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2026年11月版

LLMO営業の投資対効果を経営会議で示す

結論1枚と裏付け3枚で、回収月・最も深い赤字・契約のリスクを示す

この記事でわかること

  • 経営会議の資料を「結論1枚+裏付け3枚」で組む構成と、各ページで答える問い
  • 試算の数字に「実績・見積・目安」の出どころの印を付け、テストのあとで実測に置き換える方法
  • 受注1件の式と月ごとの累積損益で、回収月と最も深い赤字(谷の深さ)を示す試算
  • 条件を1つずつ崩して回収月のずれを並べる方法と、契約上のリスクを金額に直す表

この記事が想定している状況

AIO/LLMO支援会社の営業責任者として、営業代行やテレアポ代行に月数十万円を使う案を経営会議に出したい。ところが共同経営者や役員からは「本当に元が取れるのか」「いつ回収できるのか」「うまくいかなかったらどうするのか」と聞かれ、手元の試算では答えきれない。契約の縛りや成果の数え方の違いといったリスクも、どこまで説明すればよいか分からない。営業投資の判断を社内で通すための数字のまとめ方を探している方を想定しています。

知りたいこと

  • LLMOサービスの営業の費用対効果を、数字で示したい
  • 営業を外注した場合の費用対効果を試算したい
  • 営業代行を選ぶときの契約上のリスクを知りたい

あわせて判断したいこと

  • 楽観的な見込みだと疑われない、根拠の見える資料にしたい
  • 承認されたあとも、見込みと実績の差を正直に報告できる形にしておきたい

読み終えるとできること

読み終えると、経営会議に出す資料を結論1枚と裏付け3枚で組み、すべての数字に出どころの印を付けて示せるようになります。受注1件の式と月ごとの累積損益から回収月と最も深い赤字を出し、下振れの条件ごとのずれを並べ、契約上のリスクを金額に直して説明できるようになります。

経営会議の資料は、結論1枚と裏付け3枚で組む

営業への投資を経営会議で通すとき、資料の枚数が多いほど議論は細部に散らばります。LLMO営業(AIO/LLMO支援を新しい顧客に売るための営業)の投資案は、結論の1枚と、それを支える3枚の計4枚で組むと、会議で出る問いに順に答えられます。

枚目載せること答える問い
1(結論)投資の上限、回収の見込み月、最も深い赤字、やめる条件いくら使い、いつ戻り、どこで止めるのか
2(数字の出どころ)試算に使ったすべての数字と、その根拠その数字は信じてよいのか
3(累積損益)受注1件の式と、月ごとの累積損益、下振れの場合外れたらどこまで悪くなるのか
4(リスクの金額)契約の条件を、最悪の場合の金額に直した表契約で何に縛られるのか
表1:経営会議に出す4枚の資料と、それぞれが答える問い

1枚目の結論は、3行で書けるのが目安です。たとえば「架電と商談設定を外注し、初期20万円・月30万円を投じる。累積損益は7か月目にプラスへ転じる見込みで、最も深い赤字は約58万円。2か月目の末に架電あたりの商談化が見込みの半分を下回れば、条件を変えるかやめる」。根拠は2枚目以降に回し、1枚目では判断に要る数字だけを見せます。

経営会議の出席者は、営業の細部よりも、会社のお金がいつ、どれだけ出ていくかを気にします。だから回収月だけでなく、最も深い赤字の額とその月を1枚目に置きます。その額が、会社として一時的に抱えられる範囲かどうかが、承認の分かれ目になるからです。特定の依頼先を選ぶ稟議の書き方は、比較検討から契約までの社内稟議の通し方で扱っています。

会議の前に、出席者ごとの関心を1つずつ聞いておく

4枚のどこに時間を使うかは、出席者によって変わります。共同経営者は回収の時期、経理を見る役員は毎月の支払いの形、納品の責任者は商談が増えたときに支援を回せるかを気にしがちです。会議の数日前に1人ずつ「いちばん気になる点は何か」を聞いておけば、その答えに当たるページを厚くし、当日の質問に先回りできます。

