この記事でわかること
- 業界を絞ると会話の数と中身が変わり、商談1件あたりの費用が下がりやすくなる理由(同じ600件を散らす場合との比較)
- 最初の1業界を「検証しやすさ」の4つの物差しで採点して選ぶ方法
- 4週間・約500件で勝ちパターンの仮説を作る6つの手順と、工程ごとに残る件数の試算
- 隣の業界へ広げる3つの条件、広げるときに残すもの・入れ替えるもの、費用を抑える広げる速さ
この記事が想定している状況
AIO/LLMO支援の問い合わせが減り、新規開拓に本腰を入れることにした。「業界を絞ったほうがいい」とはよく聞くものの、絞れば電話をかけられる先が減り、商談も減るのではないかという不安が消えない。かといって全業種に広くかけても、反応がばらばらで何を直せばよいのか分からない。営業に使える予算には限りがあり、費用を抑えながら商談の数を増やす進め方を探している。そうしたマーケティング責任者や代表を想定しています。
知りたいこと
- 業界を絞って新規顧客を増やす具体的な手順を知りたい
- 営業費用を抑えながら商談数を増やす方法を知りたい
- 最初にどの業界から始めればよいかを決めたい
あわせて判断したいこと
- 絞り込むと商談が減るという不安を、数字で確かめて解消したい
- 1つの業界で作った型を、ほかの業界にどこまで使い回せるかを知りたい
読み終えるとできること
読み終えると、最初の1業界を4つの物差しで選び、4週間・約500件で勝ちパターンの仮説を作る計画を立てられます。さらに、隣の業界へ広げてよいかを3つの数字で判断し、残すものと入れ替えるものを決めて、学習にかかる費用を抑えながら商談の数を増やせるようになります。
業界を絞ると商談は減るのか:同じ600件で比べる
業界を絞ると電話をかけられる先は減りますが、商談の数が減るとは限りません。新規開拓で足りなくなるのは企業の数より、話を聞いてもらえる会話の数と、そこから次に直す点を読み取れるだけの材料です。同じ件数をかけるなら、1つの業界に集めたほうが、その両方が早くそろいます。
| 比べる点 | 6業種に100件ずつ | 1業界に600件 |
|---|---|---|
| 会話が成立した数 | 合計約38件(1業種あたり約6件) | 約38件 |
| 判断の目安(会話30件) | どの業種も届かない | 届く |
| 冒頭で伝える事実 | 業種ごとに作り直す | 同じ業界の言葉で磨ける |
| 断り理由の集まり方 | 業種ごとに散らばる | 上位3つに集まりやすい |
| 翌週に直せること | どこを直すか決めにくい | 1点に絞って直せる |
表の会話数は、接続率35%・担当者到達率30%・会話率60%という目安の中ほどで置いた計算です。散らした場合も会話の合計は変わりませんが、1業種あたり6件前後では、断り理由が1件増えただけで傾向が入れ替わります。率を判断に使うなら、業界とトークの1つの組み合わせに架電300〜500件程度をかけ、会話を30件以上ためるのが一つの目安です。
絞ると、率そのものも動きやすくなる
1つの業界に絞ると、冒頭の30秒で伝える事実をその業界の言葉にできます。税理士事務所なら「顧問先」「申告期」、工務店なら「施工事例」「商圏」といった言葉を使って、相手の社名でAI検索した結果を示せます。相手が自分の話だと受け取れば、担当者に代わってもらえる割合も、会話が続く割合も上がりやすくなります。架電の量を増やすより対象を絞るほうが、商談1件あたりの費用が下がりやすいのはこのためです。
「業界」は業種名より一段細かく決める
絞る単位は業種名だけではありません。「士業」では広すぎ、「税理士事務所」でもまだ幅があります。「相続を扱う従業員10〜30名の税理士事務所」まで決めると、事前のAI検索で調べる言葉が「地域名と相続税の相談」のように定まり、冒頭で伝える事実がそろいます。業種、業態、規模、状態の順に一段ずつ細かくし、条件に合う企業が300社を下回る手前で止めるのが目安です。
