特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/vietnam/ 印刷日:2026年10月15日

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ベトナムから特定技能で受け入れる手続き|推薦者表と送出し機関

ベトナムに住む人と日本に住む人で、推薦者表の出し手も流れも変わる。最初に居住地と在留資格を確かめる

特定技能で働く外国人のうち、国籍別で最も多いのがベトナムです。ベトナム国籍の人を受け入れるときは、日本の在留資格の手続きに加えて、ベトナム側の手続きが必要です。中心になるのが「推薦者表」と、政府が認定した「送出し機関」です。この記事では、特定技能でベトナムから受け入れる手続きを、ベトナムに住む人と日本に住む人に分けて、推薦者表の取り方、送出し機関の確かめ方、期間の見通しの順に説明します。2026年10月時点の公的資料にもとづきます。

この記事の結論
  • ベトナムに住む人は「労働者提供契約→推薦者表」:認定送出機関と労働者提供契約を結び、DOLABの承認を受けます。本人が送出機関を通じて推薦者表(様式1)の承認を受け、在留資格認定証明書の申請に付けます。
  • 日本に住む人は、前の在留資格で分かれる:技能実習2号・3号の修了者と、2年以上の課程を修了した留学生(いずれも見込みを含む)は、駐日ベトナム大使館の推薦者表(様式2)が要ります。特定技能の人の転職・更新では不要です。
  • 送出し機関は一覧と費用の内訳で確かめる:認定送出機関の一覧と、認定取消し・停止の一覧を見ます。本人が払う費用は内訳と根拠を書面で確かめ、送出機関からの接待などの便益は受けません。

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この記事の目次

ベトナムから特定技能で受け入れる手続きの全体像:居住地で2つに分かれる

特定技能でベトナム国籍の人を受け入れる手続きは、本人がベトナムに住んでいるか、日本に住んでいるかで2つに分かれます。ベトナムに住む人は、認定送出機関との労働者提供契約と、推薦者表(様式1)が前提です。日本に住む人は、前の在留資格によって、駐日ベトナム大使館の推薦者表(様式2)が要るかどうかが決まります。最初に、候補者の居住地と今の在留資格を確かめます。

図1ベトナム国籍の人を特定技能で受け入れる2つの流れ

ベトナムに住む人

  1. 認定送出機関と労働者提供契約
  2. DOLABの承認(送出機関を通じて申請)
  3. 紹介・面接・雇用契約
  4. 本人が推薦者表(様式1)の承認を受ける
  5. 在留資格認定証明書を申請(推薦者表を添付)
  6. 本人が現地の日本大使館で査証を申請し、入国

ベトナムは2025年9月1日から入国前結核スクリーニングの対象ですが、特定技能外国人は当面の間対象外です(2026年9月25日改正のガイドライン。申請の前に最新版を確認)。

日本に住む人

  1. 今の在留資格を確かめる
  2. 雇用契約
  3. 対象者は推薦者表(様式2)を駐日ベトナム大使館で承認
  4. 在留資格変更許可申請
  5. 許可の後に就労開始

すでに特定技能で在留している人の転職・更新では、推薦者表は要りません。

同じベトナム国籍でも、居住地で窓口が変わります。ベトナムに住む人はDOLAB、日本に住む人は駐日ベトナム大使館です。出典:出入国在留管理庁「ベトナムに関する情報」(2026年10月14日閲覧)、出入国在留管理庁「ベトナム国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(2026年10月14日閲覧)、入国前結核スクリーニングの実施に関するガイドライン(令和8年9月25日改正)

数字で見るベトナムからの受け入れ

図2特定技能の在留者数と、推薦者表のルールの開始日

  • 163,154人特定技能1号(国籍別1位)1号全体の38.3%(2026年6月末・速報値)
  • 13,761人特定技能2号(国籍別1位)2号全体の75.2%(同)
  • 2021.2.15様式1の提出が必要に在留資格認定証明書の申請から
  • 2024.6.27日本に住む人の様式2の扱い技能実習修了者などの変更申請で当面必要
人数が多いぶん、推薦者表の要・不要を確かめる場面も多くなります。出典:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末)のポイント」(2026年6月末・速報値)、出入国在留管理庁「ベトナムに関する情報」(2026年10月14日閲覧)

手続きの話は国籍の手続きの違いであって、採用の条件ではありません。どの国の人でも、選ぶ基準は技能、日本語、仕事への理解です。受け入れ全体の段取りは特定技能の受け入れの流れで週単位に整理しています。

