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https://tokutei-noriai.blog/gyoseishoshi-to-shien/ 印刷日:2026年10月15日

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行政書士・社労士・登録支援機関の違い|申請書類を誰に頼むか(改正行政書士法)

書類は行政書士、支援は登録支援機関、労務は社労士。「名目を問わず」が明記された改正後のルールで、頼み方を見直す

特定技能の受け入れでは、在留資格の申請書類、入社後の支援、社会保険や労務の手続きと、性質の違う仕事が続きます。行政書士・社労士・登録支援機関の違いを知らないまま「全部おまかせ」で契約すると、2026年1月1日施行の改正行政書士法に触れる頼み方をしてしまうおそれがあります。この記事では、特定技能に関わる3者と受け入れ企業がそれぞれ何をしてよいのかを役割表で示し、申請書類を誰に頼むかの決め方と、契約前の確認点をまとめます。

この記事の結論
  • 役割は「書類・支援・労務」で分かれる:在留資格の申請書類を報酬を得て作れるのは行政書士(と弁護士)、10項目の支援は登録支援機関、社会保険・雇用保険の手続きを報酬を得て代行できるのは社労士です。
  • 改正行政書士法で「名目を問わず」が明記された:2026年1月1日から、行政書士でない者が手数料やコンサルタント料など、どんな名目でも報酬を得て官公署への書類を作れないことがはっきりし、法人にも罰金が科される両罰規定が整いました。
  • 登録支援機関に頼めるのは「支援」と「提出の取次」まで:承認を受けた職員は申請の提出を取り次げますが、事実行為に限られます。書類を誰が作り、費用を誰に払うのかを、契約前に書面で確かめます。

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この記事の目次

特定技能の行政書士・登録支援機関・社労士の違いは「書類・支援・労務」

特定技能の受け入れに関わる3者の違いは、担当する仕事で整理すると分かりやすくなります。在留資格の申請書類は行政書士、入社後の支援は登録支援機関、社会保険や労務の手続きは社労士です。3者の上には、雇用契約と入管への届出の責任を持つ受け入れ企業がいます。

図1特定技能の受け入れを支える3つの専門家

  • 書類:行政書士在留資格の申請書類や入管への届出書類を、報酬を得て作成します。届出をした行政書士は、申請の取次もできます。
  • 支援:登録支援機関事前ガイダンスから定期面談まで、10項目の義務的支援を行います。承認を受けた職員は、支援している人の申請を取り次げます。
  • 労務:社労士雇用保険・社会保険の手続き、就業規則や賃金台帳の作成、労務管理の相談を担います。
どの仕事も、受け入れ企業が自社で行う選択肢があります。外部に頼むときに、資格による線引きが生まれます。

誰が何をしてよいかの役割表

次の表は、主な業務ごとに「誰が行ってよいか」をまとめたものです。×は、その立場で報酬を得て行うことができないものを示します。

誰が何をしてよいか(○できる △条件つき ×報酬を得て行えない —担当外)2026年10月時点
業務受け入れ企業行政書士登録支援機関社労士
在留資格の申請書類の作成○ 自社の書類を作る○××(行政書士を兼ねる場合を除く)
申請書類の提出○ 職員が代理人として申請できる場合がある○ 届出をした行政書士は取次ができる△ 承認を受けた職員が、支援している人の分を取次—
入管への定期届出・随時届出○ 届出の義務を負う○ 書類の作成と提出の代行△ 必要な情報の提供まで—
義務的支援10項目の実施○ 自社支援の条件を満たす場合—○ 全部の委託を受けられる—
本人の手続きへの同行・書類作成の補助○—○ 支援の一部として求められる—
雇用保険・社会保険の資格取得届など○ 自社で作成・提出できる——○ 作成と提出の代行
就業規則・賃金台帳の作成、労務相談○——○

弁護士は、行政書士と同じく申請書類の作成と取次ができます。人材の紹介は、有料職業紹介の許可を持つ会社の仕事です。紹介会社と登録支援機関の違いは人材紹介会社と登録支援機関の違いで図解しています。

