特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/ukeire-nagare/ 印刷日:2026年10月15日

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  • 手続き・書類
  • 2026年10月版

特定技能の受け入れの流れ|相談から就労開始までの全体スケジュール

準備・人選・契約・申請・入社の5段階を、国内在住者と海外からの2レーンで、週ごとの作業と担当まで落とし込む

特定技能の受け入れの流れは、会社・本人・支援機関・行政の作業が入り組み、「何から始めればいいのか」が見えにくい手続きです。順番を一つ間違えると、申請が数週間止まることもあります。この記事では、日本に住む人を採用する場合と海外から呼ぶ場合の2つに分け、相談から就労開始までを週単位のスケジュール表で示します。協議会への加入、事前ガイダンス、健康診断、在留資格の申請、入社後の届出まで、誰が何をいつやるかを2026年10月時点の公的資料で整理しました。

この記事の結論
  • 流れは5段階、期間は国内約2〜3か月・海外約4〜6か月:準備→人選→契約と支援計画→申請→入社の順に進みます。期間は審査の標準処理期間(変更1〜2か月、認定1〜3か月)をもとにした編集部の試算です。
  • 申請の前に終える作業が多い:分野の協議会への加入、事前ガイダンス(3時間程度)、健康診断は、在留資格の申請より前に済ませます。順番を逆にすると申請に進めません。
  • 許可の前は働かせない:国内在住者は変更許可の後、海外からの人は上陸許可の後に就労開始です。入社後も定期面談・定期届出・在留期間の更新が続きます。

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この記事の目次

特定技能の受け入れの流れは5段階:国内は約2〜3か月、海外は約4〜6か月

特定技能の受け入れは、「準備」「人選」「契約と支援計画」「在留資格の申請」「入社」の5段階で進みます。日本に住む人を採用するか、海外から呼ぶかで、申請の種類と期間が変わります。

期間の目安は、内定から就労開始まで国内在住者で約2〜3か月、海外からで約4〜6か月です。審査の標準処理期間(在留資格変更1〜2か月、在留資格認定証明書1〜3か月)に、書類の準備や渡航の期間を足した編集部の試算です。工程ごとの日数の根拠は、申請から就労開始までの期間の記事で詳しく説明しています。

図1受け入れの流れ(国内在住者と海外からの2レーン)

日本に住んでいる人を雇う(約2〜3か月)

  1. 在留カードと試験の合格を確認し、内定
  2. 協議会への加入・雇用契約・支援計画
  3. 事前ガイダンス・健康診断
  4. 本人が在留資格変更許可を申請(標準1〜2か月)
  5. 許可を受け、新しい在留カードで就労開始

許可が出るまで、新しい会社では働けません。技能実習を修了した人は、許可までの間は働けないため早めの申請が必要です。

海外から呼ぶ(約4〜6か月)

  1. 送出し国の手続きと試験の合格を確認し、内定
  2. 協議会への加入・雇用契約・支援計画
  3. 事前ガイダンス(テレビ電話も可)・健康診断
  4. 会社が在留資格認定証明書を申請(標準1〜3か月)
  5. 本人が査証を取り、交付から3か月以内に入国・就労開始

国によって、送出機関の利用や本国政府への登録などの手続きが加わります。

期間は標準処理期間に準備・渡航の期間を加えた編集部の試算で、協議会の加入や送出し国の手続きで前後します。出典:出入国在留管理庁「受入れ機関の方」(2026年10月確認)、出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月確認)

特定技能の手続きの流れ:会社・本人・行政の分担

手続きの主役は、場面ごとに入れ替わります。協議会への加入、雇用契約、支援計画の作成は会社(受入れ機関)の仕事です。在留資格変更許可申請は原則として本人が行い、在留資格認定証明書交付申請は会社の職員が代理人として行います。

審査をするのは地方出入国在留管理官署です。海外から呼ぶ場合は、これに在外公館の査証(ビザ)の審査が加わります。登録支援機関は、会社から委託を受けて支援を行う機関で、事前ガイダンスや生活オリエンテーションを任せられます。