絞った業界で率が上がるかどうかは、業界と商材の組み合わせによります。上がらなかった場合は、業界の選び方そのものを見直す合図です。見直すべきかの見分け方は業界選びを間違えた時のサインで扱っています。
最初の1業界は「検証しやすさ」の4つの物差しで選ぶ
最初の1業界は、市場の大きさより、早く確かめられるかどうかで選びます。最初に見つけたいのは売上の最大値ではなく、どの言葉で、誰に、いつ電話すれば商談になるのかという型だからです。次の4つの物差しで候補を3点満点で採点すると、始める業界を決めやすくなります。
| 物差し | 3点の状態 | 1点の状態 |
|---|---|---|
| 母数 | 条件に合う企業を300社以上集められる | 地域と業態で絞ると数十社しか残らない |
| 決裁の近さ | 電話口の次に決裁者がいる | 担当者・部長・役員と何人も挟む |
| 手持ちの材料 | 既存顧客や支援経験がその業界にある | その業界を支援した経験がない |
| 架電のしやすさ | 平日の日中に代表番号で話せる | 話せる時間帯が昼休みや夕方に限られる |
母数が小さすぎると、勝ちパターンが見つかっても広げる余地がありません。決裁の近さは、商談の約束が取れてから実際に話が進むまでの速さに効きます。手持ちの材料がある業界では、既存顧客から聞いた業界の悩みを冒頭の事実に使えるため、トークの初稿が早く固まります。架電のしやすさは、同じ稼働時間で何件の会話ができるかを左右します。どの業界がAI検索の影響を受けやすいかという必要性の見方は、LLMO支援が必要な業界と営業先の選び方で扱っています。
想定ケース(架空の条件):3つの候補から1業界目を決める
既存顧客に税理士事務所が3件あるAIO支援会社が、税理士事務所・地域の工務店・中堅の製造業を採点するとします。税理士事務所は母数3点・決裁3点(所長が決める)・材料3点・架電2点で11点、工務店は母数3点・決裁3点(社長が決める)・材料1点・架電1点(日中は現場)で8点、製造業は母数3点・決裁1点(部長から役員へ上がる)・材料1点・架電3点で8点です。点数では税理士事務所が上ですが、11月に始めると、12〜1月の年末調整、2〜3月の確定申告と繁忙期が続きます。そこで11月中に会話30件を集める計画にし、12月以降は架電を夕方に寄せる前提で始めます。
採点は厳密でなくてかまいません。目的は、なぜその業界から始めるのかを1文で説明できる状態にすることです。理由が書いてあれば、4週間後に数字が悪かったとき、4つの物差しのどれが外れていたのかを振り返れます。
4週間・500件で、勝ちパターンの仮説を作る
1業界目では、4週間で約500件をかけ、どの言葉で誰に電話すれば商談になるのかという仮説を作ります。手順は次の6つです。一度に変えるのは1点だけにし、どの変更が効いたのかを数字で追えるようにします。
仮説を1文にする
「従業員10〜30名、相続や事業承継のページを持つ、関東の税理士事務所」のように、業種・規模・地域・状態を1文にします。想定の断り理由も3つ書いておきます。
リストを200〜300社そろえる
仮説に合う企業を集め、既存顧客に近い企業から優先順位を付けます。最初の週は上位100社から始めます。
トークの初稿を業界の言葉に直す
相手の社名でAI検索した結果を事実として伝え、問い合わせが減っている背景を一言添え、詳しい話は商談でと結ぶ30秒の流れに、業界の言葉を入れます。
2週間で250件かけ、断り理由を分類する
「間に合っている」「時期が悪い」「決裁者が不在」など、断り理由はすべて分類して記録します。業界に多い理由がこの段階で見えてきます。
3週目に1点だけ変える
断り理由の上位に合わせて、冒頭の事実・架電の時間帯・名乗り方のうち1点だけを変えます。
4週目に500件時点の数字で判断する
工程ごとの率を目安と比べ、続ける・1点直して続ける・業界を見直す、のどれにするかを決めます。
