特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/jinkenhi-total/ 印刷日:2026年10月15日

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  • 費用・助成金
  • 2026年10月版

特定技能外国人の人件費の総額|給与・社会保険・住居・一時帰国まで

給与以外の費用を年額で足していくと、特定技能1人の人件費は給与の約1.4倍になる(建設・試算)

特定技能の外国人を雇うと、給与のほかに年間いくらかかるのか。求人の条件を決める前に、人件費の総額をつかんでおきたいという経営者は少なくありません。この記事では、特定技能の人件費を、給与に加えて社会保険料などの法定福利費、住居、通勤、一時帰国、登録支援機関への委託費、建設分野の受入負担金まで、年額で積み上げます。型枠工事で月給24万円の1人という架空の例で1年目と2年目以降の総額を試算し、2026年度の保険料率と、2026年10月に改定された在留手続の手数料を反映しました。

この記事の結論
  • 給与以外に年約112万円、総額は年約400万円:通勤手当を含む月給24万円の型枠工事の試算(2年目以降)です。給与288万円に、法定福利費・支援の委託費・建設分野の負担金などが上乗せされます。
  • 社会保険料の会社負担は給与の約15.6%:協会けんぽの全国平均料率・建設の事業・40歳未満で、月24万円なら月37,500円です。通勤手当も保険料の計算に入ります。
  • 特定技能ならではの費用は年約60万円:支援の委託費、JACの受入負担金(1人月12,500円)と年会費、在留期間の更新の手数料です。同じ給与の日本人社員との差は、ここに表れます。
  • 一時帰国で義務なのは有給休暇:一時帰国の航空券代を会社が払う決まりはありません。補助するかは会社が決め、規程に書いておきます。

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この記事の目次

結論:特定技能の人件費は、給与の約1.4倍を年額で見込む

特定技能の外国人1人の人件費は、給与だけでなく、法定福利費、福利厚生、特定技能ならではの費用を足して年額で見ます。型枠工事で月給24万円(通勤手当を含む)の1人なら、2年目以降は年約400万円で、給与288万円の約1.4倍でした(試算)。

図1特定技能1人の年間人件費の内訳(建設・2年目以降の試算)

約400.3万円=給与 288万円基本給・手当23万円+通勤手当1万円 ×12か月+法定福利費 45万円社会保険・雇用保険の会社負担+福利厚生 7万円住居・一時帰国の補助・健康診断+特定技能の費用 60.3万円委託費・JACの負担金と年会費・更新の手数料

金額は架空の前提による試算です。賞与・残業代・労災保険料と、紹介料などの採用時の費用は含みません。出典:編集部の試算(料率は協会けんぽ「令和8年度の保険料率について」(2026年3月5日)、山形労働局「令和8年度の雇用保険料率について」(2026年度)、負担金は建設技能人材機構「年会費と受入負担金」(2026年10月確認)による)

試算の前提(すべて架空)

型枠工事の会社が、国内に住む特定技能1号の2人を採用し、1人あたりで計算します。月給は基本給・手当23万円と通勤手当1万円、賞与と残業代はなしとしました。年齢は40歳未満、健康保険は協会けんぽの全国平均料率です。在留期間は1年ずつ許可され、JACには賛助会員として加入する前提です。採用時の紹介料などは、特定技能の費用の3年総額シミュレーションで扱っています。

同じ給与の日本人社員との差は、年約60万円

給与と法定福利費は、同じ給与の日本人社員にも同じようにかかります。差になるのは、支援の委託費、建設分野の負担金、在留期間の更新の手数料の年約60万円です。採用の費用まで含めた比べ方は、特定技能と日本人採用のコスト比較で解説しています。

給与:日本人と同等以上、建設は月給制で毎月安定して払う

特定技能の給与は、同じ仕事をする日本人と同等以上にする決まりです。建設分野ではさらに、あらかじめ合意した額を月給制で毎月安定して払い、技能の習熟に応じて昇給することを契約に書く必要があります。

図2給与を決めるときに押さえる4つの数字

  • 221.4千円在留資格「特定技能」の賃金令和7年・前年比4.8%増
  • 29.5歳同じ区分の平均年齢平均勤続年数は2.4年
  • 1,177円2026年度の最低賃金全国加重平均。前年度から56円増
  • 12,500円JACの受入負担金1号1人につき毎月(建設分野)
平均賃金は全分野の数字で、建設だけの平均ではありません。出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(令和7年調査)、厚生労働省「令和8年度最低賃金額答申」(2026年9月3日公表)、建設技能人材機構「年会費と受入負担金」(2026年10月確認)

