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監理団体・協同組合に特定技能の支援を頼む場合の見方|技能実習からの移行企業向け
監理は「監督する側」、支援は「頼まれて支える側」。同じ組合でも、立場・費用・2027年の許可が変わる
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
技能実習生を受け入れてきた会社が特定技能に切り替えるとき、まず浮かぶのが「今の監理団体(協同組合)に、特定技能の支援も頼めないか」という考えです。答えは、頼めます。ただし条件は、その団体が登録支援機関の登録を受けていることです。監理団体と登録支援機関は、根拠の法律も、会社との立場も、費用のかかり方も違います。2027年4月には育成就労が始まり、監理団体は監理支援機関として許可を受け直す必要もあります。この記事では、監理団体と登録支援機関の違いを表で示し、技能実習からの移行企業が確かめるべきことを公表資料にもとづいて整理します。
- 頼めるのは登録支援機関の登録がある団体:監理団体の許可とは別に、出入国在留管理庁長官の登録(5年ごとに更新)が必要です。登録簿で番号と満了日を確かめます。
- 役割と費用の形が違う:監理団体は技能実習法にもとづき実習実施者を監査・指導し、監理費を受け取ります。登録支援機関は受入れ機関の委託を受けて10項目の支援を行い、委託料の額と内訳を示します。
- 2027年4月、監理団体は「監理支援機関」へ:今の許可は引き継げず、新たな許可が必要です(施行日前の申請は2026年4月15日から受付)。外部監査人の設置や職員数の基準が加わります。
- 慣れた相手でも比べてから決める:技能実習から特定技能1号に移った人の20.7%が転職を経験しています(2025年8月末)。支援の中身と体制で選びます。
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この記事の目次
監理団体に特定技能の支援を頼めるか:結論は「登録支援機関の登録があれば頼める」
技能実習で付き合ってきた監理団体にも、特定技能の支援は頼めます。条件は、その団体が登録支援機関の登録を受けていることです。入管法は、受入れ機関から委託を受けて支援計画の全部を実施する者は、出入国在留管理庁長官の登録を受けられると定めています(19条の23)。登録支援機関に全部を委託すると、受入れ機関は支援体制の基準に適合するものとみなされます。
ただし、同じ団体でも仕事の中身は変わります。技能実習では、監理団体が実習実施者(会社)を監査し、指導する立場でした。特定技能では、支援の義務を負うのは受入れ機関で、登録支援機関はその委託を受けて支援する立場です。
図1技能実習の監理団体と、特定技能の登録支援機関の仕事
技能実習:監理団体
- 主務大臣の許可(一般監理事業・特定監理事業)
- 実習実施者への監査(3か月に1回以上)
- 第1号技能実習生への訪問指導(1か月に1回以上)
- 監理費を、用途と金額を示して実習実施者等から受け取る
営利を目的としない法人が原則です(商工会議所、商工会、中小企業団体、職業訓練法人、農業協同組合、漁業協同組合、公益社団法人・公益財団法人)。
特定技能:登録支援機関
- 出入国在留管理庁長官の登録(5年ごとに更新)
- 受入れ機関の委託で、支援計画にもとづく10項目の支援
- 本人と監督者との定期面談(3か月に1回以上)と相談対応
- 委託料の額と内訳を、契約時に明示する(法令上の上限なし)
法人の種類の制限はなく、個人の登録もあります(2023年4月末で登録機関の11.7%が個人)。
監理団体は、受け入れ企業の身近な相談先
福岡県が介護事業所に聞いた調査(令和7年度、362事業所、3つまで回答)があります。外国人介護人材の受入れ・雇用での相談先は、登録支援機関43.4%に次いで、監理団体が26.5%で2位でした。監理団体は、多くの会社にとって最初に話す相手です。だからこそ、特定技能に切り替えるときは、相談相手と委託先を分けて考える必要があります。
慣れた相手ほど、支援の中身で比べる
