この記事でわかること
- 業種・規模・検索への依存・AI検索での露出を、手間の小さい順にかける理由と、各段の手間と通過の目安
- 規模の下限・優先帯・上限を、自社の受注先の従業員数から決める方法と、個人事業主の分け方
- 検索への依存を30秒の一次判定と3分の二次判定に分けて作業時間を減らすやり方と、根拠1行の書き方
- 点数で架電の順番を付ける式、規模帯ごとの当たり方、絞り込みで架電の日数がどれだけ減るかの試算
この記事が想定している状況
AIO/LLMO支援を始めて数年、紹介と問い合わせで受注を回してきたものの、検索の変化で問い合わせが減り、自分たちから電話をかけることにした。企業データベースで業種と地域を指定すると数千社が並び、どこから手を付ければよいか分からない。1社ずつサイトとAI検索を確かめていると1日に30社も進まず、架電を始める前に手が止まってしまう。そうした状態で、絞り込みの手順を探している代表や営業責任者を想定しています。
知りたいこと
- LLMO支援の顧客になりそうな企業を、どんな条件でリストに残せばよいか知りたい
- リストを作る手順と、1社あたりにかける時間の目安を知りたい
- 見つけた企業に、誰へ何を伝えて電話すればよいかを整理したい
あわせて判断したいこと
- 絞り込みにかける時間が、架電の時間の節約に見合うのかを確かめたい
- 担当者が替わっても同じ判定ができるよう、基準を形にしておきたい
読み終えるとできること
読み終えると、4段の絞り込みを自社のスプレッドシートで回すための判定基準・列・作業時間の見積もりがそろい、規模帯ごとに誰へ何を伝えて電話するかを決められます。段ごとの通過率を記録しておけば、次に作るときにどの条件を直すべきかも数字で判断できるようになります。
絞り込みは業種・規模・検索への依存・露出の順にかける
LLMO(AI検索の回答で自社の情報が正しく扱われるようにする施策)を必要とする企業に絞ったリストは、4つの条件を決まった順番でかけて作ります。業種、規模、検索からの問い合わせへの依存、AI検索での露出の順です。この並びは1社あたりの確認の手間が小さい条件から置いたもので、後ろの条件ほど1社に時間がかかり、確かめた結果が古くなるのも早くなります。
| 段 | 見る情報 | 1社の手間 | 通過の目安(想定) |
|---|---|---|---|
| 1段目:業種 | 事業内容の言葉、業種の区分 | 抽出のみ | 5〜7割 |
| 2段目:規模 | 従業員数・拠点数・法人格 | 抽出のみ | 4〜6割 |
| 3段目:検索への依存 | 入口・更新日・記事の題名 | 30秒+3分 | 3〜5割 |
| 4段目:AI検索での露出 | 社名や地域名で尋ねた回答 | 3〜5分 | 7〜8割 |
順番を逆にすると、手間が一気に膨らみます。母集団の2,400社に、いきなりAI検索の確認から始めて1社4分かけると、それだけで160時間です。業種と規模で900社、検索への依存で300社まで減らしてから確かめれば、同じ作業は20時間で済みます。通過の割合は業種と地域で大きく動くため、表の値は最初の回に実測して置き換えてください。
もう一つの理由は、条件ごとの寿命の違いです。業種や規模は年単位でしか変わりませんが、サイトの更新状況は月単位で動き、AI検索の回答は尋ねる時期によって変わることがあります。寿命の短い条件ほど後ろに置き、電話をかける日に近いところで確かめるほうが、むだな確認が減ります。
4つの条件は、それぞれ予算を組む理由の裏付けになる
業種は相手の顧客が検索で比べてから問い合わせる商売かどうか、規模は月額の支援費を払い続けられるかどうか、検索への依存はAI検索の広がりで失う入口があるかどうか、露出は今すぐ手を打つ理由があるかどうかを示します。どれかが欠けた企業に電話すると、事実を伝えても「うちには関係ない」「その予算はない」で会話が終わりやすくなります。
業種は事業内容の言葉で選び、規模の幅は受注先から引く
1段目の業種は、データベースの業種区分をそのまま使わず、事業内容に含まれる言葉で定義します。同じ「士業」の区分にも、顧問先の紹介だけで仕事が回る事務所と、相続や会社設立の相談をサイトで集める事務所が混ざっています。後者を拾うには、「相続」「会社設立」「助成金」のように、相手の顧客が検索に打ち込みそうな相談の言葉を事業内容から探す条件にします。
