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2026年11月版

事例の対象企業と自社の顧客を比べる方法

リストで分かる・調べて分かる・聞いて分かるの3段で比べ、重なる条件で組む

この記事でわかること

  • 事例の対象企業と自社の顧客を「リストで分かる・調べて分かる・聞いて分かる」の3段で並べる比較のしかた
  • 「代表と直接話せた」「地域の工務店に絞った」など、事例の書きぶりから書かれていない条件を推定する手がかり
  • 一致した段に応じて、事例からリスト条件・切り口・率のどこまでを借りるかを決める基準
  • 事例寄りと自社寄りのリストを、受注までの架電数と商談に出る回数で比べる試算と、3区分のアプローチ

この記事が想定している状況

AIO/LLMO支援の月額は十数万円で、これまでの顧客は紹介と問い合わせから来た従業員100名前後の法人向け企業が中心。営業代行の成功事例を読み、従業員30名ほどの地域の会社に架電して商談を重ねたという内容に手応えを感じた。ただ、事例の相手と自社の顧客は顔ぶれが違う気がする。事例と同じ条件でリストを作ってよいのか、自社の顧客に合わせて作り直すべきか、そもそも何を比べれば判断できるのかが分からない。そうした状況で、事例の対象企業と自社の顧客の違いを確かめる方法を探している代表や営業責任者を想定しています。

知りたいこと

  • 事例に出てくる対象企業と自社の顧客の違いを、確かめる観点を知りたい
  • 事例を参考にしながら、自社に合う営業リストの作り方を知りたい
  • 顧客になりそうな企業と、それぞれへのアプローチの方法を整理したい

あわせて判断したいこと

  • 事例の数字を自社の計画に使ってよいかを、根拠をもって判断したい
  • 事例に頼らず、自社の受注顧客から当たりの条件を作れるようにしたい

読み終えるとできること

読み終えると、事例の対象企業と自社の受注顧客を3段の比較表に並べ、推定と不明を区別しながら、一致した段と違う段を書き分けられるようになります。そのうえで、事例からリスト条件・切り口・率のどこまでを借りるかを決め、違う段を自社の条件に置き換えたリストと、3つの区分ごとのアプローチを組めるようになります。

事例の数字は、架電した相手の顔ぶれの上に成り立っている

営業代行の成功事例に出てくる接続率や商談化率は、架電した相手の顔ぶれの上に成り立っています。同じトークと同じ架電数でも、相手の規模が変われば受付を通る回数が変わり、相手の業種や状況が変われば、電話の用件に耳を傾ける理由の強さが変わります。事例の数字を自社の計画に使う前に、事例の対象企業と自社の顧客がどこまで同じかを確かめるのはそのためです。

事例の相手高く出やすい数字自社の顧客が違う場合
代表が電話に出る規模担当者到達率受付で止まり、到達率が下がる
過去に接点のある企業を含む担当者到達率・商談化率初めての相手ばかりで率が下がる
検索からの問い合わせが売上の柱商談化率紹介中心の相手に「必要ない」と言われる
代表がその場で決める商談実施率・受注率部長の検討と役員の決裁で期間が延びる
表1:相手の顔ぶれの違いで、事例の数字が高く出る向き

表のうち見落とされやすいのが、過去に接点のある企業が架電先に含まれていたかどうかです。以前に問い合わせのあった企業や紹介先を含めて架電した事例では、名前を知っている相手が多い分、担当者到達率と商談化率が高めに出ます。初めて接触する企業だけに架電する自社が同じ数字を目標にすると、届かない差をトークや架電数のせいにしてしまいます。

営業KPIの分解 架電数から接続、担当者到達、商談、受注へと絞られる漏斗と、各段階の率の定義を示す図。 架電数 電話をかけた件数 接続 接続率 = 接続 ÷ 架電数 担当者到達 担当者到達率 = 到達 ÷ 接続 商談 商談化率 = 商談 ÷ 到達 受注 受注率 = 受注 ÷ 商談 どの率が低いかで、直す工程(リスト/受付突破/切り口/商談定義)が決まる
図1:架電から接続、担当者到達、商談、受注へと絞られる工程。相手の顔ぶれの違いは工程ごとに表れ方が違うため、事例と自社の数字は工程を分けて比べます

