特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/ukeire-mikomisu/ 印刷日:2026年10月15日

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  • 2026年10月版

特定技能の受入れ見込数(上限)と分野ごとの消化状況【2026年7月末】

外食業98.6%、飲食料品製造業76.3%。数字の正しい読み方と、止まる前に会社ができる6つのこと

特定技能の受入れ見込数は、分野ごとに決められた受け入れの上限です。外食業では1号の在留者が上限に近づき、2026年4月13日から海外からの新規受け入れが止まりました。「うちの分野も止まるのでは」と心配する経営者は少なくありません。この記事では、2026年7月末の速報値をもとに19分野の消化状況をメーター図で示し、上限に達したら何が起きるのか、今の増え方が続いた場合にいつ上限に届くかの単純試算、上限に近い分野の企業が取るべき対策を、公表資料で整理します。

この記事の結論
  • 受入れ見込数は分野ごとの上限:1号は19分野で計805,700人(2029年3月末まで)。2026年7月末の1号の在留者は432,016人で、53.6%が埋まっています。
  • 上限に近いのは外食業・飲食料品製造業・建設:外食業98.6%、飲食料品製造業76.3%、建設68.9%、介護64.2%、農業61.3%。林業・木材産業・鉄道は3%未満です。
  • 上限に近づくと、海外からの新規受け入れが止まる:外食業では在留資格認定証明書の交付が停止されました。分野内の転職と在留期間の更新は、審査が続いています。
  • 対策は「前倒し」「国内ルート」「定着」:協議会の加入と申請を早め、転職者などの国内ルートを用意し、いまいる人の更新と2号への道を整えます。

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この記事の目次

特定技能の受入れ見込数とは:分野ごとの受け入れの上限

受入れ見込数とは、分野ごとに決められた受け入れの人数で、上限として運用されます。2026年1月23日の閣議決定で、特定技能1号は19分野の合計805,700人になりました。育成就労の426,200人とあわせると1,231,900人です(いずれも2029年3月末まで)。

2026年7月末の速報値では、1号の在留者は432,016人で、上限の53.6%が埋まっています。全体ではまだ半分ですが、分野ごとの差が大きく、外食業はすでに海外からの新規受け入れが止まっています。

図1数字で見る受入れ見込数と在留者数(特定技能1号)

  • 805,700人1号の受入れ見込数(19分野の合計)2029年3月末まで
  • 432,016人1号の在留者数2026年7月末・速報値
  • 53.6%受入れ見込数の充足率在留者数÷受入れ見込数
  • 89,093人1年間の増加数2025年7月末から2026年7月末
資料の表題は「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数」で、2号の人数は含みません。出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について」(2026年7月末・速報値)

「見込数」なのに「上限」と呼ばれる理由

分野別の運用方針は、見込数を上限として扱うと明記しています。たとえば介護分野の方針は、1号の受入れ見込数12万6,900人を「令和10年度末までの5年間の受入れの上限として運用する」としています。

同じ方針は、見込数を「超えることが見込まれる場合」などに、所管の大臣が法務大臣に在留資格認定証明書の交付の一時停止を求めると定めています。再び人材の確保が必要になれば、交付の再開を求めるという規定もあります。

見込数の期間と範囲

多くの分野の見込数は2024年度から5年間(2029年3月末まで)の数字で、2026年に加わった資源循環は2026年度から3年間です。育成就労の見込数は別枠で、2027年度から2年間の数字です。特定技能の全体像は特定技能とは?で確認できます。

特定技能の上限を分野別に見る:消化率メーター(2026年7月末)

上限の6割を超えているのは、外食業・飲食料品製造業・建設・介護・農業の5分野です。反対に、2024年以降に加わった林業・木材産業・鉄道・自動車運送業は5%未満にとどまります。

図2分野別の受入れ見込数の消化率(特定技能1号、2026年7月末・速報値)

  • 外食業49,290人/50,000人(98.6%)
  • 飲食料品製造業101,922人/133,500人(76.3%)
  • 建設52,366人/76,000人(68.9%)
  • 介護81,436人/126,900人(64.2%)
  • 農業44,952人/73,300人(61.3%)
  • 航空2,823人/4,900人(57.6%)
  • 自動車整備5,332人/9,400人(56.7%)
  • 造船・舶用工業11,693人/23,400人(50.0%)
  • 漁業4,988人/14,800人(33.7%)
  • ビルクリーニング10,514人/32,200人(32.7%)
  • 工業製品製造業63,032人/199,500人(31.6%)
  • 宿泊2,771人/14,800人(18.7%)
  • 自動車運送業703人/22,100人(3.2%)
  • 鉄道73人/2,900人(2.5%)
  • 木材産業99人/4,500人(2.2%)
  • 林業19人/900人(2.1%)
  • リネンサプライ3人/4,300人(0.1%)
  • 物流倉庫・資源循環在留者の欄は「-」(見込数11,400人・900人)
  • 特定技能1号の合計432,016人/805,700人(53.6%)
資料での名称は「受入れ見込数の充足率」です。外食業は上限に近づき、海外からの新規受け入れが止まっています。出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について」(2026年7月末・速報値)