協力覚書と、ベトナム側の窓口

日本とベトナムは、特定技能の適正な運用のための協力覚書を結んでいます。覚書は2019年5月16日に東京で、5月20日にハノイで署名され、同年7月1日に東京で両国首相の立会いのもと交換されました。協力は署名日から5年続き、有効期限の60日前までに終了の意向が示されなければ、自動で5年間延長されます。2024年3月25日には、別添1の「特定技能外国人表」(推薦者表)の変更に両国が同意しています。

ベトナムからの受け入れに関わる窓口(2026年10月時点の案内)
窓口担当すること連絡先など
DOLAB(現在の案内では内務省海外労働管理局)送出機関の認定、労働者提供契約の承認、推薦者表(様式1)の承認ハノイ。電話 +84-24-3824-9517(内線512・503)
駐日ベトナム大使館 労働管理部推薦者表(様式2)の承認、労働者提供契約の内容の相談東京都渋谷区元代々木町10-4 WACT代々木上原ビル2階、03-3466-4324、vnlabor@vnembassy.jp
在ベトナム日本国大使館本人の査証(ビザ)の申請本人が在留資格認定証明書を持って申請
地方出入国在留管理官署在留資格認定証明書の交付、在留資格の変更許可推薦者表を他の書類と一緒に提出

ベトナム側の法令も確かめる

ベトナムでは2022年1月1日から、「契約に基づいて外国で働くベトナム人労働者に関する法律」(69/2020/QH14)が施行されています。在ベトナム日本国大使館が関連の政令・通達とあわせて日本語の仮訳を載せていますが、法的な効力を持つのはベトナム語の法令です。2024年2月23日付の改正通達も出ています。費用の上限などの具体的な額は、本記事では確認できていません。送出機関に、根拠の条文とあわせて示してもらいます。

ベトナムに住む人を特定技能で受け入れる手続き:7つの手順

ベトナムに住む人を受け入れるときは、DOLABが認定した送出機関(認定送出機関)と「労働者提供契約」を結びます。ベトナムの制度上、この契約が求められるとされています。送出機関を通さない直接の採用は、この流れには入りません。手順は次の7つです。

  1. 認定送出機関を選ぶ

    出入国在留管理庁のサイトにある認定送出機関の一覧(Excel)と、認定を失った・停止された機関の一覧(PDF)を照らし合わせます。

  2. 労働者提供契約を結ぶ

    分野、募集する人数、労働条件などを定めます。契約の内容は、駐日ベトナム大使館労働管理部に確認するよう案内されています。

  3. DOLABの承認を受ける

    契約を結んだ後、送出機関を通じてDOLABに承認を申請し、承認を得ます。

  4. 候補者の紹介を受け、雇用契約を結ぶ

    送出機関が契約にもとづいて候補者を募り、受入れ機関が紹介を受けて特定技能の雇用契約を結びます。

  5. 推薦者表(様式1)を本人から送ってもらう

    本人が送出機関を通じてDOLABの承認を受けます。受入れ機関は、本人に送付を依頼します。

  6. 在留資格認定証明書の交付を申請する

    推薦者表を他の書類と一緒に出します。事前ガイダンス、健康診断、協議会への加入、協力確認書の提出は申請の前です。

  7. 証明書を本人に送り、査証を経て入国

    本人が在ベトナム日本国大使館で査証を申請します。証明書の交付から3か月以内に入国します。

事前ガイダンスは、本人が分かる言語で

認定証明書の申請の前に、事前ガイダンスを行います。対面かテレビ電話で本人確認をし、本人が十分理解できる言語で3時間程度が目安です。文書の郵送やメールだけでは認められません。仕事の内容と報酬、保証金や違約金の契約がないこと、住居、相談の方法などを伝え、確認書に署名をもらいます。

結核非発病証明書は、特定技能なら当面の間対象外

ベトナムは入国前結核スクリーニングの対象国です。2025年5月26日に健診の受付が始まり、2025年9月1日から、中長期在留者として入国する人に結核非発病証明書の提出が求められています。ただし、2026年9月25日改正のガイドラインは、対象国の国籍の人でも「特定技能外国人」を当面の間対象外としています。いまの扱いでは、特定技能で呼ぶ本人の申請に、この証明書は要りません。

