- 特定技能のりあい窓口|企業向けガイド
- 国内採用・海外採用
- 2026年10月版
国内在住の外国人を特定技能で採用する方法|探し方・確認・手続き
探す・確かめる・申請するの3段階。在留カードと指定書を内定の前に見れば、申請での手戻りを防げる
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
日本人の求人に応募が来ないとき、日本に住む外国人を特定技能で採用する方法があります。海外から呼ぶより手続きが少なく、面接で本人に直接会えるのが強みです。ただ、「どこで探すか」と「採用前に何を確かめるか」を知らないと、申請の段階でつまずきます。この記事では、特定技能で国内在住の外国人を採用する方法を、探し方4つ(紹介・求人・学校・前職からの転職)、採用前に確かめる書類、在留資格変更許可申請までの手続きの順に説明します。数字と制度は、2026年10月時点の公的資料にもとづきます。
- 探し方は4つ:人材紹介会社、求人(ハローワークなど)、学校、前職からの転職です。2021〜2024年に1号になった人の22.4%が転職を経験しており(2025年8月末・暫定値)、同じ分野の転職者も有力な候補です。
- 内定の前に在留カードと指定書を見る:在留資格・期限・就労制限の有無と、特定技能の人は指定書の分野と所属機関を確かめます。国籍によっては、日本に住む人でも本国側の手続きが要ります。
- 働き始めるのは変更許可の後:在留資格変更許可申請の標準処理期間は1〜2か月で、2026年7月許可分の平均は59.5日でした。協議会への加入など申請前の準備から逆算して、入社日を決めます。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
この記事の目次
国内在住の外国人を特定技能で採用する全体像
国内在住の外国人を特定技能で採用する流れは、「探す→確かめる→申請する」の3段階です。探し方は、人材紹介会社、求人、学校、前職からの転職の4つ。確かめるのは、在留カードと指定書、試験の合格や技能実習の修了を示す書類です。手続きは、本人の在留資格を特定技能に変える在留資格変更許可申請で、許可を受けてから働き始めます。
図1国内在住者を特定技能で採用する3段階
- ① 探す:紹介会社・求人・学校・前職からの転職候補者の多くは、技能実習の修了者、卒業を控えた留学生、同じ分野で働く特定技能1号の人です。
- ② 確かめる:在留カード・指定書・合格証など内定の前に、在留資格と期限、前職の分野、1号の通算在留期間の残りを確認します。
- ③ 申請する:在留資格変更許可申請協議会への加入、雇用契約、事前ガイダンス、健康診断、支援計画を済ませて申請し、許可の後に就労を始めます。
対象になる主な人
国内在住の候補者は、今の在留資格で主に3つに分かれます。同じ分野で転職したい特定技能1号の人、技能実習2号・3号を修了した(する予定の)人、日本の学校で学ぶ留学生です。どれに当たるかで、確かめる書類と申請の時期が変わります。特定技能への移行を準備する「特定活動」の人は、在留中に受入れ機関を変えることが原則できません。なお「短期滞在」からの変更は、原則として認められない例として挙げられています。
海外から呼ぶ場合との違い
海外から呼ぶときは、在留資格認定証明書の交付を受けて本人に送り、本人が現地で査証を取ってから入国します。国によっては送出し国の手続きも加わります。国内在住者ならこの部分がなく、面接で本人に直接会えます。海外から呼ぶ方法は海外から特定技能人材を呼ぶ方法で解説しています。
特定技能を国内採用するメリットと注意点
国内採用のメリットは、手続きが日本の中で完結しやすく、本人に会ってから決められることです。ただし、審査そのものが短いわけではありません。出入国在留管理庁によると、2026年7月許可分の特定技能1号の平均は、在留資格の変更が59.5日でした。海外から呼ぶときの在留資格認定証明書の交付は64.1日で、差は5日ほどです。早さの差は、審査の前後の手続きの少なさから生まれます。
図2国内採用と海外からの採用:審査日数と転職の実態
- 59.5日在留資格変更の平均(1号)2026年7月許可分・許可の告知まで
- 64.1日在留資格認定証明書の平均(1号)2026年7月許可分・交付まで
- 22.4%転職を経験した1号の割合2021〜2024年に1号になった341,253人のうち76,338人
- 66.0%都道府県をまたいだ転職転職90,029件のうち59,387件
