この記事でわかること
- 月額の支援で回収が遅れて見える理由と、累積損益で回収月を出す試算(7か月目)
- 回収月より先に見る「資金の谷」の深さと、入金の遅れ・解約・受注数で谷が変わる幅
- 外注を途中でやめた場合と続けた場合の2本の線で、投資の判断を分ける考え方
- 最低契約期間・解約予告・成果の定義など、回収の試算に重ねて確かめる契約上のリスク
この記事が想定している状況
社員は数名、手元資金は数百万円。営業代行の見積は月20万〜30万円台で、受注が取れれば元は取れそうだと思う一方、月額の支援は1件受注しても初月に入る粗利が小さく、何か月で取り戻せるのかが見えない。最低6か月の契約を求められ、その間に資金が持つのかも気になる。費用対効果を数字で確かめ、契約のどこに危うさがあるかを知ってから判断したい代表を想定しています。
知りたいこと
- 営業を外注した場合の費用対効果を試算したい
- 何か月で外注費を回収できるかの目安を知りたい
- 営業代行と契約するときの、契約上のリスクを知りたい
あわせて判断したいこと
- 回収できる前に資金が尽きないかを、契約の前に確かめたい
- やめる判断をいつ、どの数字でするかを先に決めておきたい
読み終えるとできること
読み終えると、自社の月の費用・受注数・1件の粗利から、累積損益の回収月と資金の谷の深さを計算できます。入金の遅れや解約で回収月がどれだけずれるかを見込み、外注をやめた場合と続けた場合の2本の線で判断し、最低契約期間や解約予告の時期が試算のどこに重なるかを確かめられるようになります。
月額の支援は、受注した月には回収できない
AIO/LLMO支援のような月額の商材では、1件受注しても、その月に入る粗利は月額の一部にすぎません。一方で外注の費用は毎月同じだけ出ていきます。回収は、受注した顧客が毎月積み上がり、その粗利の合計が毎月の費用を超え、さらにそれまでの赤字を埋めた時点で起きます。小規模な会社が回収を考えるときは、受注1件の採算と、月ごとの積み上がりの2つを分けて見ます。
受注1件の採算は、受注1件にかかった営業コストと、その顧客が続く間に生む粗利を比べます。月28万円の外注で月1.2件受注するなら、受注1件の営業コストは約23.3万円です。月額11万円・粗利率60%の支援が12か月続けば、1件の粗利は79.2万円で、営業コストはその約3割に収まります。顧客獲得単価を粗利の3分の1以下に保つという目安の範囲内です。
ところが、1件の採算が合っていても、月ごとの資金は先に減ります。1か月目に受注した顧客の粗利は月6.6万円ずつしか入らず、その月の粗利の合計が28万円の費用を上回るのは、顧客が4.8件分に積み上がる4か月目です。採算が合うことと、いつ取り戻せるかは別の問いで、小規模な会社にとっては後者のほうが資金繰りに直結します。
回収の目安を考える期間は、少なくとも12か月で見ます。月額の支援では、受注1件の粗利が毎月少しずつ入ってくるため、3か月や6か月で区切ると、採算の合う投資でも赤字に見えます。逆に、12か月で見てもプラスにならない条件なら、契約の前に単価・継続期間・受注数のどれかを見直します。
試算:月28万円・月1.2件の受注で、累積がプラスになるのは7か月目
下の試算では、初期費用15万円、月の外注費28万円、毎月1.2件の受注、受注1件あたり月6.6万円の粗利(月額11万円・粗利率60%)という条件で、累積損益を月ごとに出しています。実際の受注は月によって0件の月も2件の月もありますが、ここでは平均の1.2件が続くものとして計算します。
試算
月1.2件の受注が続いた場合の累積損益
初期費用15万円、月の費用28万円、受注1件あたり月6.6万円の粗利という条件で、毎月1.2件ずつ受注が積み上がる場合の累積損益です。
累積損益がプラスに転じるのは7か月目です。それより前に外注を止めると、その時点の赤字は、すでに受注した顧客の粗利で少しずつ埋めていくことになります。
| 月 | その月の粗利 | その月の費用 | 累積損益 |
|---|---|---|---|
| 1か月目 | 約7.9万円 | 28万円 | 約-35.1万円 |
| 2か月目 | 約15.8万円 | 28万円 | 約-47.2万円 |
| 3か月目 | 約23.8万円 | 28万円 | 約-51.5万円 |
| 4か月目 | 約31.7万円 | 28万円 | -47.8万円 |
| 5か月目 | 39.6万円 | 28万円 | -36.2万円 |
| 6か月目 | 約47.5万円 | 28万円 | 約-16.7万円 |
| 7か月目 | 約55.4万円 | 28万円 | 約10.8万円 |
| 8か月目 | 約63.4万円 | 28万円 | 約46.1万円 |
