この記事でわかること
- 事例の費用対効果を作る6つの数字と、借りる2つ・差し替える4つの見分け方
- 事例の数字を1つずつ自社の数字に置き換え、どの数字が結果を動かすかを見る表
- 自社の条件での試算と、粗利の3分の1に収めるために1つの数字を動かす幅
- 紹介由来の受注率を架電に使わない置き方と、事例と自社の契約条件の違いの直し方
この記事が想定している状況
AIO/LLMO支援の月額は16万円前後、平均の継続は8か月ほど。紹介と問い合わせで受注してきたが、検索からの問い合わせが減り、営業代行を検討している。候補の代行会社の成功事例には、営業費の何倍もの粗利が出たと書かれていて心強い。けれども事例の会社は単価も継続期間も自社より大きく見え、同じ費用対効果になるとは思えない。社内で外注を決める前に、事例の数字を自社の単価と受注率に置き換えて、割に合うかと契約上のリスクを確かめたい代表や管理部門の方を想定しています。
知りたいこと
- 成功事例の費用対効果が、自社の条件でも成り立つかを知りたい
- 営業を外注した場合の費用対効果を、自社の数字で試算したい
- 営業代行を選ぶときの契約上のリスクを知りたい
あわせて判断したいこと
- 事例と自社の差が、代行会社の力の差なのか、自社の商品の差なのかを見分けたい
- 割に合わないと分かったときに、小さな損で止められる契約にしたい
読み終えるとできること
読み終えると、事例の費用対効果を6つの数字に分け、借りる数字と差し替える数字を見分けたうえで、1つずつ自社の数字に置き換えて、どこが結果を動かしているかを示せるようになります。さらに、粗利の3分の1に収めるための数字の幅と、事例と自社の契約条件の違いを試算に入れ、テストの実測で置き換えながら契約を広げる順番を決められます。
事例の費用対効果は、6つの数字の組み合わせでできている
成功事例に「費用対効果が高い」「営業費の数倍の粗利」と書かれていても、その結論は6つの数字の組み合わせから出ています。商談1件の費用、商談実施率、受注率の3つで受注1件の営業コストが決まり、月額単価、継続月数、粗利率の3つで受注1件の粗利が決まります。費用対効果は、この2つを比べた結果にすぎません。
式にすると、受注1件の営業コストは「商談1件の費用÷(実施率×受注率)」、受注1件の粗利は「月額単価×継続月数×粗利率」です。営業コストが粗利の3分の1以下に収まるかが、顧客獲得にかける費用の一つの目安になります。
| 数字 | 事例で決まっていること | 扱い |
|---|---|---|
| 商談1件の費用 | 代行会社の料金と成果の定義 | 契約条件が同じなら借りる |
| 商談実施率 | 相手の業種と日程の決め方 | 目安として借り、テストで確かめる |
| 受注率 | 商談に出る人と提案の中身 | 自社の記録に差し替える |
| 月額単価 | 事例の会社の価格 | 自社の価格に差し替える |
| 継続月数 | 事例の会社の解約の少なさ | 自社の契約の記録に差し替える |
| 粗利率 | 事例の会社の原価 | 自社の会計に差し替える |
6つのうち、事例から借りてよいのは商談1件の費用と実施率の2つだけで、残りの4つは事例の会社の事情です。とくに月額単価・継続月数・粗利率の3つは、事例の会社の商品と顧客で決まる数字なので、事例の結論がどれほど良くても、自社の数字に置き換える前の費用対効果には意味がありません。事例の費用そのものをどこまで再現できるかは、成功事例の費用はどこまで再現できるかで扱っています。
6つの数字がすべて書かれている事例は多くありません。書かれていない数字は空欄にせず、目安の範囲から仮の値を置き、仮に置いたことが分かる印を付けておきます。実施率なら80〜90%、受注率なら15〜25%、商談1件の費用なら3万〜8万円程度が、説明の要るBtoB商材の一般的な目安です。