狙う業種そのものは、相手の顧客が問い合わせの前に検索で比べる商売かどうかで選びます。自費の診療、注文住宅やリフォーム、法人向けの研修や検査のような専門サービスが代表的です。業界ごとの向き不向きはLLMO支援が必要な業界と営業先の選び方で扱っているので、ここでは選んだ業種をリストの条件に落とす作業に絞ります。
規模の下限は、続いた受注先の最小値に置く
2段目の規模は、「中小企業」のような言葉ではなく従業員数の数字で決めます。手がかりは自社の受注先です。過去の受注先を従業員数の小さい順に並べ、6か月以上続いた先の最小値を下限、件数の多い帯を優先帯、決裁に本社の部門や稟議が入り始める規模を上限に置きます。
想定ケース(架空の条件):受注先11社の従業員数から規模の幅を決める
月額12万円のAIO支援を売る会社で、過去の受注先11社の従業員数が6・9・12・15・18・22・28・35・41・60・140名だったとします。6名と9名の2社は3か月以内に解約し、140名の1社は契約まで4か月かかりました。この場合、下限は続いた先の最小の12名を丸めて10名、優先帯は件数の多い15〜60名、上限は150名と置けます。抽出の条件は10〜150名とし、優先帯の企業には後の段で点数を足します。
受注先が5社に満たない段階では、月額の支援費を年額に直し、相手がWebや広告にかけている費用の中で無理なく払えそうかで考えます。月額12万円なら年144万円です。判断に迷う規模の企業は除外せず、優先帯の外として残しておくと、後で条件を広げるときに使えます。
個人事業主と法人は列を分けておく
従業員数の少ない帯には、個人事業主の事務所や店舗が混ざります。法人格の列で分けるのは、予算の規模が違うからだけではありません。事業者どうしの取引には特定商取引法の電話勧誘販売の規制の多くが適用されないとされていますが、相手が個人事業主で、事業としての取引かどうかが曖昧な場合は扱いが変わり得ます。迷う相手に電話してよいかは、弁護士などの専門家に確かめてください。
母集団の情報源は、契約している企業データベースの利用範囲内での抽出、国税庁の法人番号公表サイトのように利用条件が示された公的な情報、企業の公式サイトを人が開いて確かめた内容を基本にします。営業目的の利用や機械による一括取得を利用規約で禁じているサイトや名簿からは集めません。電話では「Webの担当の方」のように役割で呼び出せるので、個人名の列はこの段階では作りません。経路ごとの注意点は営業リストの入手方法と個人情報の注意点を参照し、判断に迷う点は専門家に確認してください。
検索への依存は30秒の一次判定と3分の二次判定に分ける
3段目は、検索からの問い合わせにどれだけ頼っているかの判定です。絞り込みの中心で、手間も最もかかります。全社に同じ深さの確認をすると時間が足りなくなるため、トップページだけを見る30秒の一次判定で落とせる企業を先に落とし、残った企業だけに3分かける二次判定を行います。900社すべてに3分かけると45時間ですが、一次判定で500社に減らせば、合わせて32.5時間に収まります。
AI検索対策を売る会社が、自分たちの集客でAI検索の影響に困っている。珍しい話ではありません。
大橋メソッド代表(代表インタビューより)
判定の物差しは、自社の変化に重ねると作りやすくなります。自社の問い合わせが減ったとき、減ったのはどのページから来ていた問い合わせだったか。費用や選び方を説明した記事、地域名で上位に出ていたサービスのページ、と答えられるなら、相手のサイトにも同じ形の入口があるかを見ればよいわけです。Ahrefsが2026年2月に公開した調査では、AIによる概要が表示される情報系のキーワードで、検索結果1位のページのクリック率が約58%低いという結果が示されました(2023年12月と2025年12月の比較、約30万キーワード)。
| 判定 | 見る場所 | 書き込む内容 | 次の扱い |
|---|---|---|---|
| 一次(30秒) | トップページの入口と日付 | 入口の有無、最新の日付 | 両方なしは除外、片方なら保留 |
| 二次(3分) | 入口の位置、記事の題名、地域名での順位 | 依存度(強・中・弱)と根拠1行 | 強・中を4段目へ |