| 週 | 架電件数 | やること | 見る数字 |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 約100件 | 上位100社にかけ、断り理由の分類が使えるか試す | 接続率、担当者到達率 |
| 2週目 | 約150件 | 分類を直し、業界に多い断り理由を数える | 会話率、断り理由の上位 |
| 3週目 | 約125件 | 断り理由の上位に合わせて1点だけ変える | 変えた点の前後の商談化率 |
| 4週目 | 約125件 | 変えた状態で続け、500件時点でまとめる | 工程ごとの率と商談の中身 |
1週目を少なめにするのは、断り理由の分類が実際の会話に合うかを先に確かめるためです。分類が粗いまま件数を重ねると、「その他」に入った理由が多くなり、2週目以降に何を直すべきかが読めなくなります。
下の試算では、1業界に500件をかけたとき、工程ごとに何件が残るかを示します。
試算
架電500件から受注までの件数の見込み
架電500件に対して、接続は190件、担当者と話せるのは約63件、商談の日程確定は約4.3件、実施は約3.7件、受注の見込みは約0.7件です。
架電全体から見た商談化は0.86%で、説明が必要なBtoB商材の目安(0.5〜1.5%)の範囲内です。同じ率のままなら、受注1件あたり約680件の架電が必要です。
| 工程 | 率(目安との比較に使う) | 件数 |
|---|---|---|
| 架電 | — | 500件 |
| 接続 | 接続率(38%) | 190件 |
| 担当者と会話 | 担当者到達率(33%) | 約63件 |
| 話を聞いてもらえた | 会話率(62%) | 約39件 |
| 商談の日程確定 | 商談化率(11%) | 約4.3件 |
| 商談の実施 | 商談実施率(86%) | 約3.7件 |
| 受注 | 受注率(20%) | 約0.7件 |
件数は各工程の率を順に掛けた見込みです。会話30件以上のデータがそろうまでは、率の小さな差で結論を出さないようにします。
接続率38%・担当者到達率33%・会話率62%なら、会話は約39件で、判断の目安の30件を超えます。商談の約束は約4件、実施は3〜4件、受注は1件に届くかどうかという見込みです。500件の時点では受注の有無で決めるには件数が足りないため、商談の中身(課題があったか、決裁者が出てきたか、検討の時期が見えたか)と、断り理由の傾向で判断します。
隣の業界へ広げるのは、3つの数字がそろってから
1業界目で商談が取れ始めると、すぐにほかの業界へ広げたくなります。ただ、型が固まる前に広げると、2つの業界の数字がどちらも中途半端になり、どちらの型も仕上がりません。広げてよいかどうかは、次の3つの数字で判断します。
| 条件 | 確かめる数字 | そろわないときにすること |
|---|---|---|
| 率が安定している | 商談化率が2週続けて同じ幅(目安8〜15%)に入る | 同じ業界で1点ずつ直す |
| 断り理由が固まっている | 断り理由の上位3つが2週続けて同じ | 分類を見直し、会話を30件以上ためる |
| 商談の結果が戻っている | 受注・失注理由・次回アクションが5件以上戻る | 結果を戻す担当と期限を決める |
見落とされやすいのが3つ目の条件です。商談の約束が取れても、それが受注につながる相手だったかどうかは、商談後の結果が戻ってこなければ分かりません。商談化率が高いのに失注が続く業界を広げる元にすると、受注につながらない型を別の業界へ運ぶことになります。
「隣」の業界は、3つの共通点で探す
広げる先は、1業界目との共通点が多い業界から選ぶと、型の多くをそのまま使えます。共通点は、決裁の形、検索のされ方、抱えている顧客の3つで見ます。
| 1業界目 | 隣の候補 | 共通点 | 変える点 |
|---|---|---|---|
| 税理士事務所 | 社労士事務所 | 所長が決裁、顧問契約型 | 繁忙期の時期(6〜7月の年度更新など) |
| 地域の工務店 | リフォーム会社 | 地域名と施工内容で探される | 工事の単価と検討の期間 |