平均賃金は、決めた額を確かめるために使う

令和7年の賃金構造基本統計調査では、特定技能の賃金は221.4千円でした。ただし給与は平均に合わせて決めるものではなく、自社で同じ仕事をする日本人の賃金規程や実際の額から決めます。決め方の手順は特定技能の給料の決め方にまとめています。

雨で現場が止まっても、月給は変わらない

建設分野の月給制は、天候で稼働日が減った月も、合意した額を払うという意味です。日給月給で働く日本人の職人と同じ計算はできません。年間の人件費は、稼働日の多い月と少ない月をならした額で見込みます。

最低賃金の改定は、毎年秋に確かめる

2026年度の地域別最低賃金は全国加重平均1,177円で、都道府県ごとに2026年10月1日〜12月2日に発効します。月の所定労働時間が160時間なら、1,177円×160時間=188,320円が目安の下限です(計算例)。

外国人の社会保険料の会社負担:給与の約15.6%(建設・40歳未満)

社会保険と労働保険は、国籍を問わず日本人と同じように適用されます。協会けんぽの全国平均料率で、建設の事業・40歳未満の場合、会社の負担は給与の約15.6%です。月24万円なら月37,500円、年45万円になります。

図3社会保険料・雇用保険料の会社負担(月24万円の場合)

2026年度の料率による計算(標準報酬月額24万円、建設の事業、40歳未満)
保険料率(全体)会社の負担率会社の負担額(月)
健康保険9.9%(協会けんぽ全国平均)4.95%11,880円
子ども・子育て支援金0.23%0.115%276円
厚生年金保険18.3%9.15%21,960円
雇用保険(建設の事業)1000分の16.51000分の10.52,520円
子ども・子育て拠出金0.36%(会社だけが負担)0.36%864円
合計—15.625%37,500円
40〜64歳は介護保険料(料率1.62%の半分)が加わります。健康保険料率は都道府県ごとに違い、健保組合に入っている会社は料率が異なります。出典:協会けんぽ「令和8年度の保険料率について」(2026年3月5日)、日本年金機構「厚生年金保険料額表(令和8年度版)」(令和8年度)、山形労働局「令和8年度の雇用保険料率について」(2026年度)、こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」(2026年3月)

通勤手当も、寮の現物給与も保険料の計算に入る

厚生年金と健康保険の「報酬」には、基本給のほか、残業手当、通勤手当、住宅手当などが含まれます。会社が提供する宿舎や食事などの現物給与も、報酬月額に含めて決まります(日本年金機構)。試算で通勤手当1万円を足して24万円としたのはこのためで、標準報酬月額24万円の区分は報酬月額23万円以上25万円未満です。雇用保険料は、標準報酬ではなく実際の賃金総額にかかります。

労災保険料は、試算に入れていない

労災保険料は全額が会社の負担で、率は業種で違います。試算には含めていないので、自社の労働保険の申告の書類で率を確かめて足してください。

保険料の未納は、在留の申請に響く

特定技能の変更や更新の申請では、社会保険料の納付状況を確かめる書類を出します。税や社会保険料の未納は、基準に合わなくなったときの届出の対象にもなります。年金については、帰国後に本人が請求できる脱退一時金があり、説明のしかたは年金と脱退一時金、加入の手続きは特定技能の社会保険・労働保険の手続きにまとめています。

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特定技能の福利厚生の費用:住居・通勤・一時帰国・健康診断

福利厚生の会社負担は、住まいの入居時の費用を除けば、1人あたり年7万円ほどでした(試算)。一時帰国で会社に義務があるのは有給休暇を取らせることで、航空券代の負担は定められていません。

図4福利厚生の項目ごとのルールと会社負担の試算

1人あたり・年額(架空の前提。2人で2DKの借上げ住宅に住む場合)
項目決まり会社負担(試算)
住居本人負担は家賃を入居人数で割った額まで(敷金・礼金・仲介手数料は除く)。1人7.5㎡以上。保証会社の保証料は会社などが負担1年目約20万円(入居時の費用)、2年目以降約1万円
通勤通勤手当は社会保険の報酬に含まれる給与に含めて年12万円
一時帰国本人が希望したら、必要な有給休暇を取らせる航空券を補助するなら年5万円
健康診断雇入れ時と、その後1年ごとの定期健康診断の時期を雇用条件書に書く年1万円
家賃は本人から実費の範囲で徴収する前提のため、毎月の家賃の会社負担は0円としています。出典:出入国在留管理庁「徴収費用の説明書」(2026年10月確認)、同「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)、同「雇用条件書(記載例)」(2026年10月確認)、e-Gov法令検索「基準省令」(2026年10月)