事例の数字を1つずつ自社の数字に置き換えていく
置き換えは、一度に全部ではなく1つずつ行います。1つ置き換えるたびに営業コストが粗利の何%になるかを書き残すと、事例と自社の差がどの数字から来ているかが分かります。順番は、確かさの高い数字からにします。月額単価と粗利率は会計の数字で確かで、継続月数は契約の記録から出せます。受注率は記録が少ないことが多いため、最後に置き換えます。
想定ケース(架空の条件):事例の「営業費の約9倍の粗利」を自社の数字に置き換える
読んだ事例の数字が、商談1件の費用4.3万円(日程確定ベース)、実施率85%、受注率25%、月額25万円、継続12か月、粗利率60%だったとします。受注1件の営業コストは約20.2万円、粗利は180万円で、営業コストは粗利の約11.2%、粗利は営業コストの約9倍です。自社は月額16万円、平均の継続8か月、粗利率55%で、架電からの受注率は18%と見込んでいます。商談1件の費用と実施率は、同じ代行会社の同じ条件として借ります。
事例の結論の書き方にも気をつけます。この事例の数字なら、「粗利は営業費の約9倍」とも「投じた営業費に対して約790%の利益」とも書けます。前者は粗利÷営業費、後者は(粗利−営業費)÷営業費で計算した値で、同じ結果でも書き方で数字が違って見えます。式が書かれていない結論は、受注1件の営業コストと粗利の2つの金額に戻してから比べます。
| 置き換えた数字 | 受注1件の営業コスト | 受注1件の粗利 | 営業コスト÷粗利 |
|---|---|---|---|
| 事例のまま | 約20.2万円 | 180万円 | 約11.2% |
| 月額25万円→16万円 | 約20.2万円 | 115.2万円 | 約17.6% |
| 粗利率60%→55% | 約20.2万円 | 105.6万円 | 約19.2% |
| 継続12か月→8か月 | 約20.2万円 | 70.4万円 | 約28.7% |
| 受注率25%→18% | 約28.1万円 | 70.4万円 | 約39.9% |
表を上から読むと、事例では粗利の約11%だった営業コストが、自社の数字では約40%まで上がります。動きが大きかったのは、受注率の置き換え(約11ポイント)と継続月数の置き換え(約10ポイント)で、粗利率の5ポイントの差は約2ポイントしか動かしていません。事例と自社の差の大部分は、代行会社の腕ではなく、自社の商品の価格・継続と、商談の受注率から生まれていると読めます。
置き換えの表は、社内で外注を相談するときの説明にも使えます。「事例では割に合っていたが、自社では受注率と継続月数の差で余裕が小さくなる」と、どの数字が効いているかを示せるからです。数字の大きさだけでなく、なぜその数字になったのかを1行で添えられる点が、事例の結論をそのまま引用するのとの違いです。
自社の条件で試算し、粗利の3分の1に収まるかを見る
自社の数字に置き換え終えた条件で、受注1件あたりの費用対効果を試算します。下の試算では、商談1件4.3万円・実施率85%・受注率18%・月額16万円・継続8か月・粗利率55%の場合に、営業コストが粗利の3分の1に収まるかを示します。
試算
商談1件4.3万円で外注した場合の受注1件あたりの費用対効果
受注1件を得るための営業コストは約28.1万円、受注1件が生む粗利は70.4万円で、営業コストは粗利の39.9%にあたります。粗利の3分の1を超えるため、利益は残るものの余裕は小さく、受注率か継続月数の改善が先に必要です。
粗利の3分の1を上限とした場合、払ってよい商談1件の費用は約3.6万円までです。
| 商談1件の費用(日程確定ベース) | 4.3万円 |
|---|---|
| 商談実施率 | 85% |
| 受注率(受注÷実施) | 18% |
| 受注1件の営業コスト | 約28.1万円 |