「当面の間」の扱いなので、在留資格認定証明書を申請する前に、ガイドラインの最新版を確かめます。2号に移った人が家族を呼ぶときは別で、家族滞在で入国する家族は対象外の一覧に入っていません。在留資格の申請に出す健康診断個人票(第1-3号)は、これとは別に必要です。申請日から遡って3か月以内の診断で、胸部X線検査を含みます。推薦者表の承認を待つあいだに期限が切れないよう、受診日は申請日から逆算して決めます。

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ベトナムの推薦者表とは:様式1と様式2の違い

推薦者表は、ベトナム政府が承認した書類で、在留資格の申請に付けます。協力覚書の様式で、ベトナム側の海外就労の手続きを経たことを示すものです。様式は2つあり、ベトナムに住む人は様式1をDOLABで、日本に住む人は様式2を駐日ベトナム大使館で承認してもらいます。

図3推薦者表の様式1と様式2

推薦者表の様式ごとの違い(出入国在留管理庁の案内による)
比べる点様式1様式2
対象ベトナムから新たに来る人日本に住む技能実習2号・3号の修了者と、2年以上の課程を修了した留学生(いずれも見込みを含む)
承認する機関DOLAB駐日ベトナム大使館
申請する人本人(認定送出機関を通じて)本人、受入れ機関、職業紹介事業者、登録支援機関
付ける申請在留資格認定証明書交付申請在留資格変更許可申請
始まった時期2021年2月15日以降の申請2024年6月27日以降、当面の間
日数と費用は、出入国在留管理庁の案内には書かれていません。窓口に確かめてから日程を組みます。出典:出入国在留管理庁「ベトナムに関する情報」(2026年10月14日閲覧)、出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(2026年10月14日閲覧)

「修了見込み」の推薦者表と、あとから出す書類

推薦者表は、技能実習の修了見込みの人や、学校の卒業見込みの人にも承認されます。その場合、大使館は推薦者表に「修了(卒業)見込み」と書きます。元留学生は、申請のときに、学校が発行した修了(卒業)の証明書も出します。元技能実習生は、技能実習2号の良好な修了に関する書類を出すため、別に修了を証明する書類は要りません。

推薦者表が要らない人

すでに「特定技能」で在留している人は、推薦者表を取り直す必要はありません。転職で受入れ機関や分野を変える変更申請や、在留期間の更新でも不要です。日本に住む人で様式2の対象に当たらない人も不要です。ただし「留学」の人は、今の課程を修了または修了見込みであることの証明書(卒業証明書など)を出します。申請後に在留状況を確かめられ、追加の書類を求められることもあります。

書式は最新のものを使う

推薦者表の書式は、出入国在留管理庁の「ベトナムに関する情報」のページから取ります。2024年3月25日に様式の変更が合意されているため、古い書式を使い回さないようにします。

推薦者表で起こりやすい取り違え

  • すでに特定技能で働く転職者にも、推薦者表を取らせてしまう
  • 技能実習3号の修了者は対象外だと思い込む(2号・3号とも対象)
  • 2年未満の課程の留学生に推薦者表を求め、修了の証明書を忘れる
  • 「卒業見込み」の推薦者表なのに、卒業の証明書を出し忘れる
  • 古い書式の推薦者表を使い回す

日本に住むベトナムの人を受け入れる流れ

日本に住むベトナム国籍の人を受け入れるときは、雇用契約を結び、対象者は推薦者表(様式2)を取り、在留資格変更許可申請をします。許可が出れば手続きは終わりです。前の在留資格によって、推薦者表と追加の書類が変わります。

日本に住むベトナム国籍の人の在留資格別の扱い(2024年6月27日以降、当面の間)
今の在留資格など推薦者表(様式2)追加の書類・注意
技能実習2号・3号の修了者(見込みを含む)必要2号の良好な修了の書類。修了後は許可まで働けない
日本で2年以上の課程を修了した留学生(見込みを含む)必要見込みの記載があれば、学校の修了(卒業)の証明書
それ以外の留学生不要課程を修了または修了見込みであることの証明書
特定技能(転職・更新)不要同じ業務区分の中での転職か、指定書で確かめる
上記以外の在留資格不要申請後に在留状況の確認や追加書類を求められることがある

推薦者表の申請は、会社や紹介会社も行える

様式2の申請は、本人のほか、受入れ機関、職業紹介事業者、登録支援機関も行えるとされています。本人が平日に大使館とやり取りしにくい場合は、誰が申請するかを内定の段階で決めておきます。技能実習の修了者は、修了から許可まで働けないため、就労開始予定日の2か月以上前に申請することが求められています。