| 9か月目 | 約71.3万円 | 28万円 | 89.4万円 |
| 10か月目 | 79.2万円 | 28万円 | 140.6万円 |
| 11か月目 | 約87.1万円 | 28万円 | 約199.7万円 |
| 12か月目 | 約95万円 | 28万円 | 約266.8万円 |
受注した月から粗利が入る前提で、解約による減少は含めていません。継続率が低い商材や、受注から入金までに時間がかかる場合は、回収月が後ろにずれます。
累積損益がプラスに転じるのは7か月目で、12か月目には約266.8万円になります。その月の粗利が費用を上回るのは4か月目からですが、それまでの赤字を埋めきるのに、さらに3か月かかります。赤字がいちばん深くなるのは3か月目の約51.5万円で、この谷を手元資金で越えられるかが、小規模な会社にとっての最初の関門です。
試算の表の「その月の粗利」は、積み上がった顧客の数×6.6万円です。1か月目は1.2件分の約7.9万円、6か月目は7.2件分の約47.5万円と、毎月約7.9万円ずつ増えていきます。費用の28万円は変わらないため、この列が28万円を超える4か月目が、赤字の縮み始める月です。
試算の文にあるとおり、回収月より前に外注を止めると、その時点で累積の赤字が残ります。受注した顧客がその後も続けば、残った赤字は、やめた後に入る粗利で少しずつ埋まります。この点は、やめた場合の線として後の章で計算します。
もう1つの前提は、1か月目から受注が出ることです。説明が必要なBtoB商材では、最初の接触から受注までのリードタイムが30〜90日程度かかるのが目安で、架電を始めた月にすぐ受注が出るとは限りません。最初の受注が2か月目からになると、入金が翌月になる場合と同じ計算になり、累積がプラスになるのは9か月目に遅れ、谷も1か月分の費用にあたる28万円深くなります。
試算は、受注した月から粗利が入り、受注した顧客が12か月の間に解約しない前提です。実際には入金の時期や解約で回収月が後ろにずれるため、次の章でその幅を見ます。
回収月より先に、資金の谷の深さを手元資金と比べる
小規模な会社が試算で最初に見るのは、回収月より、累積の赤字がいちばん深くなる「資金の谷」です。回収が7か月目でも9か月目でも、谷を越えられれば会社は続きますが、谷の途中で資金が尽きれば回収の前に止まります。谷の深さは、試算の条件を少し変えるだけで大きく動きます。
| 谷を動かす条件 | 谷の深さ(谷の月) | 累積がプラスになる月 | 契約前に確かめること |
|---|---|---|---|
| 基本の試算 | 約51.5万円(3か月目) | 7か月目 | 見積の月額・初期費用・期間 |
| 受注が月0.8件 | 75.8万円(5か月目) | 11か月目 | テストでの商談化率と受注率 |
| 1件の月粗利が8.4万円 | 約40.8万円(2か月目) | 6か月目 | 上位プランの有無と粗利率 |
| 顧客の入金が翌月になる | 約79.5万円(4か月目) | 9か月目 | 自社の請求の締め日と支払日 |
| 毎月1割の顧客が解約 | 約55.3万円(4か月目) | 9か月目 | 既存顧客の継続月数の実績 |
見落とされやすいのが入金の時期です。法人取引では、月末締め・翌月末払いのように、請求から入金まで1か月ほどかかる形が珍しくありません。外注費は当月に払い、顧客からの入金が翌月になるとすると、この1か月の遅れだけで、現金で見た回収は7か月目から9か月目へ2か月遅れ、谷は28万円深くなります。損益でプラスになる月と、手元の現金が戻る月は、別の月として計画します。
想定ケース(架空の条件):手元資金300万円の会社が、谷の深さで判断する
毎月の固定費を払った後に動かせる手元資金が300万円の会社が、「営業に使う資金の谷は手元資金の3分の1、100万円まで」という自社の線を決めたとします。基本の試算の谷は約51.5万円、入金が翌月になる場合でも約79.5万円で、線の内側に収まります。ところが、受注が月0.8件に下がり、入金も翌月になると、谷は6か月目の103.8万円まで深くなって線を超え、累積がプラスになるのも13か月目です。この会社は、初期テストで商談化率と受注までの日数を確かめ、受注が月1件を下回る見込みなら月の費用を下げる条件で契約する、と先に決めました。
谷の線は、会社ごとに決めてかまいません。肝心なのは、契約の前に線を決め、試算の条件を悪いほうに1つずつ動かして、線を超える組み合わせを知っておくことです。線を超える組み合わせが分かれば、契約で何を確かめればよいか(最低期間、費用の形、途中で条件を変えられるか)も決まります。成果報酬で支払いが成果の月に集まる場合の資金繰りは、小規模企業が成果報酬を使うときの注意で扱っています。