| 受注1件の粗利(16万円×8か月×粗利率55%) | 70.4万円 |
| 営業コスト÷粗利 | 39.9% |
| 顧客獲得にかけてよい上限(粗利の3分の1) | 約23.5万円 |
受注率・実施率・継続月数は仮の値です。自社の過去の商談記録があれば、その値に置き換えて計算します。
受注1件の営業コストは約28.1万円で、粗利70.4万円の約39.9%にあたり、粗利の3分の1を超えます。利益は残るものの、余裕は小さい条件です。粗利の3分の1を上限にすると、払ってよい商談1件の費用は約3.6万円までで、見積の4.3万円との差は約0.7万円です。
3分の1に収めるには、どれか1つをどこまで動かすか
| 動かす数字 | 試算の値 | 必要な値 | 動かし方の例 |
|---|---|---|---|
| 受注率 | 18% | 約21.6%以上 | 商談の前に課題と決裁者を確かめる |
| 継続月数 | 8か月 | 約9.6か月以上 | 最初の提案に3か月目以降の内容を入れる |
| 月額単価 | 16万円 | 約19.2万円以上 | 上位のプランを持つ企業から当たる |
| 商談1件の費用 | 4.3万円 | 約3.6万円以下 | 対象を絞り、成果の定義を見直す |
| 商談実施率 | 85% | 単独では届かない | ほかの数字と組み合わせる |
5つのうち、実施率だけは、設定した商談がすべて実施されたとしても3分の1には届きません。受注率を約3.6ポイント、または継続月数を約1.6か月動かせば線の内側に入るため、まず確かめるのはこの2つです。受注1件単位の試算の手順と、解約率から継続月数を置く方法は、営業代行の費用対効果を受注1件単位で試算で詳しく扱っています。
現実には、1つの数字を大きく動かすより、2つを少しずつ動かすほうが手が届きやすくなります。受注率を18%から20%へ、継続月数を8か月から9か月へ動かすと、受注1件の営業コストは約25.3万円、粗利は79.2万円で、営業コストは粗利の約31.9%と線の内側に入ります。どちらも、商談の前の確認と最初の提案の中身で動かせる数字です。
受注率は入口別に分け、架電の商談の数字を低めに置く
置き換えで最も効いた受注率は、最も置き方を誤りやすい数字でもあります。紹介と問い合わせで受注してきた会社の受注率は、相手がすでに関心を持って来た商談の数字です。架電で取った商談は、相手の関心がまだ浅い段階から始まるため、同じ受注率にはなりにくいと考えておきます。
想定ケース(架空の条件):過去12か月の商談記録から、架電の受注率を置く
過去12か月の商談が20件、受注が7件で、受注率は35%だったとします。入口別に分けると、紹介12件のうち受注5件で約41.7%、問い合わせ8件のうち受注2件で25%でした。架電からの商談はまだありません。このとき35%を試算に入れると、営業コストは実際より小さく見えます。架電の商談は、目安の受注率15〜25%の範囲で、問い合わせの25%より低い18%を置き、テストのあとに実測へ置き換える前提にします。
記録の件数が少ないうちは、受注率を1つの値ではなく幅で持っておきます。商談12件の段階では、受注1件の差で受注率が8ポイントほど動きます。試算では低めの値で割に合うかを確かめ、高めの値は上振れとして扱うと、楽観に寄った判断を避けられます。入口ごとに受注率が違う理由は、受注率が高い商談の入口はどこかで扱っています。
受注率の分母もそろえます。自社の記録が提案書を出した件数を分母にしていれば、実施した商談を分母にした率より高く出ます。試算に入れる受注率は、受注÷実施でそろえ、事例の受注率も同じ分母かどうかを確かめてから並べます。
