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登録支援機関の月額委託費の相場|公的調査の分布と内訳
月額は1人2万〜3万円未満が最多。ただし「何が含まれるか」が会社で違うので、追加料金と初期費用を足して比べる
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
登録支援機関に支援を委託すると、月々の費用はいくらが相場なのか。見積もりには1人月1万円台から3万円台まで幅があり、安い会社が本当に安いのかも分かりにくいものです。登録支援機関の費用の相場について、全国の公的な平均は見当たりませんが、福岡県の令和7年度調査では1人あたり月額「2万円以上3万円未満」が31.5%で最も多い結果でした。この記事では、その分布と初期費用の分布を図で読み、月額に含まれる支援と追加料金になりやすい支援を10項目の表で仕分けます。最後に、3社から同じ形の見積もりを取る手順を示します。
- 月額の最多は1人2万〜3万円未満(31.5%):福岡県の調査(令和7年度、362事業所)。金額が分かる委託事業所に絞ると、約9割が1万円以上4万円未満でした(編集部の計算)。在留資格を問わない介護分野の数字です。
- 初期費用は20万〜40万円未満が最多(27.1%):月額の差1万円は3年で36万円。初期費用の差と比べれば、3年でどちらが安いかがすぐ分かります。
- 追加料金は「回数が読めない支援」と「実費」に出やすい:通院の付き添い、夜間の対応、対面面談の交通費などです。月額に含む・別料金・実費を1行ずつ書いてもらいましょう。料金に入管法令上の上限はありませんが、額と内訳の明示は必要です。
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この記事の目次
登録支援機関の費用の相場:月額は1人2万〜3万円未満が最多
登録支援機関に払う月額の委託費は、公的調査で最も多いのが1人あたり「2万円以上3万円未満」です(福岡県・令和7年度、31.5%)。ただし、月額に含まれる支援の範囲は会社ごとに違うため、初期費用と追加料金を足した3年総額で比べてはじめて、高いか安いかが分かります。
登録支援機関の委託費について、全国の平均を示した公的な調査は、編集部が確認した範囲(2026年10月時点)では見つかりません。手がかりになるのは、福岡県が外国人介護人材を受け入れる事業所に聞いた調査です。在留資格を問わない数字ですが、報告書は「特定技能」の人材を受け入れている事業所が最も多いと書いています。
図1登録支援機関の月額委託費を考えるための4つの数字
- 31.5%月額「2万円以上3万円未満」1人あたり月額で最も多い区分(福岡県・362事業所)
- 約9割金額が分かる委託事業所のうち1万〜4万円未満同調査から編集部が計算(89.7%)
- 9.1%月額を「把握していない」内訳を残していないと、あとで比べられない
- 上限なし料金の入管法令上の上限ただし額と内訳を契約で明示する必要がある
選べる会社は多いが、実際に受託しているとは限らない
登録支援機関は11,660件が登録されています(2026年10月8日時点、出入国在留管理庁)。一方、2023年4月末の資料では、登録8,137機関のうち支援委託契約を持っていたのは4,069機関(約50%、暫定値)でした。料金表だけを集めても、支援の経験の差は見えません。だからこそ、月額の中身を1行ずつ確かめる必要があります。
介護以外の分野でも目安になる理由と、その限界
義務的支援の10項目は、介護でも製造業でも同じです。支援の量の基準も分野で変わらないため、介護分野の月額の分布は、ほかの分野でも大まかな目安になります。一方で、工場が駅から遠い、本人の母語を話せる担当者が少ない、といった条件は月額に表れやすい部分です。分布は「中心がどこか」を知るために使い、自社の条件による上乗せは見積もりで説明してもらいます。
登録支援機関の月額の分布:福岡県調査を図で読む
福岡県の調査では、委託している事業所の月額は「1万円以上2万円未満」から「3万円以上4万円未満」までに集中しています。4万円以上は合わせて5.8%で、少数派です。
図2登録支援機関・監理団体への1人あたり月額委託費(福岡県・令和7年度)
- 1万円未満0.8%
- 1万円以上2万円未満13.0%
- 2万円以上3万円未満31.5%
- 3万円以上4万円未満13.0%
- 4万円以上5万円未満3.0%
- 5万円以上2.8%
- 委託していない26.8%
- 金額を把握していない9.1%
金額が分かる委託事業所だけで見ると、半数近くが2万〜3万円未満
「委託していない」と「把握していない」を除くと、残りは362事業所の64.1%です。この中で割合を計算し直すと、2万〜3万円未満が49.1%、1万〜2万円未満と3万〜4万円未満がそれぞれ20.3%でした。1万〜4万円未満を合わせると89.7%になります(いずれも編集部の計算)。見積もりがこの範囲から外れるときは、その理由を聞く価値があります。