| 法人向けSaaS | IT系の受託開発会社 | マーケ担当がSEOを知っている | 決裁に関わる人数 |
3つの共通点のうち、もっとも型を持ち越しやすいのは決裁の形です。電話口で誰を呼び、誰に商談へ出てもらうかが同じなら、名乗りから日程の切り出しまでをほぼそのまま使えます。検索のされ方が同じ業界では、事前のAI検索で調べる言葉の組み立てを流用できます。顧客が同じ業界は、既存顧客から紹介を受けられる余地がある一方、決裁の形が違うことも多いため、トークは作り直す前提で見ておきます。
広げる先は、別の業界だけとは限りません。同じ税理士事務所のまま、地域を関東から東海へ、規模を従業員10〜30名から30〜50名へと動かす広げ方もあります。業界を変えないぶん、断り理由の分類も冒頭の事実もほぼ使えるため、学習期間が短くて済みます。
広げるときに残すものと入れ替えるもの
隣の業界へ広げるときは、型の骨組みを残し、業界に触れる部分だけを入れ替えます。全部を作り直すと、1業界目で確かめたことが使えず、また一から学び直すことになります。
| 区分 | 項目 | 理由 |
|---|---|---|
| 残す | 30秒の流れ(事実→背景→詳しくは商談で) | 業界をまたいで使える骨組みだから |
| 残す | 断り理由の分類項目 | 業界どうしを同じ物差しで比べるため |
| 残す | 成果の定義 | 商談の質を業界の間でそろえるため |
| 入れ替える | 冒頭で示す事実の例 | 業界ごとにAI検索の結果が違うため |
| 入れ替える | 電話口で呼ぶ役職名と架電の時間帯 | 決裁者と一日の過ごし方が違うため |
| 入れ替える | 想定の断り理由とリストの業種条件 | 業界ごとに断る事情が違うため |
断り理由の分類項目を残すのは、業界どうしを比べるためです。1業界目で「時期が悪い」に分類していた理由を、2業界目では「繁忙期」という別の名前で記録すると、どちらの業界で時期の問題が大きいのかを比べられなくなります。
入れ替える部分のうち、冒頭の事実の例は、新しい業界の企業を10社ほど事前にAI検索してみると作りやすくなります。名前がまったく出ない、古い情報が出る、同じ地域の別の事務所が先に挙がる、といった結果の型を3つほどに分けておけば、架電の前にどの型の事実を伝えるかを決められます。
想定ケース(架空の条件):税理士事務所から社労士事務所へ広げる
税理士事務所に6週間で900件をかけ、商談化率が2週続けて11〜12%、断り理由の上位が「顧問先対応で手が離せない」「Webは知人に任せている」「時期が悪い」で固まり、商談の結果も6件戻ってきたとします。社労士事務所へ広げる最初の2週間は300件にとどめ、30秒の流れと断り理由の分類はそのまま使い、冒頭の事実だけを「就業規則」「助成金」といった言葉でAI検索した結果に入れ替えます。税理士事務所への架電は続けたまま、社労士事務所の商談化率が税理士事務所の8割程度に届くかを見て、翌月の配分を決めます。
必要な顧客に、こちらからアプローチする。その仕組みを、まずは小さく試してみてください。
大橋メソッド代表(代表インタビューより)
大橋メソッドでは、ターゲットの仮説を1〜2本に絞り、架電結果(接続率・担当者到達率・断り理由)に応じてリストを毎週入れ替える進め方をとっています。接続率が低い条件や時間帯は外し、担当者の反応が良かった条件を増やしながら、商談後の結果もふまえてターゲットの仮説を更新していく形です。
費用を抑えて商談を増やすなら、広げる速さを先に決める
営業費用を抑えながら商談数を増やしたいなら、広げる速さを先に決めておきます。新しい業界には型が固まるまでの学習期間があり、その間の商談化率は低めに出るのが普通です。毎月のように業界を足していくと、架電の多くがいつも学習期間に入り、商談1件あたりの費用が下がりません。