継続月数も、置き方で結果が大きく変わります。過去の契約が少なければ、解約した契約の平均だけでなく、継続中の契約がいま何か月目かも書き出し、短いほうの見込みで置きます。説明の要るBtoB商材では、商談から受注までに30〜90日程度かかるのが一般的な目安で、架電の受注率を実測できるのは、始めてから2〜3か月目以降になることが多いと見ておきます。
事例と自社の契約条件の違いを、試算の数字に直す
事例の費用対効果は、事例の契約条件の上に成り立っています。同じ「商談1件4.3万円」でも、事例は実施した商談だけに請求する契約で、自社の見積は日程が確定した時点で請求する契約なら、試算の前提が違います。営業代行を選ぶときの契約上のリスクは、事例と自社の条件の違いを試算の数字に直すと見えやすくなります。
| 契約条件 | 違うと動く数字 | 自社の契約で確かめること |
|---|---|---|
| 成果の認定時点 | 商談1件の費用 | 日程確定か実施か、決裁者の同席の条件 |
| 初期費用・リスト費 | 商談1件の費用 | 総額に入る費用と、試算の期間 |
| キャンセル・重複の扱い | 商談1件の費用・実施率 | 当日キャンセルや既存の接点の請求 |
| 最低契約期間 | 立ち上がりの月の費用 | テストで終えられるか、何か月か |
| 解約予告 | やめると決めたあとの費用 | 何か月前に伝えるか |
| データの帰属 | 次の契約の費用 | リスト・記録・断り理由が残るか |
たとえば事例の4.3万円が実施1件あたりの単価だったなら、実施率85%で日程確定ベースに直すと約3.7万円にあたります。自社の見積が日程確定ベースの4.3万円なら、事例より約18%高い条件です。事例の費用対効果が良く見えた理由の一部は、この契約条件の違いにあったと読めます。単価の数字だけを並べると、この差は見えません。
最低契約期間を3〜6か月、解約予告を1か月前とする契約では、試算で割に合わないと分かった時点でも、残りの期間と予告の1か月分は費用がかかるため、その分を試算の総額に足して判断します。条項ごとの揉めやすい場面と書き方は、営業代行の契約で揉めやすい5つの場面にまとめています。契約の判断は一般的な考え方にとどめ、個別の条項は専門家にも確認してください。
データの帰属は、試算には表れにくい条件です。契約を終えたときに、どの業種にどの切り口が効いたかが自社に残れば、次の契約や社内での営業の費用を下げられます。大橋メソッドでは、契約を終えたあともリスト・架電ログ・断り理由が依頼側の手元に残るよう、これらを契約者に帰属させる形をとっています。
試算はテストの実測で置き換え、契約を段階的に広げる
自社の数字に置き換えた試算も、受注率と実施率は見込みのままです。初期テストで架電すると、商談1件の費用と実施率は実測に置き換えられます。受注率は商談から受注までに時間がかかるため、テストの期間中は自社の見込みを幅で持ち、商談後の結果がそろった時点で置き換えます。
テストの前に線を決める
営業コストが粗利の何%までなら続けるか、試算の値で続ける・直す・やめるの線を先に決めます。
商談1件の費用を実測にする
テストの費用を、成果の定義に合った商談の数で割り、見積の単価と並べます。
実施率を実測にする
設定した商談のうち実施できた割合を数え、事例から借りた85%と置き換えます。
受注率は結果がそろってから
商談後の受注・失注の結果を戻し、件数がたまった時点で見込みの幅を実測に寄せます。
想定ケース(架空の条件):テストの実測で、試算が線の外に出た場合
テストの結果、商談1件の費用が実測で4.8万円、実施率が80%だったとします。受注率18%の見込みのまま置き換えると、受注1件の営業コストは約33.3万円で、粗利70.4万円の約47.3%になり、見積の段階より悪くなります。受注率を25%まで上げても約34.1%で、線の内側には入りません。受注率22%と継続10か月の両方がそろえば約31.0%に収まるため、対象とトークを直す次のテストで受注率の手がかりを集めるか、契約を広げるのを見送るかを、この数字で決めます。