この数字を使うときの3つの注意
- 対象は福岡県内の介護保険サービスの事業所です。調査は2025年7月2日〜31日にインターネットで行われ、4,340事業所のうち1,122事業所が回答しました(回答率25.9%)。
- 技能実習の監理団体への費用も含みます。特定技能の登録支援機関だけの相場ではありません。
- 設問は、月額の区分から最も当てはまるものを1つ選ぶ形式です。区分の中のどの金額かまでは分かりません。
月額だけでは決まらない:初期費用は20万〜40万円未満が最多
同じ調査で、登録支援機関・監理団体を利用した240事業所に、最初に払った1人あたりの初期費用を聞いています。最も多いのは「20万円以上40万円未満」の27.1%で、40万円以上も合わせて36.7%ありました。
図31人あたりの初期費用(登録支援機関・監理団体に最初に払った額、福岡県)
- 費用を支払っていない0.4%
- 10万円未満6.3%
- 10万円以上20万円未満17.5%
- 20万円以上40万円未満27.1%
- 40万円以上60万円未満22.9%
- 60万円以上80万円未満5.8%
- 80万円以上100万円未満4.2%
- 100万円以上3.8%
- 金額を把握していない12.1%
判断の目安は「月額の差×36か月」と「初期費用の差」
月額が1万円違うと、3年で36万円の差になります。初期費用の差がそれより小さければ、3年では月額の安い会社が安く、大きければ逆転します。たとえば月額2万円・初期費用40万円の会社と、月額3万円・初期費用10万円の会社なら、3年総額は112万円と118万円です(架空の数字)。2年で契約を見直すつもりなら、差は24万円で計算します。
図4登録支援機関の3年総額の出し方
3年総額=初期費用支援の開始準備など+月額× 36か月+追加料金の見込み1回の単価 × 年間の回数 × 3年
初期費用は「何に対する費用か」を分けてもらう
初期費用の欄には、支援計画書の作成、事前ガイダンス、入国時の送迎、生活オリエンテーション、住まい探し、銀行口座や携帯電話の契約への同行などが入りえます。紹介料を同じ欄に入れている見積もりもあるため、紹介に対する費用と支援に対する費用は別の行に分けてもらいましょう。紹介料の水準は特定技能の人材紹介料の相場で確かめられます。福岡県の調査で初期費用を「把握していない」事業所が12.1%あったのは、内訳が分かれていなかったことの表れとも読めます。
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月額に含まれる支援と、追加料金になりやすい支援:10項目の仕分け表
月額の中心は、毎月・3か月ごとに決まって発生する支援です。反対に、回数が読めない支援や、交通費・通訳費などの実費が伴う支援は、月額とは別に請求されることがあります。義務的支援の10項目を、発生の仕方で仕分けると次のとおりです。
図5義務的支援10項目の「量」と、見積もりでの扱いの目安
| 支援の項目 | 決められている量・発生の仕方 | 見積もりでの扱いの目安 |
|---|---|---|
| 事前ガイダンス | 3時間程度。在留資格の申請前に1回、対面かテレビ電話で | 初期費用として出ることがある |
| 出入国時の送迎 | 入国時と帰国時 | 交通費などの実費が別になりやすい |
| 住居確保・生活に必要な契約 | 入国時・入社時 | 敷金・礼金は実費。保証人の代わりに保証会社を使う場合の手数料は受入れ機関の負担 |
| 生活オリエンテーション | 8時間以上。入国後・変更許可後すぐに1回 | 初期費用として出ることがある |
| 公的手続への同行 | 入社時と変更時、必要に応じて | 回数によって別料金になることがある |
| 日本語学習の機会の提供 | 教室の情報提供と入学手続の補助など | 月額に入れやすい。受講料は別 |
| 相談・苦情への対応 | 勤務日に週3日以上・休日に1日以上、本人が理解できる言語で | 月額の中心。夜間の範囲を確認 |
| 日本人との交流促進 | 地域行事などの情報提供と参加の補助 | 月額に入れやすい |
| 非自発的離職時の転職支援 | 会社都合で契約を解除するときだけ | 発生時に別料金になることがある |
| 定期面談・行政機関への通報 | 本人と監督者に3か月に1回以上 | 月額の中心。対面の交通費を確認 |
「全部込み」の見積もりは、回数の上限を確かめる
月額に全部込みと書かれていても、「通院の付き添いは月1回まで」のように回数の上限が付いていることがあります。上限を超えたときの単価も聞いておきましょう。各項目の作業量と月額の中身は、登録支援機関の支援費の内訳で詳しく解説しています。
本人に回してはいけない費用