月額45万円の固定で月1,500件をかける場合で比べます。接続率38%・担当者到達率33%・会話率62%なら、会話は月に約117件です。会話からの商談化率が学習期間の7%なら商談は約8件、型が固まった11%なら約13件になります。
| 広げ方 | 学習期間の割合 | 月の商談数 | 商談1件あたり |
|---|---|---|---|
| 毎月1業界ずつ足し続ける | ほぼすべて | 約8件 | 約5.5万円 |
| 2か月ごとに1業界を足す | 約半分 | 約10件 | 約4.3万円 |
| 1業界を固めてから隣へ広げる | 広げた直後だけ | 約13件 | 約3.5万円 |
学習期間の7%と型が固まったあとの11%は、商談化率の目安8〜15%を挟むように置いた仮の値です。差の大きさは業界と商材で変わるため、1業界目の実際の数字が出たら置き換えて計算し直します。
同じ月額でも、広げ方だけで商談1件あたりの費用に2万円ほどの差が出る計算です。学習期間を短くするには、断り理由の分類と30秒の流れを1業界目から持ち越し、入れ替える部分を冒頭の事実と時間帯に限ります。時間帯やリストの整備、追客など、費用を抑えるほかの工夫は営業費用を抑えて商談を増やす5つの工夫にまとめています。
広げる速さは、ルールにして先に決めておく
広げる速さは、その場の手応えではなくルールで決めておくと、判断がぶれません。たとえば「1業界目が3つの条件を満たすまでは広げない」「次の業界は300件のテストから始める」「2業界の架電の配分は7対3から始め、新しい業界の商談化率が追いついたら5対5にする」といった形です。ルールを依頼先とも共有しておけば、どちらかの思いつきで業界が増えることを防げます。
複数の業界を同じ条件で同時に試し、当たりを探す進め方もあります。その場合は、1業界あたり300〜500件を確保できる予算かどうかを先に確かめます。進め方は3業界を並行テストして当たりを探す方法で扱っています。
手順のまとめ:業界を絞って新規顧客を増やす
- 1業界目を採点して選ぶ:母数・決裁の近さ・手持ちの材料・架電のしやすさを3点満点で採点し、最初の業界を決めます。
- 仮説とリストを用意する:業種・規模・地域・状態を1文にし、条件に合う200〜300社を優先順位付きでそろえます。
- 4週間・500件で確かめる:業界の言葉に直したトークでかけ、断り理由を分類し、週に1点だけ変えます。
- 広げる条件を確かめる:商談化率・断り理由の上位・商談の結果の3つがそろったかを確かめます。
- 隣の業界へ広げる:決裁の形・検索のされ方・顧客の共通点で隣の業界を選び、骨組みを残して入れ替える部分だけを直します。
よくある失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 業界を絞ると母数が減るのを恐れ、全業種に少しずつかける | 同じ件数を1業界に集め、会話30件以上をためてから率と断り理由で判断する |
| 1業界目の型が固まる前に、隣の業界へ広げる | 商談化率の安定、断り理由の上位の固定、商談の結果5件以上の3つがそろってから広げる |
| 広げるたびに、トークと記録の分類を作り直す | 30秒の流れと断り理由の分類は残し、冒頭の事実・役職名・時間帯・業種条件だけを入れ替える |
| 市場の大きさだけで業界を選び、架電のしやすさや手持ちの材料を見ない | 母数・決裁の近さ・手持ちの材料・架電のしやすさの4つで採点し、選んだ理由を1文で残す |
チェックリスト
- 1業界目を4つの物差しで採点し、選んだ理由を1文で書いた
- 業種・規模・地域・状態を1文にした仮説と、想定の断り理由3つを用意した
- 1業界に4週間・約500件をかける計画と予算を確保した
- 断り理由の分類項目を決め、すべての架電で記録できるようにした
- 変更は週に1点だけにし、変えた点を記録する決まりにした
- 隣の業界へ広げる3つの条件を、社内と依頼先で共有した
- 何か月ごとに1業界を足すかという広げる速さを決めた
よくある質問
業界を絞って新規顧客を増やすには、何から始めればよいですか?