ほかの国の手続きとの違い

日本に住む人でも本国の手続きが要る点は、他の国にもあります。フィリピンは雇用契約の前にDMWへの登録などが必要で、カンボジアは登録証明書を付けます。ネパールは日本側の変更申請で完了とされています。くわしくはフィリピン、カンボジア、ネパールの手続きの記事をご覧ください。

ベトナムの送出し機関の選び方(特定技能)

ベトナムの送出し機関は、「認定」「費用」「便益」「住居費」の4点で見極めます。協力覚書と出入国在留管理庁の案内に、確かめるための手がかりが示されています。受入れ機関だけでなく、使う職業紹介事業者や認定送出機関も、職業安定法に反しないことが求められます。

図4ベトナムの送出し機関を確かめる4つの点

  • 1認定の一覧

    認定送出機関の一覧に載っているか、認定を失った・停止された機関の一覧に載っていないかを見ます。一覧は最新でない場合があります。

  • 2費用の内訳と根拠

    協力覚書は、預り金を理由とする財産の管理、違約金を定める契約、根拠を示さない手数料の徴収を不適切な行為として扱っています。

  • 3会社への便益を受けない

    送出機関から航空券・ホテル代・接待などの便益を受ける受入れ機関には、ベトナム側が送出しを認めない旨の規定があります(英文の要旨)。

  • 4住居費は実費まで

    住居について、実費を超える額を本人に負担させないよう、日本側が受入れ機関に求める旨の規定があります(英文の要旨)。

4点とも、契約の前に書面で確かめられます。出典:日・ベトナム協力覚書(英文)(2019年5月署名)、出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(2026年10月14日閲覧)

してはいけないこと

  • 認定の一覧で確かめないまま、労働者提供契約を結ぶ
  • 本人から保証金を取る、違約金を定める送出機関と組む
  • 「現地費用一式」のように内訳のない費用を、そのまま受け入れる
  • 送出機関から航空券代や接待を受ける
  • 寮費などを、実費を超えて本人から取る

日本側の紹介会社に聞く5つの質問

  • 提携している認定送出機関の名前と、一覧での表記を教えてください
  • 労働者提供契約を結び、DOLABの承認を受けた実績は何件ですか
  • 本人が送出機関に払う費用の項目・金額・根拠を、書面で出せますか
  • 日本に住む人の推薦者表(様式2)の申請を、代わりに行えますか
  • 入社後の相談を、ベトナム語で何人の担当者が受けられますか

多くの会社は、送出し機関と提携する日本の人材紹介会社を通して受け入れます。紹介会社と、入社後を支える登録支援機関の役割の違いは人材紹介会社と登録支援機関の違いで図にしています。特定技能のりあい窓口では、条件に合う会社を最大3社まで無料でご紹介しています。順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。

期間の見通しと、分野ごとの準備

日本側の審査は、2026年7月許可分の特定技能1号の平均で、在留資格認定証明書の交付が64.1日、在留資格の変更が59.5日でした。査証は、問題がなければ申請受理の翌日から5業務日です。一方、推薦者表とDOLABの承認にかかる日数は公表されていません。ベトナム側の日数は、送出機関と紹介会社に過去の実績を聞いて見込みます。

図5申請の前に済ませる分野の手続き(例)

分野ごとの協議会などへの加入(在留諸申請の前に必要)
分野加入先と目安
木材産業木材産業特定技能・育成就労協議会。事業所ごとに入会し、機械設備一覧表や「作業安全」の確認証を出す。確認に相当の時間がかかるとされる
工業製品製造業受入事業実施法人(JAIM)。入会の完了まで2〜3か月程度
農業農業分野の協議会。無料・WEB申請で通常2週間程度
ベトナム側の手続きと並行して進め、申請の日までに加入を終えます。出典:林野庁「木材産業特定技能・育成就労協議会」(2026年10月14日確認)、工業製品製造技能人材機構「JAIMの概要及び入会手続について」(2026年8月5日)、農林水産省「在留資格「特定技能」について(農業分野)」(2026年10月14日確認)

日本に住む人なら、内定は早めに

技能実習の修了者を例にすると、修了日の2か月以上前に変更を申請し、その前に推薦者表と協議会の加入証明をそろえます。推薦者表の日数は公表されていないため、編集部の試算では、内定は修了日の3〜4か月前までに出しておくと段取りに余裕が生まれます。