外注をやめた場合と続けた場合の、2本の線で判断する
回収の試算は、外注を最後まで続ける前提で描かれがちです。けれども外注の費用は、契約を終えれば止まります。一方で、それまでに受注した顧客の粗利は、顧客が続く限り入り続けます。だから投資の判断は、続けた場合の線と、ある月でやめた場合の線の2本で見ると、損失の大きさを過大にも過小にも見積もらずに済みます。
想定ケース(架空の条件):3か月目で外注をやめた場合と、続けた場合
基本の試算で、3か月目の末に外注をやめたとします。それまでに受注した3.6件分の顧客が続けば、4か月目からは外注費がなくなり、毎月約23.8万円の粗利だけが入ります。累積は3か月目の約51.5万円の赤字から戻り、6か月目には19.8万円、12か月目には約162.4万円のプラスになる計算です。続けた場合は6か月目がまだ約16.7万円の赤字で、12か月目は約266.8万円です。やめても取り戻せるが、続けたほうが1年後の積み上がりは104.4万円大きい、という2本の線が見えます。
この2本の線が分かれるのは、やめた後も顧客が続くという前提があるからです。解約が多い支援や、受注しても最初の数か月で終わりやすい支援では、やめた後の線は下がります。逆に、継続期間が長い支援ほど、早い段階でやめても損失は小さく、続けたときの上積みは大きくなります。継続率は回収の試算でいちばん不確かな数字なので、既存顧客の継続月数の実績から置きます。
2本の線を月ごとに並べると、やめた場合の線が上にある期間がしばらく続きます。基本の試算で3か月目にやめた場合、続けた場合の累積が上回るのは10か月目からで、9か月目まではやめたほうが累積は大きく見えます。短い期間だけで比べると続ける意味を見落とすため、何か月先までを判断の期間にするかを先に決めておきます。
2本の線は、続けるかどうかを決める月の基準にもなります。たとえば「4か月目までに受注が累計3件に届かなければやめる」と決めておけば、やめた場合の線がどこまで下がるかを先に計算でき、判断を先延ばしにする理由がなくなります。判断は、毎月の報告の数字と一緒に行います。
契約上のリスクは、回収の試算のどこに重なるかで確かめる
営業代行の契約で小規模な会社が気をつけたいのは、契約の条件が試算のどの月に重なるかです。たとえば最低契約期間6か月・解約予告1か月前の契約なら、続けるかどうかを決めるのは5か月目の末で、基本の試算ではまだ累積で36.2万円の赤字の時点です。回収の前に判断を迫られることを、契約の前に知っておく必要があります。
| 契約の条件 | 回収への影響 | 契約前に確かめること |
|---|---|---|
| 最低契約期間 | 回収前の月まで費用が固定される | 期間と、途中で条件を変えられるか |
| 解約予告 | 判断の月が1か月早まる | 何日前までに、どの方法で伝えるか |
| 自動更新 | 気づかずに次の期間の費用が出る | 更新の有無と、更新前の連絡 |
| 成果の定義と請求の時点 | 実施されない商談にも費用が出る | 日程確定か実施か、決裁者の条件 |
| 中途解約の費用 | やめた場合の線が下がる | 残りの期間の扱い(全額・一部・定額) |
| データの帰属 | やめた後の再開の費用が変わる | リスト・架電ログ・断り理由の扱い |
契約した日に、判断の日を予定表に入れておくのも有効です。判断の日は「最低期間の終わりから解約予告の期間を引いた日」で、その日の累積を試算で出し、そこまでに何の数字(商談化率、受注数、受注までの日数)がそろっていれば続けるかを決めておきます。自動更新の契約では、この日を過ぎると次の期間の費用まで固まります。
最初から大きな契約をお願いしても、相手はうちの架電の中身を知りません。
大橋メソッド代表(代表インタビューより)
大橋メソッドでは、最初に固定のテスト料金で2〜4週間の初期テストを行い、接続率・担当者到達率・商談化率・断り理由を報告したうえで、継続するかどうかを数字で判断してもらう形をとっています。合わなければテストで終えられるため、回収の試算に使う商談化率や受注までの日数を、長い契約を結ぶ前に手に入れられます。リスト・架電ログ・断り理由は契約者に帰属するので、やめた後に営業を再開するときもデータが残ります。
解約金の型ごとの支払い額は営業代行の契約期間と途中解約の費用、成果の認定やデータの帰属で揉めやすい場面は営業代行の契約で揉めやすい5つの場面で詳しく扱っています。契約の条文の解釈に迷う場合は、専門家に確認してください。
回収を早めるのは、費用を削るより粗利と最初の受注の早さ