義務的支援の費用は、本人に負担させることが認められていません(出入国在留管理庁Q&A Q76)。受入れ機関が実施すべき支援の費用は、受入れ機関が負担します(同Q79)。委託費の一部を給与から差し引くような契約は、金額にかかわらず結べません。
追加料金になりやすい7つの場面と、見積もりでの聞き方
追加料金で差がつくのは、病気・夜間・転居など「いつ起きるか分からない場面」です。起きる回数を年に何回と見込み、1回の単価を掛けて3年総額に足します。
| 場面 | 見積もりで聞く質問 |
|---|---|
| 通院・入院の付き添い | 付き添いと通訳は月額に含みますか。含まない場合、1回いくらで、交通費は誰が払いますか。 |
| 夜間・休日の緊急対応 | 事故や急病のとき、何時まで、どの言語で、誰が駆けつけますか。 |
| 対面の定期面談 | 面談は対面ですか、オンラインですか。対面のときの交通費は別ですか。 |
| 転居・住居の契約 | 寮から民間の賃貸へ移るとき、物件探しや契約の立ち会いは含みますか。 |
| 在留期間の更新 | 更新の書類は誰が作りますか。行政書士の報酬は月額とは別ですか。 |
| 支援以外の通訳・翻訳 | 社内の安全教育や就業規則の翻訳を頼む場合の単価はいくらですか。 |
| 解約・委託先の変更 | 途中で解約するときの予告期間と費用、支援記録の引き渡し方法はどうなりますか。 |
オンライン面談で交通費は減らせるが、条件がある
2025年4月1日から、定期面談は本人の同意や録画の保存などの条件を満たせばオンラインでも行えます。ただし、受け入れ後の初回と担当者が変わった後の初回は対面が望ましく、オンラインを使う場合も1年に1回以上は対面が望ましいとされています(運用要領)。交通費の見込みは、対面を年1回以上とする前提で計算しておきます。
委託先の変更には届出もいる
支援委託契約を終了したり、新しく結んだりしたときは、事由が生じた日から14日以内に随時届出が必要です(出入国在留管理庁)。解約の費用だけでなく、届出の書類を誰が用意するかも契約前に決めておくと、乗り換えのときに慌てません。
相場より高い・安いと感じたら、どこを見るか
月額が分布の中心から外れていても、それだけで良い・悪いは決まりません。高い理由が「支援の量の差」なら納得でき、安い理由が「範囲の狭さ」や「追加料金での回収」なら、3年総額では高くつくことがあります。
月額が高めになる理由として聞きたいこと
- 本人の母語を話す担当者が、外部の通訳ではなく常勤でいるか
- 工場まで何分で来られるか。訪問の頻度と移動の費用をどう扱うか
- 担当者1人が何社・何人を受け持っているか
- 夜間・休日の連絡を、何時まで、誰が受けるか
月額についてのよくある思い込み
- 登録支援機関の料金には、国が決めた上限がある入管法令上の上限はありません。その代わり、支援委託契約で料金の額と内訳を明示する必要があります(出入国在留管理庁Q&A Q72)。上限がないからこそ、内訳で比べます。
- 月額が相場の範囲なら、追加の出費はない月額の区分が同じでも、通院の付き添いや夜間対応、対面面談の交通費の扱いで年間の支払いは変わります。福岡県の調査では、月額を「把握していない」事業所も9.1%ありました。
- 全部委託すれば、会社の手間はなくなる雇用契約、日本人と同等以上の報酬の支払い、労務管理、受入れ機関としての届出は、委託しても会社に残ります。定期届出は毎年4月1日〜5月31日に前年度分を出します。
相場より安い見積もりで確かめたい3つのこと
- 受託した支援をまるごと別の会社に回していないか(登録支援機関が受託した支援業務の全部を他に委託することは認められない。通訳人の手を借りることは可)
- 担当者1人が受け持つ会社と人数が多すぎて、面談や相談が後回しになっていないか
- 安い月額の代わりに、本人から費用を取っていないか(義務的支援の費用は本人に負担させられない)
2027年4月の新基準で、体制の見直しが進む
2027年4月1日から、登録支援機関は常勤の役員・職員から支援責任者と支援担当者を選びます。支援担当者の数は「受入れ機関の数÷10」と「1号外国人の数÷50」をどちらも上回る必要があります。体制を整える時期にあたるため、契約期間中に料金を改定する条件があるかを、見積もりの段階で確かめておきましょう。
受け入れた事業所は「費用」より「実績」で選んでいた
岡山県の調査(2023年9月1日時点)は、委託先を選んだ164事業所に理由を聞いています。「実績がある」51.8%、「サポートが手厚い」50.0%に対し、「費用が安い」は9.8%でした。月額の安さは比べやすい一方で、選んだ後の満足を左右するのは支援の中身だと読み取れます。費用の全体を下げたいときは、特定技能の費用を抑える方法で、削ってよい費用と削ってはいけない費用を分けて考えてください。
3社から同じ形の見積もりを取る手順
相場と比べられる見積もりにするには、依頼の段階で形をそろえることが近道です。次の6つの手順で、月額・初期費用・追加料金を同じ物差しに乗せます。