特定技能では、本人は同じ分野の中で転職できます。出入国在留管理庁の集計(2025年8月末)では、技能実習を修了して特定技能1号になった人の20.7%(43,664人)が転職を経験していました。試験などで資格を得た人は25.2%です。技能実習を経た人でも、5人に1人は職場を移っています。慣れた組合かどうかより、入社後の支援が本人に合っているかで選ぶ必要があります。
監理団体と登録支援機関の違い:特定技能で変わる5つの点
違いは、根拠と許可・登録、会社との立場、仕事の中身、お金の流れ、2027年以降の制度の5つで整理できます。表の右の列が、特定技能に切り替えた後のルールです。
| 比べる点 | 監理団体(技能実習) | 登録支援機関(特定技能1号) |
|---|---|---|
| 根拠の法律 | 技能実習法 | 入管法(19条の23ほか) |
| 許可・登録 | 主務大臣の許可(一般監理事業・特定監理事業) | 出入国在留管理庁長官の登録。5年ごとに更新 |
| なれる者 | 営利を目的としない法人(原則として商工会議所、中小企業団体など) | 法人の種類の制限なし。個人も登録できる |
| 会社との立場 | 実習実施者を監査・指導する | 受入れ機関から委託を受けて支援する |
| 主な仕事 | 監査(3か月に1回以上)、第1号の訪問指導(月1回以上)、雇用関係の成立のあっせん | 義務的支援10項目、定期面談(3か月に1回以上)、相談対応 |
| お金 | 監理費(用途と金額を示して実習実施者等から)。それ以外の手数料・報酬は受け取れない | 委託料(額と内訳を契約時に明示、法令上の上限なし)。支援の費用を本人に負担させない |
| 2027年4月以降 | 育成就労では「監理支援機関」として新たな許可が必要 | 常勤の支援責任者・担当者、担当1人あたり受入れ機関10未満・1号50人未満 |
立場が「監督される」から「頼む」に変わる
技能実習では、監理団体が会社を監査し、問題があれば指導しました。特定技能では、受入れ機関が支援の義務を負い、登録支援機関に実施を委託します。届出を出すのも受入れ機関です。会社は「監査を受ける側」から、「支援を頼み、報告を受けて確かめる側」に変わります。面談の報告書(第5-5号・第5-6号)を誰がいつ会社に渡すかを、委託契約で決めておきます。
本人の側も変わる
技能実習は技能を移すことによる国際貢献が目的で、特定技能は人手不足の分野で働くための在留資格です(Q&A Q40)。特定技能の報酬は日本人と同等以上が必要で、技能実習2号の給与水準を上回ることが想定されるとQ&Aは説明しています(Q46)。条件の説明は、本人が十分に理解できる言語で、申請前の事前ガイダンスで行います。
協同組合に特定技能の支援を頼むときの確認点
監理団体になれるのは非営利の法人で、事業協同組合などの中小企業団体もその1つです。協同組合に特定技能の支援を頼むときは、次の6つを確かめます。どれも、技能実習のときには意識しなくてよかった点です。
図2協同組合に支援を頼む前に確かめる6つの観点
- ① 登録の有無と満了日登録支援機関登録簿(Excel、随時更新)で登録番号と満了日を確かめます。抹消された機関は載っていません。
- ② 加入の条件と費用組合への加入が条件か、出資金や賦課金はあるか。監理費と支援の委託料を分けた見積もりをもらいます。
- ③ 支援の担当者と体制誰が支援責任者・担当者か。2027年4月からは常勤の役職員から選び、担当1人あたり受入れ機関10未満・1号50人未満が必要です。
- ④ 言語と相談の受付登録簿で対応できる言語を確かめます。相談は勤務日に週3日以上・休日に週1日以上の対応が求められます。
- ⑤ 分野の協議会への対応宿泊分野は受入れ機関と登録支援機関の両方が加入を申請し、そろってから審査が始まります。分野ごとの扱いを確かめます。
- ⑥ 2027年の許可の予定監理支援機関の許可を申請したか、いつ申請するか。登録支援機関としての新基準への準備も聞きます。
費用は「監理費」と「委託料」を分けて見る