回収を早めたいとき、真っ先に月の費用を削りたくなりますが、費用を削ると架電の量が減り、受注数も下がることがあります。試算で効き方を比べると、受注1件の月粗利を6.6万円から8.4万円に上げるだけで、回収は7か月目から6か月目に早まり、谷も約51.5万円から約40.8万円に浅くなります。打ち手は、粗利と最初の受注の早さの順に考えます。
| 打ち手 | 動く数字 | 具体例 |
|---|---|---|
| 受注1件の粗利を上げる | 1件の月粗利 | 上位プランの提案、制作の別料金化 |
| 継続期間を延ばす | 解約の割合 | 初回3か月の後の改善計画を提案に入れる |
| 最初の受注を早める | 受注までの日数 | テストで受注しやすい条件に絞る |
| 入金を早める | 入金の時期 | 初月の請求日を契約時に決める |
| 費用の形を合わせる | 月の費用 | テスト結果に応じて固定と成果の割合を変える |
想定ケース(架空の条件):3件に1件を上位プランで受注した場合
基本の試算の会社が、月額16万円の上位プランを用意し、受注の3件に1件をこのプランで受けられたとします。粗利率は同じ60%なので、1件の月粗利は上位プランが9.6万円、通常プランが6.6万円で、平均は7.6万円です。月の費用と受注数は変えずに計算し直すと、累積がプラスになるのは7か月目から6か月目に早まり、谷も約51.5万円から約44.3万円に浅くなります。
初期テストに費用がかかる場合は、その額を初期費用の行に足して計算します。たとえば初期費用が20万円増えて35万円になると、累積がプラスになるのは8か月目に1か月遅れ、谷は約71.5万円になります。テストは回収を遅らせる費用というより、受注数と粗利の前提を確かめ、谷の読み違いを防ぐための費用として扱います。
受注までの日数が長いと、最初の数か月は費用だけが出ていき、谷が深くなります。対象とトークを初期テストで絞り込んでから量を増やせば、量を増やした月から受注が積み上がり始め、谷の深さも読みやすくなります。受注1件単位の費用対効果をさらに細かく見たい場合は、営業代行の費用対効果を受注1件単位で試算が参考になります。
試算に使う4つの数字(初期費用・月の費用・月の受注数・1件の月粗利)のうち、契約前に確かなのは費用の2つだけです。受注数と粗利は、テストの数字と既存顧客の実績で置き換えるたびに、回収月と谷を計算し直します。数字を置き換えるたびに結論が変わるのは試算の欠点ではなく、判断の材料が増えている証拠です。
手順のまとめ:営業の外注費の回収月と資金の谷を試算する
- 4つの数字を書き出す:初期費用、月の費用、月の受注数、受注1件の月粗利を、見積と自社の記録から書き出します。
- 受注1件の採算を確かめる:月の費用÷月の受注数で営業コストを出し、顧客が続く間の粗利の3分の1以内かを見ます。
- 累積損益を月ごとに出す:受注が毎月積み上がる前提で、その月の粗利から費用を引いて累積し、回収月と谷を出します。
- 入金と解約を入れる:締め日と支払日、継続月数の実績を入れて、現金で見た回収月を出し直します。
- やめた場合の線を描く:判断の月でやめた場合に、受注済みの顧客の粗利で累積がどう戻るかを計算します。
- 契約の条件を重ねる:最低期間・解約予告・解約金が、試算のどの月に重なるかを確かめます。
よくある失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 受注1件の採算だけを見て、月ごとの資金の谷を計算しない | 累積損益を月ごとに出し、谷の深さを手元資金に対する自社の線と比べてから契約する |
| 損益でプラスになる月を、手元の現金が戻る月だと思い込む | 顧客の締め日と支払日を試算に入れ、現金で見た回収月を別に出す |
| 外注を続ける場合の線だけで、投資の良し悪しを判断する | 判断の月でやめた場合の線も描き、継続率の実績から、やめても取り戻せるかを確かめる |
| 最低契約期間と解約予告が、試算のどの月に重なるかを確かめずに契約する | 判断の月の累積を試算で確かめ、初期テストで率と受注までの日数を先に手に入れる |
チェックリスト
- 初期費用・月の費用・月の受注数・受注1件の月粗利を書き出した
- 受注1件の営業コストが、顧客が続く間の粗利の3分の1以内か確かめた
- 累積損益の回収月と、資金の谷の月と深さを出した
- 顧客の入金の時期を入れて、現金で見た回収月を出した
- 谷の深さについて、手元資金に対する自社の線を決めた
- 外注をやめた場合の線を、継続率の実績を使って描いた
- 最低契約期間・解約予告・自動更新・解約金・データの帰属を確かめた
よくある質問
小規模なLLMO会社が営業を外注すると、費用対効果はどのくらいの期間で見えてきますか?