分野の要件は工業製品製造業の特定技能、農業の特定技能で、受入れ機関としての基準は特定技能の受入れ機関の基準で確かめられます。

試験はベトナムでも受けられるか

国際交流基金日本語基礎テストは、ベトナムでも実施されています(試験実施要領、2026年7月改正)。分野の技能試験がベトナム国内で実施されているかは、分野ごとに違います。各分野の試験実施機関の案内で確かめます。木材産業の1号の試験は、一般社団法人全国木材組合連合会が実施しています(林野庁)。

想定ケース:製材所(従業員85人)の管理部長が、推薦者表の要・不要を最初に表にした理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

  • 日本に住むベトナム国籍の2人が、木材産業の特定技能で入社した
  • 製材ラインの欠員が埋まり、土曜の臨時出勤が月4回から0回になった
  • 入社から6か月の時点で、2人とも在籍している

――2人が入社して半年です。何が変わりましたか。

製材ラインが定員どおり回るようになりました。以前は欠員を埋めるため、月に4回ほど土曜に臨時で出てもらっていました。今はゼロです。ベテランが、若手に送材車の操作を教える時間も取れるようになりました。

――特定技能を考えたきっかけは何でしたか。

ラインの若手が2人続けて辞めて、求人を出しても応募がなかったんです。木材産業が特定技能の対象になったのは2024年3月で、受け入れている会社はまだ多くありません。相談できる会社を探すところから始めました。

――検討を始めたとき、何に困りましたか。

日本に住んでいる人なら、日本の手続きだけで済むと思い込んでいたことです。紹介されたのは、日本国内の会場で木材産業の試験に合格した2人でした。1人は別の職種で技能実習2号を修了した人で、日本語の試験は免除。もう1人は日本の専門学校を卒業する留学生です。面接で決めた2人が、たまたまどちらもベトナム国籍でした。そこで初めて、2人とも推薦者表が要る対象だと知りました。

――紹介会社は、どこで迷い、何で決めましたか。

迷ったのは、紹介料が安い会社です。推薦者表について聞くと「本人が大使館で取ってきます」と言うだけで、段取りの説明がなかった。決めた会社は、推薦者表の申請を紹介会社が代わりに行えると説明して、大使館とのやり取りを引き受けてくれました。「発行の日数は公表されていない」とも最初に言われた。分からないところを分からないと言ってもらえたので、余裕を持った日程を組めました。木材産業には2号がないことも説明があり、5年後のことを本人と話すきっかけになりました。

――実際に進めて、つまずいたことや工夫は。

協議会です。木材産業は事業所ごとの入会で、機械設備の一覧表と、作業安全の確認証が要ります。確認に時間がかかると林野庁も書いているので、入社予定の4か月前に動き出しました。それでも書類の作り直しが1回あって、ぎりぎりでした。留学生のほうは卒業見込みの推薦者表になるので、申請のときに卒業の証明書も出します。卒業式の翌週に証明書を受け取る段取りを、学校と先に決めておきました。

――これから考える会社に伝えたいことは。

推薦者表が要るかどうかは、今の在留資格で決まります。技能実習の修了者か、2年以上の課程の留学生か、すでに特定技能の人か。うちはそれを最初に表にしてもらって、ようやく全体が見えました。分からないまま内定を出していたら、入社は1か月ほど遅れていたと思います。協議会の様式も、林野庁のページで早めに見ておくと安心です。

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よくある質問

特定技能でベトナム人に強い会社は?

国籍で「強い」を決めるより、ベトナムの手続きを扱った件数と、ベトナム語で支援できる体制で比べます。採用で国籍を条件にしないことは、職業安定法第3条や外国人雇用管理指針の考え方です。候補の会社には、提携する認定送出機関の名前、労働者提供契約と推薦者表を何件扱ったか、入社後の相談を何語で受けられるかを聞いてください。

推薦者表は、どこで誰が申請しますか?

ベトナムに住む人の様式1は、本人が認定送出機関を通じてDOLABの承認を受けます。日本に住む人の様式2は、駐日ベトナム大使館が承認し、本人のほか受入れ機関、職業紹介事業者、登録支援機関も申請できるとされています。どちらも、在留資格の申請に付けます。

特定技能で働くベトナム国籍の人を転職で採用するとき、推薦者表は要りますか?