| 保留 | 一次で片方だけ当てはまった行 | 足りなかった方の情報 | 二次の最後にまとめて判定 |
一次判定で見るのは2つだけです。トップページに問い合わせ・予約・資料請求のどれかの入口があるか。お知らせ・コラム・事例のどれかに直近12か月の日付があるか。2つともない企業は、サイトを問い合わせの入口として使っていない可能性が高く、二次判定に回しても多くが落ちます。サイトが開けない企業は、依存とは別に「鮮度」の理由で外し、件数を数えておきます。
二次判定では、依存の強さを強・中・弱の3段で付け、根拠を1行で書きます。根拠は「全ページに無料相談のボタン、費用の記事が12本、地域名とサービス名で1ページ目」のように、見た事実だけを並べます。この1行が、架電の冒頭で伝える事実の下書きにも、商談シートの前提にもなります。観察の順番そのものはLLMOサービスを必要とする企業の探し方で詳しく扱っています。
2人で判定するなら、同じ企業20件で目線をそろえる
判定を2人以上で分けるときは、最初に同じ企業20件を全員が別々に判定し、結果を突き合わせます。強・中・弱の一致が8割に届かなければ、基準の言葉があいまいです。「記事が多い」を「費用・比較・選び方の題名が10本以上」のように数に置き換えてから担当を分けると、誰が見ても同じ行が残ります。
露出は架電の2週間分ずつ確かめ、点数で順番を決める
4段目のAI検索での露出は、リストを作る日にまとめて確かめるより、架電の2週間分ずつ確かめるほうが向いています。回答は尋ねる時期で変わることがあり、2026年もGoogle検索では3月と5月にコアアップデート、8月にスパムアップデートが行われました。作った日の表示を1か月後の電話で伝えると、相手がその場で確かめたときに話が合わなくなります。
確かめ方は、相手の顧客が尋ねそうな質問を手で入力し、GoogleのAIモードと対話型のAIのように2つ以上の画面で見ることです。結果は「名前が出ない」「出るが説明に誤りがある」「出て説明も正しい」の3つに分け、質問文と確認日を同じ行に残します。多数の企業名を機械で一括して問い合わせる方法は、各サービスの利用規約で制限されていることがあるため使いません。
優先度は3つの列の点数を足して付ける
露出まで確かめたら、架電の順番を点数で付けます。依存度は強2点・中1点・弱0点、露出は「出ない」と「誤りがある」が2点・「正しく出る」が0点、規模は優先帯なら1点とし、合計4〜5点をA、3点をB、2点以下をCとします。スプレッドシートなら1つの式で計算でき、担当者が替わっても順番がぶれません。
| 優先度 | 合計点 | 典型的な行 | 架電での扱い |
|---|---|---|---|
| A | 4〜5点 | 依存が強く、AI検索に名前が出ない | その週のうちに電話する |
| B | 3点 | 依存は中程度で、説明に誤りがある | Aを一巡してから電話する |
| C | 2点以下 | 依存が弱い行、中程度で正しく出る行 | 電話せず、見直す時期を書く |
Cにした企業は消さずに、「サイトを作り直したら再確認」「新しいサービスを出したら再確認」のように、次に見直すきっかけを書いて残します。外した理由が分かる形で残っていれば、後でリストを広げるときに、どの条件で外した企業から戻すかを選べます。架電の順番をさらに細かく決めるやり方はテレアポ用リストの項目と優先順位の付け方で扱っています。
顧客になりそうな企業への当たり方は規模帯で変える
残った企業への当たり方は、業種より規模で変わる部分が大きくなります。規模によって、AI検索対策を誰が決めるのか、電話で誰につないでもらうのか、商談に誰が出てくるのかが違うためです。次の表は、先の想定ケースの規模の幅をもとに4つの帯で整理したものです。下限と上限は会社ごとに変わるため、幅の外の帯も載せています。
| 規模帯 | 決める人 | 電話で呼ぶ相手 | 最初に伝える事実 | 商談の条件の例 |
|---|---|---|---|---|
| 〜9名(下限の外) | 代表・所長本人 | 代表に直接 | 地域名と業種で尋ねた回答 | 代表本人との商談 |
| 10〜49名 | 代表、またはWebを任された役員 | 代表か、サイトの運用担当 | 主力サービス名で尋ねた回答 | 代表の同席 |
