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人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)の要件と使い方
支給は定額の20万円・25万円。領収書は要らないが、面談・講習・多言語化の記録が要る
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
外国人社員の定着に力を入れたい。就業規則の翻訳や面談の仕組みづくりに使える助成金があると聞いたが、要件が分かりにくい。人材確保等支援助成金の外国人労働者就労環境整備助成コースは2026年10月1日に改定され、支給額は20万円(上乗せの措置で25万円)、要件は雇用労務責任者・多言語化・一時帰国休暇の3つの措置と、離職率15%以下に整理されました。この記事では、改定後の要件、通訳・翻訳の費用の扱い、計画の作り方、申請の流れを、厚生労働省のガイドブック・支給要領・Q&A(令和8年10月1日版)にもとづいて解説します。
- 支給額は計画ごとに20万円、上乗せで25万円:①雇用労務責任者の選任と②就業規則・社内マニュアル等の多言語化で20万円、③一時帰国のための休暇制度も整えると25万円。計画期間の長さで額は変わりません。
- 経費の領収書は要らないが、実施の記録が要る:改定後は経費の支出が要件ではなく、見積書・領収書の提出も不要です。代わりに3か月ごとの面談の記録、講習の受講証明、多言語化した書類を出します。
- 離職率は計画の終了後6か月で見る:外国人の離職率15%以下(2〜6人なら離職1人以下)が条件です。特定技能1号の在留期間の上限による帰国は、離職者に数えません。
- 計画は始める1か月前までに出す:計画期間(3か月〜1年)の初日の6か月前から1か月前までに、本社を管轄する労働局へ。改定後の様式は、当面は持参か郵送で出します。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
この記事の目次
結論:外国人労働者就労環境整備助成コースは「3つの措置+離職率」で定額20万円・25万円
このコースは、外国人が働きやすい職場の仕組みを整え、定着させた会社に定額を支給する助成金です。2026年10月1日以降に計画を出す場合、3つの措置を実施し、離職率の要件を満たすと、20万円または25万円が支給されます。
図1改定後(2026年10月1日以降の計画)の要点
- 20万円①雇用労務責任者の選任+②多言語化2つとも実施が必須
- 25万円①②に③一時帰国の休暇制度を追加③は上乗せの措置
- 15%以下計画の終了後6か月の外国人の離職率2〜6人なら離職1人以下
- 6か月前〜1か月前計画の提出期限計画期間の初日から数える
向いているのは、定着の仕組みを「書類と面談」で整えたい会社
Q&Aによれば、外国人を1人だけ雇う会社も、大企業も計画を出せます。計画は事業所ごとではなく、企業(法人)単位で出します。紹介料や月々の委託費を補う助成金ではないため、採用の費用を減らしたいなら、自治体の補助もあわせて探します。探し方は特定技能で使える補助金・助成金で整理しています。
人材確保等支援助成金の外国人向けコースとは:対象になる会社と外国人
対象になるのは、雇用保険の被保険者である外国人を直接雇っている会社です。在留資格は問わないため、特定技能も技能実習も含まれます。
図2対象になる外国人と会社の条件
| 区分 | 条件 | 補足 |
|---|---|---|
| 外国人 | 外国人雇用状況の届出の対象で、直接雇用され、雇用保険の被保険者である | 特別永住者と在留資格「外交」「公用」は対象外。アルバイトでも被保険者なら対象 |
| 会社 | 雇用保険の適用事業主で、外国人雇用状況の届出を適正に出している | いま外国人がいなくても、内定者を雇い入れた後に提出を検討できる |
| 解雇など | 計画期間の初日の前日から6か月前の日から計画期間の末日まで、会社都合の解雇などをしていない | 全事業所で、日本人を含む雇用保険の被保険者が対象 |
| 過去の受給 | このコースを受けたことがあれば、最後の支給決定日の翌日から3年が過ぎている | 計画は同時に複数出せない |
| 定着 | 離職率15%以下で、算定期間の末日まで外国人を1人以上雇っている | 在留期間の上限の満了で0人になった場合は要件を満たす |
事業所が複数ある会社の扱い
計画は会社単位ですが、措置は外国人が働くすべての事業所で導入する必要があります。外国人が働いていない支店には、雇用労務責任者の選任も就業規則の多言語化も要りません。ただし計画期間中にその支店で外国人を雇ったら、選任などが必要になり、計画の変更も出します。多言語化は、一部の事業所の標識類を多言語化した場合でも対象になり得るとされています。
届出の漏れが、最初のつまずきになる