住居は「入居時の費用」が会社負担の中心

試算では、家賃7万円の2DKを2人で借り、1人3.5万円を本人負担としました。敷金・礼金・仲介手数料21万円、保証料3.5万円、家具・家電16万円の計40.5万円は会社が持ち、2人で割って1人約20万円です(いずれも架空)。社宅は日本人と同等の条件で提供し、住居で利益を得てはいけません。家賃を給与から差し引くには、労使協定が必要です。家賃の決め方は特定技能外国人の住居費用で詳しく扱っています。

一時帰国は、休暇の制度として整える

基準省令は、外国人が一時帰国を希望したら必要な有給休暇を取らせることを求めています。航空券代の補助は会社の判断なので、補助するなら就業規則などに金額と回数を書きます。年1回以上、連続5日以上の有給の一時帰国休暇の制度を整えると、国の助成金が20万円から25万円に上がる要件の一つになります。運用のコツは一時帰国と有給休暇、契約終了後の帰国旅費は帰国費用は誰が負担するかをご覧ください。

特定技能ならではの費用:支援の委託費・JACの負担金・更新の手数料

同じ給与の日本人社員にはかからない費用は、試算で1人年約60万円です。内訳は、支援の委託費30万円、JACの受入負担金15万円、JACの年会費(2人で割って)12万円、在留期間の更新の手数料3.3万円です。

図5給与以外に上乗せされる費用の内訳(1人・2年目以降・万円)

  • 法定福利費45.0
  • 支援の委託費30.0
  • JACの受入負担金15.0
  • JACの年会費(2人で割る)12.0
  • 一時帰国の補助5.0
  • 在留期間の更新の手数料3.3
  • 住居・健康診断2.0
濃い色の4項目が、特定技能ならではの費用(計60.3万円)です。上乗せの合計は112.3万円です。出典:編集部の試算(委託費の前提に福岡県 令和7年度調査、負担金に建設技能人材機構「年会費と受入負担金」、手数料に出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」を使用)

支援の委託費は、本人に負担させられない

委託費は、月2.5万円と置きました。福岡県の調査では、1人あたりの月額は「2万円以上3万円未満」が31.5%で最多です(在留資格を問わない介護分野の数字)。1号の外国人への支援にかかる費用は、直接・間接を問わず本人に負担させられません。家賃などに上乗せして回収する形もとれません。

JACの費用は、加入の方法で変わる

賛助会員として加入すると年会費は24万円で、人数が少ないほど1人あたりは重くなります。1人だけ雇う場合、試算の2年目以降は年約412万円です。正会員の建設業者団体を通じて加入すれば、JACに納める年会費はなく、団体の会費を払います。受入負担金は加入の方法を問わず、1人月12,500円です。

在留期間が長く許可されると、手数料は軽くなる

更新の手数料は2026年10月1日から、許可される期間に応じた額です。窓口で1年なら33,000円、3年なら64,000円で、3年を1年ずつ更新するより安くなります。オンライン申請では1年27,000円と決済手数料330円です。1号の在留期間は3年を超えない範囲で審査で決まるため、予算は1年ずつの額で組みます。

特定技能の年間人件費の試算:型枠工事・月給24万円の1人

1人あたりの年間人件費は、1年目が約416万円、2年目以降が約400万円です。1年目が高いのは、住まいの入居時の費用がかかるためです。月にならすと、2年目以降で約33.4万円になります。

図6特定技能1人の年間人件費(1年目・2年目以降)

架空の前提による試算(単位:万円、1人あたり。2人を受け入れる会社)
項目1年目2年目以降前提
給与(基本給・手当)276.0276.0月23万円×12か月
通勤手当12.012.0月1万円
法定福利費45.045.0月37,500円
住居(会社負担分)20.31.0入居時の費用を2人で割る
一時帰国の補助5.05.0会社の任意(年1回)
健康診断1.01.0年1回
支援の委託費30.030.0月2.5万円
JACの受入負担金15.015.0月12,500円
JACの年会費12.012.0賛助会員24万円を2人で割る
在留期間の更新—3.31年の許可・窓口
合計416.3400.31か月あたり約34.7/約33.4
国内在住者を採用した場合、1年目の在留資格の変更の手数料は採用時の費用として除いています。出典:編集部の試算(前提の出典は各章の図を参照)