要りません。すでに「特定技能」で在留している人は、転職で受入れ機関や分野を変える変更申請でも、在留期間の更新でも、推薦者表を出す必要はありません。ただし、転職できるのは同じ業務区分の中などに限られます。

推薦者表の発行には、何日かかりますか?

出入国在留管理庁の案内には、発行の日数と費用は書かれていません。日本に住む人の様式2は駐日ベトナム大使館労働管理部(03-3466-4324)に、ベトナムに住む人の様式1は送出機関に確かめます。日程には余裕を見込みます。

ベトナムに住む人を、送出機関を通さずに直接採用できますか?

ベトナムから新たに受け入れる際は、認定送出機関と労働者提供契約を結び、DOLABの承認を得ます。ベトナムの制度上、これが求められるとされています。推薦者表(様式1)も送出機関を通じて承認を受けるため、送出機関を通す流れになります。

ベトナムの送出機関に払う費用に、上限はありますか?

ベトナムでは「契約に基づいて外国で働くベトナム人労働者に関する法律」(2022年1月1日施行)と関連の通達があります。費用の扱いは条文で確かめる必要があり、本記事では金額を確認できていません。送出機関には、本人が払う費用の内訳と根拠の条文を書面で示してもらいます。

雇用条件書などに、ベトナム語の様式はありますか?

あります。雇用条件書(第1-6号)と健康診断個人票(第1-3号)は、出入国在留管理庁の参考様式です。どちらも、ベトナム語を含む10言語の版があります(Word形式)。本人が内容を理解したうえで署名できるよう、母語の版を使います。

ベトナムからの受け入れで、結核の証明書は要りますか?

特定技能で呼ぶ場合は、当面の間、要りません。ベトナムは2025年9月1日から入国前結核スクリーニングの対象ですが、2026年9月25日改正のガイドラインは特定技能外国人を当面の間対象外としています。扱いは変わりうるため、申請の前に最新版を確かめます。在留資格の申請に出す健康診断個人票(第1-3号。申請日から遡って3か月以内)は、これとは別に必要です。

技能実習を終えて帰国した人を、特定技能で呼べますか?

呼べます。ベトナムに住む人として、認定送出機関との労働者提供契約と推薦者表(様式1)の流れで、在留資格認定証明書を申請します。技能実習2号を良好に修了し、仕事と関連があれば、技能と日本語の試験は免除されます。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 出入国在留管理庁「ベトナムに関する情報」(2026年10月14日閲覧)
  2. 出入国在留管理庁「ベトナム国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(2026年10月14日閲覧)
  3. 出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(2026年10月14日閲覧)
  4. 出入国在留管理庁掲載 日・ベトナム協力覚書(仮訳)(2019年5月署名)
  5. 出入国在留管理庁掲載 日・ベトナム協力覚書(英文)(2019年5月署名)
  6. 外務省 報道発表「ベトナムとの在留資格「特定技能」を有する外国人に係る制度の適正な運用のための基本的枠組みに関する協力覚書(MOC)の交換」(2019年7月1日)
  7. 在ベトナム日本国大使館「契約に基づいて外国で働くベトナム人労働者に関する法律」等の仮和訳(2022年4月15日掲載)
  8. 出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末)のポイント」(2026年6月末・速報値)
  9. 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
  10. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正版)
  11. 出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」(2026年8月20日更新)
  12. 出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数)令和8年7月許可分」(2026年7月許可分)
  13. 出入国在留管理庁・外務省・厚生労働省「入国前結核スクリーニングの実施に関するガイドライン」(令和8年9月25日改正)
  14. 外務省「査証取得までの必要日数」(2022年12月5日)
  15. 国際交流基金「国際交流基金日本語基礎テストに係る試験実施要領」(令和8年7月改正)
  16. 林野庁「木材産業特定技能・育成就労協議会」(2026年10月14日確認)
  17. 林野庁「木材産業における外国人材の受入れ」(2026年10月14日確認)
  18. 出入国在留管理庁「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(木材産業分野)」(2024年9月30日公表)
  19. 出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年7月末時点・速報値)」(2026年7月末)
  20. 一般社団法人工業製品製造技能人材機構「JAIMの概要及び入会手続について」(2026年8月5日)
  21. 農林水産省「在留資格「特定技能」について(農業分野)」(2026年10月14日確認)
  22. e-Gov法令検索「職業安定法」(2026年10月)
  23. 労働政策研究・研修機構「外国人雇用管理指針」改正告示(2026年5月29日)

最終更新:(2026年10月版)

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