順番を守る「申請前の3つ」

協議会への加入、事前ガイダンス、健康診断は、在留資格の申請より前に終えておきます。協議会について、出入国在留管理庁のQ&A(Q14)は「在留諸申請の前に必ず構成員となる必要があります」と明記しています。事前ガイダンスも、認定証明書の申請で実施状況を確認する予定のため申請前に行うよう求められています(同Q86)。

何から始める?準備段階で確かめる5つのこと

最初の一歩は、人を探すことではなく「自社が受け入れられる状態か」を確かめることです。仕事が分野の業務に当たらない、会社の基準を満たさない、といった問題は、良い人が見つかった後では取り返しがつきません。

図2人を探す前に確かめる5つのこと

  • 1仕事が分野の業務に当たるか

    ビルクリーニングの1号は「建築物内部の清掃」が主な業務です。個人が管理する住宅のハウスクリーニングは、関連業務にも当たりません。

  • 2会社の基準を満たすか

    労働・社会保険・税の法令を守っていること。契約の前1年以内に、同じ業務の労働者を会社都合で離職させていないことなど。

  • 3分野の上乗せ要件

    ビルクリーニングでは、営業所が「建築物清掃業」か「建築物環境衛生総合管理業」の登録を受けている必要があります(営業所ごと・有効期間6年)。

  • 4受け入れが止まっていないか

    外食業は2026年4月13日から、在留資格認定証明書の交付が一時停止されています。分野の最新状況を先に確認します。

  • 5支援を誰が担うか

    1号には10項目の義務的支援があります。自社で行うには実績などの基準があり、登録支援機関に全部を委託することもできます。

1〜3のどれかが欠けると、候補者が決まっても申請に進めません。出典:法務省・厚生労働省「運用要領(ビルクリーニング分野)」(2026年8月28日一部改正)、出入国在留管理庁「特定技能外国人の受入れに関する運用要領」(2026年8月20日一部改正版)、出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の審査状況」(2026年9月10日掲載)

社内で決めておく3つ:担当者・人数・入社の希望時期

5つを確かめたら、社内で担当者、採用人数、入社の希望時期を決めます。担当者は1人に絞り、書類・本人との連絡・現場の受け入れ準備のどこまでを持つかを書き出します。入社の希望時期が決まると、後で示すスケジュール表から申請日を逆算できます。

住まいと現場の準備は、内定の前から

住居は、居室の広さが1人あたり7.5㎡以上であることが求められます(支援に関する運用要領)。社宅を用意するのか、物件探しを手伝うのかで、準備にかかる週数が変わります。現場では、最初の1か月に仕事を教える人と、困ったときに相談を受ける人を決めておくと、入社の週に慌てません。

特定技能の採用の流れ(国内在住者の場合)

日本に住む人を採用する場合は、本人が在留資格変更許可を申請し、許可を受けてから働き始めます。出入国在留管理庁の運用要領は「在留資格変更許可申請中は、変更予定の就労先での就労活動は認められません」としています。

  1. 在留カードと経歴を確かめる

    在留資格、在留期限、就労制限の有無、試験の合格証、技能実習の修了の有無を確認します。在留期限が近い人は、満了日までに申請できる日程かを最初に見ます。

  2. 協議会に加入する

    分野ごとの協議会に、会社が加入を申し込みます。ビルクリーニング分野は厚生労働省の協議会で、費用はかからず、登録支援機関による代行は認められていません。

  3. 雇用契約を結び、支援計画を作る

    報酬は日本人と同等以上にします。雇用条件書と支援計画書は、本人が十分に理解できる言語でも用意し、署名をもらいます。

  4. 市区町村に協力確認書を出す

    雇用契約の後、申請の前に、働く事業所と住居がある市区町村へ提出します。写しを入管に出す必要はなく、申請書に提出日と提出先を書きます。

  5. 事前ガイダンスと健康診断を済ませる

    ガイダンスは対面かテレビ電話で、3時間程度が目安です。健康診断は、申請日から遡って1年以内に日本の医療機関で受けた診断を使えます。

  6. 在留資格変更許可を申請する

    本人が、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に申請します。会社や登録支援機関の職員が取り次ぐこともできます(事前の承認が必要)。標準処理期間は1〜2か月です。