外国人雇用状況の届出は、すべての事業主に義務があります。雇用保険の被保険者なら、資格取得届(雇い入れの翌月10日まで)と資格喪失届(離職日の翌日から10日以内)で届出を兼ねます。届出に漏れがあると、助成金の要件を満たせません。申請の前に、在籍する外国人全員の届出を確かめます。
2026年10月の改定で変わった点:額・措置・経費の考え方
改定で、支給額は「措置の数×20万円」から「定額20万円・25万円」に変わりました。あわせて、面談と講習が要件になり、経費の支出は要件から外れています。
図3改定前と改定後の主な違い
| 項目 | 改定前(2026年4月1日版) | 改定後(2026年10月1日以降の計画) |
|---|---|---|
| 支給額 | 措置の導入ごとに20万円(上限80万円) | 20万円、上乗せの措置で25万円 |
| 苦情・相談 | 苦情・相談体制の整備が選べる措置の1つ | 措置としては廃止し、雇用労務責任者が対応 |
| 面談・講習 | ― | 3か月ごとの面談と講習の受講が要件 |
| 多言語化 | 就業規則等と、社内マニュアル・標識類等が別の措置 | 統合し、3区分それぞれ1つ以上 |
| 経費 | 通訳費・翻訳料・翻訳機器などが支給対象経費に挙がっていた | 経費の支出は要件ではない |
| 離職率の特例 | 2〜10人なら離職1人以下。研修の修了証で離職率要件の免除あり | 2〜6人なら離職1人以下。免除の規定は廃止 |
| 提出方法 | ― | 当面は持参か郵送(電子申請は準備中) |
改定の前に出した計画は、前の版のまま
支給要領は、2026年10月1日より前に出された計画について「なお従前の例による」としています。9月30日までに計画を出した会社は、改定前の支給額と要件で審査されます。様式・ガイドブック・記入マニュアルも、計画の提出日で使う版が決まるため、厚生労働省のページで版を取り違えないようにします。
外国人の助成金で通訳・翻訳の費用はどう扱われるか
改定後は、通訳・翻訳にかかった費用を積み上げて請求する仕組みではありません。支給要領に経費の支出を要件とする規定はなく、措置を実施すれば定額が出ます。翻訳を外部に頼んだ場合は、多言語化した書類が納品された日が措置の導入日になります。
Q&Aは、AIなどの機械翻訳も、適切に導入・実施されれば対象になり得るとし、翻訳後の確認を勧めています。面談に通訳が同席してもよく、通訳者の資格やレベルの定めはありません。通訳・翻訳の費用は会社の負担で、助成金はその一部を定額で埋めるものと考えます。
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3つの措置の要件:雇用労務責任者・多言語化・一時帰国休暇
3つの措置は、それぞれ「何を」「どこまで」やれば足りるかが細かく決まっています。要件を外すと、その措置が数えられません。
図43つの措置で必要なこと
- ①雇用労務責任者外国人が働く事業所ごとに社内から選び、氏名と相談に応じることを掲示などで周知。全員と3か月ごとに1回以上面談し、記録を書面に。講習を計画期間の末日までに受ける。
- ②就業規則・社内マニュアル等の多言語化就業規則(または労働協約)、労働条件通知書(または雇用契約書)、社内マニュアルの3区分で、それぞれ1つ以上を本人が分かる言語か平易な日本語に。
- ③一時帰国のための休暇制度(上乗せ)年次有給休暇とは別の有給休暇を、1年に1回以上・連続5日以上取れる制度として就業規則などに定め、運用する。
①雇用労務責任者は、事業所ごとに社内から選ぶ
Q&Aは、雇用労務責任者を、その事業所で雇われている労働者から選ぶとしています。適任者がいなければ、事業主や役員がなれます。支援を登録支援機関に委託していても、選ぶのは社内の人です。専任でなくてよく、人事課長などの兼任もできますが、事業主でも複数の事業所を兼ねることはできません。面談は計画期間と離職率の算定期間の両方で3か月ごとに行い、テレビ電話でもかまいません。計画期間の末日の3か月前以降に雇った人は、算定期間に2回以上の面談で足ります。外国人を常時10人以上雇う会社は、外国人雇用管理指針でも雇用労務責任者を選ぶこととされています。
就業規則の多言語化で助成金を受けるための3区分
多言語化は、母国語など本人が使う言語か、平易な日本語で書くことです。本人が理解できれば英語だけでもよく、複数の言語が分かる人には最も分かりやすい1言語で足ります。外国人が2人以上いる場合は、そのうち1人について多言語化すれば対象になります。社内マニュアルには、労使協定、寄宿舎規則、安全衛生やハラスメントのマニュアル、標識類、動画も含まれます。寮の規則を訳す会社は、寮費の決め方も特定技能外国人の住居費用で確かめておくと、説明がそろいます。
社内マニュアルは、よく使うものからでよい
