この記事でわかること
- 受注1件の営業コストを出す式の4つの項と、実施率・受注率を二重に数えない置き方
- 商談1件の費用に、初期費用の割り戻し・リスト費・社内の時間を足す積み上げと、社内の時間だけで約2割上がる例
- 継続月数を解約率から置く粗利の出し方と、数字を1つずつ動かしたときにどこで線を越えるか
- 試算の項を動かす料金まわりの6つの条項と、料金体系によって件数が外れたときの損得がどう変わるか
この記事が想定している状況
AIO/LLMO支援の新規開拓を営業代行に任せるかどうかを、社内で決める立場にいる。見積は月30万円台後半で、商談は月に数件取れる見込みだと説明された。ただ、商談が取れても受注するのは数か月後で、受注した顧客が何か月続くかも分からない。月の費用と月の売上を比べても判断がつかず、契約書のどの条項が損得を左右するのかも読み切れていない。そうした状況で、費用対効果を受注1件の単位で試算したい経営者や管理部門の方を想定しています。
知りたいこと
- 営業代行の費用対効果を、自社の数字で試算する手順を知りたい
- 商談単価と受注率から、受注1件にかかる営業コストを出したい
- 営業代行の契約で、費用対効果に関わるリスクを知りたい
あわせて判断したいこと
- 外注費の値下げ交渉と受注率の改善のどちらに力を入れるべきかを、数字で判断したい
- 契約後も試算を更新して、続けるかやめるかを社内で説明できるようにしたい
読み終えるとできること
読み終えると、外注費に社内の時間まで足した商談1件の費用から受注1件の営業コストを出し、解約率から置いた粗利と比べて費用対効果を判断できます。どの数字が外れると採算の線を越えるかを確かめ、契約の条項が試算のどの項を動かすかを読んだうえで、契約後も毎月の実績で試算を作り直せるようになります。
受注1件の営業コストは、3つの数字の割り算で出る
営業代行の費用対効果は、月の費用と月の売上を比べるより、受注1件を単位にすると判断しやすくなります。商談から受注までに数か月かかり、受注した顧客が何か月続くかも顧客ごとに違うからです。受注1件の営業コストは、商談1件の費用を商談実施率で割り、さらに受注率で割って出します。
| 式の項 | 中身 | 取り違えやすい点 |
|---|---|---|
| 商談1件の費用 | 月の営業の費用÷日程が確定した商談の数 | 外注費だけで割り、初期費用や社内の時間を入れない |
| 商談実施率 | 実施した商談÷日程が確定した商談 | 実施の数で割った費用を、もう一度割ってしまう |
| 受注率 | 受注÷実施した商談 | 日程確定の数で割り、実施率と二重に数える |
| 受注1件の粗利 | 月額×継続月数×粗利率 | 継続月数を最低契約期間や希望の数字で置く |
実施率の扱いは、商談1件の費用をどの数で割ったかで決まります。日程が確定した商談の数で割ったなら、実施率で割って実施1件あたりに直します。はじめから実施した商談の数で割ったなら、実施率で割る必要はありません。どちらで割ったかを試算の表に書いておくと、あとから見直す人が二重に割る失敗を防げます。
二重に数えると、どれだけずれるかも見ておきます。日程確定20件・実施17件・受注4件の月なら、受注率は4÷17で約23.5%です。これを4÷20の20%と置いたうえで実施率85%でも割ると、受注1件の営業コストは正しい値より約18%高く出ます。採算の合う外注を、計算の誤りで見送ることになりかねません。
比べる基準は、受注1件の粗利の3分の1です。顧客獲得単価(CAC:顧客1社を獲得するのにかかった営業の費用)を粗利の3分の1以下に保ち、顧客生涯価値(LTV)を顧客獲得単価の3倍以上にする、という目安が継続課金型のBtoBで広く使われています。受注1件の営業コストがこの線の内側に入るかどうかで、外注を続けてよいかの最初の答えが出ます。
商談1件の費用は、外注費に3つを足してから割る
商談1件の費用を外注費÷商談数で出すと、受注1件の営業コストは実際より小さく見えます。足すべきものは、初期費用の割り戻し、リスト費や追加の費用、社内で使う時間の3つです。とくに社内の時間は見積に載らないため、意識して数えないと抜け落ちます。
| 足すもの | 数え方 | 抜けると起きること |
|---|---|---|
| 初期費用の割り戻し | 初期費用÷試算する月数 | 続ける月数が短いほど、1件あたりを小さく見誤る |
| リスト費・追加の費用 | 追加リストや上限を超えた架電などの月ごとの実費 | 変更の多い月の費用が試算から漏れる |
| 社内の時間 | 定例・承認・商談の準備と実施の時間×時間単価 | 代表が商談に使う時間が、ただの扱いになる |
想定ケース(架空の条件):月額37万円の契約で、商談1件の費用を積み上げる