古い見込数の数字に注意

出入国在留管理庁の分野別のページには、2026年1月23日の閣議決定より前の数字が残っているものがあります。見比べると、多くの分野で見込数が小さくなっています。古い数字で割ると、消化率を低く見誤ります。

分野ページに残る受入れ見込数と、2026年1月23日の閣議決定後の数字(1号)
分野分野ページの記載閣議決定後
介護135,000人(2025年4月21日現在の表記)126,900人
建設5年間で最大80,000人(2024年4月1日現在の表記)76,000人
造船・舶用工業5年間で最大36,000人(同)23,400人
宿泊5年間で最大23,000人(同)14,800人

19分野の所管省庁や試験との横並びの比較は、特定技能の対象19分野一覧にまとめています。

今の増え方が続いたら:上限に届くまでの単純試算

「残りの人数」を「1年間の増加数」で割ると、今の増え方が続いた場合に上限に届くまでのおおよその年数が出ます。2026年7月末から2029年3月末までは約2年8か月で、これより短い分野は期間中に上限に届く計算になります。

図3上限に届くまでの年数の単純試算(編集部の計算)

残り(見込数−在留者数)÷1年間の増加数(2026年7月末・速報値から計算)
分野消化率残り1年間の増加数試算
介護64.2%45,464人24,402人約1.9年
飲食料品製造業76.3%31,578人15,567人約2.0年
航空57.6%2,077人968人約2.1年
自動車整備56.7%4,068人1,482人約2.7年
建設68.9%23,634人7,937人約3.0年
農業61.3%28,348人8,891人約3.2年
ビルクリーニング32.7%21,686人2,918人約7.4年
工業製品製造業31.6%136,468人10,768人約12.7年
外食業は停止中のため除きました。宿泊(約9.0年)・漁業(約10.2年)・造船・舶用工業(約13.0年)は表を省略し、2024年以降に加わった分野は増加数が小さいため計算していません。出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について」(2026年7月末・速報値)をもとに編集部が計算

介護・飲食料品製造業・航空は、今の増え方が続けば2029年3月末より前に上限に届く計算です。自動車整備はほぼ期間の終わりごろ、建設と農業は期間の少し後になります。

19分野の合計で見ると、残りは373,684人で、1年間の増加数89,093人の約4.2年分です(計算)。全体には余裕があっても、分野ごとには早く埋まるところがある、というのがこの数字の読み方です。

この試算の限界

国の見通しではなく、過去1年の増え方がそのまま続くと仮定した編集部の単純な計算です。増加数は帰国や他分野への移動などを差し引いた純増で、年によって変わります。また運用方針には「何%になったら止める」という数字の基準はなく、「受入れ見込数を超えることが見込まれる場合」などとされています。外食業では、5月ごろに上限を超える見込みになった段階(2026年3月27日公表)で、4月13日からの交付停止が決まりました。

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特定技能の上限に達したら何が起きるか:外食業で起きたこと

上限に近づくと、まず海外から新しく呼ぶための在留資格認定証明書の交付が止まります。外食業では、すでに日本で働く人の分野内の転職や在留期間の更新は、停止後も審査が続いています。

図4外食業で起きたこと(2026年)

  1. 受入れ上限の運用を公表公表済み

    1号の在留者数が5月ごろに上限(5万人)を超える見込みとして、交付の一時停止の方針が示されました。

  2. 在留資格認定証明書の交付を一時停止実施中

    同日以降に受け付けた認定証明書の申請は交付されず、同日以降に受け付けた「1号(外食業)」への変更申請も原則不許可になりました(分野内の転職などは例外)。

  3. 審査状況を掲載掲載済み

    認定証明書は、変更申請を優先しつつ受付日順に交付。交付の対象は受付日が2026年1月31日までの申請です。

  4. 再開の時期は公表されていない現状

    審査状況のページは9月10日掲載のまま更新されていません。

交付・許可の状況は、出入国在留管理庁や農林水産省に問い合わせても回答しないとされています。出典:農林水産省「特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)、出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(2026年9月10日掲載)