社内マニュアルは、ふだん働く人に示している教材、標識類、動画などを指します。Q&Aは、頻繁に使うものだけを訳した場合でも対象になり得るとしています。すでに英語版の就業規則がある会社も、新たに別の言語の版を作るなどの計画を出せます。社内マニュアルの区分は、毎日の仕事で使うものから選ぶと、翻訳の費用と日数を抑えられます。
③一時帰国休暇は「年休とは別に連続5日以上」
特定技能の雇用契約では、本人が一時帰国を望めば、必要な有給休暇を取らせることがもともと基準になっています。③はこれを、年次有給休暇とは別の有給休暇として就業規則などに定めるものです。Q&Aは、「一時帰国休暇3日+年休2日」で5日にする形は認めていません。期間中に取得者が1人もいなければ③は数えられませんが、①②が完了していれば20万円の対象になります。休暇とは別に、帰国の航空券代を誰が持つかは会社の判断で、渡航費の扱いは海外から特定技能人材を呼ぶ費用で整理しています。
離職率要件:計算のしかたと、数えない離職
離職率は、計画期間の末日の翌日から6か月間(離職率算定期間)で計算します。15%以下が条件で、外国人が2〜6人の会社は、離職者1人以下なら条件を満たします。
図5離職率の計算式
離職率(%)=算定期間に離職した外国人雇用保険の資格を失った人数÷計画期間の末日の翌日の外国人雇用保険の一般被保険者の人数×100小数点第2位を四捨五入
試算:人数ごとに、何人まで辞めても大丈夫か
- 外国人4人の会社1人が離職すると25%だが、2〜6人の特例で要件を満たす(2人なら満たさない)
- 外国人10人の会社1人の離職で10%、2人で20%となり1人までなら要件を満たす
- 外国人20人の会社3人の離職で15%、4人で20%となり3人までなら要件を満たす
人数は架空の例です。外国人が1人だけの会社には特例がなく、その1人が自己都合で辞めて算定期間の末日に0人になると、支給の対象外になります。一方、特定技能1号の通算の上限などで帰国して0人になった場合は、要件を満たします。脱退一時金を受け取るための離職は、離職者に数えられます。
申請の流れ:計画の提出から支給申請まで
申請は「計画→措置→算定→支給申請」の4段階で、計画の提出から支給申請まで、最短でも約10か月かかります(当方計算)。各段階の期限を、最初に予定表へ入れておきます。
図6外国人労働者就労環境整備助成コースの申請手順
- 就労環境整備計画を作る
令和8年10月版の様式で、計画期間(3か月以上1年以内)、対象の外国人、3つの措置の内容と時期を書きます。
- 期限内に労働局へ出す
計画期間の初日の6か月前から1か月前までに、本社を管轄する都道府県労働局へ持参か郵送で出し、認定を受けます。
- 計画期間の中で措置を導入する
責任者を選んで周知し、多言語化した書類を作り、休暇の制度を就業規則などに定めます。外国人を新たに雇ったら、翌月10日までに計画の変更書を出します。
- 面談を続け、講習を受ける
計画期間と算定期間に、3か月ごとに1回以上の面談を行い記録します。講習は計画期間の末日までに受けます。
- 6か月の離職率を確かめる
計画期間の末日の翌日から6か月間の離職者を数えます。在留期間の上限による帰国は、在留資格を示す書面で区別します。
- 2か月以内に支給申請する
算定期間の末日の翌日から2か月以内に申請します。申請書は原本、添付書類は写しでよく、郵送もできます。書類は支給決定の翌日から5年間保存します。
支給申請で出す主な書類
ガイドブックが挙げる主な書類は、支給申請書(様式第a-6号)、事業所確認票、外国人労働者名簿です。ほかに、離職理由が分かる書類(離職証明書の写しなど)、導入した措置の概要票、雇用労務責任者による面談結果の一覧表、支給要件確認申立書、講習の受講証明書の写しを出します。多言語化した就業規則やマニュアルも添えます。一時帰国休暇を入れた場合は、変更後の規則、帰国の証明、賃金台帳、出勤簿なども要ります。計画の段階から、どの書類で何を示すかを決めておくと、申請の準備が短く済みます。
計画を出した後に、計画期間を延ばす・縮める、③を追加する・やめる、対象の外国人や責任者を追加する場合は、変更の届出が必要です。延長と短縮では届出の期限が違うため、変える前に労働局に確かめます。問い合わせは、都道府県労働局の職業安定部職業対策課(助成金センター)などで受け付けています。特定技能の支援でも3か月に1回以上の定期面談がありますが、こちらは支援計画にもとづく別の制度です。自社で支援する場合の体制は特定技能の自社支援とはで確かめられます。
計画の作り方:グループホーム(従業員24人)の記入例
計画書は、「いつ・誰が・どの書類を・どの言語で」を先に決めると書きやすくなります。特定技能の外国人3人を雇うグループホームを想定した記入例です(内容は架空)。
図7就労環境整備計画の記入例(架空の施設)
| 項目 | 記入例 | 決めるときの考え方 |
|---|---|---|
| 計画期間 | 2027年1月1日〜6月30日 | 3か月〜1年の間で、措置を終えられる長さに |