改正行政書士法(2026年1月施行)で特定技能の何が変わったか

2026年1月1日、改正行政書士法(令和7年法律第65号)が施行されました。行政書士でない者の業務の制限に、「いかなる名目によるかを問わず」という言葉が加わっています。特定技能の現場でよく見る「申請サポート費」「書類作成手数料」のような名目の料金が、そのまま問われることになります。

第19条はこう定めている

改正後の第19条第1項は、行政書士または行政書士法人でない者について定めています。「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」、官公署に提出する書類の作成などを業として行うことはできません。総務省は、「手数料」や「コンサルタント料」など名目を問わず、対価を受け取って行うことはできないと説明しています。

罰則と両罰規定

違反した者には、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科されます(第21条の2)。改正では両罰規定も整えられました。従業員が会社の業務として違反したときは、行為者に加えて、その法人にも罰金が科されます(第23条の3)。

図2改正行政書士法のポイント

  • 2026.1.1改正法の施行日令和7年法律第65号
  • 名目を問わず業務の制限の趣旨を明確化手数料・コンサルタント料なども対象
  • 1年以下違反した者の拘禁刑または100万円以下の罰金(第21条の2)
  • 100万円以下法人にも科される罰金両罰規定(第23条の3)
改正で、名目を変えても行政書士以外が報酬を得て書類を作れないことが明確になりました。出典:総務省「行政書士制度」(2026年10月)、e-Gov法令検索「行政書士法」(2026年1月1日施行の改正を含む)、衆議院「行政書士法の一部を改正する法律案要綱」(第217回国会)

見直しが必要になりやすい頼み方

  • 登録支援機関が「申請サポート費」の名目で、申請書類を作っている
  • 月額の支援費に「書類作成込み」とあり、作成者が行政書士ではない
  • 紹介会社が「手続き代行費」として、在留資格の申請書類を作っている
  • 「提携の行政書士がいる」と言うが、費用は紹介会社や登録支援機関が受け取っている

最後の形は、誰が報酬を受け取り、誰が作成しているのかがあいまいになります。行政書士と企業が直接契約し、費用も直接支払う形にすれば、疑いを持たれずに済みます。

出入国在留管理庁も注意を呼びかけている

申請等取次制度の案内には、次の注意書きがあります。「弁護士及び行政書士以外の方が、官公署に提出する申請書等の書類の作成を報酬を得て業として行うことは、行政書士法違反に当たるおそれがありますので御留意ください」。「申請はこちらで全部やります」と言われたら、作成者の名前を聞いてください。

登録支援機関の書類作成はどこから違法になるか

線を引くのは、「他人の依頼で」「報酬を得て」「業として(仕事として繰り返し)」「官公署に出す書類を作る」がそろうかどうかです。これらがそろえば、名目を問わず行政書士(と弁護士)にしかできません。提出を取り次ぐこと、本人の手続きを窓口で補助することは、作成とは別の行為として扱われます。

図3書類に関わる4つの行為と、できる人

  • ① 報酬を得て、企業の申請書類を作る行政書士・弁護士だけ。登録支援機関や紹介会社は、名目を問わず行えません。
  • ② 企業が自社の申請書類を作る他人の依頼ではないため、自社の担当者が作るのは問題ありません。
  • ③ 作った書類の提出を取り次ぐ届出をした行政書士・弁護士や、承認を受けた職員が行えます。事実行為に限られます。
  • ④ 本人の手続きを窓口で補助する住居地の届出や社会保険・税の手続きで、同行や書類作成の補助をすることは支援として求められています。
①と③④の区別が、登録支援機関に頼めることの境目です。出典:e-Gov法令検索「行政書士法」(2026年1月1日施行の改正を含む)、出入国在留管理庁「申請等取次者としての承認手続」(2026年10月)、出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(2025年4月1日改正)