比べる順番は、率より先に、率を生んだ相手の条件です。条件が同じなら、率の差は進め方の違いとして直せます。条件が違うなら、その差は直すものではなく、事例から借りない部分として扱います。すでに事例との差が出ていて原因を切り分けたい場合は、事例どおりにいかない時の原因と対処の手順が使えます。

事例の相手が「話を聞く理由」を持っていたかを見る

LLMOの支援は、相手に困りごとの自覚がないと用件が伝わりにくい商材です。事例の相手が架電を受けたのが、2024年8月のAIによる概要の日本での開始や、2025年9月のAIモードの日本語対応より前か後かで、話を聞く理由の強さは違います。検索からの問い合わせに頼ってきた企業ほど変化の影響を受けやすく、電話の用件を自分の話として聞く理由を持ちやすくなります。事例の相手がそうした企業だったかどうかで、同じ商談化率でも意味が変わります。

比べる観点は「どこで分かる条件か」で3段に分ける

事例の対象企業と自社の顧客を比べる観点は、その条件がどこで分かるかで3段に分けると漏れが出にくくなります。企業データベースの項目で抽出できる「リストで分かる条件」、相手のサイトやAI検索の結果を見れば架電の前に分かる「調べて分かる条件」、相手や代行会社に聞いて初めて分かる「聞いて分かる条件」の3つです。

段条件の例事例での書かれ方表れやすい数字
1段目:リストで分かる業種、従業員数、地域、売上規模書かれやすい接続率・担当者到達率
2段目:調べて分かる問い合わせを検索に頼る作りか、AI検索での表示、サイトの更新時期一部だけ書かれる会話率・商談化率
3段目:聞いて分かる決裁者と決め方、予算の時期、既存の接点、他社との契約ほとんど書かれない商談化率・実施率・受注率
表2:比べる観点を、分かる場所で3段に分ける

3段を並べると、事例を読むときの落とし穴が見えてきます。事例に書かれやすいのは1段目の条件ですが、AIO/LLMO支援の商談化率や受注率を大きく動かすのは2段目と3段目です。業種と規模が同じ事例を見つけても、検索への頼り方や決裁の形が違えば、事例の数字はそのままでは当てはまりません。書かれていない段ほど、比べる意味が大きいと考えておきます。

調べて分かる条件は、架電の前に1社数分で確かめられる

2段目の条件は企業データベースにはありませんが、1社ずつ見れば架電の前に確かめられます。問い合わせフォームや料金ページが検索から来た人向けに作られているか、事例やコラムが定期的に更新されているか、社名や主力サービスでAI検索したときにどう表示されるか、の3点です。1社あたり数分の作業で、事例の相手と自社の顧客が同じ状況にあるかを、推測ではなく事実で並べられます。

この2段目の事実は、そのまま最初の会話の材料にもなります。大橋メソッドの架電は、相手の社名や主力サービスで事前にAI検索した結果を「今はこう表示されています」と伝えるところから始まり、LLMOという言葉の説明からは入りません。比べるために調べた結果を、電話の冒頭でも使えるということです。

3段目の条件は、事例と比べるときにいちばん空欄になりやすい段です。事例の側は代行会社に聞かないと分からず、自社の側も商談の記録を見返さないと書けません。手間はかかりますが、受注率と商談の実施率に直結するため、ここを空欄のまま比べ終えないようにします。

事例に書かれていない段は、書きぶりの手がかりで推定する

成功事例の多くは、対象企業を「中小企業」「〇〇業界」程度にしか書いていません。それでも本文の言い回しには、2段目や3段目の条件を示す手がかりが残っています。手がかりから読んだ条件は推定にすぎないため、比較表には「推定」と書き添え、事例を出した代行会社に確かめる項目として残します。

事例の書きぶり推定できる条件段
代表と直接話せた代表が電話に出る規模(数名〜30名程度)1段目・3段目
地域の工務店に絞った地域と業種で抽出したリスト1段目
サイトを新しくした企業を選んだサイトの更新時期で絞っている2段目
以前の問い合わせ先にも連絡した既存の接点が架電先に含まれる3段目
決裁者との商談を設定した成果の条件に決裁者の同席がある3段目
初回の商談で導入が決まった決裁が速いか、検討がすでに進んでいた3段目
表3:事例の書きぶりと、推定できる条件