最初の1業界を、母数・決裁の近さ・手持ちの材料・架電のしやすさの4つで選び、業種・規模・地域・状態を1文にした仮説を作るところから始めます。そのうえで4週間・約500件をその業界に集めてかけ、会話30件以上の数字と断り理由から、勝ちパターンの仮説を作ります。
業界を絞るやり方で、営業費用を抑えながら商談数を増やせますか?
増やせます。架電の量を増やすより、1業界に絞って型を固め、広げる速さを決めておくのが要点です。月額45万円・月1,500件の試算では、業界を毎月足し続けると商談1件あたり約5.5万円、1業界を固めてから広げると約3.5万円で、広げ方だけで2万円ほどの差が出ます。
業界を絞ると、電話をかけられる先が足りなくなりませんか?
条件に合う企業が300社以上集まる業界なら、最初の4週間・約500件は1社に2回前後かける計算で足ります。地域と業態で絞ると数十社しか残らない場合は、地域を広げるか、業態の条件を一段ゆるめます。それでも足りなければ、決裁の形や検索のされ方が近い隣の業界を次の候補にします。
隣の業界へ広げるタイミングは、どう判断すればよいですか?
商談化率が2週続けて同じ幅に入っていること、断り理由の上位3つが2週続けて同じであること、商談の結果(受注・失注理由・次回アクション)が5件以上戻っていることの3つがそろってからです。どれかが欠けたまま広げると、型が固まらず、2つの業界の数字がどちらも中途半端になります。
1つの業界で作ったトークは、ほかの業界でも使えますか?
30秒の流れ(AI検索の結果を事実として伝える、背景を一言添える、詳しくは商談で話す)と断り理由の分類は、そのまま使えます。入れ替えるのは、冒頭で示す事実の例、電話口で呼ぶ役職名、架電の時間帯、想定の断り理由です。骨組みを残すと、業界どうしを同じ物差しで比べられます。
この記事の前提と根拠
- 会話数・商談数の試算は、説明が必要なBtoB商材の架電の目安(接続率30〜45%、担当者到達率25〜40%、会話率50〜70%、商談化率8〜15%、商談実施率80〜90%、受注率15〜25%)の範囲から置いた仮の値です。
- 判断に使う件数の目安(1パターンあたり架電300〜500件程度、会話30件以上)は、件数が少ないと率がぶれやすいという一般的な考え方に基づきます。
- 月額45万円は、月額固定型の一般的な目安(専任1名相当で月30万〜60万円程度)の範囲から置いた仮の金額です。
- 繁忙期(税理士事務所の年末調整・確定申告、社労士事務所の年度更新など)は一般的な時期で、事務所によって異なります。
- 大橋メソッドのターゲット仮説の本数とリストの入れ替え方は、サービスの公開情報(2026年11月時点)に基づきます。
数字の目安は一般的な水準を整理したもので、商材・対象・条件によって変わります(2026年11月時点)。
次の一歩
このページ下の相談フォームに、狙いたい業界の候補を2〜3つ、既存顧客に多い業界、月に必要な商談数を書いて送ってください。返信は1営業日以内にメールで届き、30分のオンライン相談では、候補を4つの物差しで採点しながら1業界目と仮説の文面を整理します。対象業界・期間・報告項目・費用は、続いて届く初期テストの提案書で確かめられます。営業電話はかかってきません。