- 登録番号を確かめて3社に絞る
出入国在留管理庁の登録支援機関登録簿で、名称と登録番号を照合します。自社と同じ分野の支援実績がある会社を優先します。
- 自社の条件を同じ文面で伝える
分野、人数、入社時期、国内在住者か海外からか、工場の所在地、本人の言語を伝えます。
- 10項目の表に「月額・別料金・実費」を書いてもらう
上の仕分け表の行を送り、1行ずつ埋めてもらいます。支援委託契約には業務の内容と費用の額・内訳を盛り込む必要があるので、無理な依頼ではありません。
- 追加料金の単価と回数の上限を聞く
7つの場面それぞれの単価と、月額に含まれる回数を確かめます。
- 3年総額に直す
初期費用+月額×36か月+追加料金の見込みを足し、3社を並べます。
- 解約と改定の条件を読む
最低契約期間、解約の予告期間と費用、料金改定の条件、支援記録の引き渡しを確かめます。
見積もり依頼の文面例(そのまま使えます)
工業製品製造業(機械金属加工)で、国内在住の方1名の受け入れを予定しています。入社希望は来年4月、工場は駅から車で15分です。添付の10項目の表に、月額に含む/別料金(単価)/実費のいずれかをご記入ください。あわせて、初期費用の内訳、追加料金の単価と月額に含まれる回数、最低契約期間と解約の条件、料金改定の条件を、税込か税別かを明記のうえ、2週間以内にお送りください。
比べる項目全体は登録支援機関の選び方|比べる15項目と契約前の確認手順に、委託せず自社で支援する場合との比較は自社支援と委託はどちらが得かにまとめています。紹介料も含めた1人あたりの総額は特定技能の費用はいくら?1人採用の3年総額シミュレーションで試算しています。
想定ケース:金属加工工場(従業員8人)の管理部長が、月額1.8万円の会社を選ばなかった理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
金属加工工場(従業員8人)の管理部長(30代)の想定インタビューです。旋盤とフライス盤の工程に特定技能の人材を初めて迎えるにあたり、登録支援機関を比べた場面を描きます。
- 月額2.6万円の会社に委託。入社から10か月の追加請求は、通院の付き添い2回分の交通費だけだった
- 3社の見積もりを10項目の表に書き写し、別料金を年額に直すと、月額の安い会社との差は年9.6万円から4.6万円に縮まった
- 3か月ごとの面談記録が毎回届き、本人からの相談への最初の返信は、ほぼ当日中
――委託して10か月、何が変わりましたか。
私の机の上から「分からないこと」が減りました。うちは8人の工場で、総務も経理も私と社長の2人です。本人が熱を出した夜も、委託先の担当者が母語で症状を聞いて、翌朝の病院まで付き添ってくれました。追加で払ったのは、その交通費くらいです。
――最初は、何に困っていましたか。
相場がまったく分からなかったことです。見積もりは月1.8万円から3.2万円まで。高い会社が高い理由も、安い会社が安い理由も説明されないまま、「うちは全部込みです」と言われていました。福岡県の調査で2万〜3万円未満が最も多いと知って、ようやく物差しができた気がします。
――月1.8万円の会社は、なぜ選ばなかったのですか。
10項目の表を埋めてもらったら、通院の付き添いは1回5,000円、対面の面談は交通費が実費で1回1.5万円ほど、夜間は対応していない、と分かったんです。年に通院4回、対面の面談を2回と見込むと、別料金は年5万円。月額の差の年9.6万円が、4.6万円まで縮まりました。月にすると約3,800円で、夜間の対応がつくかどうかの差です。正直、表を作るまでは1.8万円に決めかけていました。
――決め手は何でしたか。
選んだ会社は、表の「別料金」の欄を空けずに、全部の行に単価か「含む」を書いてきました。「夜は22時まで携帯に出ます。それ以降は留守電を朝7時に聞きます」と、できないことまで書いてあったんです。2027年4月の基準に向けて担当者を1人増やす予定だとも聞きました。こちらが聞く前に限界を言ってくれる会社なら、任せられると思いました。
――委託せず、自社で支援することは考えましたか。
一度は考えました。でも、相談には勤務日に週3日以上と休日にも1日以上、本人が分かる言語で応じる必要がある。8人の会社で、私が経理をしながらそれを3年続けるのは無理だと、数えてみてすぐ分かりました。委託費は、私の時間を買っているのだと考えています。
――準備でつまずいたことはありますか。
工業製品製造業では、申請の前に登録法人のJAIMに入る必要があり、入会まで2〜3か月かかることを後から知りました。入社日を1か月半ずらしています。年会費の区分も、案内を読み比べてから申し込みました。費用の表は、契約の更新のときにもう一度使うつもりです。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
特定技能の登録支援費用の相場は?