数字には出どころの印を付ける:実績・見積・目安

試算の数字が疑われるのは、根拠の違う数字が同じ顔で並んでいるときです。自社の請求の記録から出した月額単価と、一般的な目安から置いた受注率が同じ表に並ぶと、出席者はどれを信じてよいか分かりません。2枚目では、すべての数字に出どころの印を付けます。

数字置いた値出どころテスト後の扱い
月額単価18万円実績(請求の記録)そのまま使う
粗利率60%実績(原価の記録)そのまま使う
平均の継続月数12か月実績(解約の記録)半年ごとに更新する
初期費用・月の費用20万円・30万円見積契約の金額に置き換える
月の架電数1,250件見積(稼働の計画)実績の件数に置き換える
架電あたりの商談化0.5%目安の下限テストの実測に置き換える
商談実施率・受注率80%・16%目安の下限寄りテストと商談の記録に置き換える
表2:試算の数字と出どころの印(記入の例)

目安から置く数字は、幅の下限寄りにします。架電全体から見た商談化の目安は0.5〜1.5%程度、商談実施率は80〜90%、受注率は15〜25%ほどですが、上限寄りの値で組んだ試算は、外れたときに説明がつきません。下限寄りで組んでおけば、実測が上に出たときは良い知らせとして報告できます。

この例の月の受注は、架電1,250件×商談化0.5%で日程確定6.25件、実施率80%で実施5件、受注率16%で0.8件と計算します。掛け算の順番を表のとおりに書いておけば、出席者がどの率を疑っているのかを、その場で特定できます。

創業から日が浅く、継続月数や受注率の実績がない会社は、無理に目安で埋めずに「実績なし」と書きます。継続月数なら、支援の最低契約期間を下限として置き、それより長く続くかは今後の記録で確かめる、と添える形です。数字が欠けていることを先に見せたほうが、試算全体への信頼は保たれます。

「実績」の印を付けられる数字が少ない会社ほど、2枚目の表の右端が大事になります。テストのあとでどの数字が実測に置き換わるのかを先に示しておくと、今の試算が仮のものであることを、出席者と同じ前提で共有できます。

費用対効果は、受注1件の式と累積損益の2つで示す

3枚目の中身は2つです。1つは受注1件あたりの式で、営業の費用が、1件の受注が生む粗利に見合うかを示します。もう1つは月ごとの累積損益で、いつ回収でき、それまでにいくら出ていくかを示します。

費用対効果の試算 受注1件あたりの営業コストの計算式と粗利との比較を示す図。 受注1件の営業コスト = アポイント単価 × 必要商談数 ÷ 受注率 例:3万円 × 5件 ÷ 1件 = 15万円(受注率20%の場合) 営業コスト テストで商談化率・受注率を実測 < 受注1件の粗利 契約単価 × 継続期間 − 原価
図1:受注1件の営業コスト(商談1件の費用÷実施率÷受注率)と、受注1件の粗利(月額×継続月数×粗利率)を比べる式の図。経営会議では、この2つを並べた1行から説明を始めます

前の例で式を埋めると、商談1件の費用は月30万円÷6.25件で4.8万円、受注1件の営業コストは4.8万円÷(80%×16%)で37.5万円です。受注1件の粗利は、月の粗利10.8万円(月額単価×粗利率60%)×12か月で129.6万円なので、営業コストは粗利の約29%にあたり、顧客獲得の費用を粗利の3分の1(43.2万円)以内に収めるという目安の内側です。受注1件単位の試算の細部は営業代行の費用対効果を受注1件単位で試算にまとめられています。

式だけでは、お金が出ていく時期が見えません。受注した顧客の粗利は毎月少しずつ入る一方、営業の費用は最初の月から全額出ていくためです。下の試算では、初期費用20万円・月の費用30万円で、毎月0.8件ずつ受注が積み上がり、1件あたり月10.8万円(月額単価の60%)の粗利が入る場合の累積損益を、18か月分示します。