置き換えた試算が線の内側に入ってから、契約を広げます。最初は小規模なテスト、次に条件を満たす商談の獲得、そのあとに分析と改善の支援、という順に段階を踏めば、試算が外れたときの損失はそのつど小さく抑えられます。
まず商談獲得の工程を確かめてもらって、商談の数と質が安定してから次を考える。順番を守ることが、結局いちばん速いです。
大橋メソッド代表(代表インタビューより)
大橋メソッドの料金の考え方も、初期テストを固定のテスト料金とし、アポイント獲得は1件3万円を仮説として検証している単価として、テストの結果で調整する前提をとっています。具体的な金額は見積書で示されるため、試算には見積の数字を入れ、テストの実測で置き換えていきます。
手順のまとめ:事例の費用対効果を自社の条件で試算し直す
- 6つの数字に分ける:事例の費用対効果を、商談1件の費用・実施率・受注率・月額単価・継続月数・粗利率に分けて書き出します。
- 借りる数字を決める:契約条件が同じなら商談1件の費用を、目安として実施率を借り、残りは差し替えると決めます。
- 1つずつ置き換える:月額単価・粗利率・継続月数・受注率の順に自社の数字へ置き換え、営業コスト÷粗利を書き残します。
- 動かす幅を出す:粗利の3分の1に収めるために、どの数字をどこまで動かす必要があるかを計算します。
- 契約条件の違いを足す:成果の認定時点・初期費用・最低契約期間・解約予告の違いを、試算の費用に足します。
- テストの実測で置き換える:商談1件の費用と実施率を実測にし、線の内側に入ってから契約を広げます。
よくある失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 事例の「営業費の何倍の粗利」という結論を、そのまま自社の判断に使う | 6つの数字に分け、月額単価・粗利率・継続月数・受注率の4つを自社の数字に置き換えてから計算する |
| 紹介や問い合わせの受注率を、架電で取った商談の受注率として使う | 受注率を入口別に分け、架電の商談は目安の範囲で低めに置き、テストのあとに実測へ置き換える |
| 1つの数字だけを置き換えて、割に合うと判断する | 確かな数字から順に4つを置き換え、1つごとに営業コスト÷粗利を書き残して、効いている数字を確かめる |
| 事例と自社の契約条件の違いを見ずに、商談1件の単価を比べる | 成果の認定時点・初期費用・最低契約期間・解約予告をそろえ、実施ベースと日程確定ベースを同じ形に直してから比べる |
| 試算が良い数字になったので、最初から長い契約を結ぶ | テストで商談1件の費用と実施率を実測にし、線の内側に入るのを確かめてから段階的に契約を広げる |
チェックリスト
- 事例の費用対効果を6つの数字に分けて書き出した
- 借りる数字(商談1件の費用・実施率)と差し替える数字を分けた
- 月額単価・粗利率・継続月数を、自社の会計と契約の記録から出した
- 受注率を入口別に分け、架電の商談の受注率を低めに置いた
- 4つを順に置き換え、営業コストが粗利の3分の1に収まるかを確かめた
- 事例と自社の契約で、成果の認定時点・初期費用・最低契約期間・解約予告を比べた
- テストで置き換える数字と、続ける・直す・やめるの線を決めた
よくある質問
成功事例に書かれた費用対効果は、自社でもそのまま当てはまりますか?
そのままでは当てはまりません。費用対効果は、商談1件の費用・実施率・受注率・月額単価・継続月数・粗利率の6つで決まり、このうち月額単価・継続月数・粗利率・受注率の4つは事例の会社の事情です。4つを自社の数字に置き換えると、事例で粗利の1割ほどだった営業コストが、4割近くになることもあります。
事例を参考に、営業を外注した場合の費用対効果を自社の条件で試算するにはどうすればよいですか?