取次は「事実行為」に限られる

登録支援機関の職員は、地方出入国在留管理局の承認を受けると「申請等取次者」として、支援している外国人の申請の提出を取り次げます。ただし出入国在留管理庁は、取次は申請書や資料の提出などの事実行為であり、申請人として署名したり、記載内容を直接訂正したりはできない、としています。

本人の手続きの補助は、支援として求められている

支援の運用要領は、本人が住居地の届出や社会保険・税の手続きをするとき、必要に応じて窓口へ同行し、書類作成の補助をするなどの支援を行うよう求めています。本人が自分で行う手続きを手伝うもので、企業の申請書類を代わりに作ることとは別です。

「無料」「込み」でも安心できない理由

書類作成を「無料」とうたっていても、支援費などの料金にその分が含まれていれば、報酬を得て作っていると見られるおそれがあります。名目を問わないという改正の趣旨からすると、料金の名前を変えても扱いは変わりません。判断に迷うときは、作成を行政書士に切り替えるのが確実です。

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特定技能の申請を行政書士に依頼する範囲と流れ

行政書士に依頼できるのは、在留資格の申請書類の作成と、届出をした行政書士による申請の取次です。入管への定期届出・随時届出の書類も頼めます。国内在住者の在留資格の変更や更新は、原則として本人が窓口に書類を持参しますが、取次者に頼むかオンライン申請を使えば、本人が仕事を休まずに済みます。

依頼できる主な書類

  • 在留資格認定証明書交付申請(海外から呼ぶとき)
  • 在留資格変更許可申請(技能実習などから切り替えるとき)
  • 在留期間更新許可申請
  • 定期届出(毎年4月1日〜5月31日に前年度分)と、随時届出(事由が生じてから14日以内)

在留申請オンラインシステムは、弁護士・行政書士、所属機関の職員、登録支援機関の職員などが利用できます。郵送での申請は受け付けられていません。

取次を使うと、本人の出頭は原則いらない

申請等取次者が申請を取り次いだ場合、原則として本人の出頭は免除されます。ただし、在留状況を聞く必要があるときなどは、出頭を求められることがあります。企業や登録支援機関の職員が承認を受けた場合、取次者の証明書の有効期間は3年間です。依頼する行政書士には、取次の届出をしているかを最初に確かめておきます。

  1. 依頼する範囲を決める

    申請だけか、入社後の届出までか。海外から呼ぶのか、国内在住者の切り替えかを先に伝えます。

  2. 見積もりを分けてもらう

    書類の作成、取次、届出、追加の対応に分けて出してもらいます。費用の考え方は特定技能の申請を行政書士に頼む費用で解説しています。

  3. 書類の分担表を作る

    出入国在留管理庁の提出書類一覧表(2026年10月9日改定)をもとに、会社・本人・行政書士の分担を決めます。

  4. 契約の相手と支払先を確かめる

    契約の相手が行政書士本人か行政書士法人か、費用の支払先が同じかを確かめます。

  5. 申請し、結果を共有する

    取次かオンラインかを決め、結果が出たら入社日と入社時の手続きを調整します。

  6. 入社後の届出を分担する

    定期届出・随時届出を誰が作るか、登録支援機関からの情報をいつまでにもらうかを決めます。

入社時の住民登録や口座の手続きは特定技能外国人の入社時の手続きにまとめています。

社労士に頼めること:雇用保険・社会保険の手続きと労務管理

社労士(社会保険労務士)は、労働・社会保険の法令にもとづく手続きと労務管理の専門家です。特定技能の受け入れでは、雇用保険・社会保険の資格取得の手続き、就業規則や賃金台帳の作成、賃金や労働時間の相談で出番があります。

社労士でなければ報酬を得てできないこと

社会保険労務士法は、社労士または社労士法人でない者が、報酬を得て業として行えない事務を定めています(第27条)。労働社会保険の法令にもとづく申請書等の作成、その提出の代行、帳簿書類の作成などです。違反には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金があります(第32条の2)。一方、労務管理の相談・指導は、この制限の対象に入っていません。