試算

月0.8件の受注が続いた場合の累積損益

初期費用20万円、月の費用30万円、受注1件あたり月10.8万円の粗利という条件で、毎月0.8件ずつ受注が積み上がる場合の累積損益です。

累積損益がプラスに転じるのは7か月目です。それより前に外注を止めると、その時点の赤字は、すでに受注した顧客の粗利で少しずつ埋めていくことになります。

月ごとの累積損益
月その月の粗利その月の費用累積損益
1か月目約8.6万円30万円約-41.4万円
2か月目約17.3万円30万円約-54.1万円
3か月目約25.9万円30万円約-58.2万円
4か月目約34.6万円30万円-53.6万円
5か月目43.2万円30万円-40.4万円
6か月目約51.8万円30万円約-18.6万円
7か月目約60.5万円30万円約11.9万円
8か月目約69.1万円30万円約51万円
9か月目約77.8万円30万円98.8万円
10か月目86.4万円30万円155.2万円
11か月目約95万円30万円約220.2万円
12か月目約103.7万円30万円約293.9万円
13か月目約112.3万円30万円約376.2万円
14か月目約121万円30万円467.2万円
15か月目129.6万円30万円566.8万円
16か月目約138.2万円30万円約675万円
17か月目約146.9万円30万円約791.9万円
18か月目約155.5万円30万円約917.4万円
図2:月0.8件の受注が続いた場合の累積損益

受注した月から粗利が入る前提で、解約による減少は含めていません。継続率が低い商材や、受注から入金までに時間がかかる場合は、回収月が後ろにずれます。

累積損益がプラスに転じるのは7か月目で、最も深い赤字は3か月目の約58.2万円です。受注が1か月目から入り、解約もない前提の形なので、次の章で条件を崩した場合を並べます。この谷の深さと回収月が、1枚目の結論に載せる2つの数字になります。

式とグラフは、2枚目の同じ数字から作る

受注1件の式と累積損益は、2枚目の表の同じ数字から計算します。片方だけ別の前提で作ると、出席者に突き合わされたときに説明がつかなくなります。2枚目の値を1つ変えたら、式とグラフの両方を作り直す手順にしておくと、会議の途中で前提を聞かれても同じ答えを返せます。

下振れは条件を1つずつ崩し、回収月と谷の深さで見せる

出席者が本当に知りたいのは、見込みが外れたときにどこまで悪くなるかです。条件を1つずつ崩し、回収月と最も深い赤字がどう動くかを並べます。下の表は、前の試算の条件を1つだけ変えて、同じ式で計算し直した結果です。

条件回収月最も深い赤字(その月)
基本(受注月0.8件・月の費用30万円)7か月目約58.2万円(3か月目)
受注が月0.5件にとどまる11か月目89万円(5か月目)
月の費用が36万円に上がる8か月目77.6万円(4か月目)
1件の月の粗利が2割少ない9か月目約70.9万円(4か月目)
受注の始まりが2か月遅れる11か月目約118.2万円(5か月目)
表3:条件を1つ崩したときの回収月と谷の深さ(前の試算をもとにした計算)

並べると、最も効くのは受注の始まりの遅れだと分かります。説明が必要なBtoB商材では、商談から受注までに30〜90日程度かかるのが目安で、架電を始めた月から受注が入るという前提は楽観的です。2か月遅れるだけで谷の深さは約2倍になり、回収は4か月後ろにずれます。経営会議では、この行を必ず見せたうえで、谷の底より前にやめるかどうかを決める日を置きます。

崩す条件は、2枚目の表で「目安」や「見積」の印が付いた数字から選びます。実績の印が付いた月額単価や粗利率は動かさず、まだ確かめていない数字だけを動かせば、出席者はどの前提が外れるとどうなるかを、根拠の弱い順に読めます。

社内の時間も、費用の側に入れて見ておきます。外注しても、代表が商談に出る時間や報告会の時間は社内に残ります。月に商談5件で1件2時間、週1回30分の報告会なら月12時間ほどで、時間単価を5,000円と置けば月6万円です。表の「月の費用が36万円に上がる」の行は、この社内の時間を足した場合として読むこともできます。