月額固定37万円、初期費用12万円の契約を6か月続ける前提で、月に8件の商談が日程確定するとします。初期費用の割り戻しは月2万円、追加リストなどの実費は月1万円です。社内では、代表が日程の確定した商談の準備と実施に合わせて月12時間を使い、時間単価を8,000円と置くと9.6万円です。月の費用は49.6万円で、日程確定8件で割ると、商談1件あたり6.2万円になります。社内の時間を入れずに割った5万円より、1.2万円高い数字です。
社内の時間を足しただけで、商談1件の費用は2割以上上がりました。商談単価の目安(3〜8万円)の範囲には収まっていても、この差は受注1件の営業コストを出すときに実施率と受注率で割られ、広がります。商談1件で1.2万円の差は、実施率85%・受注率22%なら受注1件で約6.4万円の差です。
時間単価の置き方で迷うときは、代表がその時間を商談や納品に回した場合に生まれたはずの粗利で考えます。1時間8,000円は計算のための仮の値で、社内で説明しやすい値を1つ決めて、ほかの試算でも同じ値を使い続けることが判断のぶれを防ぎます。
粗利は「月額×継続月数×粗利率」、継続月数は解約率から置く
受注1件の粗利は、月額×継続月数×粗利率で出します。このうち外れやすいのが継続月数です。最低契約期間や「長く続いてほしい」という希望で置くと、粗利が大きく見えます。過去の顧客の記録があれば、月に何%の顧客が解約しているかから、平均の継続月数をおおまかに見積もれます。解約する割合が毎月一定なら、平均の継続月数はその逆数です。
| 月の解約率 | 平均の継続月数 | 月額18万円・粗利率55%の受注1件の粗利 |
|---|---|---|
| 5% | 20か月 | 198万円 |
| 7% | 約14か月 | 138.6万円(14か月で計算) |
| 10% | 10か月 | 99万円 |
粗利率は、支援の提供にかかる外注費やツール代を月額から引いて出します。月額18万円の支援で、記事の外部ライターや計測ツールの費用が月額の45%を占めるなら、粗利は月9.9万円で粗利率は55%です。受注した月に初期設定などで社内の時間が多くかかる支援なら、その時間も粗利から差し引いておきます。
下の試算では、前の想定ケースの商談1件6.2万円に実施率85%・受注率22%を置き、月額18万円・継続14か月・粗利率55%の支援を受注した場合の費用対効果を示します。
試算
商談1件6.2万円で外注した場合の受注1件あたりの費用対効果
受注1件を得るための営業コストは約33.2万円、受注1件が生む粗利は138.6万円で、営業コストは粗利の23.9%にあたります。粗利の3分の1以内に収まるため、この条件なら外注費を回収できる見込みです。
粗利の3分の1を上限とした場合、払ってよい商談1件の費用は約8.6万円までです。
| 商談1件の費用(日程確定ベース) | 6.2万円 |
|---|---|
| 商談実施率 | 85% |
| 受注率(受注÷実施) | 22% |
| 受注1件の営業コスト | 約33.2万円 |
| 受注1件の粗利(18万円×14か月×粗利率55%) | 138.6万円 |
| 営業コスト÷粗利 | 23.9% |
| 顧客獲得にかけてよい上限(粗利の3分の1) | 46.2万円 |
受注率・実施率・継続月数は仮の値です。自社の過去の商談記録があれば、その値に置き換えて計算します。
受注1件の営業コストは約33.2万円、受注1件の粗利は138.6万円で、営業コストは粗利の23.9%です。粗利の3分の1にあたる46.2万円の内側に収まっているため、この条件なら外注費を回収できる見込みです。逆算すると、払ってよい商談1件の費用は約8.6万円までで、いまの6.2万円には約2.4万円の余裕があります。
受注は商談から30〜90日程度遅れて出るため、この試算が示すのは受注1件ごとの損得で、毎月の資金の出入りではありません。費用が先に出て粗利があとから入る時間差は、月ごとの累積損益で別に確かめます。
どの数字が外れると線を越えるか:1つずつ動かして確かめる
試算の数字はどれも見込みなので、1つずつ悪い方へ動かし、どの数字で粗利の3分の1の線を越えるかを確かめます。下の表は、試算の条件から1つの数字だけを変えて計算し直した結果です。
| 動かした数字 | 変えた値 | 受注1件の営業コスト | 営業コスト÷粗利 |
|---|---|---|---|
| (試算の条件) | — | 約33.2万円 | 23.9% |
| 受注率 | 22%→15% | 約48.6万円 | 35.1% |
| 継続月数 | 14か月→10か月 | 約33.2万円 | 33.5% |
