かなかった項目について「入社後の研修で補えるか」を一緒に考えてくれた。2社の返し方の違いを見て、どちらと長く付き合うかが自然に決まりました。
――N2を外して、現場で困ったことはありませんでしたか。
最初の1か月は、申し送りのメモが短すぎて、主任が書き足すことがありました。ただ、それは研修で教えられることでした。記録の書き方は入社後3か月で覚えてもらう、と最初から計画に入れておけば、慌てずに済みます。いまは3人とも、主任の手を借りずに申し送りができています。
――同じように悩む施設に伝えたいことは。
条件を減らすのは、基準を下げることではないと分かりました。仕事に本当に要ることを言葉にしたら、かえって見る点がはっきりしたんです。年齢の件も、知らずに続けていたら、と思うと冷や汗が出ます。基準表を1枚作るのにかかったのは、主任との打ち合わせ2回、合わせて1時間ほど。その1時間で、紹介される人も、面接の見方も変わりました。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
特定技能で質の高い外国人を紹介してくれる会社は?
「質」は会社ごとに違うため、自社の基準表を渡して、それに沿って紹介できる会社を選びます。候補者ごとに「必須を満たすか」を印で返してくれるか、満たさない人を外す理由を説明してくれるかを、最初の打ち合わせで確かめてください。特定技能のりあい窓口では、条件に合う人材紹介会社・登録支援機関を最大3社まで無料でご紹介しています。会社に順位は付けず、比べたうえで選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。
特定技能で経験者を紹介してくれる会社は?
経験者を探すなら、技能実習を修了した人や、同じ分野で特定技能として働いている人の紹介に慣れているかを聞きます。同じ分野の中なら本人の意思で転職できるため、国内在住の人が候補になります。紹介を受けたら、担当した作業と、1号として働いた期間(通算5年の残り)を確かめてください。
特定技能で若い人材を採用できる会社は?
年齢を条件にした募集・採用は、法律で原則として禁止されています(労働施策総合推進法9条)。特定技能の年齢の要件も18歳以上だけです。「若い人を紹介します」とうたう会社には注意が必要です。体力・長く働く意向・覚えの早さなど、若さで期待していることを作業の条件に言い換えて依頼してください。
外国人の採用基準は、日本人と別に作るべきですか?
仕事の必須条件は、日本人と同じものを使います。外国人の採用で足すのは、在留資格や試験の合格などの制度の要件と、仕事で日本語を使う場面の確かめ方です。報酬も、日本人が同じ仕事をする場合と同等以上にする必要があります。
日本語能力試験N3以上を必須にしてもいいですか?
禁止はされていませんが、候補者は大きく減ります。特定技能1号の日本語の要件は、国際交流基金日本語基礎テストか日本語能力試験N4以上です。記録を日本語で書く仕事など、N3相当の読み書きが本当に必要な場合に限り、必須にしてください。そうでなければ歓迎に回し、面接で仕事の場面の日本語を確かめます。
基準を満たす候補者がいないときは、どうすればいいですか?
まず、必須に「入社後に教えられること」が混ざっていないかを見直します。次に、国内在住者と海外在住者の両方に探す範囲を広げます。それでも足りなければ、給与・勤務時間・住まいなど、会社側の条件が相場に合っているかを確かめてください。探し方の選択肢は紹介会社を使わず特定技能人材を採用する方法でも比べています。
採用基準を、候補者や紹介会社に伝えてもいいですか?
必須と歓迎は、むしろ伝えたほうが合う人が集まります。求人票や依頼書に「必須はこの5つ」と書けば、条件に合わない人が自分で応募を見送れるからです。面接の評価の付け方(必須は2択、歓迎は加点)まで伝える必要はありません。ただ、不採用の理由を聞かれたら、どの必須を満たさなかったかを説明できるようにしておきます。
前の勤め先に、本人の評判を問い合わせてもいいですか?
本人の同意なく問い合わせるのは避けてください。厚生労働省は、身元調査などの実施を、就職差別につながるおそれがある採用選考の方法として挙げています。確かめたいのが作業の経験なら、本人に手順を話してもらうか、技能実習の修了など書類で確かめられるものを使います。面接での聞き方の線引きは聞いてはいけない質問の記事で扱っています。
採用基準は、誰が決めればいいですか?
現場の責任者と人事担当者の2人で原案を作り、経営者が最終確認する形が進めやすいでしょう。現場は「何がないと仕事にならないか」を、人事は「法律で条件にできないもの」と「確かめ方」を受け持ちます。30分の打ち合わせ2回で、記入例の表と同じ程度の基準表が作れます。
あわせて読みたい記事
この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要(特定技能制度)」(2026年9月)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人の転職状況」(2025年8月末時点・暫定値)
- e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(2026年10月確認)
- ハローワークインターネットサービス「年齢制限該当事由について」(2026年10月確認)
- e-Gov法令検索「職業安定法」(2026年10月確認)
- e-Gov法令検索「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」(2026年10月確認)
- 労働政策研究・研修機構「外国人雇用管理指針」改正告示(2026年5月29日)
- 厚生労働省「公正な採用選考の基本」(2026年10月確認)
最終更新:(2026年10月版)
自社に合う会社を、最大3社まで比べてから相談しませんか
条件(分野・人数・国内か海外か・任せたい範囲)をお聞きし、合う人材紹介会社・登録支援機関を最大3社まで、同じ形式の比較表つきでご紹介します。どの会社とも契約しない、という選択でも構いません。
- 相談は無料です。入力は3分ほどで終わります
- 会社に順位は付けません。最終的に選ぶのは御社です
- LINEからのご相談も受け付けています
送信後の流れ:内容を確認し、担当者からメールでご連絡します。自動返信メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダもご確認ください。お急ぎの方はLINEからどうぞ。
ご入力いただいた情報は、お問い合わせへの回答と、ご希望に合う会社のご紹介のためにだけ使います。