「何もしない」案の数字も並べる

投資しない案にも費用はあります。検索からの問い合わせが減り続けている会社なら、何もしなければ受注の機会がその分だけ減っていきます。直近6か月の問い合わせの数と、そこからの受注数を月ごとに並べた表を添えておくと、投資する案と何もしない案を同じ物差しで比べられます。

AI検索対策を売る会社が、自分たちの集客でAI検索の影響に困っている。珍しい話ではありません。

大橋メソッド代表(代表インタビューより)

自社の集客の数字を正直に並べることは、顧客に同じ変化を説明している会社として、筋の通った態度でもあります。問い合わせの減り方が見えていれば、出席者は「使うかどうか」ではなく「どの条件なら使うか」を議論できるようになります。

契約上のリスクは、金額に直して4枚目に載せる

営業代行を使う案では、契約の条件がそのまま投資のリスクになります。条項を並べるだけでは出席者に重さが伝わらないため、条件ごとに「最悪の場合にいくらかかるか」を金額に直して載せます。

リスク起きること金額への直し方確かめる条項
最低契約期間やめたい月にもやめられない残りの月数×月の費用最低期間と解約予告の期限
自動更新見直しの前に次の期間が始まる更新後の最低期間分の費用更新の有無と止める連絡の期限
成果の定義のずれ対象外の商談にも支払う対象外の件数×単価定義の文面と対象外の例
キャンセル・重複実施されない商談や既存客に支払う不実施や重複の件数×単価再設定の回数と請求の条件
データの帰属やめたあとにリストや記録が残らない作り直しにかかる費用と時間リスト・架電ログ・断り理由の帰属
表4:契約上のリスクと、金額への直し方・確かめる条項

たとえば最低期間6か月・解約予告1か月前の契約で、3か月目の末にやめると決めても、残りの月の費用まで払う取り決めになっていることがあります。月30万円なら3か月分で90万円です。これを1枚目のやめる条件と並べると、「やめると決める月」と「実際に支払いが止まる月」のずれが見えます。最低期間と途中解約の費用の型は営業代行の契約期間と途中解約の費用で扱っています。

契約形態の選び方 成果報酬型、固定型、ハイブリッド型の特徴と確認事項を示す図。 成果報酬型 初期費用を抑えられる 「とにかくアポ」の動機 成果定義が命 固定型 改善に時間を使える 稼働に対して支払う 報告の粒度が命 ハイブリッド型 プロセス支援=月額 アポ獲得=件数単価 大橋メソッドの基本形 契約前に文章で確認する4点 成果の定義 / 対象企業の条件 / キャンセル時の請求 / 最低発注数・期間とデータの帰属
図3:契約の形と、契約前に確かめる4点(成果の定義・対象企業の条件・キャンセル時の請求・最低発注数や期間とデータの帰属)の図。4枚目の表は、この4点を金額に直したものです

法令の面では、事業者間の取引は特定商取引法の電話勧誘販売の規制の多くが適用除外とされています。ただし相手が個人事業主で事業として受ける話か曖昧な場合や、断られた相手にかけ直す場合、個人情報の取得・利用目的・第三者提供の扱いには注意が要ります。依頼先の扱いを契約の前に確かめ、判断は専門家に確認すると4枚目に書き添えます。揉めやすい場面と条項の書き方は営業代行の契約で揉めやすい5つの場面にまとまっています。

大橋メソッドの場合、リスト・架電ログ・断り理由は契約者の側に帰属し、合わなければ初期テストの段階で終えられる形をとっています。こうした条件の依頼先なら、4枚目に書く損失の上限を、テストの費用とテスト中に使う社内の時間にとどめられます。

承認のあとは、毎月1行で見込みと実績の差を報告する

承認を得たら、経営会議への報告の形も決めておきます。毎月、試算で置いた数字と実績を同じ行に並べる1行の報告です。受注の数字が出るのは数か月先なので、先に動く数字(接続率・担当者到達率・商談化率)と、遅れて動く数字(実施率・受注率・累積損益)を分けて載せます。