技能実習生と特定技能の人が同じ職場にいる間は、組合に監理費と委託料の両方を払うことがあります。一本の請求にまとめられると、何にいくら払っているのかが見えません。委託料は、契約時に額と内訳を明示する決まりです(Q&A Q72)。1人あたりの月額と、初期の支援の費用を分けて出してもらいます。
技能実習でのトラブルは、登録にも響く
Q&Aは、登録支援機関の登録を拒否する取扱いの例も示しています(Q77)。技能実習生や特定技能外国人が、賃金の未払いや相談・苦情への不適切な対応などを理由に行方不明になった場合です。登録を取り消された者は、取消しから5年間は登録を受けられません。登録簿に載っていることの確認は、契約の前と、更新の時期に毎回行います。10項目の支援の中身は登録支援機関とは?義務的支援10項目で確かめられます。
組合にそのまま送れる質問(例)
- 登録支援機関の登録番号と、登録の満了日を教えてください。
- 特定技能の支援を担当する人は、技能実習の監査を担当する人と同じですか。常勤ですか。
- 支援担当者1人あたり、いま何社・何人を担当していますか。
- 相談を受け付ける曜日・時間帯と、対応できる言語を教えてください。
- 監理費と支援の委託料を分けた見積もりを、1人あたりの月額でください。
- 監理支援機関の許可は申請しましたか。申請の予定と、職員の計画を教えてください。
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技能実習から特定技能へ移るときの手続きと、支援の切り替え
技能実習2号を良好に修了し、従事する業務との関連性があれば、技能と日本語の試験が免除されます。「良好に修了」とは、計画に従って2年10か月以上修了していることです(Q&A Q50)。手続きでつまずきやすいのは、申請の時期です。
図3技能実習の修了日から逆算した切り替えの日程(例)
- 修了の4か月ほど前:本人の意思と委託先を決める特定技能で働き続けたいかを本人に聞き、報酬(日本人と同等以上)と委託先を決めます。
- 修了の3か月ほど前:分野の協議会に加入を申請宿泊分野は電子申請のみで、入会通知書まで1か月程度。在留資格の申請前に構成員になる必要があります。
- 修了の2か月前まで:事前ガイダンスと健康診断を済ませて申請入管は、就労開始予定日の2か月以上前の申請を求めています。審査は1〜2か月程度とされています。
- 修了日:実習が終わる修了後は、変更許可を受けるまで働けません。特例期間中でも技能実習生としては働けません。
- 許可後:特定技能として働き始める生活オリエンテーションを速やかに行い、定期面談(3か月に1回以上)を始めます。
実習中に途中で切り替えることはできない
技能実習計画を終えていない実習中の人は、特定技能への変更が認められません(Q&A Q47)。申請自体は実習中でもできますが、修了後は許可を受けるまで働けません(Q49)。修了日がそろわない場合は、1人ずつ逆算表を作ります。
支援は「ゼロから」ではないが、やり直す項目もある
技能実習から日本国内で移る場合、入国時の空港送迎は義務的支援の対象外です。技能実習のときと同じ住居に住み続けるなら、寝室は1人あたり4.5㎡以上が必要です。一方、事前ガイダンスは変更申請の前に、生活オリエンテーションは許可の後に行います。生活環境に変化がなくても、4時間に満たない生活オリエンテーションは適切とはいえないとされています。手続きの全体は技能実習から特定技能への移行手順にまとめています。
育成就労の監理支援機関への移行で確認すること(2027年4月)
2027年4月1日、技能実習に代わって育成就労が始まります。監理団体の役割は「監理支援機関」が担いますが、今の監理団体の許可は引き継げません。育成就労に関わるには、監理支援機関として新たに許可を受ける必要があります(育成就労Q&A Q33)。施行日前の許可申請は、2026年4月15日から受け付けられています(Q3)。
図4監理団体・登録支援機関に関わる2026〜2027年の日程
- 監理支援機関の許可の施行日前申請の受付開始受付中
今の監理団体も、育成就労に関わるには新たな許可が必要です。
- 経過措置で技能実習を始めるための認定申請の期限決定済み
施行後に新しく技能実習を始められるのは、この日までに認定申請があった人などに限られます。