国内採用で省ける手続き
在留資格認定証明書の本人への送付、現地での査証の申請、渡航の手配が要りません。査証は、問題がなければ申請受理の翌日から5業務日で発給されますが、審査に1か月以上かかる場合もあります(外務省)。技能実習から国内で移る人には、入国時の空港からの送迎も適用されません。一方、生活オリエンテーションは国内採用でも必要です。生活環境に変化がない人でも、4時間に満たない場合は適切に行ったとはいえないとされています。
注意点:転職で来た人は、また転職できる
特定技能1号は、同じ分野の中なら本人の意思で転職できます。転職者を採れるということは、自社から移る人も出るということです。転職した人の約44.5%は、1号になってから1年未満で最初の転職をしていました(同資料から計算)。採用と同時に、定着の仕組みを考えておきましょう。辞める理由と対策は特定技能外国人の定着率を上げる方法にまとめています。
外食業は国内採用にも区切りがある
外食業は受入れ見込数(5万人)に近づいています。2026年4月13日以降に受理した変更申請は、分野内の転職と一部の例外を除き、原則不許可の扱いです。一方、外食業分野内の転職は通常どおり許可されています(2026年9月10日掲載の情報)。外食業で国内採用するときは、候補者がどちらに当たるかを最初に聞いておきます。
国内在住の特定技能人材の探し方:4つのルート
探し方は、人材紹介会社、求人、学校、前職からの転職の4つです。出入国在留管理庁のQ&Aも、日本ではハローワークの活用や、公的職業紹介機関・民間の職業紹介所を介する方法を挙げています。日本で働く外国人のうち、技能実習は499,394人、留学生のアルバイトなどの資格外活動は449,324人です(2025年10月末、厚生労働省)。国内にも候補者の層はあります。1つに絞らず、組み合わせて使います。
| ルート | 主な候補者 | 会社がすること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 人材紹介会社 | 同じ分野の転職者、技能実習の修了者、留学生 | 許可番号を人材サービス総合サイトで照合し、分野・人数・時期を伝える | 手数料と返金規定を書面で確認。本人から手数料を取ることは原則禁止 |
| 求人(ハローワーク・自社サイト・求人媒体) | 自分で仕事を探している人 | 分野、業務内容、勤務地、勤務時間を求人票に書く | 国籍で条件を付けない。業務と就業場所の「変更の範囲」も明示する |
| 学校(日本語学校・専門学校・大学) | 卒業を控えた留学生 | 就職担当に求人を届け、職場見学の機会を作る | 試験の合格と卒業、在留期限の時期をそろえる |
| 前職からの転職 | 同じ分野の特定技能1号、技能実習の修了者 | 前職の分野・業務区分と、退職の予定日を聞く | 業務区分が違えば試験が要る。通算在留期間の残りも確認 |
国内にいる特定技能の転職者の探し方
同じ分野の転職者は、技能と日本での就労経験がすでにある人です。求人票や紹介会社への依頼では、「分野」と「業務区分」をはっきり書きます。転職できるのは、同じ業務区分の中か、試験などで技能水準の共通性が確かめられた区分の間だからです。面接では、前職を辞める理由と退職の予定日を必ず聞きます。前の会社を辞めた後、正当な理由なく3か月以上活動しないと、在留資格が取り消されることがあります。入社までの日程は本人と一緒に決めます。
図3分野別:1号になった人のうち転職を経験した人の割合
- 農業32.9%
- 飲食料品製造業27.1%
- 全分野22.4%
- 外食業22.2%
- 介護20.3%
- 工業製品製造業19.6%
- 建設10.8%
学校とのつながりで探す
卒業を控えた留学生には、日本語学校や専門学校、大学の就職担当を通じて出会えます。試験の合格と卒業の時期がずれると、入社が遅れます。在学中のアルバイトは、資格外活動許可の範囲(1週28時間以内、長期休業中は1日8時間以内)に限られます。条件の決め方は特定技能の採用基準の決め方を参考にしてください。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
採用前に確かめる書類:在留カードと指定書から
内定の前に、在留カードと指定書を原本で見ます。在留カードで在留資格・期限・就労制限の有無が、指定書で今の所属機関と分野が分かります。不法就労だと知らなかったとしても、在留カードを確認していないなどの過失があれば、雇った側は処罰を免れません(出入国在留管理庁)。原本は確認したらその場で返し、会社で預かりません。