  7. 許可を受けてから働き始める

    手数料を納め、新しい在留カードと指定書を受け取ります。手数料は許可される在留期間で決まり、窓口なら1年で33,000円、3年で64,000円です(2026年10月1日から)。

前の在留資格によって、急ぐ理由が変わる

技能実習生は、実習を修了した後は、変更の申請中でも働けません。入管は、特定技能での就労開始予定日の2か月以上前に申請するよう求めています。留学生は、学校での在籍状況が良好でない場合、原則として変更を認める理由がないと判断される例に挙げられています。「短期滞在」からの変更も、原則として認められない例です(運用要領)。

事前ガイダンスは「説明会」ではなく面談の形で

事前ガイダンスは、文書の郵送やメールの送信だけでは認められません。労働条件、在留の手続き、保証金や違約金の契約がないことなどを、本人の分かる言語で説明し、確認書に署名をもらいます。内容と進め方は事前ガイダンスの記事にまとめています。

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海外から呼ぶ場合の流れ:認定証明書・査証・入国

海外にいる人を呼ぶ場合は、会社が日本で在留資格認定証明書の交付を受け、本人がそれを使って現地で査証を取り、入国します。証明書は交付日から3か月以内に上陸の申請をしないと効力を失うため、入国日から逆算して動きます。

申請から入国までの5つの節目

  1. 申請:会社の職員が代理人となり、会社の所在地などを管轄する地方出入国在留管理官署に出します。郵送は不可、オンライン申請は可能で、手数料はかかりません。健康診断は申請日から遡って3か月以内のものが必要です。
  2. 交付:標準処理期間は1〜3か月です。2023年3月17日から電子メールでも受け取れ、海外の本人にそのまま転送できます。
  3. 査証:本人が在外公館に申請します。申請内容に問題がなければ、申請受理の翌日から5業務日が目安です(外務省)。
  4. 入国:空港で上陸許可を受けると在留カードが交付され(一部の空港は後日交付)、特定技能として働けるようになります。
  5. 入国後:本人は住居地を定めた日から14日以内に市区町村へ届け出ます。会社は生活オリエンテーションを8時間以上行います。

送出し国の手続きは、国ごとに違う

多くの国と日本は、特定技能に関する二国間の協力覚書を結んでいます。国によって、政府が認定した送出機関の利用が必要だったり、本人の登録手続きが加わったりします。日本側の申請だけを見ていると、本国の手続きで数週間止まることがあります。

図3送出し国の手続きの例(5か国)

  • カンボジア認定送出機関を通じて募集・契約。本人が労働職業訓練省に登録証明書を申請し(発行まで2〜3営業日)、会社が認定証明書の申請に添付します。
  • モンゴル労働福祉サービス庁(GOLWS)が唯一の送出機関とされ、会社(または日本の職業紹介事業者)がGOLWSと契約を結びます。本人は出国前にGOLWSの研修を受けます。
  • スリランカ送出機関の利用は任意。本人が海外雇用局(SLBFE)にオンラインで海外労働登録をし、2日間程度の出国前オリエンテーションを受けます。
  • インド・ウズベキスタン送出機関の利用は任意で、本人と直接契約もできます。インドの「eMigrate」への登録は任意とされています。
手続きは変わることがあるため、内定前に最新の案内を確認します。出典:出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(各国の手続の解説を含む。2026年10月確認)