止まる手続き・続く手続き

外食業で停止後に止まった手続き・続いた手続き(2026年9月10日掲載の審査状況)
手続き扱い
海外から呼ぶ(認定証明書)受付日順に交付し、対象は1月31日受付分まで。4月13日以降の受付分は交付されない
外食業分野内の転職すべて通常どおり許可
技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)・外食業の特定活動からの変更受付日が8月31日までの申請は通常どおり許可
それ以外の在留資格からの変更受付日4月12日までは許可。4月13日以降の受理分は原則不許可
在留期間の更新通常どおり審査

食品産業特定技能協議会は停止後も加入申請を受け付けていますが、加入証が出ても受け入れられない場合があると注意しています。外食業の会社がいまできることは、外食業の特定技能で詳しく扱っています。

特定技能の受け入れが停止している分野(2026年10月時点)

2026年10月14日時点で、認定証明書の交付が停止されているのは外食業だけです。出入国在留管理庁の特定技能制度のページの新着情報(2026年9〜10月)にも、ほかの分野の停止の掲載はありません。停止の仕組みは各分野の運用方針に書かれているため、上限に近い分野ほど、新着情報を定期的に確かめておく必要があります。

上限に近い分野の企業が取るべき6つの対策

外食業の例から分かるのは、止まるのは主に「海外から新しく呼ぶ」手続きで、国内にいる人の転職や更新は続いたことです。対策は、早めに動くことと、国内ルートと定着に厚みを持たせることの2つに集約されます。

図5上限に近い分野の企業が取るべき6つの対策

  • 1協議会の加入を先に済ませる

    在留資格の申請前に加入が必要です。食品産業特定技能協議会は審査に2〜3か月かかるとされています。

  • 2申請を前倒しする

    外食業では停止後、認定証明書が受付日順に交付されました。書類を早くそろえた申請ほど順番が早く来ます。

  • 3国内ルートを用意する

    同じ分野で働く1号の転職者や、関連する技能実習2号の修了者など、国内にいる人を採る道を確かめておきます。

  • 4いまいる人の更新を切らさない

    更新は停止後も通常どおり審査されました。満了日を一覧にし、3か月前から申請できるよう準備します。

  • 52号への道を整える

    見込数と充足率は1号の数字です。長く働いてもらうため、分野の2号の試験と実務経験の要件を早めに確かめます。

  • 6「止まった場合」を契約に書く

    紹介会社との契約で、交付が止まって入国できない場合の費用や返金の扱いを、事前に決めておきます。

6つのうち1〜4は外食業の停止後の扱いから、5〜6は契約と人材定着の観点から編集部が整理しました。出典:出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(2026年9月10日掲載)、農林水産省「食品産業特定技能協議会」(2026年10月確認)

消化率の高い分野で、先に確かめたいこと

  • 飲食料品製造業(76.3%):協議会の審査に2〜3か月。2027年4月1日から「飲食料品製造業」と「水産加工業」の2区分になります。
  • 建設(68.9%):建設特定技能受入計画の認定が必要です。1号の人数は常勤の職員(1号と技能実習生を除く)の総数までです。
  • 介護(64.2%):1年間の増加数は24,402人で、19分野で最も多くなっています。1号の人数は事業所ごとに日本人等の常勤介護職員の総数までです。詳しくは介護の特定技能へ。
  • 農業(61.3%):派遣でも受け入れられる分野です。協議会の加入は通常2週間程度です。
  • 航空(57.6%)・自動車整備(56.7%):見込数が4,900人・9,400人と小さく、数百人の増加でも割合が大きく動きます。

上限に余裕がある分野で気をつけること

消化率が低いことは、すぐに受け入れられることを意味しません。準備が整っていない分野や、会社側の要件が重い分野もあります。よくある思い込みを確かめておきます。

  • 上限に余裕がある分野なら、すぐ採用できる物流倉庫は試験が準備中で協議会も調整中、資源循環は試験と協議会の加入方法が「決まり次第」です(2026年10月時点)。工業製品製造業も、登録法人への入会に2〜3か月かかります。
  • 上限は毎年リセットされる見込数は2029年3月末までの期間全体の上限です。介護分野の方針も「令和10年度末までの5年間の受入れの上限」としています。
  • 育成就労が始まれば、特定技能の上限は関係なくなる育成就労は2027年4月1日に始まり、別枠の見込数(426,200人)を持ちます。育成就労にも、見込数を超えそうなときの停止の仕組みがあります。
  • 上限に近いと聞いたら、急いで大勢を採るべき外食業では停止後も更新は続きました。支援や教育の体制が追いつかない採用は、定着の失敗につながりかねません。採る人数は、受け入れる体制から決めます。