特定技能で社労士が関わる場面

受入れ機関の基準には、労働・社会保険・租税に関する法令を守っていることが含まれます。報酬は、日本人が同じ仕事をする場合と同等以上でなければなりません。賃金の決め方や社会保険の加入に不備があると、受入れ機関の基準を満たせなくなるおそれがあります。

外国人を雇ったときは、外国人雇用状況の届出も必要です。雇用保険の被保険者になる人は、雇用保険の資格取得届を出すことで、この届出をしたことになります。期限は雇い入れた日の翌月10日までで、届出を怠ると30万円以下の罰金の対象です。

図4入社前後で社労士が関わる主な手続き

  1. 入社前:雇用契約と賃金の確認日本人と同等以上の報酬か、労働時間や休日の扱いが就業規則と合っているかを確かめます。
  2. 入社時:社会保険・雇用保険の資格取得健康保険・厚生年金と雇用保険の手続きを行います。
  3. 翌月10日まで:雇用保険の資格取得届外国人雇用状況の届出を兼ねます。
  4. 毎月:給与計算と賃金台帳寮費などの控除を、本人に説明できる形で記録します。
  5. 随時:労務の相談残業、有給休暇、一時帰国の休暇の取り方などを相談できます。
どの手続きも企業が自社で行えます。報酬を得て代行できるのが社労士です。出典:厚生労働省「外国人雇用状況の届出」(2026年10月)、e-Gov法令検索「社会保険労務士法」(2026年10月)、出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)

行政書士を兼ねる社労士の事務所なら、入管の書類と社会保険の手続きを1か所に頼めます。その場合も、業務ごとに見積もりを分けてもらうと費用の行き先が分かります。

登録支援機関に頼めること:10項目の支援と、提出の取次まで

登録支援機関の仕事の中心は、1号の外国人に対する10項目の義務的支援です。受け入れ企業は支援の全部を登録支援機関に委託できます。ただし、受託した支援の全部を、さらに別の会社に任せることは認められていません。

登録支援機関が担う10項目

  • 事前ガイダンス
  • 出入国時の送迎
  • 住居の確保と、生活に必要な契約の支援
  • 生活オリエンテーション
  • 公的手続等への同行
  • 日本語学習の機会の提供
  • 相談・苦情への対応
  • 日本人との交流の促進
  • 会社都合で離職するときの転職支援
  • 定期的な面談(3か月に1回以上)と、行政機関への通報

書類まわりで頼めること・頼めないこと

頼めるのは、承認を受けた職員による申請の取次、在留申請オンラインシステムを使った申請、本人の手続きの補助です。頼めないのは、企業の申請書類や届出書類を、報酬を得て作ってもらうことです。行政書士が登録支援機関を兼ねている場合は、書類作成は行政書士として受けてもらい、支援とは契約と請求を分けると、何の費用かがはっきりします。

登録支援機関の登録は、5年に1度の更新が必要です。2027年4月1日からは、常勤の支援責任者・支援担当者を置くことと、担当者1人あたり受入れ機関10未満・1号外国人50人未満の基準が求められます。2027年7月31日までに登録が満了する機関は、施行日前に更新を申請した場合に限り、改正前の基準で更新できます。制度の変更点は2027年4月の制度改正まとめで整理しています。支援の中身は登録支援機関とは?役割と「義務的支援」10項目、委託しない場合の条件は特定技能の自社支援とはで解説しています。

頼み方の3パターンと、契約前の確認リスト

実際の頼み方は、次の3つのどれかに当てはまることが多くなります。どのパターンでも、書類・支援・労務のそれぞれについて「誰が行い、誰に払うか」を契約前に書面で決めておきます。