数字を動かす4つの要素

  • 賞与:年3回以下の賞与は標準賞与額として、社会保険料の対象になります。
  • 残業代:時間外労働は2割5分以上、休日労働は3割5分以上の割増賃金がかかります。
  • 年齢:40〜64歳の人は介護保険料が加わり、会社負担は月24万円で約1,944円増えます。
  • 所在地:健康保険料率は都道府県ごとに違います(例:千葉9.73%、長野9.63%)。

予算は「2年目以降の額×人数」で組み、1年目に入居時の分を足す

2人なら、2年目以降の人件費は年約801万円です。1年目は住まいの入居時の費用の分だけ、2人で約39万円多くなります。日本人が採用できない理由と、特定技能を選ぶ判断の基準は、日本人が採用できない会社の人手不足対策で整理しています。

人件費の見通しを立てる手順と、見落としやすい費用

人件費の見通しは、給与→保険料→住まい→福利厚生→特定技能の費用の順に足すと、抜けが出にくくなります。最後に、契約終了時の帰国旅費と昇給を加えます。

  1. 給与を日本人の賃金から決める

    同じ仕事をする日本人の賃金規程や実際の額から決めます。建設なら月給制で、昇給の仕組みも契約に書きます。

  2. 保険料を自社の料率で出す

    所在地の健康保険料率、業種の雇用保険料率、年齢による介護保険料を確かめます。通勤手当も報酬に入れて計算します。

  3. 住まいの本人負担と会社負担を分ける

    家賃は入居人数で割った額までを本人負担にでき、入居時の費用と保証料は会社が持ちます。「徴収費用の説明書」で本人に説明します。

  4. 福利厚生を規程に書く

    一時帰国の休暇と、航空券を補助するかどうか、健康診断の時期を決め、雇用条件書や就業規則に書きます。

  5. 特定技能の費用を足す

    支援の委託費、分野の団体の負担金と会費、在留期間の更新の手数料を、1人あたり・年額にして足します。

  6. 帰国旅費と昇給の備えを置く

    契約終了後に本人が帰国旅費を払えないときは会社が負担します。昇給と最低賃金の改定も、毎年見直します。

見落としやすい3つの費用

1つ目は、契約が終わって帰国するときの費用です。本人が帰国旅費を負担できなければ会社が負担し、出国時の空港までの送迎の交通費も会社の負担です。2つ目は、入社時の生活の立ち上げで、役所や銀行の手続きの同行などは支援に含まれます(入社時の手続き)。3つ目は昇給で、建設では技能の習熟に応じた昇給を契約に書くため、2年目以降の給与は試算より上がっていきます。

想定ケース:型枠工事会社(従業員38人)の代表取締役が、人件費を「年額の表」にしてから採用を決めた理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

型枠工事会社(従業員38人)の代表取締役(30代)が、特定技能の2人を迎えた1年目を想定したインタビューです。

  • 2人の1年目の人件費は約845万円。年額の表で組んだ予算(約833万円)との差は約1.5%だった
  • 加工場で月4日ほどあった「応援待ち」がなくなり、現場への型枠の搬出が予定どおりに進むようになった
  • 金融機関に出す事業計画に、1人あたり年約400万円の根拠を表で載せられた

――1年たって、何が変わりましたか。

加工場が回るようになりました。以前は職人が現場に出ると加工場が止まり、月4日ほど応援待ちがあったんです。人件費は2人で約845万円で、予算の約833万円との差は約1.5%でした。差の大半は、想定していなかった残業代です。

――採用を考えた背景を教えてください。

父から会社を継いで5年、型枠大工の平均年齢が上がる一方でした。求人を出しても若い人の応募がない。特定技能を考え始めたとき、最初に気になったのが「結局、1人いくらかかるのか」でした。

――何に困りましたか。

見積もりに書いてあるのが、紹介料と支援の月額だけだったことです。社会保険料、寮、JACの負担金を足した年額がどこにもない。金融機関にも説明できませんでした。それで、給与から順に足す表を自分で作り始めました。