受注1件の営業コストを「商談1件の費用÷(実施率×受注率)」、受注1件の粗利を「月額単価×継続月数×粗利率」で出し、営業コストが粗利の3分の1以下に収まるかを見ます。商談1件の費用と実施率は事例や見積から借り、残りは自社の会計と商談の記録に置き換えます。1つずつ置き換えると、効いている数字が分かります。
営業代行を選ぶとき、事例の費用対効果を崩す契約上のリスクには何がありますか?
成果の認定時点、初期費用やリスト費、キャンセルや重複の扱い、最低契約期間、解約予告、データの帰属の6つです。事例が実施ベースの単価で、自社の見積が日程確定ベースなら、同じ金額でも実質の単価は違います。割に合わないと分かったあとも残りの期間と予告分の費用がかかるため、その分を総額に足して判断します。
紹介で受注してきた会社の受注率は、架電で取った商談の試算にも使えますか?
そのまま使うと高すぎることが多いです。紹介や問い合わせの商談は、相手がすでに関心を持って来た商談だからです。過去の受注率を入口別に分け、架電の商談は目安の15〜25%の範囲で低めに置き、テストのあとに実測へ置き換えます。記録が少ないうちは、1つの値ではなく幅で持ちます。
試算で営業コストが粗利の3分の1を超えたら、外注はやめたほうがよいですか?
すぐにやめる必要はありませんが、余裕が小さい条件です。受注率・継続月数・月額単価・商談1件の費用のどれを、どこまで動かせば3分の1に収まるかを計算し、動かせそうな数字があるかを確かめます。そのうえで小規模なテストで商談1件の費用と実施率を実測にし、線の内側に入るかを見てから契約を広げます。
自社の受注率や継続月数の記録が少ないときは、試算に何を入れればよいですか?
受注率は、説明の要るBtoB商材の目安15〜25%の範囲で低めの値を置き、高めの値は上振れとして扱います。継続月数は、解約した契約の平均だけでなく、継続中の契約がいま何か月目かも書き出し、短いほうの見込みで置きます。どちらも、テストと商談後の結果がそろった時点で実測に置き換えます。
この記事の前提と根拠
- 営業コストの上限を粗利の3分の1とする考え方は、顧客獲得単価(CAC)を粗利の3分の1以下に抑え、顧客生涯価値(LTV)をその3倍以上に保つという、継続課金型のBtoBでよく使われる目安に基づいています。
- 架電の受注率を低めに置くときや、借りた実施率を確かめるときに使った受注率15〜25%、商談実施率80〜90%、商談単価3〜8万円程度、リードタイム30〜90日程度は、説明の要るBtoB商材の一般的な目安です。
- やめると決めたあとの費用を足すときに置いた、最低契約期間3〜6か月・解約予告1か月前は、営業代行の契約でよく見られる形です。個別の条項の判断は専門家に確認してください。
- 「営業費の約9倍の粗利」の事例、商談記録20件、テストの実測などの想定ケースと試算の数字は、置き換え方を示すための仮のもので、特定の事例や企業を指しません。
- 大橋メソッドの料金の考え方では、初期テストは固定のテスト料金、アポイント獲得は1件3万円を仮説として検証している単価(テスト結果で調整)とされ、具体的な金額は見積書で示されます。
数字の目安は一般的な水準を整理したもので、商材・対象・条件によって変わります(2026年11月時点)。
次の一歩
事例の費用対効果を自社の数字で試算し直したい場合は、このページ下の相談フォームに、参考にした事例の数字(分かる範囲で)、自社の月額単価・平均の継続月数・粗利率、過去の商談と受注の件数、月に何件の商談があれば目標に届くかを書いて送ってください。1営業日以内にメールで連絡があり、30分のオンライン無料相談で現状を整理したうえで、テストで確かめる数字と費用を書いた初期テストの提案書を受け取れます。営業電話はかかってきません。