- 在留カードの表面を見る
在留資格、在留期間の満了日、「就労制限の有無」欄を見ます。満了日が近い人は、変更申請が間に合うかを考えます。
- 在留カードの裏面を見る
資格外活動許可欄と「在留期間更新等許可申請欄」を見ます。期限内に申請していれば特例期間として在留でき、裏面に申請中と記載されます(オンライン申請の場合は記載されません)。
- 指定書を見る(特定技能・特定活動の人)
特定技能の指定書には、所属機関の名称・住所と特定産業分野が書かれています。自社の分野と同じかを照らし合わせます。
- 番号と券面を確かめる
「在留カード等番号失効情報照会」で番号が失効していないかを、「在留カード等読取アプリケーション」で券面と読み取った情報が同じかを見比べます。アプリの結果は、カードの有効性の証明にはなりません。
- 技能と日本語の証明を見る
分野の技能試験と日本語試験の合格証、または技能実習2号を良好に修了したことを示す書類(評価調書など)を見せてもらいます。
- 通算在留期間の残りを聞く
1号は通算5年までです。転職者や移行準備の特定活動の人は、すでに使った期間を聞き取り、何年働けるかを本人と共有します。
| 今の在留資格 | 見る書類 | 試験 | 申請の時期・注意 |
|---|---|---|---|
| 特定技能1号(同じ分野の転職) | 在留カード、指定書(分野・所属機関) | 同じ業務区分なら新たな試験は不要。違う区分はその試験 | 通算5年の残り。退職日と就労開始日の間を空けすぎない |
| 技能実習2号・3号(修了・修了見込み) | 在留カード、評価調書など(出せないときは理由書と代わりの文書) | 2号を計画どおり2年10月以上修了し、仕事と関連があれば技能・日本語とも免除 | 修了後は許可まで働けない。就労開始の2か月以上前に申請 |
| 留学 | 在留カード(資格外活動許可)、卒業(見込み)の証明、合格証 | 分野の技能試験と日本語試験 | 合格・卒業・在留期限の時期をそろえる |
| 特定活動(1号への移行準備) | 在留カード、指定書 | 合格または免除が前提 | 在留中に受入れ機関を変えることは原則できない |
国籍によって、本国側の手続きが加わる
日本に住む人でも、国籍国の手続きが必要な場合があります。採用できるかどうかではなく、段取りと日数の違いです。出入国在留管理庁が掲載する各国の手続きの解説から、主な例を挙げます。
- フィリピン:雇用契約の前に、認定送出機関との募集取決め、移住労働者事務所(MWO)への申請、DMWへの登録が必要。海外在住者と同じ扱いです(フィリピンの手続き)。
- ベトナム:技能実習2号・3号の修了者と、2年以上の課程を修了した留学生(いずれも見込みを含む)は、駐日ベトナム大使館の推薦者表が要ります(ベトナムの手続き)。
- ミャンマー:日本に住む人の採用に送出機関は不要とされます。本人のパスポートの有効期限と、更新が要るかを聞いておきます(ミャンマーの手続き)。
- ネパール:日本側の変更申請で手続きは完了とされます。一時帰国のたびに、本人が海外労働許可を取ります(ネパールの手続き)。
- インドネシア・カンボジア・タイなども、契約書の確認や登録証明書など、日本に住む人向けの手続きがあります。
在留資格変更許可申請までの手続きと期間
手続きは「協議会→雇用契約→事前ガイダンスと健康診断→協力確認書→支援計画→変更申請→許可後に就労」の順です。申請先は本人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で、標準処理期間は1〜2か月です。申請は原則として本人が行いますが、承認を受けた会社や登録支援機関の職員が取り次ぐこともできます。
- 分野の協議会に加入する
在留諸申請の前に、分野ごとの協議会の構成員になる必要があります。工業製品製造業は、受入事業実施法人(JAIM)への入会完了まで2〜3か月程度かかるとされています。
- 雇用契約を結ぶ
報酬は日本人が同じ仕事をする場合と同等以上にします。労働条件は、本人が理解できる言語で説明します。
- 事前ガイダンスと健康診断
事前ガイダンスは変更申請の前に、対面かテレビ電話で3時間程度が目安です。健康診断は、申請日から1年以内に日本の医療機関で受けたものを使えます。
- 協力確認書を市区町村に出す
新たに雇うときは、働く事業所と住居地の市区町村に提出します。同じ市区町村なら1か所です。