手がかりが見つからない段は、空欄にせず「不明」と書きます。不明が多い事例ほど、率を借りる根拠が弱いからです。代行会社に確かめるときは、次の4つを聞けば、多くの空欄が埋まります。

  1. 対象企業の従業員数は、どの幅でしたか
  2. リストはどの条件で抽出し、架電の前に何を調べましたか
  3. 架電先に、過去に接点のある企業は含まれていましたか
  4. 商談に出てきた相手の役職と、成果と数えた条件は何でしたか

想定ケース(架空の条件):事例の一文から、3段の条件を書き出す

読んだ事例に「首都圏の工務店に絞り、社長と直接話せた先から商談を設定した。初回の商談で導入が決まった先もあった」と書かれていたとします。1段目は首都圏・工務店・代表が電話に出る規模(推定で数名〜30名程度)、2段目は不明、3段目は代表がその場で決められる形(推定)と書けます。自社の受注顧客が従業員80〜150名の法人向けIT企業で、マーケティング部長が検討して役員が決める流れなら、同じと言える段はなく、2段目は不明のままです。この事例から借りられるのは、業種を1つに絞って架電したという進め方までです。

推定を書くときは、根拠になった一文も一緒に写しておきます。代行会社に確かめて推定が外れていれば、その段の判定だけを直せばよく、比較表を一から作り直さずに済みます。

自社の顧客は、受注した会社の記録から同じ3段で書き出す

比べる相手になる自社の顧客像は、印象ではなく受注した会社の記録から作ります。印象で書くと、金額の大きかった顧客や話しやすかった顧客に引っ張られるためです。直近12か月に受注した会社を一覧にし、事例と同じ3段の欄を1社ずつ埋めます。受注が5社に満たない場合は、商談まで進んだ会社も加えて書き出します。

  1. 受注した会社を一覧にする

    直近12か月の受注先を受注した月の順に並べ、解約した会社も残して、継続中かどうかを別の欄に書きます。

  2. 1段目を埋める

    業種・従業員数・地域・売上規模を、公開情報と契約時の記録から書きます。

  3. 2段目を埋める

    受注前のサイトの作り、AI検索での表示、サイトの更新時期を、商談メモと公開情報から書きます。分からなければ今の状態を調べて添えます。

  4. 3段目を埋める

    商談に出た人の役職、決裁した人、最初の接点(紹介・問い合わせ・展示会など)、初回の商談から受注までの日数を書きます。

  5. 共通する条件に印を付ける

    8割以上の会社に当てはまる条件を共通条件とし、事例の対象と並べる行にします。

図2:受注した会社を一覧にする→1段目を埋める→2段目を埋める→3段目を埋める→共通する条件に印を付ける

印を付けると、自社の顧客像が思っていたより狭いことに気づく場合があります。たとえば受注先の多くが「検索広告を減らした直後に相談してきた」という2段目の条件でそろっていれば、それは業種よりも強い共通条件です。受注した会社の共通点をリストの条件に戻す方法は、受注しやすい企業の条件をリストに反映するで詳しく扱っています。

段事例の対象自社の受注顧客判定
1段目首都圏の工務店、数名〜30名(推定)全国の法人向けIT企業、80〜150名違う
2段目不明資料請求の多くが検索経由、料金ページあり不明
3段目代表がその場で決める(推定)部長が検討し役員が決裁、初回接触が多い違う
表4:比較表の記入例(条件はいずれも架空)

判定は「同じ・近い・違う・不明」の4つで付けます。近いとは、業種は違っても検索からの問い合わせに頼る度合いが同じ、というように段の中身が似ている状態です。不明の段は、代行会社に確かめるか、事例の相手と同じ条件の企業を数社調べてから判定します。どちらもできないときは、その段は「違う」とみなして扱うほうが、計画が楽観に傾きません。

一致した段に応じて、借りるものとリストの組み方を決める

比較表ができたら、一致した段に応じて、事例から借りるものの範囲を決めます。借りる候補は、リストの抽出条件、架電の切り口、工程ごとの率の3つです。一致が浅いほど、借りるものを手前に絞ります。