| 提出日 | 2026年11月中 | 初日の6か月前(7月1日)から1か月前(12月1日)までの間 |
| 雇用労務責任者 | 施設長が兼任。講習は2月に受講 | 事業所ごとに1人。複数の事業所は兼ねられない |
| 面談 | 1月・4月・7月・10月に全員と | 計画期間と算定期間の両方で3か月ごとに1回以上 |
| 多言語化 | 就業規則と雇用契約書は母国語、介護記録の書き方マニュアルは平易な日本語 | 3区分それぞれ1つ以上。機械翻訳なら確認を入れる |
| 一時帰国休暇 | 年1回・連続5日の特別有給休暇を就業規則に新設 | 年次有給休暇とは別に。帰国の時期は勤務表で調整 |
| 算定期間・申請 | 算定は2027年7月1日〜12月31日、申請は2028年1月1日から2か月以内 | 申請期限を過ぎると支給されない |
計画を作る前に決めておく3つのこと
1つ目は、どの書類を訳すかです。就業規則は量が多く、翻訳の費用と日数がかかります。2つ目は、面談の通訳を誰に頼むかです。同じ言語を話す先輩職員に同席してもらう方法もあります。3つ目は、一時帰国休暇を入れるかどうかです。上乗せは5万円ですが、帰国の希望に制度で応えることは、定着の理由にもなります。1人あたりの費用の全体は特定技能の費用はいくら?で確かめられます。
よくある失敗と注意点
不支給になる理由の多くは、期限と記録です。措置を実施していても、決められた時期と形で残していないと数えられません。
- 計画期間より前に済ませた措置を、そのまま申請に使おうとする
- 算定期間に入ってから面談をやめてしまい、記録が途切れる
- 講習の受講が計画期間の末日に間に合わない
- 外国人を新たに雇ったのに、翌月10日までに計画の変更書を出さない
- 一時帰国休暇を、年次有給休暇と組み合わせて5日にする
- 計画期間の前後に、会社都合の解雇などをしてしまう
- 退職が決まっている外国人だけを対象にした措置にする
- 算定期間の末日の翌日から2か月の申請期限を過ぎる
このほか、ガイドブックは、他の助成金との併用が制限される場合があること、不正受給は返還や事業主名の公表の対象になることを示しています。自治体の補助と組み合わせるときは、同じ経費に二重に申請していないかを双方の窓口で確かめます。
想定ケース:グループホーム(従業員24人)の施設長が、改定後の要件で計画を作り直した理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
認知症の高齢者のグループホームで、特定技能の介護職員3人を雇う施設長(50代)に、助成金の計画づくりを聞きました。
- 3か月ごとの面談を自主的に始めてから1年、外国人職員3人の離職は0人
- 面談の記録を1枚の様式にそろえ、1回あたりの記録の時間が約15分になった
- 改定後の要件で計画を作り直し、2027年1月から始める計画を11月に出す段取りがついた
――面談を続けて、何が変わりましたか。
3人とも辞めずに1年が過ぎました。面談で「夜勤の申し送りの言葉が分からない」と聞き、記録の書き方をやさしい日本語でまとめ直したら、申し送りの聞き返しが目に見えて減りました。記録の様式もそろえたので、1回15分ほどで書けます。
――助成金を考えたきっかけは何でしたか。
日本人の介護職の求人を1年出しても応募が2件で、特定技能で3人を迎えました。せっかく来てくれた人に長くいてほしい。面談や翻訳にかかる手間と費用を、少しでも支えてもらえればと思ったんです。
――準備の途中で、困ったことはありましたか。
10月の改定です。改定前なら措置ごとに20万円だったので、正直がっかりしました。9月中に出そうかとも考えましたが、訳す書類が決まっていなかった。急いで中身のない計画を出すより、新しい要件で作り直すことにしました。もう1つの心配は離職率でした。外国人が3人なので、1人でも辞めたら33%になる。ガイドブックで2〜6人の特例を確かめ、1人までなら要件を満たせると分かって、少し気が楽になりました。
――一時帰国休暇を入れるかどうかは、どう決めましたか。
上乗せは5万円で、シフトの穴のほうが心配でした。決め手は、面談で3人が「年に1回は家族に会いたい」と話したことです。年休と合わせて5日にする形は認められないと知り、年休とは別の特別休暇を5日、就業規則に入れることにしました。3人の帰国の時期はずらします。夜勤の組み方を考えると、年末年始とお盆は避けてもらい、それぞれ3か月以上あけて取る案を本人たちと話しています。
――進めるうえで工夫したことは。
雇用労務責任者は私が兼ね、講習の日程を先に押さえました。面談の通訳は、同じ国の先輩職員に同席してもらいます。Q&Aで通訳者の資格の定めはないと確かめました。就業規則は機械翻訳を使い、母国語が分かる外部の人に確認してもらう予定です。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
外国人の就労環境整備の助成金はいくらもらえる?