国別の詳しい手順は、カンボジア、モンゴル、スリランカ、インド、ウズベキスタンの各記事で説明しています。

入国前結核スクリーニングは、特定技能は当面の間対象外

入国前結核スクリーニングでは、フィリピン・ネパールは2025年6月23日から、ベトナムは2025年9月1日から、中長期在留者として入国する人に「結核非発病証明書」の提出を求めています。インドネシアは2027年1月4日からの予定です。ただし2026年9月25日改正のガイドラインは、対象国の国籍の人でも特定技能外国人を当面の間対象外としています。扱いは変わりうるため、申請の前に最新版を確かめます。在留資格の申請に出す健康診断は、これとは別に必要です。

特定技能のスケジュール表(週単位):誰が何をいつやるか

下の2つの表は、内定した週を「0週」として、会社・本人・支援機関の作業を週ごとに並べた計画例です。審査の週数は標準処理期間の範囲に置いた試算で、実際の日数は申請ごとに変わります。

国内在住者を採用する場合(内定から約12週で就労開始する計画例)
時期会社(受入れ機関)本人登録支援機関・行政書士など
0週(内定)在留カードで在留資格と期限を確認し、内定を伝える試験の合格証や修了の書類を出す委託する支援の範囲と費用を確認
1週協議会の加入を申し込む。雇用条件を確定雇用条件書を読み、質問を出す支援計画の案を作る
2週雇用契約を結び、市区町村へ協力確認書を出す契約に署名。健康診断(1年以内の日本の診断があれば利用)事前ガイダンス(3時間程度)
3〜4週会社側の書類をそろえ、協議会の構成員の証明を受け取る本人側の書類をそろえる申請書類の作成・点検
4週の終わり申請書の会社記入欄を確認在留資格変更許可を申請申請の取次(承認を受けた人)
5〜11週住居・制服・現場の担当を準備今の在留資格の範囲で生活(新しい職場では働けない)追加資料の求めに対応
12週前後雇用保険・社会保険の届出。就労開始手数料を納め、新しい在留カードを受け取る生活オリエンテーション、役所の手続きの案内
海外から呼ぶ場合(内定から約22週で就労開始する計画例)
時期会社(受入れ機関)本人登録支援機関・行政書士など
0週(内定)送出し国の手続きと、送出機関との契約の要否を確認試験の合格証・パスポートを用意渡航と住居の段取りを提案
1〜2週協議会の加入を申し込む。雇用条件を確定本国の登録手続き(国による)支援計画の案を作る
3〜4週雇用契約、協力確認書の提出契約に署名。健康診断(申請日前3か月以内)テレビ電話で事前ガイダンス
5〜6週会社側の書類、構成員の証明をそろえ、認定証明書を申請本国で発行される書類を送る(国による)申請書類の作成・点検
7〜15週住居の契約、家具、空港の出迎えを手配日本語の学習、渡航の準備生活オリエンテーションの準備
15週前後交付された証明書を本人に送る(メールなら転送)在外公館で査証を申請(目安5業務日)入国日の調整
16〜20週入国日に合わせて出迎えと初日の予定を決める出国前の手続き、航空券。交付から3か月以内に入国空港の出迎え、住居への案内
21〜22週雇用保険・社会保険の届出。就労開始14日以内に住居地を届け出る生活オリエンテーション(8時間以上)、口座・携帯の契約支援

表を自社用に直すときの3つのコツ

1つ目は、協議会の加入にかかる期間を、分野の案内で確かめて置くことです。宿泊や自動車運送業は1か月程度、飲食料品製造業・外食業の協議会は審査に2〜3か月、農業は2週間程度とされています。ビルクリーニングの協議会は、目安の日数を示していません。

2つ目は、健康診断の受診日を申請予定日から逆算することです。海外から呼ぶ場合は申請日から遡って3か月以内の診断が必要なので、申請日がずれると受け直しになります。3つ目は、本人への連絡日を表に書き込むことです。審査中の数週間は、本人にとって最も情報の少ない期間です。