一致した段リストの条件架電の切り口工程ごとの率
3段とも同じか近い借りる借りる目安にしてテストで確かめる
2段目まで同じか近い借りる自社の言葉に直して借りる借りずに自社で測る
1段目だけ同じ抽出の参考にとどめる借りない借りない
1段目は違い、2段目が近い借りない借りやすい借りない
表5:一致した段と、事例から借りてよいもの

業種も規模も同じで1段目だけが一致する事例は、いちばん参考になりそうに見えます。けれども2段目が違えば、相手が話を聞く理由が違うため、切り口も率も合いません。反対に、業種が違っても検索からの問い合わせに頼る作りが同じなら、切り口は借りやすいことがあります。

事例寄りの条件で作ったリストと、自社の受注顧客に寄せたリストとでは、商談の取りやすさと受注のしやすさが逆になることもあります。下の試算では、自社寄りのリストで月2件の受注を狙う場合に必要な商談と架電の数を示します。受注率25%・商談実施率87%・架電あたりの商談化0.65%は、いずれも仮の値です。

試算

受注2件から逆算した商談数・架電数

月に2件受注するには、受注率25%なら商談の実施が8件、実施率87%なら日程確定が約9.2件必要です。架電あたりの商談化が0.65%なら、架電は約1,415件になります。

1日75件の架電なら約19日分の稼働で、月20日稼働に直すと約0.9人相当です。人数を増やす前に、商談化や受注率を少し上げるだけで必要な架電数が大きく減る点も確かめておきます。

逆算の条件と結果
目標の受注数(月)2件
必要な商談の実施数8件
必要な商談の日程確定数約9.2件
必要な架電数(架電あたり商談化0.65%)約1,415件
必要な稼働日数(1日75件)約19日
月20日稼働での人数約0.9人
図3:受注2件から逆算した商談数・架電数

率は説明が必要なBtoB商材の目安の範囲で置いた仮の値です。

同じ月2件を事例寄りのリストで狙う場合と比べます。代表が電話に出やすい相手が多く、架電あたりの商談化を1.1%と高めに置けても、自社の価格帯に合わない相手が混ざって受注率が15%なら、必要な実施は約13.3件、日程確定は約15.7件(実施率85%)、架電は約1,426件です。架電の量はほぼ同じなのに、商談に出る回数は自社寄りの8件より5件ほど多く、1件に準備を含めて1.5時間かかるなら月に約8時間の差になります。

段ごとに、リストでの扱いを変える

リストは、1段目の一致した条件を抽出条件にし、2段目は架電の前に確かめる列として足し、3段目はリストに載せずに架電と商談で記録する項目にします。2段目を1社ずつ調べる調査型のリストは1件50〜300円程度が目安で、初回を100〜300社にとどめれば、調べる費用は数千円から9万円ほどに収まります。既存顧客、取引中の会社、過去に断られた会社は、除く条件として先に外します。

大橋メソッドのリスト作成も、初回は優先順位を付けた100〜300社から始め、接続率・担当者到達率・断り理由に応じて毎週入れ替える進め方です。試算の架電数は月に約1,415件で、1社に平均2.5回かける前提なら月に約570社が必要になるため、最初の一覧だけで足りると考えないことです。条件の絞り込みの手順はLLMOが必要な企業を絞り込む営業リストの作り方で扱っています。

顧客になりそうな企業を3つに分け、最初の30秒を変える

比較表とリストができたら、架電先を3つの区分に分けます。事例の対象に近い区分、自社の受注顧客に近い区分、業種や規模は違うが2段目の調べた結果だけが当てはまる区分です。区分ごとに、最初の30秒で伝える事実と、商談で見せるものを変えます。

区分見分け方最初に伝える事実商談で見せるもの
事例に近い1段目と2段目が事例と近い社名でAI検索したときの表示同業の表示との違い
自社の受注顧客に近い2段目が受注顧客の共通条件と同じ主力サービス名でAI検索したときの表示受注顧客に多い困りごとの整理
調べた結果だけ当てはまる業種や規模は違うが、検索に頼る作り検索からの問い合わせが減っている背景表示の確かめ方と最初の一歩
表6:架電先の3区分と、アプローチの変え方