| 商談1件の費用 | 6.2万円→8万円 | 約42.8万円 | 30.9% |
| 実施率 | 85%→70% | 約40.3万円 | 29.0% |
| 粗利率 | 55%→45% | 約33.2万円 | 29.2% |
線を越えたのは、受注率が15%に下がった場合と、継続月数が10か月に縮んだ場合です。どちらも外注先の料金表には出てこない数字で、受注率は商談の質と自社の提案で、継続月数は納品の中身で決まります。費用対効果を守るうえで、外注費の交渉より先に見ておきたいのはこの2つです。
1つずつなら線の内側に収まる動きでも、2つが同時に少しずつ悪くなると越えることがあります。受注率が18%、継続月数が12か月になると、受注1件の営業コストは約40.5万円、粗利は118.8万円で、34.1%です。どちらも大きな外れではないため、契約前の試算には、2つを同時に少し悪くした組み合わせも1行入れておきます。
良い方へ動かした場合も比べておきます。外注費を1割下げてもらうと、月額37万円が33.3万円になり、営業コスト÷粗利は23.9%から22.1%へ1.8ポイント下がります。受注率を22%から27%へ5ポイント上げると19.5%で、下がり幅は4.4ポイントと2倍以上です。受注率の改善が利益にどう効くかは、受注率が5ポイント上がると利益はどう変わるかで詳しく扱っています。
表は社内の説明にもそのまま使えます。「受注率が15%を下回るか、継続が10か月を切ると採算の線を越える」と1文で書いておけば、契約後に見るべき数字が、承認した人と現場で同じになります。
試算を狂わせる料金の条項は、式のどの項を動かすかで読む
契約書には、料金にかかわる条項がいくつもあり、その多くが試算の項を動かします。条項を読むときは、有利か不利かという印象ではなく、式のどの項がどちらへ動くかで読むと、見落としが減ります。
| 条項 | 動く項 | 起きること | 確かめる文言の例 |
|---|---|---|---|
| 成果の定義 | 実施率・受注率 | 情報収集だけの商談も1件に数えられる | 対象リストの企業で、決めた役職以上が同席して実施された商談 |
| キャンセルと再設定 | 実施率 | 当日の不実施まで請求される | 当日のキャンセルは請求せず、再設定は1回まで |
| 単価の改定 | 商談1件の費用 | テストの後や数か月後に単価が上がる | 改定の時期、根拠にする数字、上げ幅の上限 |
| 最低発注と最低期間 | 試算の月数と件数 | 件数が減っても支払いが残る | 最低の件数と月数、届かなかった月の扱い |
| 追加費用 | 商談1件の費用 | リスト追加やトーク修正のたびに加算される | 追加の作業と単価の一覧、月の上限 |
| データの帰属 | 次の試算の率 | 契約後に実測の率が手元に残らない | リスト・架電ログ・断り理由は依頼側に帰属する |
6つのうち、試算の土台を守るのは成果の定義です。定義があいまいなまま契約すると、請求される件数は見込みどおりでも、実施率と受注率が下がり、受注1件の営業コストだけが上がります。大橋メソッドでも、成果の定義(たとえば対象企業の決裁者との商談が実施された場合)を契約の前に文章で合意し、日程が確定した時点とするか実施された時点とするかで価値が変わることを前提にしています。
単価の改定は、それ自体が悪い条項ではありません。テストの結果を見て単価を決め直すのは、件数と率が分かってから値段を決めるという筋の通った進め方です。ただ、改定の根拠と上げ幅の上限がないと、試算の商談1件の費用が途中で変わります。根拠は商談化率など実測の数字に置き、上げ幅の上限と、改定に合意できないときにやめられる時期を一緒に書いておきます。
最低発注と最低期間は、試算の結果が悪かったときにやめられるかを決めます。試算する月数と最低期間がずれているなら、最低期間の分は率が悪くても払う前提で計算し直しておきます。途中でやめたときの支払いの形は営業代行の契約期間と途中解約の費用で整理しています。
条項の読み方は一般的な考え方です。個人情報の取得・利用目的・第三者への提供や、解約に関わる条項の法的な判断は、弁護士などの専門家に確認してください。
料金体系によって、件数が外れたときの受注1件の損得が変わる
ここまでの試算は、商談が見込みどおり月8件取れる前提です。件数が見込みを下回ったとき、受注1件の営業コストがどう動くかは料金体系で変わります。同じ想定ケースで、月額固定37万円の契約と、日程確定1件4.5万円のアポイント単価の契約(どちらも初期費用12万円・実費月1万円で、社内の時間は商談1件につき1.5時間として計算)を、商談が半分の月4件になった場合で比べます。
| 料金体系 | 月8件のとき | 月4件のとき | 月4件のときの営業コスト÷粗利 |