育成就労の見込数は、分野で大きく違う

育成就労の見込数を1号と並べると、分野ごとの位置づけの違いが見えます。建設は育成就労のほうが大きく、外食業は小さくなっています。

特定技能1号と育成就労の受入れ見込数(主な分野、2026年1月23日閣議決定)
分野特定技能1号育成就労
工業製品製造業199,500人119,700人
飲食料品製造業133,500人61,400人
介護126,900人33,800人
建設76,000人123,500人
農業73,300人26,300人
外食業50,000人5,300人

航空と自動車運送業は、育成就労の対象外です。育成就労の人数枠と費用は育成就労の受け入れ人数枠と費用、転籍のルールは育成就労の転籍ルールにまとめています。2026年に加わった分野の状況は物流倉庫の特定技能とリネンサプライの特定技能で追っています。

受入れ見込数の数字を追う方法

消化状況は、出入国在留管理庁が更新する「特定技能1号の分野ごとの受入れ見込数や在留者数等」の資料で追えます。2026年は9月4日と10月6日に更新されました。

  • 自社の分野の充足率と1年間の増加数を、資料が更新されるたびに記録する
  • 「残り÷1年間の増加数」で、上限までの年数を自分で計算してみる(例:建設は(76,000−52,366)÷7,937で約3.0年)
  • 特定技能制度のページの新着情報で、「受入れ上限」「交付の一時停止」の掲載がないか確かめる
  • 所管省庁と協議会からの案内を、担当者が受け取れるようにしておく
  • 紹介会社・登録支援機関に、分野の状況の見立てと根拠を聞く

数字を比べるときの注意

厚生労働省の「外国人雇用状況」にも、特定技能の人数(2025年10月末で286,225人)が出ています。ただし、出入国在留管理庁の在留者数とは時点も集計の方法も違います。上限との比較には、出入国在留管理庁の在留者数を使います。統計の推移は特定技能の最新統計で確認できます。

上限を踏まえた会社選び:紹介会社・登録支援機関に聞くこと

上限に近い分野ほど、頼む会社の「見立て」と「段取り」で結果が変わります。契約の前に、次の質問を同じ形で2〜3社に聞くと、答えの差がはっきりします。

  • 当社の分野の充足率と1年間の増加数を、どう見ていますか。根拠の資料はどれですか。
  • 協議会の加入から在留資格の申請まで、何週間で進める計画ですか。
  • 交付が止まった場合、紹介料などの費用と返金はどう扱いますか。契約書のどこに書かれていますか。
  • 海外からの採用のほかに、分野内の転職者など国内の候補者を紹介できますか。
  • 入社後の更新の管理と、2号を目指す人への支援をどこまで担えますか。

「すぐに来られます」「上限は心配いりません」と根拠なく言い切る提案には注意が必要です。受け入れの準備を急ぐ前に、自社が受入れ機関の基準を満たしているかも確かめましょう。チェック方法は特定技能の受入れ機関の基準にまとめています。

特定技能のりあい窓口では、分野と人数の条件に合う会社を最大3社まで無料でご紹介しています。会社に順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。

想定ケース:電子部品工場(従業員260人)の専務取締役が、上限の数字を見て採用計画を3年に分けた理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

  • 「今年10人」の計画を「3年で12人(年4人)」に組み直した
  • 登録法人への入会を2か月半で終え、在留資格の申請に入れる状態にした
  • 役員会で毎回、工業製品製造業の充足率と増加数を1行で報告するようにした

――計画を組み直して、何が変わりましたか。

焦りが消えました。最初は「今年中に10人」と言っていましたが、いまは3年で12人、毎年4人ずつです。教える人を先に決めてから受け入れるので、現場から「回らない」という声が出ていません。役員会では毎回、工業製品製造業の充足率と1年間の増加数を1行で報告しています。

――最初に「10人」と考えたのは、なぜですか。

外食業で受け入れが止まったというニュースです。役員会で「製造も止まるかもしれない。いまのうちに一気に採るべきだ」という意見が出て、私も一瞬、そうだと思いました。うちはすでに1号の4人が電気電子機器組立ての区分で働いていて、追加の採用を考えていたところでした。

――数字を見て、何が分かりましたか。

工業製品製造業は、2026年7月末で上限の31.6%でした。残りは13万6千人あまりで、1年間の増加は1万人ほど。今の増え方が続いても、上限に届くまで10年以上かかる計算です。正直、拍子抜けしました。ニュースの印象と、自分の分野の数字はまったく違ったんです。