3つの区分に共通するのは、LLMOの概念の説明から入らないことです。事前に調べた表示を事実として伝え、検索からの問い合わせが減っている背景を一言で添え、詳しい話は商談でと伝える順番は変えません。変えるのは、どの検索語で調べた結果を伝えるかと、商談で何を見せると約束するかです。

配分は、最初の2〜3週間は自社の受注顧客に近い区分を厚くし、ほかの2区分は比べるための少数にとどめます。区分ごとに断り理由を分けて記録すれば、事例ではなく自社の数字で、どの区分が当たりかを判断できます。外注先にターゲットの条件を渡すときの書き方は、営業代行に渡すべきターゲット情報の書き方が参考になります。

営業支援の5工程(縦) 5工程を縦に並べ、道路の中央線でつないだ図。 01 ターゲット選定 AI検索対策を必要とする企業を定義す る 成果物:ターゲット仮説書 02 リスト作成 条件に合う企業を集め、優先順位をつけ る 成果物:優先順位付き企業リスト 03 架電 30秒で「今、AI検索でこう出ている 」事実を伝える 成果物:架電ログ、断り理由の分類、担当者 04 商談設定 合意した「成果の定義」に合う商談だけ を設定する 成果物:商談シート 05 結果分析・改善 商談後の結果を戻し、ターゲット・トー ク・条件を直す 成果物:週次レポート 結果分析のあと、再びターゲット選定へ
図4:ターゲット選定からリスト作成、架電、商談設定、結果分析・改善までの5工程。3段の比較表はターゲット選定の材料になり、区分ごとの断り理由は翌週のリストの入れ替えに使われます

3段目の条件は、商談のたびに記録を足していきます。大橋メソッドでは、相手の役職・検討状況・反応のあった切り口を商談シートで共有し、商談後の受注・失注理由を依頼側から戻してもらう形をとっています。この記録がたまるほど、聞いて分かる段の空欄が自社の数字で埋まっていきます。

うちが抜けても、どの業種にどの切り口が効いたかが社内に残る。

大橋メソッド代表(代表インタビューより)

区分ごとの記録は、契約を終えても自社に残る比較の基準になります。次に別の事例を読んだときも、手元の3段の表と並べれば、その事例のどこを借りてどこを借りないかを最初の数分で決められます。

手順のまとめ:事例の対象企業と自社の顧客を3段で比べてリストを作る

  1. 事例の対象を3段で書く:リストで分かる・調べて分かる・聞いて分かるの欄に、事例から読める条件を書き、推定と不明を分けます。
  2. 不明の段を確かめる:従業員数、抽出条件、既存の接点、商談相手の役職を、事例を出した代行会社に聞きます。
  3. 自社の受注顧客を3段で書く:直近12か月の受注先を同じ欄で書き出し、8割以上に共通する条件に印を付けます。
  4. 段ごとに判定する:同じ・近い・違う・不明を付け、一致した段に応じて事例から借りるものを決めます。
  5. リストを組む:1段目の一致条件で抽出し、2段目は架電前に調べる列、3段目は記録の項目にします。
  6. 3区分で架電して記録する:区分ごとに伝える事実を変え、断り理由と商談化を区分ごとに記録して毎週の入れ替えに使います。

よくある失敗と対策

よくある失敗対策
業種と規模が同じというだけで、事例の商談化率を自社の計画にそのまま使う2段目(調べて分かる条件)と3段目(聞いて分かる条件)まで比べ、1段目しか一致しない事例からは率を借りずに自社のテストで測る
事例の対象に合わせてリストを作り、自社の受注顧客と違う相手に架電を集める一致した段の条件だけを抽出条件にし、違う段は直近12か月の受注顧客の共通条件に置き換える
事例に書かれていない条件を、推測のまま確定させる推定には根拠の一文を添え、従業員数・抽出条件・既存の接点・商談相手の役職の4点を代行会社に確かめる
事例寄りと自社寄りのリストを、商談の件数だけで比べる受注までに必要な架電数と、商談に出る回数・時間で比べ、代表の時間を含めた負担で判断する

チェックリスト

  • 事例の対象企業を、リストで分かる・調べて分かる・聞いて分かるの3段で書き出した
  • 推定した条件に根拠の一文を添え、読めない段に「不明」と書いた
  • 不明の段について、事例を出した代行会社に聞く4つの質問を用意した
  • 直近12か月の受注先を同じ3段で書き出し、8割以上に共通する条件に印を付けた
  • 段ごとに「同じ・近い・違う・不明」を判定し、借りるものの範囲を決めた
  • 既存顧客・取引中の会社・過去に断られた会社をリストから外した
  • 架電先を3つの区分に分け、区分ごとに断り理由を記録する準備をした

よくある質問

成功事例を参考にLLMO支援の営業リストを作るときは、何から決めればよいですか?