- 育成就労の開始・登録支援機関の新基準決定済み
登録支援機関は常勤の支援責任者・担当者を置き、担当数の上限を守る必要があります。
- 経過措置による技能実習の開始期限決定済み
施行から3か月以内に実習を始める必要があります。施行日にすでに日本にいる技能実習生は、原則として認定計画に従って実習を続けられます。
- 登録支援機関の更新の経過措置の区切り決定済み
この日までに登録が満了する機関は、施行日前に更新を申請した場合に限り、改正前の基準で更新できます。
監理支援機関の許可で加わる主な基準
育成就労Q&Aは、新たな基準として4つを挙げています(Q34)。外部監査人の設置、債務超過がないこと、監理支援を行う受入れ機関が原則2者以上であること、そして職員の数です。監理支援事業の実務に従事する常勤の役職員が2人以上いて、その人数が「受入れ機関の数÷8」と「監理支援する外国人の数÷40」をどちらも上回る必要があります。外部監査人は、養成講習を受け、監理支援する受入れ機関と密接な関係がないことなどが必要です(Q36)。
図5人数の基準の計算例(受入れ機関24社・外国人90人を担当する組合)
- 監理支援機関(育成就労)24÷8=3、90÷40=2.25 → どちらも上回る必要があり実務に従事する常勤の役職員4人以上
- 登録支援機関(特定技能1号)24÷10=2.4、90÷50=1.8 → どちらも上回る必要があり支援担当者3人以上
技能実習生がまだいる会社が聞くこと
施行日の後も技能実習生を受け入れる場合、監理団体の許可の更新は必要です。ただし監理支援機関の許可を受けていれば、技能実習の一般監理事業の許可を受けたものとみなされます(Q39)。組合には、①監理支援機関の許可を申請したか、②登録支援機関の満了日と更新の時期、③2つの基準を満たす職員の計画、の3つを書面で聞きます。制度の全体は育成就労制度とはと2027年4月の新基準に対応できる登録支援機関の見分け方で解説しています。
監理団体・協同組合に頼むときの思い込みと、実際のルール
長い付き合いの組合に頼むときほど、技能実習の感覚が残りやすくなります。よくある思い込みを、特定技能のルールと並べました。
- 監理団体なら、特定技能の支援も自動的に頼める登録支援機関の登録が別に必要です。登録簿で番号と満了日を確かめます。
- 監理費を払っていれば、支援の費用はかからない特定技能の支援は支援委託契約にもとづく別の業務で、委託料の額と内訳を契約時に示す決まりです。
- 届出も組合が出してくれる随時届出(14日以内)と定期届出(年1回)を出すのは受入れ機関です。組合からは届出に使う資料を受け取ります。
- 実習のときの訪問指導と同じやり方でよい特定技能の定期面談は、本人と監督する立場の人のそれぞれと3か月に1回以上行い、報告書を作ります。監査ではなく、支援のための面談です。
- 2027年以降も、今の組合がそのまま続く育成就労では新たな許可が必要で、登録支援機関にも新しい体制の基準がかかります。
頼む利点と、気をつけたい点
利点は、技能実習の間の本人の様子を知っていること、窓口が1つで済むことです。送出し国の手続きや本人の言語に慣れた職員がいるかどうかも、確かめる価値があります。気をつけたいのは、監督の延長で面談が「指導」になりやすいこと、費用が一本にまとめられやすいこと、2027年の準備が団体によって違うことです。今の委託先の評価のしかたは外国人採用の経験がある会社の見直しポイントにまとめています。
委託先を決める手順:今の監理団体を含めて比べる
今の組合を候補から外す必要はありません。ほかの登録支援機関と同じ物差しで比べ、選んだ理由を説明できる状態にしておくことが目的です。次の7ステップで進めます。
- 修了予定者と本人の意思を一覧にする
名前、修了日、働き続けたいか、希望する仕事と住まいを1枚にまとめます。
- 今の組合が登録支援機関か確かめる
登録簿で登録番号と満了日を見ます。登録がなければ、別の登録支援機関か自社支援を選びます。
- 今の組合を含む2〜3者に同じ質問を送る
支援の担当者、言語、相談の受付日、担当数、2027年の予定、費用の内訳を聞きます。
- 監理費と委託料を分けて3年総額を比べる