| 50〜149名 | マーケティング・広報の責任者 | 部署名で責任者を呼ぶ | サービスごとの表示の違い | 責任者と担当者の同席 |
| 150名〜(上限の外) | 本社の部門長と稟議 | 本社の問い合わせ窓口 | 事業ごとの表示の違い | 情報交換として別に定義 |
どの帯でも、電話の冒頭ではLLMOという言葉の説明から入らず、事前に確かめた表示を事実として伝え、検索からの問い合わせが減りやすくなっている背景を一言添え、詳しい話は商談に回します。大橋メソッドの架電もこの3つを30秒で行う組み立てで、トークの初稿は依頼側が先に確認します。帯によって変わるのは、どの質問の回答を伝えるかと、その話を誰に届けるかです。
小さな帯ほど、代表が電話に出て、その場で商談の可否まで決まります。地域名と業種で尋ねた回答に同じ地域の別の事務所が挙がる、という事実は、代表にとって自分の事業の話として受け取りやすい材料です。一方、50名を超える帯では、電話に出た担当者だけでは決められないことを前提にします。担当者には「上の方にも見ていただける資料を商談でお渡しします」と伝え、責任者の同席を商談の条件にしておくと、商談のあとで検討が止まりにくくなります。
成果の定義も帯に合わせて決めます。49名以下なら「代表との商談が実施された場合」、50名以上なら「マーケティングか広報の責任者が同席した商談が実施された場合」のように契約前に文章で合意しておくと、架電を外注したときにも、決める人のいない商談だけが積み上がる事態を避けられます。
作業時間と通過率を記録し、次に作る回の条件を直す
リストは一度作って終わりではありません。作るたびに段ごとの件数と作業時間を残しておくと、次の回にどの条件を直すかを決める材料になります。記録するのは、各段に入った社数、残った社数、かかった時間の3つです。
想定ケース(架空の条件):首都圏の士業2,400社から電話する250社を作る
データベースで首都圏の士業事務所2,400社を抽出し、事業内容の言葉と従業員10〜150名の条件で900社に絞りました(1時間半)。一次判定で500社が残り(7.5時間)、二次判定で依存が強か中の300社が残りました(25時間)。架電の2週間分ずつ露出を確かめた結果、Aが110社、Bが140社で、正しく表示されていた50社はCに回しました(20時間)。作業は合計54時間で、電話する250社は母集団の約1割です。
この250社に1社平均2.6回、月に650件かけるとどうなるかを、目安の範囲の率で置いたのが下の試算です。絞り込んだリストの率として、担当者到達率33%、会話率63%、商談化率13%を置いています。
試算
架電650件から受注までの件数の見込み
架電650件に対して、接続は234件、担当者と話せるのは約77件、商談の日程確定は約6.3件、実施は約5.5件、受注の見込みは約1.2件です。
架電全体から見た商談化は0.97%で、説明が必要なBtoB商材の目安(0.5〜1.5%)の範囲内です。同じ率のままなら、受注1件あたり約563件の架電が必要です。
| 工程 | 率(目安との比較に使う) | 件数 |
|---|---|---|
| 架電 | — | 650件 |
| 接続 | 接続率(36%) | 234件 |
| 担当者と会話 | 担当者到達率(33%) | 約77件 |
| 話を聞いてもらえた | 会話率(63%) | 約49件 |
| 商談の日程確定 | 商談化率(13%) | 約6.3件 |
| 商談の実施 | 商談実施率(87%) | 約5.5件 |
| 受注 | 受注率(21%) | 約1.2件 |
件数は各工程の率を順に掛けた見込みです。会話30件以上のデータがそろうまでは、率の小さな差で結論を出さないようにします。
試算では、商談の日程確定は約6.3件、受注の見込みは約1.2件で、架電全体から見た商談化は0.97%です。比べるために、業種と規模だけで絞った900社にそのまま電話した場合を、担当者到達率28%・会話率55%・商談化率8%で計算すると、同じ650件で商談は約2.9件(650×0.36×0.28×0.55×0.08)にとどまります。約6.3件をそろえるには約1,426件の架電が要り、1日80件なら約18日分です。絞り込んだリストなら約8日で済みます。