- 支援計画を作るか、登録支援機関に委託する
義務的支援の10項目を計画に書きます。全部を登録支援機関に委託することもできます。
- 在留資格変更許可申請
窓口かオンラインで申請します。郵送は受け付けていません。
- 許可の後に就労を始め、届出をする
新しい在留カードと指定書を受け取ってから働き始めます。ハローワークへの外国人雇用状況の届出も必要です(雇用保険の被保険者は資格取得届で兼ね、雇入れの翌月10日まで)。
技能実習から移る人は「2か月以上前」に申請
技能実習生は、実習計画の修了後は、変更申請中でも働けません。出入国在留管理庁は、特定技能での就労開始予定日の2か月以上前の申請を求めています。技能実習2号の実習中でも、書類がそろえば申請できます。
図4在留資格変更の手数料(2026年10月1日以降の申請)
| 許可される在留期間 | 窓口(収入印紙) | オンライン |
|---|---|---|
| 3月超6月以下 | 18,000円 | 15,000円+決済手数料330円 |
| 6月超1年未満 | 25,000円 | 21,000円+決済手数料330円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円+決済手数料330円 |
| 1年超3年未満 | 48,000円 | 42,000円+決済手数料330円 |
| 3年以上5年未満 | 64,000円 | 56,000円+決済手数料550円 |
面接と内定で確かめること
国内在住者の面接では、書類では分からない3つを聞き出します。日本語で仕事の指示が通じるか、勤務条件(交替勤務・寮・通勤)に納得しているか、前職を辞める理由です。日本政策金融公庫の調査(2025年2月公表)では、外国人従業員が辞めた理由の1位は「日本で転職するため」51.0%でした。入社前の説明のずれは、そのまま次の転職の理由になります。
- 前の職場で担当した工程と、使った機械を順番に説明してください
- 交替勤務(夜勤)と残業について、どう聞いていますか
- 通勤の方法と、入社後に住む場所の希望を教えてください
- 前の職場を辞める理由と、退職の予定日を教えてください
- 困ったとき、日本語以外で相談できる人はいますか
図5内定の前にそろえる3つの確認
- 書類在留カード・指定書・合格証(または技能実習の修了書類)。原本を見て、その場で返す。
- 本人の納得仕事内容、勤務時間、給与から引かれるもの(寮費など)を、本人が理解できる言語で説明し終えている。
- 日程前職の退職日、協議会の加入、申請日、許可後の入社日を1枚の表にして本人と共有している。
日本語力は点数と会話の両方で見る
試験の合格は最低ラインの確認です。現場の指示が通じるかは、面接で実際の作業手順を説明してもらうと分かります。見極め方は特定技能人材の日本語力の見極め方、質問の作り方は特定技能の面接でミスマッチを防ぐで紹介しています。
国籍や年齢で絞らない
職業安定法第3条は、職業紹介などで国籍を理由とする差別的な取扱いをしないことを定めています。外国人雇用管理指針も、募集で国籍による条件を付けないよう求めています。年齢の上限も、労働施策総合推進法第9条で原則禁止です。比べるのは、技能、日本語、仕事への理解です。
費用の目安と、頼む先の選び方
国内採用の費用は、紹介料(紹介会社を使う場合)、在留資格変更の手数料、入社準備、毎月の支援委託費(委託する場合)の4つで考えます。在留資格認定証明書の交付申請や渡航費は、国内採用ではかかりません。
図6国内採用の費用の考え方
総額=紹介料紹介会社を使う場合+変更申請の手数料在留期間に応じた額+入社準備住居・事前ガイダンスなど+支援委託費月額×在籍月数
費用の内訳と、海外から呼ぶ場合との違いは国内在住の特定技能人材を採用する費用で詳しく比べています。
紹介会社・登録支援機関に聞くこと
- 国内在住者の紹介は、自社と同じ分野で何人の実績がありますか
- 候補者の在留カードと指定書は、紹介の前にどこまで確認していますか
- 国籍国の手続き(推薦者表やMWOなど)が要る場合、段取りと日数を示せますか
- 申請書類は誰が作りますか。費用はどこに含まれますか
- 返金規定は、在留資格の変更が許可されなかったときも対象ですか