2026年10月1日以降に計画を出す場合、20万円か25万円です。①雇用労務責任者の選任と②就業規則・社内マニュアル等の多言語化で20万円、③一時帰国のための休暇制度も整えると25万円になります。計画期間の長さで額は変わらず、計画は同時に複数出せません。2026年9月30日までに出した計画は、改定前の版(措置ごとに20万円、上限80万円)が適用されます。
特定技能や技能実習の外国人も対象ですか?
対象です。在留資格は問わず、外国人雇用状況の届出の対象で、直接雇用され、雇用保険の被保険者である外国人が対象です。Q&Aは技能実習生も含むとしています。特別永住者と在留資格「外交」「公用」は対象外です。
雇用労務責任者を、登録支援機関や社外の専門家に任せられますか?
Q&Aは、その事業所で雇われている労働者から選ぶとしており、適任者がいなければ事業主や役員がなれます。社外の人を選べるとは書かれていません。面談に通訳を同席させることはできます。
機械翻訳で多言語化してもよいですか?
Q&Aは、AIなどの機械翻訳も、適切に導入・実施されれば対象になり得るとしています。ただし翻訳後の確認を行うことが望ましいとされています。誤訳のまま配ると、労働条件の行き違いのもとになります。
外国人が1人しかいなくても申請できますか?
できます。Q&Aは1人だけ雇う場合も計画を出せるとしています。ただし少人数の特例は2〜6人が対象なので、その1人が自己都合で辞めて算定期間の末日に0人になると支給されません。在留期間の上限の満了で0人になった場合は要件を満たします。
一時帰国休暇を誰も取らなかったら、どうなりますか?
③の措置は数えられず、25万円にはなりません。①と②を完了していれば、20万円の対象になります。制度を定めて運用していることと、実際に取った人がいることの両方が、③には必要です。
翻訳の見積書や領収書は提出しますか?
提出は要りません。改定後は経費の支出が要件ではないため、Q&Aも見積書・領収書は不要としています。代わりに、多言語化した就業規則やマニュアルそのもの、面談結果の一覧、講習の受講証明書の写しなどを出します。
電子申請はできますか?
改定後の支給要領による申請は、2026年10月時点で電子申請を受け付けていません。様式をダウンロードし、管轄の労働局へ持参か郵送で出します。電子申請の再開は、厚生労働省のページで告知される予定です。
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この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 厚生労働省「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」(2026年10月1日改定)
- 厚生労働省「外国人労働者就労環境整備助成コース リーフレット(令和8年10月1日版)」(2026年10月1日以降に計画を提出する場合)
- 厚生労働省「外国人労働者就労環境整備助成コース ガイドブック(令和8年10月1日版)」(2026年10月1日以降に計画を提出する場合)
- 厚生労働省「外国人労働者就労環境整備助成コース 支給要領(R8.10.1改正)」(2026年10月1日施行)
- 厚生労働省「外国人労働者就労環境整備助成コース Q&A(令和8年10月1日現在)」(2026年10月1日現在)
- 厚生労働省「外国人労働者就労環境整備助成コース リーフレット(令和8年4月1日版)」(2026年4月1日〜9月30日に計画を提出する場合)
- 厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(令和8年5月29日告示による改正を反映)
- 厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)
- e-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(2026年10月時点)
最終更新:(2026年10月版)
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