月額、初期の支援の費用、追加料金を分け、在籍月数をかけて比べます。
- 協議会と申請の日程を決める
分野の協議会への加入を先に済ませ、就労開始予定日の2か月以上前に申請できる日程にします。
- 支援委託契約を結ぶ
委託の範囲、報告の期限、解約の条件を確かめてから署名します。
- 本人に新しい相談先を説明する
監理と支援の違い、相談の受付日と言語を、本人が理解できる言語で伝えます。
本人に伝える3つのこと
- 相談先がどこで、何曜日の何時に、どの言語で受け付けるか
- 面談は3か月に1回以上で、監督する立場の人とは別に本人の話を聞くこと
- 支援の費用を本人が払うことはないこと
支援を自社で担う選択肢もあります。過去2年間に中長期在留者の受入れ・管理を適正に行った実績などの基準があり、技能実習生を受け入れてきた会社は検討の余地があります。条件は特定技能の自社支援とはで確かめてください。申請書類を誰に頼むかは行政書士・社労士・登録支援機関の違いで整理しています。
想定ケース:ビジネスホテル(3拠点・従業員180人)の代表取締役が、慣れた組合をあえて比べた理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
- 技能実習を修了した6人全員が特定技能1号に移り、働けない期間は0日だった
- 監理費と委託料を分けた見積もりで3者を比べ、支援を1年ごとに採点する仕組みを作った
- 組合が監理支援機関の許可を申請済みであることと、支援担当者の人数の計画を書面で確かめた
――切り替えを終えて、何が変わりましたか。
6人全員が、働けない期間を作らずに特定技能に移れました。3つのホテルで修了日がばらばらだったので、1人ずつ逆算表を作り、修了日の2か月前までに申請を終えたのが効きました。申請はオンラインで出し、進み具合を自分で確かめました。
――切り替えを考えた背景は。
3拠点で180人の会社です。フロントとレストランを支える人が足りず、宿泊の職種の技能実習生に助けられてきました。2号を終えた後も働きたいという声が6人から出て、特定技能で続けてもらうと決めました。
――支援は、今の組合にそのまま頼むつもりでしたか。
最初はそうでした。長い付き合いで、本人たちのことも分かっている。費用も、監理費の延長くらいに考えていたんです。でも、監理と支援は別物だと知って立ち止まりました。実習では組合がうちを監査する関係でしたが、特定技能では、うちが支援を頼む側になる。届出もうちの仕事です。
――比べてみて、どうでしたか。
組合を含めて3者に同じ質問を送りました。組合は登録支援機関の登録があり、満了日も確かめました。驚いたのは最初の見積もりです。監理費と支援の委託料が一本になっていて、何にいくら払うのか分からなかった。分けてほしいと頼んで、ようやく1人あたりの月額が見えました。ほかの2者は、担当者1人あたりの担当数まで数字で答えてくれました。
――最後の決め手は何でしたか。
2027年の話を具体的に答えてくれたことです。監理支援機関の許可は申請済みで、外部監査人は社労士の先生に頼んでいると。登録支援機関としての担当者の人数の計画も、紙でもらえました。宿泊の協議会への加入も、組合側の申請を先に済ませてくれていた。こちらの不安に、先回りして答えてくれる相手だと感じました。2027年の後も一緒にやれるかどうかを、ここで見極めたかったんです。
――本人たちには、どう説明しましたか。
監理と支援の違いを、母語の資料で30分ほど説明しました。窓口が同じ組合の担当者でも、これからは「会社に頼まれて、あなたを支える人」になる。そう伝えると、給料や休みの相談を、前より気軽にしてくれるようになりました。
――運用で工夫していることは。
実習のときの「訪問」の感覚でいると、面談が監査のようになってしまう。だから面談の記録は、本人の困りごとから書いてもらうよう頼みました。1年ごとに支援を採点して、続けるかを決めます。慣れた相手だからこそ、甘えない仕組みにしておきたかったんです。
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よくある質問
技能実習の監理団体に特定技能の支援も頼める?