公的調査で最も多いのは、1人あたり月額「2万円以上3万円未満」で31.5%です(福岡県・令和7年度、介護分野、在留資格を問わない)。金額が分かる委託事業所の約9割が1万円以上4万円未満でした(編集部の計算)。初期費用は「20万円以上40万円未満」が27.1%で最多です。
特定技能の登録支援費用が安い会社は?
会社名で一律には決まりません。月額が安くても、通院の付き添いや夜間対応、対面面談の交通費が別料金なら、3年総額では高くなることがあります。3社に10項目の表を埋めてもらい、初期費用+月額×36か月+追加料金の見込みで比べると、自社にとって安い会社が分かります。
特定技能の月額支援費が安い会社は?
月額だけで選ぶなら、まず「何が月額に含まれるか」をそろえる必要があります。相談対応の時間帯と言語、定期面談の方法、通院の付き添いの回数が同じ条件のもとで比べてください。月額の差1万円は3年で36万円なので、初期費用の差と比べて判断します。
登録支援機関の料金に上限はありますか。
入管法令上の上限はありません。ただし、支援委託契約を結ぶときは、料金の額と内訳を明示する必要があります(出入国在留管理庁Q&A Q72)。契約には、受託する支援業務の内容と費用の額・内訳を少なくとも盛り込みます(同Q70)。
2人目からは月額が下がりますか。
会社によります。1人あたりの月額で見積もる会社でも、同じ事業所で複数人を受け入れると訪問や面談をまとめられるため、人数による条件があるかを聞く価値はあります。見積もりの依頼で、1人の場合と2人の場合の両方を出してもらうと比べやすくなります。
委託費の一部を本人に負担してもらうことはできますか。
できません。義務的支援の費用は、直接・間接を問わず本人に負担させられません。家賃などの生活費を徴収する場合は、実費に相当する額などであることを「徴収費用の説明書」で説明し、支援の費用とは分けて扱います。
途中で委託先を変えると、費用はどうなりますか。
解約の予告期間と費用は契約で決まります。新しい委託先には初期費用がかかることもあるため、両方を足して判断します。支援委託契約の終了と締結は、14日以内に随時届出が必要です。
見積もりの月額は、税込と税別のどちらで比べればよいですか。
どちらでもかまいませんが、3社をそろえることが前提です。税込と税別が混ざると、月額で約1割の差に見えてしまいます。依頼の段階で「税込で記入」と指定すると、書き直しの手間が省けます。
国内在住者と海外から呼ぶ人で、委託費は変わりますか。
月額は同じでも、初期費用が変わることがあります。海外から呼ぶ場合は、入国時の空港への出迎え、住まいと生活用品の準備、生活の立ち上げに時間がかかるためです。見積もりは、どちらのケースの金額なのかを明記してもらいましょう。海外からの費用全体は海外から特定技能人材を呼ぶ費用で整理しています。
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この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 福岡県「令和7年度 外国人介護人材の受入れ状況等に関するアンケート調査結果報告書」(令和7年度(2025年7月調査))
- 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)
- 出入国在留管理庁「登録支援機関登録簿」(2026年10月8日)
- 出入国在留管理庁 有識者会議資料(登録支援機関の委託状況)(2023年4月末)
- 出入国在留管理庁「登録支援機関の支援体制要件の改正(令和9年4月1日施行)」(2027年4月1日施行)
- 出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(2026年10月確認)
- 岡山県「令和5年度 外国人介護人材の受入状況等に関するアンケート調査」(2023年9月1日時点)
- 出入国在留管理庁「工業製品製造業分野」(2026年6月25日現在)
- 一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)「JAIMの概要及び入会手続について」(2026年8月5日)
最終更新:(2026年10月版)
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