|---|---|---|---|
| 月額固定37万円 | 約33.2万円 | 約59.9万円 | 43.2% |
| アポイント単価4.5万円 | 約32.5万円 | 約34.5万円 | 24.9% |
月額固定は、件数が半分になっても支払いがほとんど変わらないため、受注1件の営業コストは約1.8倍に膨らみ、粗利の3分の1の線を大きく越えます。アポイント単価は件数に合わせて支払いも減るので、受注1件で見た損得はほぼ保たれます。その代わり受注の件数そのものが半分になり、成果の定義があいまいなら、取りやすい商談に寄る心配も出てきます。
件数の見込みが固まっていない段階で月額固定を長く結ぶと、外れたときの負担は依頼側に寄ります。反対に、件数と率が実測で分かった後なら、月額固定のほうが分析や改善に時間を使ってもらいやすい面もあります。どちらを選ぶかは、試算に置いた件数がどれだけ確かかで決まります。
大橋メソッドが、最初に固定のテスト料金で2〜4週間の初期テストを行い、その結果でアポイント獲得の単価(1件3万円を仮説として検証している単価)を調整し、営業プロセス支援を月額固定または個別見積もりとしているのも、件数と率を実測してから料金の形を決める順番です。商談後の結果(受注・失注理由・次回アクション)は依頼側から戻してもらい、ターゲット・トーク・商談の条件の更新に使われます。
まず商談獲得の工程を確かめてもらって、商談の数と質が安定してから次を考える。順番を守ることが、結局いちばん速いです。
大橋メソッド代表(代表インタビューより)
契約後は、毎月の実績で試算を置き直す
前月の実績を集める
外注費・実費・社内の時間と、日程確定・実施・受注の件数を1枚にまとめます。
受注率は3か月分で見る
受注は商談から遅れて出るため、直近3か月に実施した商談と、そこから出た受注で率を出します。
線との距離を残す
受注1件の営業コストを粗利の3分の1と比べ、払ってよい商談1件の費用との差を毎月記録します。
払ってよい上限を受注1件の粗利から逆算する考え方はLLMO営業代行の料金相場:月額固定とアポ単価に、KPIの実測値から試算をやり直す方法はKPIから営業外注の費用対効果を試算するにまとめています。
手順のまとめ:営業代行の費用対効果を受注1件単位で試算する
- 商談1件の費用を出す:外注費に初期費用の割り戻し・リスト費・社内の時間を足し、日程確定の数で割ります。
- 受注1件の営業コストを出す:商談1件の費用を実施率で割り、さらに受注率(受注÷実施)で割ります。
- 受注1件の粗利を出す:月額×継続月数×粗利率で計算し、継続月数は月の解約率の逆数で置きます。
- 粗利の3分の1と比べる:営業コストが粗利の3分の1以内か、払ってよい商談1件の費用との差がいくらかを確かめます。
- 数字を1つずつ動かす:受注率・継続月数・商談1件の費用・実施率・粗利率を悪い方へ動かし、線を越える数字を探します。
- 条項を式の項に当てはめる:契約の条項ごとに動く項を書き出し、最低期間の分は率が悪くても払う前提で計算し直します。
よくある失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 外注費だけを商談数で割り、初期費用・リスト費・社内の時間を入れない | 初期費用の割り戻し・リスト費や追加の費用・社内の時間を足してから、日程確定の数で割る |
| 受注率を日程確定の数で割り、実施率と二重に数える | 受注率は受注÷実施、実施率は実施÷日程確定で別々に出し、日程確定ベースの費用だけを実施率で割る |
| 継続月数を、最低契約期間や希望の数字で置く | 過去の顧客の記録から月の解約率を出して平均の継続月数を置き、悲観の値でも計算する |
| 契約書の条項を、試算と切り離して読む | 条項ごとに、実施率・受注率・月数・商談1件の費用のどれが動くかを書き出してから契約する |
| 契約前に一度試算しただけで、実績で置き直さない | 毎月の実績で商談1件の費用と率を置き直し、受注率は3か月分をまとめて見る |
チェックリスト
- 商談1件の費用に、初期費用の割り戻し・リスト費・社内の時間を入れた
- 受注率を受注÷実施で、実施率を実施÷日程確定で出した
- 継続月数を月の解約率から置き、悲観の値でも計算した
- 受注1件の営業コストが、粗利の3分の1以内かを確かめた
- 数字を1つずつ悪い方へ動かし、どれで線を越えるかを確かめた
- 成果の定義・キャンセル・単価の改定・最低期間・データの帰属が、試算のどの項を動かすかを確かめた
- 実績で毎月試算を置き直す担当者と日を決めた
よくある質問
LLMO支援会社が営業代行を使うとき、費用対効果は何を基準に判断すればよいですか?