項目見込み実績差の理由に書くこと
架電数1,250件(毎月記入)稼働日や時間帯の変更
架電あたりの商談化0.5%(毎月記入)対象やトークの変更
商談の実施5件(毎月記入)日程の決め方、不実施の理由
受注0.8件(毎月記入)商談から受注までの日数
累積損益試算の該当月の値(毎月記入)上の4つのどれが効いたか
表5:経営会議への毎月の報告(1行にまとめる項目の例)

差の理由の欄は、見込みより良い月にも書きます。良かった理由が分からないまま量を増やすと、次の月に同じ結果が出るとは限らないからです。実績の数字は外注先の週次報告から取ります。大橋メソッドの週次レポートは接続率・担当者到達率・商談化率・断り理由・次週の変更点で組まれ、初期テストの報告も接続率・担当者到達率・担当者の反応・商談化率・断り理由の内訳が軸です。これを毎月の1行に写せば、2枚目の印を目安から実績へ順に置き換えられます。

想定ケース(架空の条件):3週間のテストの実測で、2枚目と3枚目を書き直す

承認のあと3週間の初期テストを行い、架電あたりの商談化が0.7%、商談実施率が85%と出たとします。受注率は商談の結果がまだ少ないため、目安の16%のまま残します。月1,250件の架電に当てはめ直すと、日程確定は8.75件、実施は約7.4件、受注は月約1.19件となり、同じ式で計算し直した累積損益は5か月目にプラスへ転じ、最も深い赤字は2か月目の約41.4万円まで浅くなります。2枚目では、商談化と実施率の印を「目安」から「実績(テスト)」に書き換えます。

やめる線は、谷の底より前の月に引く

やめる線は、累積損益の谷の底より前の月に引きます。前の試算では3か月目が底なので、2か月目の末に先に動く数字を見て、架電あたりの商談化が見込みの半分の0.25%を下回っていれば条件を変えるかやめる、と決めておく形です。線を前もって引いておけば、悪い月が続いても、続けるかどうかの議論が感情に流されにくくなります。

線を引くときは、判断に使う件数にも気を配ります。1つの条件の良し悪しを率で判断するには、架電300〜500件程度、会話30件以上がひとつの目安です。月1,250件の架電なら2か月目の末までに十分な件数がたまるため、この時期に先に動く数字で判断しても、偶然のぶれに振り回されにくくなります。

手順のまとめ:LLMO営業の投資対効果を経営会議の資料にまとめる手順

  1. 数字を集めて印を付ける:月額・粗利率・継続月数・見積・率を集め、実績・見積・目安の印を付けます。
  2. 受注1件の式を埋める:受注1件の営業コストと粗利を出し、粗利の3分の1と比べます。
  3. 累積損益を計算する:初期費用・月の費用・月の受注数・1件の月の粗利から、月ごとの累積損益を出します。
  4. 下振れを並べる:受注数・費用・粗利・受注の始まりを1つずつ崩し、回収月と谷の深さを並べます。
  5. リスクを金額に直す:最低期間・自動更新・成果の定義・データの帰属を、最悪の場合の金額にします。
  6. 結論の1枚を書く:投資の上限・回収月・最も深い赤字・やめる線を3行にまとめます。

よくある失敗と対策

よくある失敗対策
回収月だけを示し、それまでに出ていく最も深い赤字の額を示さない累積損益の谷の深さとその月を、回収月と並べて1枚目の結論に載せる
目安の上限寄りの率で試算を組み、見込みを明るく見せる目安は下限寄りで置き、すべての数字に実績・見積・目安の印を付け、テストのあとで実測に置き換える
受注が架電を始めた月から入る前提だけで回収月を示す受注の始まりが2か月遅れる場合も並べ、谷の底より前の月にやめる線を引く
契約の条項を並べるだけで、金額に直さない最低期間・自動更新・成果の定義・キャンセル・データの帰属を、最悪の場合にかかる金額で示す
承認のあと、受注が出るまで経営会議に報告しない先に動く数字と遅れて動く数字を分け、毎月1行で見込みと実績の差と理由を報告する

チェックリスト

  • 資料を結論1枚と裏付け3枚(出どころ・累積損益・リスクの金額)で組んだ
  • すべての数字に、実績・見積・目安の印を付けた
  • 目安から置く率は、幅の下限寄りにした
  • 受注1件の営業コストを、受注1件の粗利の3分の1と比べた
  • 回収月と、最も深い赤字の額とその月を示した
  • 受注の始まりの遅れを含む下振れの行を並べた
  • 契約の条件を、最悪の場合の金額に直した
  • 承認後の毎月の報告の形と、谷の底より前のやめる線を決めた

よくある質問

LLMOサービスの営業の費用対効果は、何と何を比べて判断すればよいですか?