差の約10日分は、絞り込みにかけた54時間を上回ります。しかも露出の確認は架電の準備を兼ねているため、絞らずに電話すると、事前に調べる相手も約550社に増えます。電話の数を増やすより、電話する相手を先に絞るほうが、商談1件にかかる時間は短くなるということです。
通過率が7割を超える段と2割を切る段を直す
記録が2〜3回分たまったら、段ごとの通過率を並べます。ある段で7割以上が残るなら、その段の基準が甘く、ふるいとして働いていません。2割を切るなら、前の段の条件、多くは業種の選び方が外れていて、絞る価値の薄い母集団を調べています。想定ケースでは一次判定が約56%、二次判定が60%で、どちらの線にも触れていません。線は編集部の目安なので、自社の記録がたまったら置き換えてください。
作ったリストが当たっているかは、最後は架電の数字で確かめます。最初の100件ほどで番号の有効率や担当者到達率を見る方法はリストの当たり外れを100件で確かめる方法にまとめています。大橋メソッドでは、業種・規模・地域と想定される断り理由を1〜2本の仮説として文章にしてからリストに落とし、初回は100〜300社に優先順位を付け、接続率・担当者到達率・断り理由を見ながら毎週入れ替えるとしています。
手順のまとめ:LLMOが必要な企業を絞り込む営業リストを作る
- 規模の幅を受注先から決める:過去の受注先の従業員数から、下限・優先帯・上限を数字で決めます。
- 業種と規模で母集団を抽出する:事業内容の言葉と従業員数で、契約しているデータベースなどから抽出します。
- 一次判定で入口と更新日を見る:トップページの入口と直近12か月の日付を30秒で確かめ、両方ない企業を外します。
- 二次判定で依存度と根拠を書く:3分で依存度を強・中・弱に分け、見た事実を1行の根拠として残します。
- 架電の2週間分の露出を確かめる:2つ以上のAI検索で手作業で尋ね、結果を3つに分けて質問文と確認日を残します。
- 点数で順番を付け、当たり方を決める:依存度・露出・規模の点数でA〜Cを付け、規模帯ごとに呼ぶ相手と伝える事実を決めます。
- 通過率と時間を記録して直す:段ごとの社数と時間を残し、通過率が7割超や2割未満の段の条件を見直します。
よくある失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 母集団の全社に、AI検索の確認から1社数分をかけ始める | 業種と規模で先に母数を減らし、AI検索の確認は架電する2週間分の企業だけに行う |
| 規模の条件を「中小企業」のような言葉だけで決める | 自社の受注先の従業員数から、下限・優先帯・上限を数字で決めて抽出の条件にする |
| 判定の結果を〇×だけで残し、根拠を書かない | 依存度に根拠を1行添え、架電の冒頭と商談シートの下書きとして使えるようにする |
| 外した企業をリストから消してしまう | 外した段と理由を残して別のシートに移し、リストを広げるときや相手のサイトが変わったときに見直す |
| 段ごとの通過率と作業時間を記録しないまま、毎回同じ条件で作る | 各段の入った社数・残った社数・時間を残し、7割を超える段と2割を切る段の条件を直す |
チェックリスト
- 自社の受注先の従業員数から、規模の下限・優先帯・上限を決めた
- 業種を、データベースの区分ではなく事業内容の言葉で定義した
- 一次判定(30秒)と二次判定(3分)で見る場所と基準を文章にした
- 依存度の根拠を1行で書く列を用意した
- AI検索の確認は2つ以上の画面で手作業で行い、質問文と確認日を残す決まりにした
- 法人と個人事業主を列で分け、迷う相手の扱いを専門家に確かめる手順を決めた
- 情報源が利用規約と個人情報保護法の面で問題ないかを確かめた
- 段ごとの通過率と作業時間を記録する欄を作った
よくある質問
LLMO支援の営業先リストは、どの順番で条件をかけて作ればよいですか?
業種、規模、検索からの問い合わせへの依存、AI検索での露出の順にかけます。業種と規模はデータベースの抽出で済み、依存は30秒の一次判定と3分の二次判定、露出は1社3〜5分の手作業の確認がかかるため、手間の小さい条件で先に母数を減らします。露出は回答が変わり得るので、架電する2週間分ずつ確かめます。
AI検索対策の顧客になりそうな企業には、規模によって当たり方を変えたほうがよいですか?