図5申請書類・支援・労務の頼み方の3パターン

  • 1登録支援機関+行政書士

    支援は登録支援機関、申請書類は行政書士と企業が直接契約。社会保険は自社か社労士。

  • 2行政書士+自社支援

    申請書類は行政書士に頼み、支援は自社で行う。自社支援の条件を満たす場合の形です。

  • 3資格者がそろう事務所にまとめる

    行政書士・社労士・登録支援機関の業務を、それぞれの資格を持つ人が担当。契約と請求は業務ごとに分けます。

どのパターンが合うかは、社内に手続きを担える人がいるか、採用人数、海外から呼ぶか国内かで変わります。

契約前の確認リスト

  • 申請書類を作る人の氏名と、所属する行政書士事務所・行政書士法人
  • 書類作成の費用を請求するのは誰か(行政書士本人か行政書士法人か)
  • 提出は取次か、オンラインか、本人の出頭か
  • 雇用保険・社会保険の手続きは、自社か社労士か
  • 定期届出・随時届出を作る人と、必要な情報の締め切り
  • 登録支援機関の支援の範囲(10項目)と、追加料金の有無

3者の間で情報を受け渡すタイミング

頼み先を分けると、情報も分かれます。変化が起きたときに誰から誰へ伝えるかを、先に表にしておくと期限を守れます。

変化が起きたときの情報の受け渡し(届出の期限は2026年10月時点)
起きたこと最初に知る人伝える先期限
給与や労働時間など、雇用契約を変える企業・社労士届出を作る人(自社または行政書士)随時届出は14日以内
委託先や支援の内容を変える企業行政書士・新しい委託先随時届出は14日以内
本人が退職する企業・登録支援機関行政書士・社労士随時届出は14日以内。雇用保険の資格喪失届は離職の翌日から10日以内
毎年の定期届出企業行政書士(作成を頼む場合)・登録支援機関(情報の提供)4月1日〜5月31日

技能実習から移る会社で、監理団体に支援も頼みたい場合は監理団体・協同組合に特定技能の支援を頼む場合の見方を参考にしてください。いまの委託先の見直しは、外国人採用の経験がある会社の見直しポイントで解説しています。

想定ケース:鋳物工場(従業員35人)の社長が、「全部込み」の契約を3つに分けた理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

工業製品製造業(鋳物工場、従業員35人)の社長(60代)が、改正行政書士法をきっかけに、特定技能の手続きの頼み方を見直した場面を想定したインタビューです。

  • 契約を「支援(登録支援機関)」「申請書類(行政書士)」「社会保険(顧問の社労士)」の3本に分け、請求書も3枚になった
  • 在留資格変更の申請は行政書士の取次で行い、本人が仕事を休んだ日は0日
  • 雇用保険の資格取得届(外国人雇用状況の届出を兼ねる)を、入社の翌月10日より前に提出できた

――頼み方を変えて、何が変わりましたか。

お金の行き先が見えるようになりました。以前は「申請も支援も込みで月いくら」という契約で、何にいくら払っているのか分かっていなかった。今は請求書が3枚で、書類は行政書士さん、支援は登録支援機関、社会保険は顧問の社労士さんと、名前がはっきりしています。

――そもそも、特定技能を検討したのはなぜですか。

鋳造と仕上げの人手が足りなかったからです。うちで技能実習を終えた2人が「このまま働きたい」と言ってくれたので、特定技能に切り替えることにしました。関連する分野の技能実習2号を良好に修了していれば、試験が免除されると聞いて、話が早く進みました。

――見直す前は、どんな状態でしたか。

付き合いの長い登録支援機関に「全部やっておきます」と言われて、任せきりでした。2026年1月に行政書士法が変わったと取引先から聞いて、初めて「うちの申請書類は誰が作っているんだろう」と気になったんです。

――どこで迷い、何で決めましたか。

正直、長い付き合いの会社を疑うようで気が引けました。思い切って聞くと、担当の方が「書類は御社と行政書士さんで直接契約していただくほうが、お互いに安心です」と、行政書士事務所を3つ挙げてくれた。そこで、支援はそのまま続けると決めました。隠さずに説明してくれたことが、続ける決め手になりました。

――分けてみて、つまずいたことはありますか。

最初は、外国人雇用状況の届出を別に出すものだと思っていました。社労士さんに、雇用保険の資格取得届で兼ねられると教わって、二度手間を避けられました。3者に情報が分かれるので、届出の期限を書いた共有の予定表を作り、毎月1日に確認しています。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

よくある質問

特定技能で社労士に頼めることは?