入社した週から続く手続きと期限

就労開始で手続きが終わるわけではありません。入社の週には役所と保険の届出が重なり、その後も3か月ごとの面談、年1回の届出、在留期間の更新が続きます。

図4入社の前後に決まっている主な期限

  • 14日以内住居地の届出(本人)新規入国の場合。住居地を定めた日から
  • 5日以内健康保険・厚生年金の資格取得届事実発生から。ローマ字氏名届が必要な場合あり
  • 翌月10日まで雇用保険の資格取得届外国人雇用状況の届出を兼ねる
  • 3か月に1回以上定期面談本人と監督者のそれぞれと行う
入社の週は届出が重なるため、担当と提出日を表に入れておきます。出典:出入国在留管理庁「新規上陸後の住居地の届出」(2026年10月確認)、日本年金機構「従業員を採用したときの手続き」(2018年4月11日更新)、厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)、出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(2025年4月1日一部改正版)

入社の週にやること

会社は、社会保険と雇用保険の資格取得の手続きをします。雇用保険の被保険者になる人は、資格取得届を出せば外国人雇用状況の届出も済みます。入社時の加入の流れは社会保険・労働保険の手続きの記事で説明しています。

支援の面では、生活オリエンテーションを入国後(国内在住者は変更許可後)速やかに行います。8時間以上が目安で、生活環境が変わらない人でも4時間に満たない場合は適切とはいえないとされます。銀行口座や携帯電話の契約、役所の手続きへの同行もこの時期に重なります。

入社後に続く3つの定例

  • 定期面談:3か月に1回以上、本人と監督する立場の人のそれぞれと行う(定期面談の記事)
  • 定期届出:毎年4月1日〜5月31日に、前年度(4月〜3月)分を出す。雇用契約や支援計画を変えたときは、14日以内に随時届出
  • 在留期間の更新:6か月以上の在留期間がある人は、満了の3か月前から申請できる(在留期間更新の記事)

見落としやすいのが、入国や変更の許可から1か月たっても就労を始めていない場合です。この場合は受入れ困難に係る届出が必要になります。入国日と入社日の間を空けすぎない計画にしておきましょう。

流れが止まりやすい5つの場面と、分担の決め方

流れが止まる原因の多くは、作業の「順番」と「担当」があいまいなことです。次の5つは、申請のやり直しや就労開始の延期につながりやすい場面です。

  • 協議会の加入を、在留資格の申請の直前に始める
  • 事前ガイダンスを、申請の後に行う
  • 海外から呼ぶ人の健康診断から申請まで、3か月を超える
  • 技能実習の修了の直前に、変更申請を出す
  • 許可が出る前に、新しい職場で働かせる

許可前の就労は、会社の責任も問われる

最後の項目は、手続きの遅れでは済みません。不法就労をさせた事業主は、不法就労助長罪の対象です。現在の法定刑は3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金(併科あり)で、2027年4月1日からは5年以下・500万円以下に引き上げられる予定です。入社日は、許可の日より後に置きます。

書類づくりは誰に頼むか

申請書類を作れるのは誰か

2026年1月1日施行の改正行政書士法で、行政書士でない者が、名目を問わず報酬を得て官公署に出す書類を作ることは禁じられると明記されました。登録支援機関や紹介会社に「申請も全部やります」と言われたら、誰が書類を作るのか、費用はどこに含まれるのかを確かめます。申請の取次は、書類の提出などの事実行為に限られます。

社内では、全体を見る担当者を1人決め、スケジュール表の「誰が」の欄に部署名ではなく人の名前を書きます。支援を委託する会社を比べるときは、自社の分野で何人を受け入れてきたか、海外からの場合はどの国の手続きに慣れているかを聞くと違いが出ます。特定技能のりあい窓口では、条件に合う人材紹介会社・登録支援機関を最大3社まで無料でご紹介しています。会社に順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。比べ方の全体像は総合ガイドにまとめています。

想定ケース:ビル清掃会社(従業員85人)の採用担当者が、2レーンの計画表を作った理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