2026年1月1日施行の改正行政書士法では、行政書士でない者が、名目を問わず報酬を得て官公署に出す書類を作ることを業として行えないと明記されました。「申請は全部やります」と言われたら、誰が書類を作るのかを聞いてください。特定技能のりあい窓口では、条件に合う会社を最大3社まで無料でご紹介しています。順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。比べ方の全体は特定技能の総合ガイドにまとめています。
想定ケース:プラスチック成形工場(3拠点・従業員180人)の総務部長が、国内在住者の採用から始めた理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
- 求人を出し直してから9か月で、2つの工場に国内在住の4人が特定技能で入社した
- 4人の在留資格の変更は、申請から許可まで53〜68日だった
- 入社から6か月の時点で、4人とも在籍している
――4人が入社して半年です。何が変わりましたか。
交替勤務の欠員が埋まり、班長が金型の段取り替えに専念できるようになりました。以前は人が足りない日に班長が成形機に張り付き、金型の交換が翌日に回る日が月に5〜6日ありました。今はほとんどありません。
――特定技能を考えたきっかけは何でしたか。
ハローワークに成形オペレーターの求人を2年近く出していて、応募は年に数件でした。3つの工場のうち2つは郊外にあり、通勤できる人が限られます。60代のベテランも多く、待っていられませんでした。
――検討を始めたとき、何に困りましたか。
海外から呼ぶか、日本にいる人を探すか、何を基準に決めればいいのか分からなかったことです。紹介会社の資料を3社分取り寄せても、日本にいる人の紹介が得意なのか、海外からが得意なのかが読み取れませんでした。それに、どちらの方法でも、工場が告示の産業分類に入るかを確かめて、JAIMに入会する必要があると後から知りました。入会には2〜3か月かかると聞いて、正直、焦りました。
――国内在住者に決めた理由と、紹介会社の決め手は何でしたか。
夜勤のある職場なので、工場を見てから決めてほしかった。入会を待つ2〜3か月の間に、日本にいる人と会えると考えました。紹介会社は2社に絞り、最後は1社に決めました。決め手は、最初の打ち合わせで候補者ごとに「誰が・何を・いつまでに」を1枚の表にして出してくれたことです。手続きの日数も、公表されている目安と、延びることがある部分を分けて説明された。工場と寮が別の市にあるので、協力確認書を2か所に出す段取りまで表に入っていました。うちの3拠点の事情を前提に考えてくれていると感じました。
――実際に進めて、つまずいたことはありましたか。
面接した8人から、他社でプラスチック成形の技能実習を修了した3人と、同じ分野で働いていた特定技能の1人に決めました。国籍は条件にしていません。結果として、1人がフィリピン国籍でした。日本に住んでいても、雇用契約の前にフィリピン側の手続きが要ると知って驚きました。移住労働者事務所の面接は、代表者か権限を与えられた職員が英語で受ける決まりです。英語ができる品質保証課の課長に権限を与えて出てもらいました。審査は不備がなければ15営業日内と聞いていましたが、書類の差し替えで少し延びました。もう1人は前の実習先が廃業していて、評価調書が出せなかった。理由書と、当時の指導員の書面で申請しました。
――これから国内在住者を採用する会社に伝えたいことは。
審査の日数は、海外から呼ぶ場合とあまり変わりません。差が出るのは、在留カードと指定書を内定前に見たか、本国の手続きを先に洗い出したかです。うちは面接の当日に原本を見て、その場でお返ししました。それだけで、後の手戻りがずいぶん減ったと思います。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
特定技能の国内在住外国人を紹介してくれる会社は?
有料職業紹介の許可を持つ人材紹介会社のうち、国内在住者の紹介を扱う会社です。許可番号は厚生労働省の人材サービス総合サイトで照合できます。会社を選ぶときは、自社と同じ分野で国内在住者を紹介した人数と、在留カード・指定書を紹介前にどう確かめているかを聞いてください。ハローワークに求人を出す方法もあります。
国内在住の特定技能人材はどこで探す?
人材紹介会社、求人(ハローワーク・自社サイト・求人媒体)、学校(日本語学校・専門学校・大学)、前職からの転職の4つです。出入国在留管理庁のQ&Aも、日本ではハローワークの活用や職業紹介機関を介する方法を挙げています。費用と候補者の層が違うので、組み合わせて使うと候補が広がります。
国内採用なら、海外から呼ぶより早く入社できますか?