雇用保険・社会保険の資格取得届などの作成と提出の代行、就業規則や賃金台帳の作成、労務管理の相談です。雇用保険の資格取得届は、外国人雇用状況の届出を兼ねます。在留資格の申請書類は、社労士の資格だけでは報酬を得て作れません。行政書士を兼ねる事務所なら、両方を頼めます。

申請書類を自社で作ってもよいですか。

作れます。自社の申請書類を自社の担当者が作ることは、他人の依頼を受けて報酬を得る行為ではないからです。在留資格認定証明書交付申請では、受け入れ企業の職員が代理人として申請できます。所属機関の職員は、在留申請オンラインシステムも利用できます。

登録支援機関の職員が、入管に書類を出しに行くのは問題ありませんか。

地方出入国在留管理局の承認を受けた申請等取次者であれば、支援している外国人の申請の提出を取り次げます。ただし取次は提出などの事実行為に限られ、申請人として署名したり、記載内容を直接訂正したりはできません。書類を作る人とは分けて考えてください。

登録支援機関から「書類作成は無料です」と言われました。頼んでも大丈夫ですか。

作成者を確かめてください。改正行政書士法で、名目を問わず報酬を得て書類を作れるのは行政書士などに限られることが明記されました。「無料」でも、支援費などにその分が含まれていれば、報酬を得て作っていると見られるおそれがあります。行政書士の氏名と支払先を書面で出してもらいましょう。

改正前に結んだ「全部込み」の契約は、見直したほうがよいですか。

申請書類を誰が作っているかを、まず確かめてください。行政書士以外が作っているなら、書類の部分を行政書士との直接契約に切り替えます。支援の部分は、そのまま続けてかまいません。見直しの手順は今の委託先を評価する方法も参考になります。

行政書士を選ぶときは、何を確かめればよいですか。

申請取次の届出をしているか、特定技能の申請の経験があるか、自社の分野の手続きに慣れているかを確かめます。費用は、書類の作成・取次・届出・追加の対応に分けた見積もりで比べます。オンライン申請に対応しているかも聞いておくと、本人の負担が減ります。

無資格の書類作成が分かった場合、罰則はどうなりますか。

罰則が科されるのは、無資格で書類を作った者と、その者が属する法人です(行政書士法第21条の2・第23条の3)。1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、法人には100万円以下の罰金です。書類に誤りがあって審査が長引けば、影響を受けるのは企業と本人です。頼む前に作成者を確かめることが、自社を守る近道です。

行政書士と登録支援機関を兼ねている事務所に頼むのは、問題ありますか。

行政書士が書類を作るのであれば、問題はありません。ただし、書類作成と支援は契約と請求を分けてもらうと、何の費用かがはっきりします。支援の部分は、2027年4月1日からの担当者の基準を満たせるかも確かめてください。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. e-Gov法令検索「行政書士法」(2026年1月1日施行の改正を含む)
  2. 総務省「行政書士制度」(2026年10月)
  3. 衆議院「行政書士法の一部を改正する法律案要綱」(第217回国会)
  4. e-Gov法令検索「社会保険労務士法」(2026年10月)
  5. 出入国在留管理庁「申請等取次者としての承認手続(申請等取次制度)」(2026年10月)
  6. 出入国在留管理庁「申請等取次申出(受入れ機関等の職員の方)」(2026年10月)
  7. 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
  8. 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
  9. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(2025年4月1日改正)
  10. 出入国在留管理庁「登録支援機関の支援体制要件の改正(令和9年4月1日施行)」(2027年4月1日施行)
  11. e-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(2026年10月)
  12. 厚生労働省「外国人雇用状況の届出」(2026年10月)

最終更新:(2026年10月版)

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