  • 自社で技能実習を修了した2人は、修了から1週間以内に変更の許可を受け、働けない期間は数日で済んだ
  • 海外から呼んだ1人は、内定から22週目に就労開始。計画表の予定から1週の遅れで収まった
  • 社内・登録支援機関・行政書士で週1回15分の進捗確認を計22回続け、申請後の追加資料の求めは0回だった

ビルクリーニングの会社(従業員85人)で採用を担当する、60代の女性を想定したインタビューです。

――受け入れを終えて、何が変わりましたか。

技能実習を終えた2人が、ほとんど間を空けずに働き続けられたことです。2号の修了の2か月半前に変更の申請を出し、修了から1週間以内に新しい在留カードを受け取れました。海外から呼んだ1人は、内定から22週目に現場に出ています。計画より1週遅れただけでした。清掃主任からは「今回はシフトの組み直しが一度も要らなかった」と言われました。

――特定技能を考えたきっかけは何ですか。

オフィスビルと病院の清掃を請け負っていますが、日本人の求人に応募がほとんど来なくなりました。去年は1年で2件です。そこへ、2号を終える実習生の2人が「日本で続けて働きたい」と言ってくれた。夜間の病院清掃で、もう1人足りない時期とも重なりました。

――最初に困ったことは何でしたか。

何から手をつければいいか、本当に分かりませんでした。社内に経験者はおらず、技能実習のときは監理団体に任せきりでした。相談した先ごとに、話す順番も違うんです。協議会への加入は会社が自分で申し込むもので、登録支援機関には代わってもらえないことも後から知りました。営業所の建築物清掃業の登録も、総務に確かめ直しました。

――どうやって整理し、何が決め手になりましたか。

国内の2人と海外の1人を別の表にして、週ごとに「会社・本人・支援機関」の欄を作りました。迷ったのは委託先です。1社は「海外からでも3か月で来られます」と言い、もう1社は「審査だけで1〜3か月です。半年はみてください」と言いました。正直、短いほうに惹かれました。でも後者は、標準処理期間の資料を見せて、遅れやすい場面まで説明してくれた。現場の人繰りを組むには、そちらの数字のほうが使えると思いました。

――進めてみて、つまずいたことはありますか。

海外の方の健康診断です。協議会の手続きの都合で申請日が2週間ずれ、診断日から3か月を超えそうになりました。表に「診断日」と「申請予定日」を並べて書いていたので、早めに気づけました。実習生の2人は、修了日から逆算して申請日を決めました。修了の後は許可まで働けないと聞いていたので、そこだけは譲れませんでした。事前ガイダンスも、3時間程度と聞いて驚きました。テレビ電話で通訳に入ってもらい、寮の写真や清掃の手順を見せながら進めたら、時間はむしろ足りないくらいでした。

――これから始める会社に伝えたいことはありますか。

表の「誰が」の欄に、人の名前を書くことです。名前が入っていない作業ほど止まりました。うちは私が全体、現場の受け入れは清掃主任、書類は行政書士さんと決めて、週1回の確認は最後まで欠かしませんでした。表は印刷して事務所の壁に貼り、終わった作業に線を引いていきました。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

よくある質問

特定技能は何から始めればいい?

自社が受け入れられる状態かの確認から始めます。見るのは3点です。予定している仕事が分野の業務に当たるか。会社が労働・社会保険・税の法令を守っているか。分野の上乗せ要件(ビルクリーニングなら営業所の登録)を満たすかです。そのうえで、国内在住者か海外からかを決め、協議会への加入と支援の担い手を決めます。

受け入れの流れ全体で、どのくらいの期間がかかりますか?

編集部の試算では、内定から就労開始まで国内在住者で約2〜3か月、海外からで約4〜6か月です。審査の標準処理期間は、在留資格変更が1〜2か月、在留資格認定証明書が1〜3か月です。協議会の加入や送出し国の手続きの日数で前後します。

試験に合格する前に内定を出してもいいですか?