――どこで迷い、何で決めましたか。

数字に余裕があっても、急ぐべき理由が別にないかです。登録支援機関の担当者に聞くと、「製造の上限はいまのところ余裕があります。ただ、登録法人への入会には2〜3か月かかるので、そこだけは急ぎましょう」と言われました。急ぐところと急がないところを分けてくれたので、判断がしやすかったです。

――実際に進めて、つまずいたことは。

入会の書類です。事業所が告示の産業分類に入ることや、直近1年の製造品出荷額を示す資料をそろえるのに、経理と何度もやり取りしました。結局、入会まで2か月半かかっています。あのとき10人を急いでいたら、入会が終わらないまま内定だけが先に進んでいたと思います。

――長い目で、何を考えていますか。

電気電子機器組立ては2号がある区分です。最初の4人には、製造の現場で3年以上の経験と2号の試験が要ると伝えました。2027年4月からは育成就労も始まり、別枠の見込数があります。どの制度で何人を受け入れるかを、毎年の数字を見ながら決めていくつもりです。

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よくある質問

受入れ見込数の上限が近い分野は?

2026年7月末の速報値で、外食業98.6%、飲食料品製造業76.3%、建設68.9%、介護64.2%、農業61.3%です。外食業はすでに海外からの新規受け入れが止まっています。今の増え方が続いた場合の単純試算では、介護・飲食料品製造業・航空が2029年3月末より前に上限に届く計算です。

上限に達したら、いま働いている人はどうなりますか?

外食業の例では、在留期間の更新は通常どおり審査され、分野内の転職もすべて許可されています(2026年9月10日掲載の情報)。止まったのは、主に海外から新しく呼ぶための認定証明書の交付と、ほかの在留資格からの変更です。

受入れ見込数は、いつ見直されますか?

今の数字は2026年1月23日の閣議決定によるもので、2029年3月末までの見込数です。次の見直しの時期は、確認した公表資料(2026年10月時点)には示されていません。

外食業の受け入れは、いつ再開しますか?

再開の時期は公表されていません。運用方針には、再び人材の確保が必要になった場合に交付の再開を求める規定があります。最新の状況は、出入国在留管理庁の審査状況のページで確かめてください。

育成就労の受入れ見込数は、特定技能と別ですか?

別枠です。育成就労は2027年4月1日に始まり、見込数は対象分野の合計で426,200人(2027年度から2年間)です。航空と自動車運送業は育成就労の対象外です。育成就労にも、見込数を超えそうなときに認定を止める仕組みがあります。

2号の人数も、上限に含まれますか?

公表されている受入れ見込数と充足率は、特定技能1号の数字です。2号の在留者(2026年6月末で18,295人)は、この資料の在留者数に含まれていません。

消化率(充足率)は、どこで確認できますか?

出入国在留管理庁の特定技能制度のページに掲載される「特定技能1号の分野ごとの受入れ見込数や在留者数等」の資料です。2026年は9月4日と10月6日に更新されました。

上限に近い分野で、紹介会社に何を確かめればよいですか?

協議会の加入と申請をいつまでに出せるか、国内ルート(転職者など)の候補があるか、交付が止まって入国できない場合の費用と返金の扱いの3点です。根拠を示さずに「すぐ来られる」と言う提案には注意しましょう。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年7月末時点・速報値)」(2026年7月末)
  2. 出入国在留管理庁「分野別運用方針」(2026年1月23日閣議決定)(2026年1月23日)
  3. 出入国在留管理庁「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)
  4. 厚生労働省 有識者会議報告(受入れ見込数)(2026年10月確認)
  5. 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月14日確認)
  6. 出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末・速報値)」(2026年6月末)
  7. 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(2026年9月10日掲載)
  8. 農林水産省「特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)
  9. 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付の一時停止措置について」(2026年4月13日)
  10. 農林水産省「食品産業特定技能協議会」(2026年10月確認)
  11. 出入国在留管理庁「育成就労制度に関するQ&A」(2026年10月確認)
  12. 出入国在留管理庁「建設分野」(2024年4月1日現在の表記)
  13. 出入国在留管理庁「介護分野」(2025年4月21日現在の表記)
  14. 出入国在留管理庁「造船・舶用工業分野」(2024年4月1日現在の表記)
  15. 出入国在留管理庁「宿泊分野」(2024年4月1日現在の表記)
  16. 出入国在留管理庁「工業製品製造業分野」(2026年6月25日現在)
  17. 一般社団法人工業製品製造技能人材機構「JAIMの概要及び入会手続について」(2026年8月5日)
  18. 厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(2025年10月末)

最終更新:(2026年10月版)

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