先に、事例の対象企業と自社の受注顧客を「リストで分かる・調べて分かる・聞いて分かる」の3段で書き出して比べます。一致した段の条件だけをリストの抽出条件にし、違う段は自社の受注顧客の共通条件に置き換えます。既存顧客や取引中の会社を外し、初回は100〜300社程度から始めて、架電の結果に応じて入れ替えます。

事例の対象企業と自社の顧客が違うかどうかは、どこを見れば判断できますか?

業種や規模だけでなく、問い合わせを検索に頼る作りかやAI検索での表示といった調べて分かる条件と、決裁の形や既存の接点といった聞いて分かる条件まで並べて見ます。AIO/LLMO支援では、この2つの段が商談化率と受注率を動かしやすく、業種と規模が同じでも、ここが違えば事例の数字は当てはまりません。

LLMO支援の顧客になりそうな企業は、事例と自社の顧客の違いを踏まえてどう分ければよいですか?

事例の対象に近い企業、自社の受注顧客に近い企業、業種や規模は違うが検索に頼る作りの企業の3つに分けます。どの区分も概念の説明から入らず、事前にAI検索した表示を事実として伝えますが、調べる検索語と商談で見せるものは区分ごとに変えます。最初の2〜3週間は自社の受注顧客に近い区分を厚くします。

事例に対象企業の規模や地域が書かれていないときは、どう扱えばよいですか?

「代表と直接話せた」「地域の工務店に絞った」といった言い回しから推定し、比較表に推定と根拠の一文を書き添えます。読み取れない段は不明とし、事例を出した代行会社に、従業員数の幅、リストの抽出条件、過去に接点のある企業の有無、商談相手の役職を確かめます。不明が多い事例からは率を借りないのが無難です。

事例と同じ業種に架電するなら、事例の商談化率を目標にしてもよいですか?

業種が同じだけでは足りません。調べて分かる段と聞いて分かる段まで事例と近いことを確かめてから目安として使い、初期テストの実測で置き換えます。事例の架電先に過去の問い合わせ先などが含まれていた場合、初めての相手だけに架電する自社の率は低めに出るため、そのまま目標にすると届かない差を追いかけることになります。

この記事の前提と根拠

  • 試算と本文の率は、説明の要るBtoB商材の架電でよく使われる目安(架電あたりの商談化0.5〜1.5%程度、商談実施率80〜90%、受注率15〜25%)の範囲から置いた仮の値です。
  • 2段目を1社ずつ調べる調査型のリストの費用は、1件50〜300円程度という一般的な目安から計算しています。
  • 事例の相手が話を聞く理由を読む手がかりにした検索の変化は、2024年8月のAIによる概要の日本での開始と、2025年9月のAIモードの日本語対応です。
  • 3段の比較表、工務店とIT企業の想定ケース、事例寄りと自社寄りの試算の条件は、比べ方を示すための架空のもので、特定の事例や企業を指しません。1社あたりの平均架電回数2.5回、商談1件にかかる1.5時間も試算用の仮の値です。
  • 大橋メソッドのターゲット選定では、業種・規模・地域と想定の断り理由をターゲット仮説書にまとめ、リストは初回100〜300社から架電の結果に応じて毎週入れ替えるとしています。

参照した資料

数字の目安は一般的な水準を整理したもので、商材・対象・条件によって変わります(2026年11月時点)。

次の一歩

事例の対象と自社の顧客のどこが違うのか整理しきれない場合は、このページ下の相談フォームに、参考にしている事例の要点と、直近に受注した顧客の業種・規模・最初の接点、提供しているAIO/LLMO支援の内容と価格帯を書いて送ってください。1営業日以内にメールで連絡があり、30分のオンライン無料相談で、今のリストと事例の対象の違いを並べて整理できます。営業電話はかかってきません。

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