月額の支援は、受注した顧客の粗利が毎月積み上がって費用を超えるまで時間がかかります。初期費用15万円・月28万円・月1.2件受注・1件の月粗利6.6万円の試算では、その月の粗利が費用を上回るのが4か月目、累積がプラスになるのが7か月目です。入金の遅れや解約があれば、さらに後ろにずれます。
営業を外注した場合の費用対効果は、どう試算すればよいですか?
まず受注1件の営業コスト(月の費用÷月の受注数)と、顧客が続く間の粗利を比べ、粗利の3分の1以内かを確かめます。次に、初期費用・月の費用・受注数・1件の月粗利から累積損益を月ごとに出し、回収月と資金の谷を見ます。最後に入金の時期と解約を入れて、現金で見た回収月を出します。
営業代行を選ぶとき、小規模な会社が気をつけたい契約上のリスクは何ですか?
最低契約期間、解約予告、自動更新、成果の定義と請求の時点、中途解約の費用、データの帰属の6つが、回収の試算に直接影響します。特に最低6か月・解約予告1か月前なら、続けるかを決めるのは5か月目の末で、試算ではまだ赤字の時点です。条文の解釈に迷う場合は専門家に確認してください。
回収より先に最低契約期間が終わる試算になったら、契約しないほうがよいですか?
すぐに見送る必要はありません。外注をやめても、それまでに受注した顧客の粗利は続くため、やめた場合の線を描くと、損失がどこまで戻るかが分かります。そのうえで、谷の深さが手元資金の線に収まるか、初期テストで率を確かめてから期間を決められるかを確かめます。
受注した顧客が途中で解約する分は、回収の試算にどう入れればよいですか?
既存顧客の継続月数の実績から、毎月どれくらいの割合が解約するかを置き、積み上がる顧客の数を毎月その割合で減らして計算します。基本の試算に毎月1割の解約を入れると、累積がプラスになるのは7か月目から9か月目に遅れ、谷は約55.3万円に深くなります。
初期テストの費用は、回収の試算にどう入れればよいですか?
初期費用の行に足して計算します。基本の試算で初期費用が20万円増えると、累積がプラスになるのは7か月目から8か月目に遅れ、谷は約51.5万円から約71.5万円に深くなります。そのかわり、テストで受注数と受注までの日数を確かめられるため、谷を読み違える危険を小さくできます。
この記事の前提と根拠
- 試算の条件(初期費用15万円、月の費用28万円、月1.2件の受注、受注1件の月粗利6.6万円=月額11万円×粗利率60%)は説明のための仮の値です。
- 基本の試算は、受注した月から粗利が入り、解約しない前提です。翌月入金、毎月1割の解約、3か月目でやめた場合の数字は、同じ条件をもとに記事内で計算したものです。
- 顧客獲得単価を粗利の3分の1以下に保つ基準、最低契約期間3〜6か月・解約予告1か月前などの契約の形は、BtoBで一般的に使われる目安です。
- 大橋メソッドの進め方:初期テストは固定のテスト料金で2〜4週間、報告は接続率・担当者到達率・商談化率・断り理由など。合わなければテストで終了でき、リスト・架電ログ・断り理由は契約者に帰属します。
数字の目安は一般的な水準を整理したもので、商材・対象・条件によって変わります(2026年11月時点)。
次の一歩
このページ下の相談フォームに、提供しているAIO/LLMO支援の価格帯と平均の継続月数、月に何件の商談があれば目標に届くか、検討中の見積の月額と契約期間を書いて送ってください。1営業日以内にメールで連絡があり、30分のオンライン無料相談で、初期テストで確かめる数字と、回収の試算に使う前提を整理できます。営業電話はかかってきません。