受注1件の営業コストと、受注1件が生む粗利を比べます。営業コストは商談1件の費用を実施率と受注率で割って出し、粗利は月額×継続月数×粗利率で出します。営業コストが粗利の3分の1以内に収まるかが一つの目安で、あわせて月ごとの累積損益で、回収月と最も深い赤字を確かめます。

営業を外注した場合の費用対効果は、どんな手順で試算すればよいですか?

月の架電数に、架電あたりの商談化・実施率・受注率を掛けて月の受注数を出し、外注費を受注数で割って受注1件の営業コストを求めます。次に、初期費用・月の費用・受注1件の月の粗利から累積損益を月ごとに計算します。この記事の例では、月30万円・月0.8件の受注で、7か月目に累積損益がプラスに転じます。

営業代行を選ぶとき、契約上のリスクにはどんなものがありますか?

最低契約期間と解約予告、自動更新、成果の定義のずれ、キャンセルや重複の扱い、データの帰属が主なものです。経営会議では条項を並べるだけでなく、残りの月数×月の費用、対象外の件数×単価のように、最悪の場合の金額に直して示すと重さが伝わります。法令に関わる判断は専門家に確認します。

経営会議で「見込みが甘いのではないか」と言われたら、どう答えればよいですか?

数字ごとに出どころの印(実績・見積・目安)を見せ、目安から置いた率は幅の下限寄りにしていることを示します。そのうえで、受注が少ない場合や受注の始まりが遅れる場合の回収月と最も深い赤字を並べ、やめる線も前もって決めていると伝えると、議論が数字の上に戻ります。

営業投資の回収月が思ったより遅いときは、どこを見直せばよいですか?

回収月を大きく動かすのは、受注の始まりの遅れと月の受注数です。商談から受注までの日数を縮める提案の進め方と、架電あたりの商談化を上げる対象の絞り込みを先に見直します。この記事の試算では、月の費用を2割上げても回収は1か月遅れるだけでしたが、受注の始まりが2か月遅れると4か月遅れました。

経営会議に出す累積損益の試算は、何か月分を示せばよいですか?

回収の見込み月の2倍ほどで、少なくとも最低契約期間を含む長さが目安です。この記事の例では回収が7か月目のため、18か月分を示しました。短すぎると回収の前で表が終わってしまい、長すぎると解約を含めていない前提の甘さが目立つため、継続月数の実績とも見比べて決めます。

この記事の前提と根拠

  • 試算の月額18万円・粗利率60%・継続12か月・初期費用20万円・月の費用30万円・月の架電1,250件は、記入の例として置いた仮の値です。
  • 率の目安(説明が必要なBtoB商材の架電):架電全体から見た商談化0.5〜1.5%程度、商談実施率80〜90%、受注率15〜25%、商談から受注まで30〜90日。試算では下限寄りの値を使っています。
  • 受注1件の営業コストを粗利の3分の1以内に抑えるという考え方は、継続して課金する商材で使われる一般的な目安です。
  • 累積損益の試算は、受注した月から粗利が入り、解約がない前提です。下振れの表は、同じ式で条件を1つずつ変えて計算し直したものです。
  • 契約の一般的な形:最低契約期間は3〜6か月が多く、解約予告は1か月前などが一般的です。特定商取引法・個人情報保護法の記述は一般論で、個別の判断は専門家に確認してください。

参照した資料

数字の目安は一般的な水準を整理したもので、商材・対象・条件によって変わります(2026年11月時点)。

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トピック: 営業方法・戦略

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