その監理団体が登録支援機関の登録を受けていれば頼めます。監理団体の許可とは別の登録で、5年ごとに更新されます。登録簿で登録番号と満了日を確かめ、ほかの登録支援機関と同じ質問で比べてから決めてください。
監理団体と登録支援機関の違いは何ですか?
監理団体は技能実習法にもとづき、実習実施者を監査・指導する非営利の法人です。登録支援機関は入管法にもとづき、受入れ機関から委託を受けて特定技能1号の人を支援します。会社との立場、費用の形、2027年以降の制度も違います。
協同組合に支援を頼むと、組合への加入が必要ですか?
組合によって違うので、加入の条件、出資金や賦課金の有無を最初に確かめます。支援の委託料は契約時に額と内訳を明示する決まりなので、加入にかかる費用と分けて書面で出してもらいます。
監理費を払っていれば、特定技能の支援の費用は不要ですか?
不要にはなりません。特定技能の支援は支援委託契約にもとづく別の業務で、委託料がかかります。義務的支援の費用は受入れ機関が負担し、本人に負担させることはできません。
育成就労が始まると、今の監理団体はどうなりますか?
育成就労に関わるには、監理支援機関として新たに許可を受ける必要があり、今の許可は引き継げません。施行日前の申請は2026年4月15日から受け付けられています。施行後も技能実習生を受け入れる場合は、監理団体の許可の更新も必要です。
技能実習の途中で、特定技能に切り替えられますか?
技能実習計画を終えていない実習中の人は、特定技能への変更が認められません。申請は実習中でもできますが、修了後は許可を受けるまで働けません。入管は就労開始予定日の2か月以上前の申請を求めています。
監理支援機関と登録支援機関の両方を担う組合には、何を確かめればよいですか?
両方を担う組合は、監理支援機関の許可と登録支援機関の登録の、それぞれの基準を満たす必要があります。職員数の基準はそれぞれ別に定められていて、両方を担う場合の数え方は組合に確認が必要です。許可の申請状況と職員の計画を書面で聞いておきます。
技能実習生を受け入れてきた会社は、支援を自社で行えますか?
基準を満たせば行えます。過去2年間に中長期在留者の受入れ・管理を適正に行った実績などがあり、中立な支援責任者・担当者を選べることが条件です。2027年4月からは常勤の役職員から選ぶなどの基準も加わります。
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この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「登録支援機関登録簿」(2026年10月8日)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度に関するQ&A」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「技能実習制度運用要領 第5章 監理団体の許可等」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「技能実習制度運用要領 第2章 技能実習制度の概要」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「登録支援機関の支援体制要件の改正(令和9年4月1日施行)」(2027年4月1日施行)
- 出入国在留管理庁「支援体制等の主な改正点」(2027年4月1日施行)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人の転職状況(ルート別)」(2025年8月末)
- 出入国在留管理庁 有識者会議資料(登録支援機関の委託状況)(2023年4月末)
- 福岡県「令和7年度 外国人介護人材の受入れ状況等に関するアンケート調査結果報告書」(令和7年度)
- 出入国在留管理庁「技能実習生が「特定技能」に在留資格変更許可申請を行った後、稼働ができなくなるケースが発生しています!」(2025年7月8日掲載)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(2025年4月1日一部改正)
- 法務省・国土交通省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(宿泊分野)」(2024年2月15日一部改正)
- 観光庁「宿泊分野における外国人材受入れ(特定技能)」(2026年10月確認)
最終更新:(2026年10月版)
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