変えたほうが話が進みやすくなります。9名以下なら代表に直接、地域名と業種で尋ねた回答を伝え、10〜49名なら代表かサイトの運用担当、50名以上なら部署名で責任者を呼び、サービスごとの表示の違いを伝えます。商談の条件も、代表との商談か責任者の同席かを、規模帯ごとに契約前に決めておきます。
検索からの問い合わせに頼っているかどうかは、1社にどれくらい時間をかけて判定すればよいですか?
トップページの入口と日付だけを見る30秒の一次判定と、入口の位置・記事の題名・地域名での順位を見る3分の二次判定に分けるのが目安です。900社すべてに3分かけると45時間ですが、一次判定で500社に減らせば合わせて32.5時間に収まります。根拠は1行で残し、架電の冒頭に使います。
個人事業主の事務所も、営業先リストに入れてよいですか?
入れる場合は法人と列を分けて扱います。予算の規模が違うことに加え、事業者どうしの取引で適用除外とされる特定商取引法の電話勧誘販売の規制も、相手が個人事業主で事業としての取引か曖昧な場合は扱いが変わり得るためです。電話してよいか判断に迷う相手は、弁護士などの専門家に確かめてください。
AI検索での表示は、リストを作る段階で全社分を確かめておくべきですか?
全社分を先に確かめる必要はありません。回答は時期によって変わることがあるため、架電する2週間分ずつ確かめ、前日にも同じ質問で見直すほうが、電話で伝える事実の正確さを保てます。確認は2つ以上のAI検索で手作業で行い、質問文と確認日を同じ行に残します。
この記事の前提と根拠
- 日本では、Googleの「AIによる概要」が2024年8月に、日本語の「AIモード」が2025年9月に提供されました。2026年のGoogle検索では、3月(3/27〜4/8)と5月(5/21〜6/2)にコアアップデート、8月(8/18〜8/21)にスパムアップデートが行われています。
- Ahrefsの調査(2026年2月公開、約30万キーワード、2023年12月と2025年12月の比較)では、AIによる概要が表示される情報系キーワードで、検索結果1位のページのクリック率が約58%低いと報告されています。
- 試算の接続率36%・担当者到達率33%・会話率63%・商談化率13%・商談実施率87%・受注率21%と、比較に使った28%・55%・8%は、説明が必要なBtoB商材の架電の目安(接続率30〜45%、担当者到達率25〜40%、会話率50〜70%、商談化率8〜15%)の範囲で置いた仮の値です。
- 各段の通過の割合、一次判定30秒・二次判定3分・露出の確認4分という作業時間、通過率7割と2割、判定の一致8割という線は、手順を説明するための編集部の目安で、統計にもとづく値ではありません。
- 事業者間の取引は特定商取引法の電話勧誘販売の規制の多くが適用除外とされますが、相手が個人事業主で事業性が曖昧な場合や、個人情報の取得・利用目的・第三者提供には注意が必要です。法的な判断は専門家に確認してください。
- 大橋メソッドでは、ターゲット選定は相談から3〜5営業日、リスト作成はさらに3〜5営業日が目安で、初回100〜300社の優先順位付きリストを架電の結果に応じて毎週入れ替えます。
参照した資料
- Ahrefs「Update: AI Overviews Reduce Clicks by 58%」(2026年2月4日)
- Google 日本版ブログ「AI による概要」
- Google 日本版ブログ「AI モード」日本語版の提供開始(2025年9月9日)
- Google Search Status Dashboard(ランキング更新の履歴)
- 消費者庁「特定商取引法ガイド」
- 個人情報保護委員会「個人情報保護法等」
数字の目安は一般的な水準を整理したもので、商材・対象・条件によって変わります(2026年11月時点)。
次の一歩
このページ下の相談フォームに、これまでの受注先の業種と従業員数(分かる範囲で構いません)、提供しているAIO/LLMO支援の価格帯、狙いたい地域を書いて送ってください。1営業日以内にメールで連絡があり、30分のオンライン無料相談で、規模の幅と最初に試す業種の仮説を、今のリストや断り理由とあわせて整理できます。営業電話はかかってきません。