禁止されていません。出入国在留管理庁の運用要領は「各試験の合格前に内定を出すことは禁止されていません」としています。ただし在留資格の申請には、試験の合格か技能実習2号の良好な修了が必要です。合格が条件であることを、雇用条件とあわせて本人に伝えておきましょう。

許可が出る前に、新しい職場で働いてもらえますか?

できません。国内在住者は変更許可を受けた後、海外からの人は空港で上陸許可を受けた後が就労開始です。運用要領は、変更の申請中は変更予定の就労先で働けないとしています。許可前に働かせると、事業主が不法就労助長罪に問われるおそれがあります。

協議会にはいつ、誰が入りますか?

在留資格の申請より前に、受け入れる会社が加入します。ビルクリーニング分野は厚生労働省の協議会で、費用はかからず、登録支援機関による代行は認められていません。加入の方法と日数は分野ごとに違うため、所管省庁の案内を早めに確認してください。

在留資格の申請は、会社と本人のどちらが行いますか?

海外から呼ぶ在留資格認定証明書交付申請は、会社の職員が代理人として行います。国内在住者の在留資格変更許可申請は原則として本人が行い、会社や登録支援機関の職員が取り次ぐこともできます(事前の承認が必要)。報酬を得て申請書類を作れるのは行政書士です。

入社後、会社が続けて行う手続きは何ですか?

3か月に1回以上の定期面談、毎年4月1日〜5月31日の定期届出(前年度分)、雇用契約などを変えたときの随時届出(14日以内)、在留期間の更新です。入国や変更の許可から1か月たっても就労を始めていない場合は、受入れ困難に係る届出も必要です。

海外から呼ぶとき、国ごとの手続きは誰が行いますか?

国によって、会社が行うものと本人が行うものに分かれます。たとえばカンボジアでは、本人が認定送出機関を通じて登録証明書を申請し、会社はそれを認定証明書の申請に添付します。モンゴルでは、会社(または日本の職業紹介事業者)が労働福祉サービス庁と契約を結びます。内定の前に、出入国在留管理庁の協力覚書のページで最新の手続きを確かめてください。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 出入国在留管理庁「受入れ機関の方」(2026年10月確認)
  2. 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月確認)
  3. 出入国在留管理庁「特定技能外国人の受入れに関する運用要領」(2026年8月20日一部改正版)
  4. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(2025年4月1日一部改正版)
  5. 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月確認)
  6. 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
  7. 出入国在留管理庁「在留許可手数料の額及び減額又は免除の対象者等について」(2026年10月1日施行)
  8. 外務省「査証取得までの必要日数」(2022年12月5日)
  9. 出入国在留管理庁「新規上陸後の住居地の届出」(2026年10月確認)
  10. 出入国在留管理庁「特定技能制度における地域の共生施策に関する連携」(2026年3月23日様式改訂)
  11. 出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(2026年5月20日更新分まで)
  12. 出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(2026年10月確認)
  13. 出入国在留管理庁・外務省・厚生労働省「入国前結核スクリーニングの実施に関するガイドライン」(2026年9月25日改正)
  14. 厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)
  15. 日本年金機構「従業員を採用したときの手続き」(2018年4月11日更新)
  16. 厚生労働省「ビルクリーニング分野特定技能協議会」(2026年10月確認)
  17. 観光庁「宿泊分野における外国人材受入れ(特定技能)」(2025年2月17日更新)
  18. 国土交通省「自動車運送業分野における特定技能外国人の受入れ」(2026年6月1日更新)
  19. 農林水産省「食品産業特定技能協議会」(2026年10月確認)
  20. 農林水産省「在留資格「特定技能」について(農業分野)」(2026年10月確認)
  21. 法務省・厚生労働省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(ビルクリーニング分野)」(2026年8月28日一部改正)
  22. 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の審査状況」(2026年9月10日掲載)
  23. e-Gov法令検索「行政書士法」(2026年1月1日施行の改正を含む)

最終更新:(2026年10月版)

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