受注1件の営業コストが、受注1件の粗利の3分の1以内に収まるかを基準にします。営業コストは商談1件の費用を実施率と受注率で割り、粗利は月額×継続月数×粗利率で出します。月額18万円・14か月・粗利率55%なら粗利は138.6万円で、営業コストは46.2万円までが目安です。
営業を外注した場合の費用対効果を、受注1件あたりで試算するにはどうすればよいですか?
外注費に初期費用の割り戻し・リスト費・社内の時間を足して日程確定の数で割り、商談1件の費用を出します。それを実施率と受注率で割ると受注1件の営業コストです。想定ケースでは商談1件6.2万円、実施率85%、受注率22%で約33.2万円となり、粗利138.6万円の23.9%でした。
費用対効果の試算を狂わせる契約上のリスクには、どんなものがありますか?
成果の定義、キャンセルと再設定、単価の改定、最低発注と最低期間、追加費用、データの帰属の6つが代表的です。定義がゆるいと実施率と受注率が下がり、単価の改定や追加費用は商談1件の費用を、最低期間は率が悪い月も払う月数を動かします。条項ごとに試算のどの項が動くかを書き出し、法的な判断は専門家に確認します。
外注費の値下げと受注率の改善では、どちらが費用対効果に効きますか?
試算の条件では、外注費を1割下げると営業コスト÷粗利は23.9%から22.1%へ1.8ポイント下がり、受注率を5ポイント上げると19.5%まで4.4ポイント下がりました。受注率の改善のほうが2倍以上効く計算です。値下げの交渉より先に、商談の質と提案を見直す価値があります。
受注した顧客が途中で解約する場合、試算の継続月数はどう置けばよいですか?
過去の顧客の記録から月の解約率を出し、その逆数をおおまかな平均の継続月数として置きます。月7%なら約14か月、10%なら10か月です。試算の条件では、継続月数が10か月に縮むだけで営業コスト÷粗利が33.5%となり、粗利の3分の1を超えるため、悲観の値でも計算しておきます。
この記事の前提と根拠
- 顧客獲得単価を粗利の3分の1以下、顧客生涯価値を顧客獲得単価の3倍以上に保つ考え方は、継続課金型のBtoBで広く使われる目安です。
- 商談単価3〜8万円程度、商談実施率80〜90%、受注率15〜25%、商談から受注まで30〜90日程度は、説明が必要なBtoB商材の一般的な目安です(2026年11月時点)。
- 想定ケースの金額(月額固定37万円、初期費用12万円、社内12時間×時間単価8,000円、月額18万円・継続14か月・粗利率55%)と率は、試算の手順を示すための仮の値です。
- 平均の継続月数を月の解約率の逆数で置く方法は、毎月の解約率が一定と仮定した簡易な見積もりです。
- 条項の扱いは一般論で、法的な判断は専門家への確認が前提です。大橋メソッドの成果の定義の合意、結果の戻し方、週次レポートの項目、1件3万円を仮説として検証している単価とする扱いは、運営元の説明に基づきます。
数字の目安は一般的な水準を整理したもので、商材・対象・条件によって変わります(2026年11月時点)。
次の一歩
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