――表を作ってみて、意外だったことはありますか。

2つあります。一時帰国の航空券は会社が払うものだと思い込んでいましたが、決まりとして求められているのは有給休暇を取らせることでした。補助するかはうちが決めることで、年1回5万円と規程に書きました。もう一つは、通勤手当が社会保険料の計算に入ることです。相談した委託先が、JACの負担金まで入れた年額の表を一緒に直してくれて、数字に自信が持てました。

――決め手と、受け入れ後の工夫は何ですか。

年額で見て、日本人の職人を同じ給与で雇う場合との差が1人年60万円ほどだと分かったことです。この差なら、欠員で現場を断るより安いと判断できました。受け入れ後は、雨の日も月給は同じなので、その日は加工場の作業と日本語の勉強に充てています。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

よくある質問

特定技能外国人1人の年間コストはいくら?

型枠工事で月給24万円(通勤手当を含む)の1人という試算では、2年目以降が年約400万円、1年目が約416万円でした。給与288万円に、法定福利費45万円、支援の委託費やJACの負担金などが上乗せされます。紹介料などの採用時の費用は別にかかります。

外国人も社会保険に加入させる必要がありますか。

必要です。労働関係法令と社会保険関係法令は、国籍を問わず日本人と同じように適用されます。特定技能の変更や更新の申請では、社会保険料の納付状況を確かめる書類も出すため、未加入や未納は在留の手続きにも響きます。

一時帰国の航空券代は、会社が払わなければいけませんか。

払う決まりはありません。基準省令が求めているのは、本人が一時帰国を希望したときに必要な有給休暇を取らせることです。補助する場合は、金額と回数を規程に書いておきます。契約終了後に本人が帰国旅費を払えないときは、会社が負担します。

寮費を給与から差し引いてもよいですか。

実費の範囲で、労使協定を結べば差し引けます。借上げ住宅なら、家賃(敷金・礼金・仲介手数料を除く)を入居人数で割った額までです。本人には「徴収費用の説明書」で額が適正であることを説明します。

年金の保険料は、帰国するときに戻りますか。

本人が帰国後に脱退一時金を請求できます。厚生年金の加入期間が6か月以上などの要件があり、請求は日本に住所がなくなってから2年以内です。額は保険料率の2分の1をもとに計算され、会社が負担した分が会社に戻る仕組みではありません。

建設分野では、給与のほかに毎月かかる費用がありますか。

JACの受入負担金が、1号の外国人1人につき月12,500円かかります。賛助会員として加入する場合は年会費24万円もかかり、正会員の団体を通じて加入する場合は団体の会費を払います。支援を委託すれば、その委託費も毎月かかります。

最低賃金が上がったら、届出は必要ですか。

昇給で基本賃金が上がる場合、雇用契約の変更の届出は要りません。ただし、予定していた昇給をやめた場合などは届出が必要です。2026年度の最低賃金は全国加重平均1,177円で、10月1日から12月2日にかけて都道府県ごとに発効します。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況(在留資格区分別)」(令和7年調査)
  2. 厚生労働省「令和8年度最低賃金額答申」(2026年9月3日公表)
  3. 全国健康保険協会 長野支部「令和8年度の保険料率について」(2026年3月5日)
  4. 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」(2026年9月30日更新)
  5. 日本年金機構「厚生年金保険料額表(令和8年度版)」(令和8年度)
  6. 山形労働局「令和8年度の雇用保険料率について」(2026年4月1日〜2027年3月31日)
  7. こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」(2026年3月)
  8. 日本年金機構「特定技能にかかる社会保険関係書類の交付」(2023年6月1日更新)
  9. 日本年金機構「脱退一時金の制度」(2026年4月1日更新)
  10. 法務省・国土交通省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(建設分野の基準について)」(2025年1月31日一部改正)
  11. 一般社団法人建設技能人材機構(JAC)「年会費と受入負担金」(2026年10月確認)
  12. 福岡県「令和7年度 外国人介護人材の受入れ状況等に関するアンケート調査結果報告書」(令和7年度)
  13. 出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」(2026年10月確認)
  14. 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
  15. 出入国在留管理庁「参考様式第1-6号 雇用条件書(記載例)」(2026年10月確認)
  16. 出入国在留管理庁「徴収費用の説明書(参考様式第1-9号)」(2026年10月確認)
  17. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)
  18. e-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(2026年10月)
  19. e-Gov法令検索「労働基準法」(2026年10月)
  20. 厚生労働省「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」(2026年10月1日改定)

最終更新:(2026年10月版)

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