手続きは少なくなりますが、審査の日数は大きく変わりません。2026年7月許可分の特定技能1号の平均は、在留資格の変更が59.5日、在留資格認定証明書の交付が64.1日でした。省けるのは、証明書の送付、査証の申請、渡航の手配です。
技能実習生を、実習の途中で特定技能として採用できますか?
できません。技能実習計画を終えていない人は、特定技能への変更が認められません。技能実習2号の実習中でも申請はできるので、修了後に働き始める前提で準備します。修了後は許可まで働けないため、就労開始予定日の2か月以上前に申請します。
他社で働く特定技能の人を採用するとき、前の会社の手続きは要りますか?
前の会社は、雇用契約の終了の届出を14日以内に出します。採用する会社は、在留資格の変更許可を受ければよく、許可の後に改めて「新たな締結」の届出を出す必要はありません。本人の退職日と就労開始日は、空白が長くならないように調整します。
在留期限が近い人でも採用できますか?
期限までに変更を申請すれば、処分がされる時か、期限から2か月を過ぎる日の早いほうまで、今の在留資格で在留できます(特例期間)。窓口で申請した場合は、この間、在留カードの裏面に申請中と記載されます。期限当日はオンラインで申請できないため、余裕を持って準備します。
外食業でも国内在住者なら採用できますか?
外食業分野内の転職は、通常どおり許可されています。それ以外の在留資格からの変更は、2026年4月13日以降に受理した申請が、一部の例外を除いて原則不許可です(2026年9月10日掲載の情報)。候補者の今の在留資格を、先に在留カードで見てください。
あわせて読みたい記事
この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「受入れ機関の方」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数)令和8年7月許可分」(2026年7月許可分)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人の転職状況」(2025年8月末時点・暫定値)
- 出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用における注意点」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特例期間とは?」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(2026年10月14日閲覧)
- 出入国在留管理庁「在留許可手数料の額及び減額又は免除の対象者等について」(2026年10月1日施行分)
- 出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について」(2026年10月1日以降の申請分)
- 出入国在留管理庁「特定技能外国人の受入れに関する運用要領」(令和8年8月20日一部改正版)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正版)
- 一般社団法人工業製品製造技能人材機構「JAIMの概要及び入会手続について」(2026年8月5日)
- e-Gov法令検索「職業安定法」(2026年10月)
- e-Gov法令検索「行政書士法」(2026年1月1日施行の改正を含む)
- 労働政策研究・研修機構「外国人雇用管理指針」改正告示(2026年5月29日)
- 厚生労働省「令和6年4月から募集時等に明示すべき事項が追加されます」(2024年4月1日施行)
- 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の審査状況」(2026年9月10日掲載)
- 出入国在留管理庁掲載「工業製品製造業分野の基準(告示)」(2026年5月8日改正)
- 出入国在留管理庁「「留学」の在留資格に係る資格外活動許可について」(2026年10月確認)
- 外務省「査証取得までの必要日数」(2022年12月5日)
- 厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(2025年10月末)
- 厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(随時)
- 厚生労働省「地域ブロック別の職種別平均手数料額・分布について」(令和6年度実績)
- 福岡県「令和7年度 外国人介護人材の受入れ状況等に関するアンケート調査結果報告書」(令和7年度)
- 日本政策金融公庫総合研究所「中小企業等における外国人雇用に関するアンケート」(2025年2月21日公表)
最終更新:(2026年10月版)
自社に合う会社を、最大3社まで比べてから相談しませんか
条件(分野・人数・国内か海外か・任せたい範囲)をお聞きし、合う人材紹介会社・登録支援機関を最大3社まで、同じ形式の比較表つきでご紹介します。どの会社とも契約しない、という選択でも構いません。
- 相談は無料です。入力は3分ほどで終わります
- 会社に順位は付けません。最終的に選ぶのは御社です
- LINEからのご相談も受け付けています
送信後の流れ:内容を確認し、担当者からメールでご連絡します。自動返信メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダもご確認ください。お急ぎの方はLINEからどうぞ。
ご入力いただいた情報は、お問い合わせへの回答と、ご希望に合う会社のご紹介のためにだけ使います。
